DSC_5274

マスターの先生と

こんにちは!e-Educationのインドネシア担当として活動している坂井健です。インドネシアで貧しい子供たちのために色んな人と協力しながらプロジェクトを進めています。

前回は国立高校を訪ねた時に、「マスター」という貧しい子たちの通う学校があることを聞いたところまでお伝えしました。今回はそのマスターという学校を実際に訪ねて、先生に話を聞いたことについて綴りたいと思います。

SPONSERD LINK

マスターという学校

名門校の第一国立高校を訪問した時、貧しい子供達が通う「マスター」という学校があることを知った僕は早速「彼」に電話しました。

「彼」とは一緒にプロジェクトを進めるにあたってe-Educationに協力してくれることになったコンサル会社のリアン。彼らとの恊働が決まって以来、パートナーとして一緒に動いていました。

「マスターという学校を第一国立高校の先生に聞いた。よし、次の月曜日にマスターに一緒に行こう!」

そこはどのような学校なのか。学校に通う生徒達はどのような暮らしをしているのか。色々と聞きたいことはあふれています。土曜日、日曜日と質問を整理して迎えた月曜日、リアンが待ち合わせ場所として指定したのは「デポックモール」という場所でした。

「え?デポックモールなの?」

僕は思わず聞き返しました。

デポックモールはぼくもよく知っています。何回か買い物にも行っているし、何よりデポックモールがあるのはいわば町の中心地で、近くにはバスの中央ターミナルもあるくらい栄えている場所なのです。

そんな場所の近くにマスターは本当にあるのか?貧しい生徒達がその近くにいるなんて全く想像出来ませんでした。

マスター訪問当日、学校の現状を知る

栄えているデポックモールから歩くこと2分、そこには信じられない光景が広がっていました。異臭がただよい、教室と思われる建物にはガラスがなく、ごみだらけ。こんなところで生徒達が勉強しているとは信じられませんでした。

DSC_5272

マスターの校舎

通りかかった生徒に職員室へ案内してもらうと、先生が一人座っていました。

「あら、どちらさま?」

「インドネシア大学のリアンと申します。彼は日本から来たタケルと言います。」

リアンの協力もあって、アポイントなしで伺ったにも関わらず、聞きたいことがあると告げると親切に色々と教えてくれました。

  • 国立高校の学費でさえ払えない人が通う学校であること
  • 先生は全員ボランティアで生計はアルバイトなど他の仕事をしていること
  • 化学を教えられる先生がいないくらい人材不足であること
  • ほぼ全ての生徒が働きながら学校に通っていること

どれもこれも衝撃でした。そして、話を聞きながら、「本当にe-Educationが必要な人達はこういう人達だ!」と心の底から思いました。

帰り際にパートナーのリアンが一言。

「マスターの名前は知っていたけど、このような事実は知らなかった。おれはここでe-Educationをやりたい!タケルどう思う?」

「おれもちょうどそう思ってたんだよ!!いや、こういう人達こそが絶対にe-Educationを必要としていると思う!」

インドネシアプロジェクトの候補地がこうして決まりました。

さよならインドネシア

DSC_4930

帰国日が迫る中、最後はお世話になった人達に挨拶をして回っていました。最後の夜は大好物のナシゴレン。そういえばインドネシアに来て最初の夜に食べたのもナシゴレンでした。

カレンダーを見ると9月。出国してからいつの間にか半年経ちました。出国したときは「半年長すぎるよ」と思っていましたが、振り返ってみるとあっという間でした。

そんな僕がこの時期口癖のように言っていたのは「おれはまだ帰りたくない!!」。プロジェクトもまだまだ軌道に乗り始めたばかり、もっと時間があれば、と何度思ったことか・・・。

親に頭を下げてもう半年やりたいとも考えましたが、半年という約束で始めたe-Education。また半年やったら、きっと半年後も同じことを思うのだと自分に言い聞かせて、帰国の準備を進めました。

長いようで短かった半年。半年前は首都の名前さえ知らなかったインドネシアという国は、僕にとって特別な国になったのでした。

寄り道〜ジャカルタ日本祭り〜

9月1日と8日はインドネシアのジャカルタで日本祭りがあり、僕は8日にちょこっとだけ参加してきました。

今年のお祭りの目玉は人気アイドル、AKB48のジャカルタバーションであるJKT48のステージ。僕が到着したのはJKT48がステージに立つ1時間前でしたが、JKT48ファンですでにいっぱいでした。

いよいよJKTの出番が来る時間。今か今かと待ちわびている観客を察するかの要に「Salamat malam〜!!!!(こんばんは)」とJKT48がステージに現れました。

JKT48がステージに立つと観客達は大熱狂!僕もファンになってしまうくらい面白かったです!

DSC_5140

JKT48のステージ

JKT48の劇場はジャカルタにもあります。入場料は10万ルピア(=約1000円)一度彼女らのパフォーマンスを体感してみてはいかがでしょうか?

DSC_5230


途上国の教育課題を若者の力で解決する

SPONSERD LINK