以前に、スタンフォード大学発のオンライン学校「Udacity」が、真の教育革命を起こせる2つの理由という記事で、インターネットがどれだけのイノベーションを起こせるかについてご紹介したことがありました。
しかし、世界中で約3分の2の人はインターネットにアクセスできず、ジャングル・山岳・砂漠地帯などでネット接続環境を常時提供することは大幅なコストが必要です。事実、ほとんどの南半球の国では、インターネットを使うコストが月の収入より高いのです。
そんな中、Google(以下グーグル)が気球を使って世界中どこでもネットアクセスを提供する「Project Loon」を発表しましたので紹介します。
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夢のような馬鹿げたプロジェクト「Loon」とは?
もちろん科学的な裏付けのある技術ですが、気球でインターネット網を構築するという大それたプロジェクト。気球(Balloon)という単語に、馬鹿という意味を持つ(Looney)をかけ、「Project Loon」というネーミングとなっています。
アンテナや太陽光発電パネルを搭載した直径15mの気球「Loon」を成層圏内の高度20kmで航行させることで、地上のユーザーが3G回線と同等か、それ以上の速度で通信できるようにするというもの。
単純に地上で回線を引くのは困難だから、上空でやってみよう。まさにアイデアはクレイジーですね。
もちろん上層大気圏の風に乗る高度気球を利用するということはつまり、気球が常に移動することになる、ということが問題点になります。
しかし、そこは世界のグーグル。
「ある複雑なアルゴリズムと大量のコンピューティングの力」を使ってこの問題は解決することができるそうです。そして、風や気流にあまり左右されずに気球を必要な時、必要な場所に位置させることができるようになるとのこと。
赤いアンテナで気球からインターネットを!
この地上に設置された赤い特殊なアンテナが、地球をコンスタントに回っている気球と通信し、近くを航行している気球群は相互に通信を行ないます。
そして、地域のインターネットプロバイダーと接続し、ネットが利用できるようになるというのです。
世界へ羽ばたく希望を乗せた気球
既に、パイロットプロジェクトがニュージーランドのカンタベリー州で30個の気球が上空に飛ばされました。現在、チームはニュージーランドと同じくらいの高度の国を探していると同時に、これからのプロジェクトをサポートしてくれるパートナーを探しているとのことです。
ちなみに、「Project Loon」に取り組んでいるのは、自動運転カーやGoogle Glassなど、様々な実験的プロジェクトを抱える部門「Google X」。
気球を使ってインターネット回線引き、世界を変える!今後もGoogle Xのプロジェクトに目が離せません!下記の「Project Loon」の紹介ビデオもドキュメンタリー風になっているのでぜひご覧になってみて下さい。
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