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まだまだ衛生環境が整わず、感染症が広がりやすいアフリカ。医師たちは日々患者と向き合い、大規模な感染を防ごうと闘っています。

今回紹介するのは、そんな医師たちを応援する「Smart Card」。ザンビアの厚生労働省とアメリカの疫病センターが2010年に共同開発した、携帯できるカード型の電子カルテです。

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どこでも簡単に操作できる電子カルテ

アフリカでは数年前まで、治療の全ては紙のカルテに記載され、患者個人に手渡されていました。しかし、患者が自分の治療歴を把握しているケースはほとんどなく、忙しいアフリカの病院では、カルテが見当たらなくなることは日常茶飯事。

それを改善しようと開発されたのが、携帯できる電子カルテ「Smart Card(1.3ドル)」です。診断書と治療証明書はデータ化され、「Smart Card」のネットワークで共有されるようになりました。

データはカードにも読み込まれるので、患者本人も財布やポケットに入れて持ち歩けます。そのため、前回と違う病院へ行っても、スムーズに次の治療が受けられるようになったのです。

このカルテは、パソコンが苦手な医療従事者でも、すぐに使いこなせるシンプルなデザイン。また、バックアップのバッテリーは2時間保つので、通信環境の乏しい地域でも利用することができます。

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ヒラリー・クリントン前アメリカ国務長官も、2011年のザンビア訪問時にこのシステムを絶賛

より地域に強いサービスへ

ザンビアの首都、ルサカの病院で働くBlongoさんは、常に「Smart Card」の情報をチェックしている一人。伝染病の発生にいち早く気がつけるように、細心の注意をはらっています。

「例えば、1日に同じ地区から複数の麻疹患者が訪れたとすると、その地域で麻疹が蔓延してしまう可能性があるんだ。紙カルテでの処理では気づきにくかったが、今では簡単に確認できる」

Blongoさんのように、この電子カルテを活用する医師は多く、ザンビア国内では550の医療機関が採用しています。このように一見順調に見えるサービスですが、問題もあります。まだまだ新しいサービスのため、地域ごとのデータが不十分なのがその一つ。

「季節ごとに流行する病気もあるから、それらを把握することができればより迅速な対応ができるようになる」と、Blongoさん。

医療サービスのデジタル化は、治療の効率を上げるだけでなく、医師たちの負担も減らすのでとても心強いですね。こうした技術の発展で、より多くの人が健康に生きられる世界になることを祈るばかりです。

[Mashable / Photo:Jhpiego]


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