Screen Shot 2013-10-09 at 23.41.38

トジョウエンジンでは以前から、携帯電話が途上国にもたらす影響について書いてきました。

上記の記事以外にも、東アフリカの経済成長国ケニアの携帯電話を使った送金システム「M-PESA」は有名です。今回は、ケニアで携帯電話で職探しを手伝ってくれるアプリ「M-Kazi」を紹介します。

SPONSERD LINK

ケニア版マイナビ「M-Kazi」

M-Kazi」は、ケニア人口の80%を占めると言われる、低・中所得者層を対象とした携帯アプリです。ちなみに、ケニアの失業率は40%(800万人)に当たります。

その機能はシンプル。求職者に対して、仕事の情報やその職に応募できるようなシステムを、携帯電話のSMSメッセージサービスを通じてできるようにします。

Screen Shot 2013-10-09 at 23.44.32

インターネットではなく”モバイル”で!

現在、ケニアの人口の50%が15歳以下と、とても若年層が多く、この数年で求人市場に入ってきます。

「M-Kazi」共同創業者の一人、ワングさんは言います、

ほとんどの雇用者は、オンラインで自社広告を流し、最適な人材を探していますが、ほとんどの求職者は継続的なインターネットへのアクセスがありません。インターネットユーザーの数は、ケニアでも未だに400万人ですが、携帯電話の契約数はその5倍以上の2500万人にのぼります。

多くのサービスは、ケニアの首都ナイロビに集中しています。しかし、M-Kaziを使うことによって、地理的な壁を壊し、より多くの人が職を得ることができ、求職者と雇用者のミスマッチを少しでもなくしていくのです。

Screen Shot 2013-10-09 at 23.40.09

左から共同創設者のカーコフォロさん、マイナさん、そしてワングさん

ビジネスモデルは?

「M-Kazi」は、ケニア人が仕事を探すコストと時間を節約します。求職者は、公共の乗り物を使ってインターネットカフェに行き、そこでのインターネットアクセス代金も払わなければなりません。

一方の「M-Kazi」は、週に20ケニア・シリング(約23円)支払うだけで使用可能。これは、足を使ってインターネットで仕事を探す一回の、半額のコストです。

まだスタートアップですが、「Inovation 4 Africa」から設立資金として約500万円の投資を受けています。

現在ケニアのGDPの20%は、携帯電話決済の「M-Pesa」で動いていると言われ、携帯電話がまさに”生活必需品”となっていることは間違いないでしょう。

雇用市場の可能性を広げる

「M-Kazi」の登場によって、より多くの若者がフェアに職を探せる機会が提供されることでしょう。ケニアで携帯電話は、コミュニケーションをとるには最適なデバイスと化しており、既に他国へ同じサービスを拡散する予定もあるそうです。

テクノロジーを使った社会起業は今後もっと増えてきそうです!

[VC4 Africa / Photo:BBC]


途上国の教育課題を若者の力で解決する

SPONSERD LINK