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こんにちは!e-Educationインドネシア担当の坂井健です。マレーシアにいる移民の子に教育コンテンツを届けるため、日々試行錯誤を繰り返しています。

前回の記事ではずっと勉強嫌いでビリだった子が、小テストで1位を取った物語を綴りました。小学生の心は小学生が変えることを実感した出来事でした。今回の記事では、時間の針を少し戻して僕の心を小学生が変えた物語を紹介します。

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インドネシアに行く僕に対して、小学生が言った言葉

テストで苦戦していたAtifaの心が入れ替わる少し前、僕はインドネシアに行くための準備をしていました。再びインドネシアに渡るのは、5月下旬の予定。5月の中旬にはジャカルタで、とあるNPOとのミーティングも入っていました。

そんなとき、とある1人の生徒が僕にこんな事を言いました。

「ねえ、私もたけるのDVD授業受けたいよ!」

実は今回のプロジェクトは、現地の先生たちと話し合ってクラス16人のうち8人だけにDVD授業を提供していました。

話かけてきてくれた彼女は、DVD授業を受けられなかった生徒の1人。よくクラスの様子を覗いては、いいなあと言っていた子です。もっといて欲しいとと言ってくれた彼女に、僕はこう返すのでした。

「おれがいなくなっても、この学校の先生がDVD授業をやってくれるから大丈夫だよ」

彼女はしゅんとして「でも、たけるのDVD授業を受けてみたいんだもん」とこぼすのでした。でも、ジャカルタで会議があるから…そう言って、突き放してしまいました。

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1番笑顔になって欲しいのは誰だろう?

その夜、ふと彼女の言葉が頭をよぎるのでした。

日本を出国する前、副代表の開人さんに言われた言葉がありました。

迷ったときは現地の人の事を1番に考えるんだ。現地の子供たちにとって何が1番幸せかを考えて行っておいで。

この言葉を思いだしたとき、自分がやろうとしたことは、この言葉に反するものだと気がつきました。

インドネシアに早く戻って、次のステージへ行きたかった。毎日ミーティングに追われて、次へ進んでいく毎日を思い描いていました。でもそれは僕の話。一番笑顔になってほしい人は、自分がここにいることを望んでいる。

何か吹っ切れて気付いたときには、日本のメンバーに滞在を延長することを報告し、ジャカルタであった会議も断っていました。そして次の日には生徒たちに1ヶ月延長して滞在することを告げるのでした。

子供たちが喜んで「また一緒にサッカーできるじゃん」とか「もっとマレーシア語頑張って勉強してね」と言ってくれたとき、自分の選択は間違ってなかったんだなと確信しました。

自分が本当に笑顔になってほしかったのは現地の子どもたちです。プロジェクトの結果を出したくて、一番大切なことを見失っていた僕に大事なことを思い出させてくれました。

また、この子たちに教えられてしまった。彼らの卒業式まであと1ヶ月。彼らが卒業する姿を見るまで、僕はここでDVD授業をすることになりました。

寄り道〜マレーシアでバスケットPart2〜

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ここでは時間軸だけでは伝えることのできない現地の魅力をお伝えできればと思います。

その週の日曜日、僕は同じチームの人に連れられて隣町ケニンガウのバスケットコートまで行きました。そこでプレーしていたのは、様々な人種の人たちです。

そうです、ここケニンガウは移民の町。そこのバスケットコートでプレーしていた人たちも中国人、フィリピン人、インドネシア人、日本人(僕1名)などでした。

少し待っていよいよ自分の番。がむしゃらにやっていたところ、相手チームには「あいつが穴だぞ!」と言われる始末。なんとか勝ったものの、足を引っ張るだけの結果になってしまいました。

でもチームメイトのみんなは、「ナイスプレイ」と声をかけてくれます。その慰めが逆に悔しくて、明日からまた頑張って練習しようと思ったこともありました。

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毎週日曜日に試合をしていると色々な人が僕の事を覚えてくれたり、声をかけてくれたりします。色々な人種の人と触れ合えるまたとない経験の1つで、スポーツっていいなと思った瞬間です。

彼らは僕たち日本人を歓迎してくれます。海外に行ったときは、こういったところに顔を出してみるのもいかがでしょうか?


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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