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皆さんは、タジキスタンという国名を聞いて何を思い浮かべますか?

アフガニスタンパキスタンなどはご存知でしょう。これらの中央アジアでは、電力売買が国同士で頻繁に行なわれています。タジキスタンと周辺諸国を繋ぐ新たな電力網、CASA-1000プロジェクトをご紹介します。

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CASA-1000プロジェクトとは?

タジキスタンのヴァフシュ川やパンジ川は、水力発電が特に有名で、海外直接投資(FDI)を呼び込み、国の大きな輸出産業ともなっています。

タジキスタン国内だけで、ヴァフシュ水系に5つのダムが完成しており、中でもヌレークダムは現在世界最高の高さのダムとなっています。これら5つのダムでタジキスタンの総発電量の90%をまかなっているそうです。

CASA-1000プロジェクト(Central Asia South Asia Electricity Transmission and Trade Project)では、隣国のキルギスとタジキスタンが共同で年間約50億kWhの電力を輸出します。

中央アジアのエネルギー網(グリッド)を形成し、これは中央アジアと東南アジアを結ぶ初の試みです。電力は、約750キロの距離をアフガニスタンを通じてパキスタンへ流れていきます。

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中央アジアのエネルギー網

電力供給だけが目的じゃない

電力供給で得た収入は、タジキスタンとキルギスのエネルギーセクターに貢献されます。さらに、周辺諸国との関係性を良くし、アフガニスタンの仲介役としての役割にも注目が集まっています。

このプロジェクトから、パキスタンには夏期に1000MWの電力が追加され、国の電力需要のピークを乗り切れると言われています。

多くの開発期間から支援を受けているこれらの国々が、自立するためのプロジェクトでもあり、お互いの経済を発展し合い、平和構築へ向けたアクションに繋がることにも期待が寄せられています。

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豪華な支援パートナー

CASA-1000プロジェクトでは、PPP(官民提携)で進められており、世界銀行米国国際開発局(USAID)・ADB(アジア開発銀行)が主に資金支援しています。

総額12億ドル(約1200億円)のプロジェクトのうち、約半分は世界銀行からの支出となっています。

基盤を作る先進国・開発機関。それから自立し、このように新興国同士が共同する経済発展の形が今後増えてくると、世界の開発業界は大きく良い方向に変わっていくことでしょう!

Geni/Pakistan Today/World Bank/CASA-1000/Wikipedia


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