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コンテナで作られたマスターの校舎

こんにちは!e-Education Projectインドネシア担当の尾崎綜志です。
教育機会の恵まれないインドネシアの子供たちに最高の教育を届けるため、現在活動しています。

前回の記事ではインドネシアへ旅立ち、初めて目にした途上国の現実について書きました。

今回は実施校候補地「マスター」への再訪問、そして迎えた新メンバー面接の様子についてお話できればと思います。

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マスターの驚き

前回、前任の健さんとマスターを訪問した時は休日で、校舎は閑散としていました。怖そうな若者やホームレスの人々が目につき、とても授業が行なわれている様には思えません。非常に苦しい教育環境に見えました。

しかし授業は行なわれているとのこと。その様子を確認すべく、協力者のインドネシア大学生(UI生)ディディらとともに平日改めて訪問しました。

そこには多くの子どもたちがいました。とても明るい雰囲気で、先週感じた暗さは跡形もありません。子どもがいるのといないのでこれほどまでに雰囲気は変わるのかと思い知りました。

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マスターの子供たちと

マスターの状況を知るために聞き込みをしていると、マスターの校長先生「ヌロヒムさん」にお会いすることが出来ました。早速お話を伺います。といってもインドネシア語しか通じないため、仲間たちに通訳してもらいながらです。

まずはこちらの自己紹介もかね、PCを使って簡単な説明を。

僕:「…映像授業を通じて教育機会を提供するためにインドネシアに来ました。マスターについて教えて下さい!」

校長:「なるほど、わかった。もし実施する場合、PCはどうするつもり?」

僕:「こちらで用意する予定です」

校長:「でもうちにはPCあるよ」

僕:「え??」

校長:「ちょっとついて来なさい!」

どこからどうみてもこの学校にPCがあるとは思えません。第一机すら見当たらないのです。半信半疑でついて行き、2階にある教室をみせてもらったところ、信じられない光景が広がっていました。

驚きの光景

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そこには整然と並べられたコンピューターが30台ほど。エアコンまでついています。僕のイメージしていた「マスター」ではありません。

ヌロヒムさんは説明を続けます。混乱しながら聞いた内容は以下のようなものでした。

  • 生徒は1学年300人くらいいて、受験するのも150人程度いる。
  • 近年では毎年インドネシア大学に4人程度合格している。
  • 大学とは無料で進学できる契約を結んでいる。
  • PCはWorld Educationが寄贈したもの。

「これはもしかして普通の進学校なのではないか?設備も良いし、人数も多いし、最難関のUIにも合格しており、DVD授業は導入できるかもしれないが、果たしてそのニーズがあるのか?そもそもこれだけのPCを寄贈したWorld Educationとは一体どんな団体なのか?」

疑問で頭がいっぱいになった僕は、ひとまずWorld Educationの方の連絡先を聞き、先週とは全く別の不安を抱えてマスターを後にすることになりました。

ヒーロー募集

一方で、プロジェクト参加メンバー募集のための面接が迫って来ていました。場所はインドネシア大学。一人でも多くの学生に教育を届けるには多くの人たちと強力なチームを作る必要があります。

面接は、健さんとも仲の良いUI生カリスと、パートナー・リアン、そして自分で行います。呼びかけるためのポスターはリアンが作ってくれました。そのポスターがこちらです。

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“ヒーローになりたい人募集”

とても格好良いポスターに仕上がりました。リアンの夢はデザインの出来る起業家になることであり、彼のデザイン技術はとても高いのです。

初めてのプレゼン準備

自分はというと、活動を説明するためのプレゼンの準備に取りかかりました。
15~20分程度のプレゼンで、団体や活動の説明をします。今までの生活でプレゼンをする機会が全くなかった自分にとって、英語でのプレゼン作りはとても骨の折れる作業でした。

フィードバックをもらうため、自分のプレゼンを撮影し、動画サイトにアップしてe-Educationのメンバーに見てもらいました。するとメンバー達から続々と指摘が。涙がでるほど嬉しかったです。それを参考にしつつ、改善を重ねて本番に挑みました。

迎える面接

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当日。僕のプレゼンによる説明から面接は始まりました。緊張しつつも、予定していた時間通りに無事終了。拍手をもらい、ほっと胸をなで下ろします。

しかし、これで終わりではありません。続いてこちらからの質問の番です。

「どうして応募したんですか?」
「強みと弱みは何ですか?」
「人からどんな人と言われていますか?」

ざっと2時間程度。全ての質問が終わり、カリスやリアンと相談して、最終的に2人のメンバー「ティヨ」と「ヨガ」に協力をお願いすることになりました。

ティヨの夢は農業で有名な自分の出身地をアピールして、外国からの観光客を呼び込むこと。ヨガの夢は外交官、英語で賞をとりUIに推薦入学を果たした強者です。

2人とも元々は田舎の出身であり、教育格差是正を目指すこのプロジェクトに共感して応募してくれた学生でした。2人のことは後々詳しく紹介したいと思います。

期待と不安

2人の新たな頼もしい仲間を見つけ、いよいよプロジェクトが進みだしました。しかし、なんといっても気になるのは「マスター」の状況。そして突如現れたWorld Educationという団体。

「まずはWorld Educationにアタックだ!」

すぐにメールを送ってアポイントメントをとり、期待と不安を胸に抱えながら次の週を迎えます。

続きはまた来週!ありがとうございました。


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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