こんにちは。e-Educationフィリピン担当の秦大輝です!フィリピンの首都マニラのスラム街に住む高校生たちに、大学受験対策の映像授業を提供するために日々走り回っています。
マニラのスラム街近くでニーズの種を見つけた経緯は、前回の記事でご紹介しました。今回はその続きを書き綴りたいと思います。
SPONSERD LINK
クリスマス休暇を振り返って
結局この3週間、何も進みませんでした。今まで「つらくても前へ!前へ!」という事を常に意識しながら、ここまで走ってきたにも関わらず。。
常に少しでも進める事の意識はクリスマスのまっただ中でも頭から離れず、何をするにしても罪悪感。つらいもので、常に自己嫌悪な日々が続きました。
動き出さないといけないという怖さ
1月7日、ついにクリスマス休暇が終わり、仕事が開始するという日。時計の針は朝10時をさす。以前の活動の日は6時に起きていたのに、この3週間の怠惰がその習慣を身につけさせていました。
「動きたくない、外に出るのがだるい。」
心では動かなければならないことは分かっていましたが、久しぶりに飛び込んで英語を使って交渉をすることに気が乗らず。たった一歩がとても重かったのでした。
久しぶりに出た朝の空はくらくらするほど、まぶしくて、すぐに日陰にはいりたいという欲求にかられました。面倒くさいと思う気持ちもありましたが、それでも僕の少しだけの義務感が、足を予備校へと向かわせたのです。
いざ予備校街に、飛び込み営業へ
最初の訪問先は、以前にアポイントをつけていた予備校のAHEAD。参考書も発刊するような超大手の黄色い看板でおなじみの予備校です。日本で言う駿台予備校のようなところでしょうか。担当の人にあいさつをして、プレゼンをします。
「こっ、こんにちは!!!」
久しぶりに話す英語、違和感とミスばかりの文法、言いたい事が簡単に表現できない。そんな中での必死のプレゼン。
「若いのにすごいことやってるじゃん!すごいいいプロジェクトじゃん!」
プレゼンを聞いた担当の女性は感動してくれていました。意外な反応に期待がふくらみます。そして満を持して、こうお願いしました。
「映像授業のカリキュラムを作るために、授業をしてくれる国内最高の先生を探しています。あなたの予備校の先生を紹介してくれませんか?」
返事を聞くまでは、いつも不安でどきどきします。それに対して、担当者はこういいました。
「・・・ごめん。それはできないかな・・個人的には協力したいんだけど・・・」
覚悟はできていましたが、すこし気分が落ちました。そして、次の予備校へ。しかし2校目の予備校でもこう言われました。
「確かに君のプロジェクトはいい。ただ、うちはビジネスでやってるんだ。著作権の問題があるから、無理だよ。」
これ以降、たらい回しにされたりもしながら、2週間。結局10件近くの予備校から断られました。
ついに先生を紹介してくれる予備校が見つかる?
断られ続けたなか、回った予備校の1つに、優秀な経営者が運営するリードという予備校がありました。いつも通りダメもとで頼んでみると、
「やってあげるよ!明日共同経営者から許可もらえるから、また連絡して!」
鳥肌がたつほど嬉しくて、どんなに厳しくても、運は動き続ける人を見放さないと思いました。そんな頼りの先に朝、連絡をとりました。
しかし夕方になっても、なかなか連絡が返ってきていません。おかしいな・・と思って電話をかけても出ない。
授業中かと思って、終わりそうなタイミングで連絡。全く通じない。その後何度も連絡しても通じない。電話番号が間違えているのか。
1週間以上経ち、偶然予備校の前を通っているとき、そこのオーナーが偶然前に歩いていました。すぐに駆け寄り、こう質問したのです。
「例の件、どうなりましたか!!?」
まさかの反応が返ってきました。
「ごっ!ごめん!連絡できてなかった。実はダメだったんだ。メール返せなくてごめん!」
多分、彼女は建前で僕に約束していたのでした。そして、そんな言葉を本気にしている僕。彼女にとっていつもメールを送ってくる煩わしいやつ。そんな位置づけでした。
がっくりしました。断られる毎日の中で、1つの喜び、この期待がどれだけ僕にとって救いだったのか。
あきれてしまい、一気にやる気がなくなり、途方にくれた僕は帰宅の途へ。 期待を裏切ることがこんなにも、罪なものなのかと心から実感しました。長いトンネルはまだ続いていくのでした。
SPONSERD LINK