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みなさんは、「Code for」という活動をご存知でしょうか?

「Code for」は「テクノロジー×市民参画」という形で、市民が主体的に地域を良くしていく活動です。途上国でも、そういった活動がひろまっていけば、国や地域をより良くすることができるでしょう。

今回はそんなアイデアが集結したイベント、「Code for Japan Summit 2014」に参加してきたのでご紹介させてください!

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Code for Japan の活動について

税収の低下、少子高齢化、人口減少…日本は現在、将来に向けて様々な課題を抱えています。

しかし、その問題を政府に任せっぱなしにして不平・不満を言うのではなく、私たち市民も一緒に手を動かすことが大切です。

そんな時にキーワードとなるのが「シビックテック」です。

「シビックテック」とは、政府や自治体が出来ないことを、市民みんなで「ともに考え、ともにつくる」ことで、課題を解決していくことです。市民がアイディアをあげてテクノロジーの力で課題を解決していくことで楽しく街を良くしていくことが出来ます。

また、パートナー組織である「Code for America」の代表ジェニファー・パルカさんもTEDでその可能性について語っています。ぜひご覧下さい。

[TED]

CODE✕CREATIVE 〜心に残る体験の作り方〜

まず、クリエィティブディレクターである野添剛士さんに、今注目しているシビックテックの世界について語っていただきました。

野添さんは次のように言っています。

「The idea is king.」ではなくこれからは「The experience is king.」の時代です。アイデアを考えるだけでなく体験に落とし込むことが重要なのです。

それではその「心に残る体験」を作る事例を3つご紹介します。

1.space balloon project

これは、3.11の震災直後に行われ、震災復興を目的としたアイデアです。

スマートフォンを気球で成層圏まで飛ばし、SNSでみんなでメッセージを送ってそのスマートフォンの画面に表示し、その様子をライブ中継するという面白いプロジェクトです。

メッセージの95%が「頑張れ!東北」などの応援や感謝のメッセージだったことがこのプロジェクトの意義を表しています。

この体験を通して、みんなの気持ちがひとつにまとまっていきます。これを途上国でやれば、課題に悩む人たちの声を世界に届けるいい機会になるかもしれません。

[YouTube]

2.tokyo city symphony

これは「東京を世界にプレゼンテーションする」ことを目的としたアイデアです。1000分の1の東京都の模型に、今流行となっている「プロジェクションマッピング」をしました。

途上国の町並みもこういった形で紹介すると面白いかもしれません。

[Youtube]

3.SAFETY MAP

これは新しい安全地図をつくるアイデアです。

カーナビから収集した急ブレーキの多発時点、地域の住民からの情報、自治体でまとめてある事故地点データなど、いわゆる「ビッグデータ」から危険な箇所を見つけ出します。

途上国でもこのシステムがあれば、事故の起こりそうな危険な箇所を減らしていけるでしょう。

[Youtube]

ブリゲイド支援

「Code for Japan」では日本各地の「Code for」活動の支援を行っています。その各地での活動を「ブリゲイド」と呼び、現在「Code for namie」など日本各地に約30のコミュニティができています。

それでは、その各地の「Code for」が行っている事例をご紹介しましょう。

4.5374.jp(ゴミナシ)

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photo:5374.jp

これは「Code for kanazawa」の開発した5374.jp(ゴミナシ)というアプリです。自治体の持っているごみのデータを活用し、ゴミをいつどのゴミが収集されているのかがすぐに分かるようになっています。

また、ゴミがどの種類(資源、燃える、燃えない等)にあてはまるのかも分かります。シンプルでデザインがよくて扱いやすいことが特徴です。

また、現在は他言語化をして在来外国人の方も使えるようにしており、
Code for kanazawa」だけでなく日本全国の「Code for」で普及してきています。これからは途上国も含め、世界で普及していくかもしれません。

このように、行政に任せっきりにするのではなく自分がもつスキル・立場を使って地域をよりよくすることが大切です。

Mashup Award Civic Tech賞

今回、イベントの中でMashup AwardのCivic Tech賞の最終プレゼンテーション大会が開催されました。Mashup Awardは2006年から始まっており、昨年は応募総数460作品、参加者1300人という大規模なアプリケーション開発コンテストです。

その中でCivic tech賞という賞があります。これはテクノロジーを通し、市民生活の課題の解決するアプリ・サービスに送られる賞です。この度、今年度の受賞作品が決定したので早速ご紹介します。

5.台風リアルタイムウォッチャー

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photo:MashupAward

これは、ソーシャルメディアの災害情報と台風情報をバーチャル地球儀に表示できるようにしたものです。

リアルタイムに台風・災害の現況を把握でき、現場からの被害に関するつぶやきもキャッチできます。そうすることで災害の全体像や傾向を可視化しています。

この可視化によって、災害の全体像と身に迫る危険を実感をともなって伝え、社会全体の「減災」につなぐことができるのです。

この「台風リアルタイムウォッチャー」は、公開後3日間で約30万件のアクセスがあったほか、さまざまなメディアでとりあげられました。これが日本だけでなく世界で使われれば、世界中の「減災」につながるでしょう。

「Code for」が世界に広まれば

「Code for」の活動は、今回ご紹介した「Code for Japan」だけでなく、「Code for Germany(ドイツ)」や「Code for the Caribean(キューバ)」など世界中にいくつものコミュニティがあります。

今回は日本の事例の紹介でしたが、途上国でも使えそうなアイデアがもっとたくさんあります。

「テクノロジー×市民参画」と言う形がもっと途上国にも広まっていけば、それぞれの地域が主体的に良い地域になっていくはずです。

今後も「Code for」の活動に注目していきたいですね!

[Code for Japan Summit]


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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