はじめまして!
今年の4月からe-Educationミャンマープロジェクトを担当することになりました林直人です。
今回は、ずっと人生迷子だった僕が、なぜe-Educationに参加しミャンマープロジェクトを進めていくことになったのかをお話させていただきます。
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ずっと迷子だった大学生活
上にも書いたように、大学に入ってから、僕はずっと迷子でした。
「本当にやりたいことって何だろう?」
どれだけ自分に問いかけたのか分かりません。正直なところ、指針がないまま生活していくのは不安であり、とても心苦しかったです。
そんな迷いを抜け出したく、大学に入ってからは、とにかく色々なことをしました。ママチャリで横浜から徳島まで行って、阿波踊りを踊ったり、バックパックで北欧を回り、オーロラを見に行ったり。バイトやサークルも様々なことをやってみました。
でも、「なぜいろいろなことをしたのか?」と聞かれると「ただ楽しそうだったから」としか答えられません。
自分の将来を見据え、成長しよう、などとはあまり思っていませんでした。ただ、そのとき、その瞬間、楽しいと思えることをしたいなあ、と思っていただけでした。
でもそれはおそらく、自分の中に指針や目標がなかったからです。ふとしたときに、考えてしまうようになっていました。
「自分って一体何が合っていて、何がしたいのだろう…」
過去を美化してきて
そんな中、いつも自分は大学時代を高校時代と比べていました。なぜなら高校生活は最高に楽しかったからです。
いつも友達とバカなことばかりしていました。
アホな内輪ネタが最高に好きでした。
けれども、口に出して表現はしないけれど、お互い尊敬しあえる仲間でした。そして、部活だったり、大学受験だったり、その時々で明確な目標がありました。
もちろん辛いこともありましたが、それを含めて楽しめたと今では思いますし、確かに乗り越えてこられたものもありました。
大学時代、「高校時代は楽しかったなあ、戻りたいなあ。」とよく言っていました。
そして口にするたびに、何とも言えない無力感に襲ってくるのです。
IT系へ進路選択をするも…
色んなことをするも、たいして将来のことを考えないまま、大学2年生になっていました。
僕の通っていた東京大学では、1年生から2年生の前期までは、大ざっぱに理系・文系で各々3つずつ分けられていただけでしたが、いよいよ細かい専門分野を選ぶ段階に来てしまったのです。
そこで僕は、ITに多少なりとも興味があり、さらに将来の就職には困らないだろうという漠然とした思いで、そちらの分野へ進みました。そして、そのまま3年生に上がると、実験が多くなって、実践的なことも増えてきました。
ところが、実践的になればなるほど、これを生涯の仕事にしていくことに違和感を持ちはじめていました。
なぜなら、「やりがい」を中々感じることができなかったからです。学校のカリキュラムで楽しいと思える時間はあまりなかったと思います。
一方で、同じ学科の中には目を輝かせながら研究に打ち込む人たちもいました。
「小さいころから電子工作をしていました」
「自作のパソコンを持っています」
「プログラミングが3度の飯より好きです」
彼らと話せば話すほど、ギャップを感じていました。
「自分って一体何が合っていて、何がしたいのだろう…」
思いはさらに強くなっていきました。
カンボジアへボランティアに
そんなとき、友達が「カンボジアに体育を教えにいくっていうボランティアに行ってきて楽しかったよ」と言っていました。
これは、カンボジアの小学校には体育の授業がないので、日本人が現地の学校に教えに行く、といったものです。単純に「面白そうだなあ」と思い、大学3年生の終わりに行ってみました。
「ボランティアなんて思い出作りだろう」
正直、僕もこのように思ったことがあります。なぜなら、ボランティアの中には、すぐ枯れてしまうような井戸を作ったり、そもそも先生が足りないのに学校を作ったりするものもあるからです。ときには、単なる自己満足になる危険性があります。
しかし、体育を教えることは違いました。
彼らが友達や、さらに将来大きくなって彼らの子供たちに体育を伝えていければ、長い目で見ればとてもたくさんの人が体育を知ることができます。
確かに残るものがあると思いました。
このことを行くまで知らなかったので、教育にかかわるボランティアに行けたのは本当に運が良かったと言うしかありません。
そして、このボランティアに行って、教育にとても興味を持ちました。
「教育はものすごい可能性がある!」
ようやく光が見えた気がしました。
それでも続く将来への心配
ボランティアから帰ってきて、4年生になりました。IT分野の研究をしつつも、将来への疑問は強くなるばかりでした。
「自分って一体何が合っていて、何がしたいのだろう…」
そして、やっぱりこのときも、「高校時代は楽しかったなあ」という想いをぶら下げていました。
しかし一方で、4年生で研究をしていくうちに、はっきりと認識したこともあります。
「ITは技術自体も大事だけど、どう使うかも非常に大事だ。ITはツールでしかない。」
本との出会い
そんなとき、一冊の本「前へ!前へ!前へ!」に出会いました。読んだとき、もちろん感動したのですが、同時にワクワクしました。
ITをうまく使って、教育を変えているからです。
ITも教育も、自分の興味のある分野です。
その後、ネット上でe-Educationの新メンバーの応募を見つけました。ワクワクが止まりませんでした。
「高校時代は最高だった、とかはもう言いたくない。今も、そしてこれからも最高だ、と言いたい。やるなら、今しかない!」
こう思い、応募を決意しました。
今自分だからこそ
人によっては、こんなに長く迷うなんておかしいと思うかもしれません。
とくに既にやりたいこと・やるべきことがはっきり決まっている人にとっては、滑稽に見えるかもしれません。
それはおそらく、僕が「小学校や中学校時代の悩みなんて今思えばどうでもよかったなあ」と考えることと同じようなことかもしれないと思います。
けれども、そのときその瞬間の自分にとっては、その悩みがとても大きかったように思えます。そして、いかなるときも、その時点における精一杯の答えを出すしかありません。
まずは、僕はミャンマーで、できることをしたいです。DVDを届けるだけでなく、教育の可能性を信じ、様々な面から手助けできたらいいなと思っています。
それが僕の今の一つの指針であり、目標です。
そして、その先にも何かがあると信じて。
ミャンマーへ行ってきます。
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