地球の17%もの淡水を保持しているタンザニアにあるタンガニーア湖。その湖沿岸では、製造業と農業が拡大し、水界生態系へのダメージが進んでいます。
そこで今、現地の自然管理委員会が、発展途上国の人々と彼らを取り巻く環境保全の2つを一体化させるという、新たなプロジェクトを行っています。
タンザニア、コンゴ民主共和国、ブルンジ、ザンビアの間の内陸の海洋では、300種を超える魚が生息し、生態系にも恵まれています。
しかし、この美しい景色も危機的状態に陥り、湖の周りでは新しい事業計画が次々と増えているそう。このあたりの一世帯の平均人数は6〜7人で、人口も45%が15歳以下。
農家の人々や漁師たちは、陸地の近くに住み、生計も海や山などの自然で立てています。しかし、彼らが摂る主要なタンパク源にもなっている、この湖の深海漁業は、過去数十年間30%減少しているとのこと。
農業と漁業にフォーカスしたプロジェクト
自然管理委員会の第一線の科学者は、湖畔の近くに住む人々が農業にシフトし、穀物食をよく摂るようになったことで、人々が2〜30年前よりも品質の低い食事をしていることを指摘しています。
また、その地域の人々は教育を受ける機会が少なく、電気や医療手当までも何ひとつない現状です。
そこで、今年に入り、自然管理委員会がパイオニアとタッグを組み、「Tuungane project」を始動させました。これは、魚と農業に焦点を当て、漁師たちが持続的に森林保護と水質保全を目指すものです。
農業から出る汚染水は、巻貝にとってはもってこいの水。この巻貝は、人が泥水に入った時に足を介して衰弱させる睡眠病を秘めています。一方で、魚はその巻貝を好んで食べるという環境です。
農業と漁業の意外なつながり
そこで、自然管理委員会はこのことを利用し、まん延する病気から人々を助け、昔のように魚が生息する環境をつくろうとしています。
このプロジェクトは、禁漁区で行われ、今までの農業の習慣を変えています。さらには、地域の指導者と一緒に活動をし、環境を整えていくと同時に、医療サービスも提供。現地女性たちでも手に入る避妊薬をつくっていきます。
地域社会を存続させるには、人々と環境を共存が大切になります。このプロジェクトは、開発組織と自然保護団体と活動し、一緒にゴールを達成することができるということを証明する有効な方法のひとつにもなっているのです。
[Co.EXIST]
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