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Photo: Safeguard

トイレに入ったら手を洗う。

日本では比較的当たり前のこととして意識されていそうなこんな習慣でも、ひとたびほかの国に目を向けてみると、必ずしも十分に定着していないのが実情です。

今回は、そんな手洗い習慣への意識の向上を図ろうとフィリピンの公衆トイレで導入され始めた、アラーム付のハンドソープディスペンサー「Germ Alarm」をご紹介します。


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Photo: Germ Alarm

約3人に1人がトイレ後に手を洗わない?

公衆トイレに生息している病原性の細菌の数は、切手1枚分ほどの面積あたりで300万にも上ると言われています。

SARSなどの感染症を防ぐためにも、手洗いで清潔さを保つことは必要不可欠なこと。

ところが、アメリカ微生物学会が昨年アメリカ合衆国内の空港で実施した調査では、平均して約3人に1人もの割合で、公衆トイレを使用した後に、手を洗わずに出てきていたことが報告されました。

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Photo: Safetylab South Africa

手洗いの習慣が病気予防になる

衛生環境の悪い途上国では、このような状況は一層深刻な問題につながってしまいます。

国によっては最悪で年間数千人もの人々が、下痢や肺炎など、手洗いを習慣づけさえすればかなりの程度発症の予防が可能な病気で死亡しているのです。

そんな中、この度フィリピン国内で実験的に設置され始めたのがこの「Germ Alarm」です。

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Photo: Germ Alarm

センサーを使ったシンプルな仕組み

P&Gのケアブランド「Safeguard」によるキャンペーンの一環で開発されたこのマシン。その仕組みは実にシンプルです。

個室トイレのドアと、ハンドソープのディスペンサー本体とをセンサーでつなぎ、ドアの開閉を感知した後、ディスペンサーのボタンが押されなかった場合に、本体のアラームが鳴るというもの。

ボタンを押してハンドソープを手に取らない限りアラームが鳴り止まないので、トイレを使った後はせっけんで手を清潔にしてから出るという意識を向上させることができるのではないか、というわけです。

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Photo: Germ Alarm

現在は、レストランや学校など一部施設で試用されている「Germ Alarm」。

どれだけの効果を上げられるかは未知数ですが、とても簡単な仕組みで多くの人々の衛生意識の向上を目指すものとして、ぜひ注目したいプロジェクトです。

[Springwise.com]


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