大水 希望 | トジョウエンジン https://eedu.jp/blog 途上国のイメージを豊かにするノンストップ・デイリーマガジン Tue, 16 Dec 2014 01:46:55 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.6.15 【スリランカ教育開発Vol.9】提携団体が決定!新たな仲間が増えて、どんどん加速していくプロジェクト https://eedu.jp/blog/2014/12/16/dragon_srilanka_09/ https://eedu.jp/blog/2014/12/16/dragon_srilanka_09/#respond Mon, 15 Dec 2014 23:30:07 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=35362 こんにちは! e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回はプロジェクトパートナー「マノジ」との出会いについてお話しさせていただきました。 […]

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こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回はプロジェクトパートナー「マノジ」との出会いについてお話しさせていただきました。

今回は新たな協力団体「サホダラピヤパット」との出会いについてお話ししたいと思います。

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プロジェクトの方向性が決定!

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紹介してもらったうちの1校

前々回の記事でご紹介したサマンさん。中央州教育局訪問の際に学校訪問をしたい旨を伝えると、いくつか大学周辺の小規模校を紹介してくださいました。

その学校を訪問して学校の先生方の意見をうかがいつつ、マノジとのミーティングでプロジェクトの方向性を探ります。前回Aレベル塾の訪問についてもお話ししましたが、Aレベル試験対策の可能性もふまえて話し合いました。

そして多くの話し合いの結果、スリランカプロジェクトでは「Oレベル試験受験生」向けのコンテンツを作成し授業を実施することになったのです。

Oレベル試験を対象とした理由は以下4点です。

  1. 試験自体はそれほど難しくないにも関わらず合格率が60%程度であること
  2. 要点をおさえれば最低でもパスするだけの点数は取れること
  3. Oレベル(Grade11)をパスしてGrade13まで学校へ行けば、Aレベルがなくても待遇の良い仕事を見つけられること
  4. 大学生たちが既に活動して現状を把握しており、協力を得やすいこと

スリランカの人たちにとって、本当に求められているものがやっと見えてきた気がしました。

サホダラピヤパットとの協力

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左から、私、ヌワン、マノジ、サミーラ

マノジに紹介してもらったサホダラピヤパットという学生団体の現代表のSameera(サミーラ)とNuwan(ヌワン)に時間をつくってもらい、4人でミーティングをすることになりました。

彼らもマノジと同じ地域の出身で、地方の学生をサポートしたいという熱い想いを持っていました。Oレベルの学生向けに行っている授業について詳しく話を聞かせてもらうと、彼らは授業もだがモチベーションを上げることに重点を置いて活動をしているとのこと。マノジの話していたことと同じです。

例えば、大学生活の紹介やゲームを取り入れた楽しめる学習を行うことで学生たちのやる気を引き出す工夫をしているそうです。

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サホダラとの全体ミーティング

彼らもe-Educationとの協力に対して前向きな答えをくれました。あとはサホダラの他のメンバーたちからの賛成を得るだけです。どのような活動をしたいのか私も再度整理し、ミーティングに挑みました。

今回のミーティングには15人ほどの学生が集まり、e-Educationの活動の紹介、Oレベル学生向けの活動をしたいこと、コンテンツ作成や授業の実施をサホダラと一緒に進めたいことなどを話しました。彼らも真剣です。そして話し合いの結果、彼らと正式に協力することが決まったのです!

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コアメンバーたちと

マノジと出会ってとんとん拍子に進むプロジェクト。さらにニーズを探るためマノジと彼の出身地の学校を訪問し、先生方と学生たちの意見を集めることになりました。

次回はマノジとの学校訪問とOレベル試験対策コンテンツのトライアル実施に向けた準備についてお話ししたいと思います。

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【スリランカ教育開発Vol.8】ついに現る!探し続けていたスリランカプロジェクトのキーパーソン https://eedu.jp/blog/2014/11/25/dragon_srilanka_08/ https://eedu.jp/blog/2014/11/25/dragon_srilanka_08/#respond Mon, 24 Nov 2014 23:00:00 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=34603 こんにちは! e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回は学校訪問と教育局訪問についてお話しさせていただきました。 今回は新たな「出会い […]

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こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回は学校訪問と教育局訪問についてお話しさせていただきました。

今回は新たな「出会い」についてお話ししたいと思います。

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ルームメイトの友人「マノジ」

現在私は大学の寮で暮らしています。ルームメイトのチェカには生活全般のことから、プロジェクトのアドバイスまでいろいろな面でサポートしてもらっていました。

プロジェクトを一緒に進めてくれる「仲間」を探している、と相談すると、「この前友達に話をしたら興味を持ってくれる友人がいた」と話してくれました。早速連絡先を教えてもらい話をすることになりました。

連絡先を聞いた次の日に早速アポを取り、会いに行きました。そして出会ったのがManoj(マノジ)です。自己紹介を済ませ、早速プロジェクトについて話します。e-Educationの活動、現在ニーズ調査の段階であること、Aレベル試験もしくはOレベル試験を対象にしたいと考えていること、そして、興味を持ってくれる学生やプロジェクトパートナーを探していることを伝えました。

地方出身という境遇

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マノジと一緒に

マノジはルームメイトのチェカと同じ学年で数学を専攻しており、現在は数学科のジュニアスタッフとして授業を教えていました。彼は理工学部に所属しており、理工学部にはSahodara Piyapath(サホダラピヤパット:以下サホダラ)と呼ばれる学生団体があるということを紹介してくれました。

サホダラでは、大学周辺の小規模校や大学から離れた地方の学校に出向き、Oレベル(Grade10,Grade11)の学生向けにサイエンスの授業を教えるという活動をしています。ペラデニヤ大学には既に地方の学生向けのプログラムを実施している団体が存在したのです!しかも詳しく話を聞くと、なんとサホダラの活動を始めたのはマノジと彼の友人たちだったのです。

マノジは比較的「地方」と呼ばれる地域の出身です。

自分は大学まで来ることが出来たけれども、スリランカ全体を見るとまだまだ教育の格差は大きい。地方という自分と同じ境遇にある子どもたちのサポートをしたくて始めたんだ。

そう語ってくれたマノジ。彼の言葉の中で印象に残っているのが、「モチベーション」というキーワードです。

学生たちは試験をパスする能力は十分にある。だけど、みんな出来ないと思ってしまっているんだ。だから勉強に積極的に取り組まない。もしこのプロジェクトを通して彼らのモチベーションさえ上げることができたら、学生たちは絶対に合格できる!

これは一緒に活動をするチャンスだ!

そう思った私は、地方での教育環境の改善に関わりたいという自分の想いをマノジにぶつけました。「一緒にプロジェクトをつくらない?」という私の問いに対して、「もちろん!」との答え。ここまできてようやく共感してくれる「仲間」が見つかったのです。

そこからマノジとプロジェクトについて話し合う日々が始まりました。

Aレベル試験対策の重要性

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JWAの学生たち

前回の記事でOレベル試験対策コンテンツ作成の可能性が大きくなったことをお伝えしましたが、それでもやはりAレベルの重要性も無視できません。Aレベル試験はかなり競争が激しく、最初の大学生向けアンケートでも判明した通り、ほぼ100%の学生が塾に通っていたという事実があります。そのため、引き続きAレベル試験対策についても可能性を探ることにしました。

そこで訪問したのが、JWAと呼ばれるAレベルの塾です。この塾は、キャンディーと呼ばれるスリランカ第二の都市にある最も有名なところです。大学生向けのアンケートからこの塾が有名であることがわかったため、飛び込みで話を聞かせてもらうことにしました。

突然の訪問にも関わらず事務の方が丁寧に対応してくださいました。ここでもe-Educationについての紹介をし、Aレベル試験について教えていただくことにしました。この塾の学生はキャンディー周辺だけではなく、バスで4時間以上離れた地域からも来ています。またこの塾のオーナーが経済的に厳しい家庭の学生も学べるようにと、一部の学生に「フリーカード」と呼ばれる授業料を無料もしくは半額にするカードを提供していることがわかりました。

通常塾では1科目あたり月に1000ルピー(日本円で800円ほど)かかります。これは日本だととても安いように感じますが、「経済的に厳しい家庭」というと月の収入は5000ルピーから10000ルピーほどになります。その中で全てをまかなわなければならないため、子どもの塾代は家計にとってかなりの負担になっているのです。

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たくさんの学生

事務の方もオーナーもプロジェクトに対して興味を持ってくださり、塾での授業の様子を見学させていただくことが出来ました。そこには1つの大ホールで勉強する1000人はいるのではないかと思われる学生たちの姿がありました。皆とても真剣です。私が塾を訪問したのはAレベル試験3ヶ月前で、学生にとってはこれからが勝負という時期でした。

この授業を受けるためにかなり離れた地域から学生が通っていること、そして高い塾代。これはつまり、塾に通いたくても通えない、もしくは近くの塾で我慢せざるを得ない学生たちが地方にいるということでした。Aレベル試験対策コンテンツのニーズも大きい、そう実感した訪問でした。

このAレベル塾の訪問もふまえ、パートナーのマノジとさらにプランを練ることにしました。

次回はさらにプロジェクトを加速させることとなる学生団体との出会いについてお話しさせていただきます。

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【スリランカ教育開発Vol.7】紅茶プランテーションに教育課題あり?学校訪問と新たな出会いによってプロジェクトが動きだす! https://eedu.jp/blog/2014/11/18/srilanka_dragon_07/ https://eedu.jp/blog/2014/11/18/srilanka_dragon_07/#respond Tue, 18 Nov 2014 04:39:24 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=33367 植民地時代の雰囲気の残る町 こんにちは! e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回はプロジェクトに興味を持ってくれた大学生についてお話 […]

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植民地時代の雰囲気の残る町

こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回はプロジェクトに興味を持ってくれた大学生についてお話しさせていただきました。

今回は学校訪問と教育局訪問についてお話ししたいと思います。

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地方の学校

スリランカは紅茶で有名な国ですが、ヌワラエリヤはその産地として最も名前の知られている地域です。紅茶の栽培は元々イギリスの植民地時代に、南インドから労働者としてタミル人をつれてきたことから始まります。現在でも紅茶プランテーションで働いているのは主にタミル人です。彼らは植民地時代に「搾取」され、現在でも基本的な構造は変わっていません。

多くの問題を抱えていると言われている紅茶プランテーションにニーズがあるのではないかと考え、ヌワラエリヤのタミル系の学校を中心に学校訪問をすることにしました。

プランテーション出身の学生たち

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訪問先の学校

訪問した学校の学生たちは、ほとんどが紅茶プランテーション出身の子どもたちでした。先生たちは「学生たちが家に帰って勉強する環境が整っていない」と話します。彼らは紅茶プランテーションで生まれ、紅茶プランテーションで育ちます。両親も高い教育を受けている訳ではなく、子どもたちの勉強を家でサポートすることが出来ないそうです。

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訪問校の理科室

また学校の設備は十分とは言えず、数少ない使用可能な器材でなんとか授業を行っているのです。また、ヌワラエリヤには日本の高校にあたるAレベルの学校の中でも、理系を勉強できる学校がとても少なく、また文系に比べて難しいことからも理系を選択する学生がとても少ないのです。

「自分が勉強したいから文系を選ぶ」という理由ではなく、進路を選択している現状がありました。

いくつかの学校訪問を通して見えた現状は主に以下の3点です。

  • 実験室などの設備が十分でない
  • 理系の先生は年によって学校に1人もいないことがある
  • 政府からのサポートを受けづらい

教育局を訪問

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キャンディーにある中央州教育局

政府による取り組みを知るために、プロジェクト紹介資料を携え、中央州教育局を訪問しました。

政府機関に対して飛び込み訪問をしたため、きっと門前払いされるだろうと思いきやすぐに英語科目担当部署へ案内していただきました。そこで今後のプロジェクトを大きく動かす重要な人物と出会うことが出来たのです。

心強い協力者

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教育局オフィスにて

そこで出会ったのがサマンさんという女性です。彼女は「English as a Life Skill Programme」というプログラムの中央州管轄担当をされています。「English as a Life Skill Programme」とは、主にOレベルまでの学生向けに実施されている、リスニングやスピーキングなど英語を使って生活するために必要なスキルを全体的に学ぶ授業のことです。

プロジェクトについて説明すると、興味を持ってくださり一緒にスリランカでのプロジェクト実施の可能性を探ることが決まりました。

特にサマンさんの担当する英語科におけるOレベル試験の結果を見てみると、年々試験結果は改善されているもののいまだ半分ほどの学生しか合格しておらず、なんとかこの現状を変えたいという熱い想いを語ってくださいました。

情熱あふれるサマンさんをプロジェクトにむかえ、スリランカプロジェクトは徐々に加速し始めました。

更なる出会い

サマンさんとの出会いのほんの数日後、私はプロジェクトの鍵を握る重要な人物との出会いを果たすことになりました。

次回はその「出会い」についてお話ししたいと思います。

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【スリランカ教育開発Vol.06】プロジェクトパートナー現れる!?大きすぎた期待の先に待っていたものは… https://eedu.jp/blog/2014/10/21/dragon_srilanka_06/ https://eedu.jp/blog/2014/10/21/dragon_srilanka_06/#respond Tue, 21 Oct 2014 06:51:26 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=32791 こんにちは!e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回は大学教授に対して行ったインタビューと最初の学校訪問についてお話しさせていただきま […]

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こんにちは!e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回は大学教授に対して行ったインタビューと最初の学校訪問についてお話しさせていただきました。

今回はアンケートの時に興味を持ってくれた大学生との話についてお伝えできればと思います。

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興味を持ってくれた社会人へ再度インタビュー

スリランカの教育事情・ICT事情が見えてくる中で、まだ確信が持てるニーズを見つけ出すことができずにいました。

アンケートをした段階で何人か興味を持ってくれた学生と社会人の方がいたので、さらにニーズを探りプロジェクトを詳しく知ってもらうため、「パートナー候補」である彼らと再度話をすることになりました。

まず話をしたのは、政府機関で働く男性と学校で先生をしている女性の社会人のお二人。とても関心を持ってくださり、プロジェクトをサポートすると約束してくれました。その日は地方の学校訪問のアポ取りと学校での案内をしてもらう約束をし、後日訪問することになりました。

北部地域出身の学生の話

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Elephant PassにあるArmy Memorial

スリランカは2009年の終結まで26年間内戦が続いていた国です。その中でも北部地域は終戦直前まで激戦区となっていた地域です。その発端は16世紀に始まった植民地時代にまでさかのぼります。

植民地支配が終わり国家独立後には「シンハラ人優遇政策」が行われ、それに反発したタミル人との間で衝突が続くようになったのです。分離独立を目指す少数派のタミル人とこれを認めまいとする政府軍との間の内戦で、死者は7万人以上と言われています。内戦終結以降は復興が進められています。

北部地域のキリノッチとジャフナから進学してきている大学生二人に話を聞くことが出来ました。北部地域では復興が進んでいるとはいえ、ジャフナのように都市部と地方や被害のひどかった地域ではまだまだ教育の質に差があるそうです。

Oレベル学生が対象に?

彼らもやはり大学に進学するためには塾に通う方が有利であり、Aレベル(大学入試)試験前の学生はほとんどが塾へ通っていると話していました。

しかし、それ以前に北部地域ではOレベル(高校進学)試験に問題があることもわかりました。というのも、他地域での合格率が60%前後であるのに対して、北部地域では受験者の50%ほどが合格できないのです。

二人の学生も「地元の学生たちのために何かしたい」という思いはあるものの、この段階ではまだプロジェクトに積極的に関わるという話までは出来ませんでした。

「北部地域」、そして受験生たちの間で差のついてしまう「Oレベル試験」というキーワード。少しずつですが、問題意識を持つ学生も見つかり、e-Educationスリランカプロジェクトで向かうべき方向性が見えてきたような気がしました。

期待と絶望

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約束をしていた社会人の人との学校訪問のため、何度かテキストメッセージを送って進捗を確認していました。(電話だと意思疎通が難しいため基本的にテキストメッセージを利用しています。)

「やっと学校に行って学生たちに会える!」

私は期待でいっぱいでした。

学校訪問には校長先生からの許可が必要なため、知り合いの先生に話しをするということだったのでお願いをしていました。しかし、何度目からかメッセージへの返事が一切返ってこなくなったのです。電話もしてみますが、出ません。

同じように北部地域の学生二人にも電話とメッセージを送り、連絡を取ろうとしますが返事は返ってきません。何度も試みるもののそれ以来、アンケートで興味を持ってくれた学生たちの誰とも連絡を取れなくなってしまったのです。

「このプロジェクトおもしろいね!」と言ってくれた学生たち。順調に思えたパートナー探しでしたが、ここに来て振り出しに戻ってしまいました。

難航するパートナー探しですが、やはり中学校・高校に行かなければ学生たちの考え=ニーズはわからない、ということで別の知り合いからの紹介と飛び込みで学校を視察させてもらうことにしました。

次回は学校訪問と教育局訪問についてお話しさせていただきます。

今回も読んでいただき、ありがとうございました。

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【スリランカ教育開発Vol.05】現地NGOを訪問してぶつかったコミュニケーションの壁。その壁を超えるために必要なものとは? https://eedu.jp/blog/2014/09/16/dragon_srilanka_05/ https://eedu.jp/blog/2014/09/16/dragon_srilanka_05/#respond Mon, 15 Sep 2014 22:30:03 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=32611 訪問先の学校 こんにちは! e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回はアンケート調査から見えてきたスリランカの教育事情についてお話しさ […]

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訪問先の学校

こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回はアンケート調査から見えてきたスリランカの教育事情についてお話しさせていただきました。

今回は大学教授に対して行ったインタビューと最初の学校訪問についてお話ししたいと思います。

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「コミュニケーション」の壁

一週間ものお正月休みが明け、プロジェクト再開です。

お正月に入る前にプロジェクトについて紹介とインタビューをしていた現地NGOの支部を通して、地方の学校訪問をすることが決まっていました。

口頭での説明とメールでのやり取りによって、「学校訪問」を依頼していたのですが、当日同行してくれるスタッフのいる事務所に行ってみると、「幼稚園訪問」の手配がされていたのです。プロジェクトの対象はあくまでも中学生・高校生であり、想定外の事態に驚きました。

原因はコミュニケーション不足でした。私も相手がわかっているだろうと思い、念押しをしていませんでした。なんとか幼稚園の近くの小学校を訪問させていただき、先生方の話を聞くことはできましたが、本来の目的であるOレベル、Aレベルの学校を訪問することはできませんでした。

事前準備の大切さ

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この失敗は単純に連絡不足のみが原因ということではありません。その前の準備不足が原因でした。

私は英語が苦手です。相手が話していることは何度か繰り返してもらってやっと理解できるレベル。自分の話したいことは電子辞書を必死に使いながらでないと伝えられません。

だからこそ、「準備」がとても大切です。インタビューの相手にプロジェクトの簡単な紹介をすることも、それは相手に「協力」という行動を求めるためのプレゼンテーションであり、いかに「事前準備」に時間をかけるかということが重要になってきます。

私はこの事前準備が全くできていませんでした。そのため、自分のプロジェクトをわかりやすく説明するどころか、相手に対して何を求めるのかそれすらも自分の中で整理できていなかったのです。

この準備不足がNGOとの「すれ違い」を生んだのでした。

スリランカのICT事情

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photo credit: Student Sri Lanka

現地の教育事情を探るため、現地NGOだけでなくスリランカの大学No.1と言われるコロンボ大学の教授にもインタビューを行いました。プロジェクトの紹介と教育事情の調査をしていることなどを伝えると、多くのアドバイスをくださいました。

教授へのインタビューを通して、スリランカの教育省や他の機関におけるICT教育の取り組みについて知ることができました。

  • ICTA(Information and Communication Technology Agency in Sri Lanka):地方のコミュニティのICTへのアクセスを高めるため数百か所のICTセンターを設立している
  • 教育省:Oレベル/Aレベル向けに学習番組をTVで放送している

すでにスリランカ政府はICTを広めること、ICTを使った教育に積極的に取り組んでいたのです。

使われていないパソコン

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学校訪問をした際、校長室の片隅に使われていないパソコンが一台ありました。

「これは何ですか?」とたずねると、「政府から公立の学校に最低1台ずつパソコンが配られるんだ。1台じゃ生徒たち全員が勉強することはできないし、結局使い道がなくてここに置きっぱなしだよ」との返事。映像授業のプロジェクトを紹介すると、非常に関心を持ってもらえました。

スリランカ政府はICT教育やパソコンを使った教材の利用を推進しようとしているものの、それを受け取る側の学校の先生が効果的に利用する方法を知らなかったり、機材だけ提供されOfficeなどのソフトも入っておらず、インターネットにも接続できないため利用できないという現状があります。

まさに「宝の持ち腐れ」状態だったのです。基本的にどの学校にも1台は設置されているとのこと。まだまだ確認が必要ですが、もしどの学校にもパソコンがあるならば1から機材を準備するよりも圧倒的に進めやすいと言えます。

学校訪問と教授へのインタビューから、政府が教育環境の改善に積極的であることがわかり、スリランカでのプロジェクトの可能性をさらに感じました。

プロジェクトパートナー現れる!?

学校を訪問したり、大学の教授へのインタビューと平行して実施していた大学生へのアンケート調査。

そのアンケートを取った際に、プロジェクトに興味を持ってくれた学生が何人かいたので、もっと詳しく話をするため一度会うことになりました。

次回はその時の大学生たちとの話をご紹介させていただきたいと思います!

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【スリランカ教育開発Vol.04】「塾文化」はここにもあった!アンケートから見えてきたニーズと、その先に待っていた大きな葛藤 https://eedu.jp/blog/2014/08/26/dragon_srilanka_04/ https://eedu.jp/blog/2014/08/26/dragon_srilanka_04/#respond Mon, 25 Aug 2014 23:00:15 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=32498 こちらのポスターは一体何の広告でしょう? こんにちは! e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回は留学先の大学で実施したアンケート調査 […]

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こちらのポスターは一体何の広告でしょう?

こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回は留学先の大学で実施したアンケート調査についてお話しさせていただきました。

今回はアンケート調査から見えてきたスリランカの教育事情についてお話ししたいと思います。

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スリランカの教育制度とは?

まず、アンケートの結果をお伝えする前に、スリランカの教育制度について簡単にご説明します。

スリランカはイギリスやルワンダと同じ教育システムを導入しています。Grade1からGrade11が義務教育であり、学生たちは3つの大きな試験を突破しなけなければなりません。

【スリランカの三大試験】

  • Grade5:  シッシャッタと呼ばれる全国一斉の奨学金試験
  • Grade11: 中学卒業試験と高校入試試験を兼ねたO-level試験
  • Grade13: 高校卒業試験と大学入試試験を兼ねたA-level試験

この中でも近年重要視されているのがシッシャッタ。なぜなら、シッシャッタの成績によって、Grade6からどの学校に行けるかが決まるからです。良い成績を取れば都市部の有名校へ進み、優秀な先生のもとで大学受験の年まで勉強することができます。

とは言え、小さな子どもたちの学力に大きな差はありません。だから近年、親は必死になってシッシャッタ対策に向けて多くの学習費を払っており、「保護者の競争」などとも呼ばれているそうです。

アンケートの結果から見えてきたニーズ

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話を戻します。

大学生に協力してもらったアンケートを集計したところ、以下のことがわかりました。

  • 大学生の9割以上はAレベル(Grade12~13)の時に塾に通っている
  • 学校の授業ではシラバスが終わらないことも多く、全範囲を網羅できない
  • 地域によって数学、サイエンス(生物・物理・化学)など理系の先生が不足している
  • 学校によって先生や設備の質に差がある
  • 学校は全て無料なので成績や進路は努力次第

スリランカにはバングラデシュと同様「塾文化」があるということがわかりました。公立学校の学費が全て無料のスリランカでは、皆同じように基礎教育を受けることができるため、大学に合格するためには塾へ通い、とにかく人より勉強量を増やす必要があるのです。

もちろん、学校にもレベル差があります。有名な学校は都市部に多く存在するため、農村部から通うためには家を離れて生活する必要があるのです。

このアンケートのおかげで、貧しい農村部の家庭と裕福な都心部の家庭において、学校の差と塾の有無という2重の教育格差があることが見えてきました。

「地方の学校では、Aレベル試験の受験対策コンテンツに対するニーズが大きいかもしれない!」

バングラデシュと同じように、地方の大学受験生向けのコンテンツが求められている可能性が高いと考えられました。

見えてきたニーズの先に待っていた葛藤

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ビルの窓は塾の広告がビッシリ!

Aレベル試験対策コンテンツへのニーズが見えた一方で、アンケートの中に何人もの学生が書いていた気になる回答がありました。

「塾が学生たちにとって、かなりの負担になっている」

スリランカは非常に教育熱あふれる国です。その理由として、スリランカが学歴社会であることが挙げられ、学歴がなければ就きたい仕事に就くことができません。

しかし、学歴を掴むのも非常に険しい道のり。国立大学は15校しか存在せず、私立大学はほとんどないため、対象年齢の約2%しか大学に進むことは出来ないのです。その数少ない入学枠をめぐって、熾烈な受験戦争が繰り広げられるのはきっと簡単に想像できるでしょう。

「もし、地方の学生がAレベル試験対策コンテンツを必要としていたとして、自分がそのコンテンツを作って提供すれば目の前の学生たちは喜んでくれるかもしれない。でも、もっと大きな視点で考えると、Aレベル対策はスリランカの受験戦争を後押しすることに繋がるのではないか?学生たちが負担になっていると感じているその塾に重きを置くことは、果たして正しいことだろうか?」

疑問がどんどん頭の中に浮かんできます。「教育」という人の一生に関わる問題であるという意識が、プロジェクトを進めるうえで大きな壁となりました。

「受験戦争を助長するようなことはしたくない…」

その一方で、学生にとって塾が大きな意味をなすことは紛れもない事実であり、この葛藤に苦しみました。

答えを探して学校へ!と思ったら・・・

日本人へのインタビューと学生へのアンケートから、スリランカの教育事情が徐々に見えてきました。

次のステップは自分の目で確認すること。つまり、実際に試験に向けて勉強している学生たちの考えや、そこで教える先生たちの考えを聞くということです。この学校訪問は、今後のプロジェクトの方向性を決める大事なものであり、しっかりと準備をしていかなければなりません。

しかし、気合いとは裏腹に、次の週はスリランカのお正月。お正月は日本と同じで皆が休みを取ります。プロジェクトは一旦ストップとなるため、私もお正月を楽しむことにしました。

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スリランカの正月については、こちらの記事にまとめました

そして正月が明け、プロジェクトが再開。エンジンを入れ直します。

次回は、大学教授に対して行ったインタビューと最初の学校訪問についてお話ししたいと思います。

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【スリランカ教育開発Vol.03】大学生の問題意識はどこに?ニーズ調査の第一歩「学食アンケート」を実施! https://eedu.jp/blog/2014/08/19/dragon_srilanka_3/ https://eedu.jp/blog/2014/08/19/dragon_srilanka_3/#respond Mon, 18 Aug 2014 23:00:38 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=31981 こんにちは! e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回は日本人会でのニーズ調査のためのインタビューについてお話しさせていただきました。 […]

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こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回は日本人会でのニーズ調査のためのインタビューについてお話しさせていただきました。

今回は留学先の大学で実施したアンケート調査についてお話ししたいと思います。

いざキャンパスへ!

私の交換留学先であるペラデニヤ大学は、一般にはスリランカの大学のNo.2であると言われています。ペラデニヤ大学でニーズ調査を兼ねたパートナー探しのアンケート調査を実施した理由は、今後プロジェクトを進めていくうえで同じ大学の学生であることで、距離感を縮めやすく、活動しやすいと考えたからです。

「アンケートを通して学生に何を求めるのか?」
「どんなニーズがあるのか?」

試行錯誤しながら作成したアンケートを印刷し、意気込んで大学へ出かけました。大学生がいそうな場所を探して歩きまわりますが、その日は土曜日だったため、大学内を歩いている学生はちらほらとしかいません。大学の学食をのぞいてみるとほんの数人ですが学生がいます。

「ここで声をかけなければ…!」

しかし、引っ込み思案な私はなかなか声をかけることができませんでした。歩き回ること1時間。これでは何も進まないと思い、大学にいくつかある寮の学食でアンケートをすることにしました。

最初の壁を越える

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理学部の食堂

お昼過ぎの学食には勉強をしに来た学生たちが何組かいます。まずは一組目の学生に声をかけて、調査開始です。

「スリランカの教育について教えて!」
「どんな問題があると思う?」

ドキドキしながら一番最初に話をした女子学生二人に「このプロジェクト、スリランカで役に立つかな?」と聞くと、「いいんじゃないかな?」との返事。声をかける、という最初の壁を乗り越えられました。

このアンケート調査は、ニーズ調査の一貫としてe-Educationの新規プロジェクト立ち上げで恒例となっているものです。正直に言うと、他の国のプロジェクトのトジョウエンジン連載記事を読んで、すぐ集められるだろうと思っていましたが、実際にしてみると学生に声をかけるということは、そう簡単なものではありませんでした。

「で、何がしたいの?」

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最初の女子学生二人組に声をかけられたことで、要領をつかめたことと学生が増え始めたことでアンケート調査は順調に進みました。学生たちは真剣に質問に答えてくれます。

しかし、学生と話をする中で何度となく返された質問があります。

「いいと思うけど、結局何がしたいの?」

このアンケートの目的は主に二つありました。まずスリランカでの映像授業へのニーズを見つけること。スリランカの教育の中のどこに問題があり、どのように映像授業を取り入れられるかを調査することが一つ目の目的でした。

そしてもう一つが、今後プロジェクトを実施する上でパートナーとなる学生を探すことです。問題意識を持っていてその解決のために何かしたい、そう思っている学生からプロジェクトに対して共感を得ることを目的に、アンケートをしながら学生たちの考えや想いを聞く予定でした。

しかし、アンケートを集めることに必死だった私は「このプロジェクトを通して一緒に問題を解決していこう!」という自分の思いを学生たちにうまく伝えることができず、ただの調査だと思われていました。

「ぜひやってほしい!」

そんな中でも何人か興味を持ってくれる学生がいました。

「自分たちも田舎から出てきたんだ。地方の学生たちは勉強したくても先生がうまく教えられないせいで勉強できなかったり、勉強なんてどうでもいいと思っている学生たちがとても多い。彼らにも出来るってことに気づいてほしいんだ。」

大学生たちの中にも何かを変えたいと思っている人たちがいる。その気付きは、スリランカに来るまでプロジェクトの必要性を確信できなかった私にとって、とても大きく意味のあるものでした。

一番の理解者、ルームメイトのチェカ

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大学の女子寮

スリランカの大学に交換留学をしている私は基本的に寮で生活しています。私のルームメイトはScience学部で教授のサポートをするスタッフをしているチェカ(Chekha)です。英語がうまく話せない私の話を理解しようと努力してくれ、生活そのもののサポートもしてくれました。スリランカの文化や言葉の多くは彼女から学びました。

最初にプロジェクトのことを話して理解してくれたのも彼女です。アンケートを作るときも英語の添削やスリランカの学生が理解しやすい聞き方を教えてくれるなど、プロジェクト開始当初から強力なサポーターであるチェカはプロジェクトを進めるうえで、とても重要な役割を果たすことになるのでした。

来週は大学生へのアンケート調査から見えてきた、スリランカの教育の現状についてお話ししたいと思います。

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【スリランカ教育開発Vol.02】映像教育の可能性はどこに!?日本人交流会で感じたさらなる不安 https://eedu.jp/blog/2014/08/06/doragon_srilanka_02/ https://eedu.jp/blog/2014/08/06/doragon_srilanka_02/#respond Wed, 06 Aug 2014 09:00:14 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=31955 こんにちは! e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回は出発前の国内研修についてお話しさせていただきました。 今回は、スリランカで迎え […]

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こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回は出発前の国内研修についてお話しさせていただきました。

今回は、スリランカで迎える最初の週末に参加した「日本人交流会」についてお話ししたいと思います。

強力なアドバイザー

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photo:ブログ「女子旅*スリランカ」

スリランカはアーユルヴェーダと呼ばれる予防医学で有名な国です。アーユルヴェーダの施術を受けられるリゾート地も数多くあります。その中でも老舗として有名なのがシッダレパ・アーユルヴェーダヘルスリゾート。e-Educationで国内担当をしていた岡本梨沙さん(以下梨沙さん)がそこでお仕事をされていたのです。

すでにスリランカで数か月を過ごした梨沙さんがいらっしゃるということは、人脈もほとんどない私にとってとても心強かったです。早速、週末に梨沙さん主催で開催された日本人交流会に参加させていただくことになりました。

スリランカには映像教育は必要ない…!?

この日本人会には、青年海外協力隊の方をはじめ、会社経営者の方々も参加されています。私はプロジェクトを立ち上げようとしていること、アドバイスや協力を得たいということなどをお話しさせていただきました。

そんな会に参加して、日本人の方々と話す中で何度も言われたこと。

「映像教育ってスリランカに必要かな?」

前回の記事でスリランカで映像授業を実施することへの迷いについて書かせていただきましたが、日本で調べていた通り、スリランカは教育制度も充実しておりほとんどの学生は学校へ通えているとのこと。驚いたのは、ほかのプロジェクト実施国とは異なり、「先生が不足している」という状況がないということでした。

日本と同じように教師が公務員としての待遇を受けるため、スリランカでは教師は比較的人気のある職種。配属も決定されるため仕事に就けないということはありません。現地を知る日本人の方々からの意見は、ますます私の迷いを深くするのでした。

そもそも「教育」とは何なのか?

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参加者のお一人に教育省でスポーツ関連の省庁で協力隊員として働かれている女性がいました。以前は日本で教師をされており、私が日本を発つ前からスリランカの現状に関してアドバイスなどをいただいていた方です。

「教育格差というけれど、そもそもe-Educationにとっての教育って何?あなたにとっての教育って何?」

私は「教育」そのものについて学んだことはありません。しかし、自分の人生を振り返ってみて教育がどんな意味を持っていたか考えてみた時に、それは「新しい世界を知る場所」でした。

例えば、教育の場としてすぐに思い浮かぶのは学校。図書館に行けば面白い本に出会える。授業では先生の話を聞ける。自分にとって、学校は新しいものとの出会いの場でした。私が自分自身の可能性を知れた場所は学校です。と同時に、人と比較して自分には出来ないと感じたのも学校という場所でした。

自分の経験から、少なくとも教育は新しい自分に出会う場であってほしい、私はそう考えています。だからこそ、映像教育を通して学生が自分自身の可能性をつくれるように、このプロジェクトを進めるのです。

「教育=新しい自分との出会い」

私の答えはこうでした。

ニーズはどこに!?

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日本人の方々とお話しする中では、スリランカで映像授業に対するニーズなどないように思われました。しかし、これから本当に知らなければならないのは学生たちの意見です。やはり内側からスリランカの教育を見ている学生たちに話を聞かなければ本当のニーズは見えてきません。

そもそも映像授業が必要とされているのか?
一体誰が必要としているのか?
彼らはどんな状況にある学生たちなのか?

悩みつつもe-Educationの可能性を信じて、帰路についたのでした。

次回はニーズを探るために実施したe-Education恒例の大学生アンケートについてお話しさせていただきます!

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フェアトレードコーヒーが楽しめる! スリランカの「natural coffee cafe」 https://eedu.jp/blog/2014/08/04/natural_coffee_cafe/ https://eedu.jp/blog/2014/08/04/natural_coffee_cafe/#respond Sun, 03 Aug 2014 23:00:27 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=31978 photo credit: mckaysavage via photopin cc スリランカといえば「紅茶」のイメージが強いという方も多いのではないでしょうか? 実はスリランカはオランダ統治時代の18世紀から19世紀ま […]

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photo credit: mckaysavage via photopin cc

スリランカといえば「紅茶」のイメージが強いという方も多いのではないでしょうか?

実はスリランカはオランダ統治時代の18世紀から19世紀まではコーヒー栽培が盛んな国だったのです。「さび病」と呼ばれるコーヒーの病気が広がり紅茶栽培に移った、という歴史を持ちます。

世界遺産の中にあるカフェ

古都として有名な観光地、キャンディー。16世紀後半から19世紀前半のイギリスによる侵略の時まで王朝が存在しており、今では街全体が世界遺産に登録されています。

スリランカの観光地の中でも特に有名な「仏歯寺(ぶっしじ)」のそばにあるのが”Natural Coffee Cafe”です。

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お店の入り口

厳選されたフェアトレードコーヒー

Natural Coffee Cafeで使われているコーヒーは全てスリランカで栽培されたものです。

キャンディーに近い紅茶栽培で有名なヌワラエリヤという地域で栽培されています。年中気温が変わらず、高地でもあるということから、滑らかな口当たりの美味しいコーヒーになる豆が安定して収穫できるのだとか。

共同経営者は日本人

実はこのカフェ、日本人の方が経営されており、プロジェクト立ち上げには青年海外協力隊の方も関わっておられるのです。

開店したのは1年ほど前。スリランカ・ナチュラルコーヒープロジェクトは、天然のコーヒーを通して女性の経済的自立、コーヒー文化の普及、目に見える形でのフェアトレードの推進という3つの目的のために始まったものです。

コーヒーを使ったデザートもGood!

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中はこんな雰囲気

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まずはお水とおしぼり。日本の飲食店のようです

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メニューの裏には日本との関係が

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コーヒーの種類もいろいろ

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コーヒーが飲めないのでデザートを。甘いかき氷にブラックコーヒーをかけて

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フードメニューも充実

何度も行きたくなるスタッフの方の接客

スリランカのお店ではあまり「接客」という概念を感じる場面はありませんが、ここではいつも丁寧に対応してくださいます。一流のスキルトレーニングが行われているそうです。

何度行ってもまた行きたくなるお店です。 Wi-fiも使えてとても便利。世界遺産の町で観光の合間にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

【参考:東京カレンダーファンド

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【スリランカ教育開発Vol.1】私に出来るのだろうか?期待と不安いっぱいで挑んだ出発前研修 https://eedu.jp/blog/2014/07/02/doragon_srilanka_1/ https://eedu.jp/blog/2014/07/02/doragon_srilanka_1/#respond Wed, 02 Jul 2014 09:22:46 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=30547 こんにちは! e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。 前回は私がe-Educationに挑戦した理由についてお話しさせていただきました。 […]

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こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回は私がe-Educationに挑戦した理由についてお話しさせていただきました。

今回は出発前に行われた新メンバー研修についてお話ししたいと思います。

SPONSERD LINK

待ちに待った新メンバー出発前研修!

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2月末の共同代表三輪さんとの面接を経て、新メンバーとしてe-Educationスリランカプロジェクトをさせていただけることが決まったのも束の間、2週間後には重要な国内研修が待っていました。

「自分を厳しい環境において、挑戦できる!」

これから挑戦できることに対して、心からワクワクしていました。世界でイノベーションを起こし続けているメンバー達と一緒に、自分も何かができる。

もちろん不安もありましたが、それ以上に大きな期待を胸に、研修に向けた準備が始まりました。

焦りと悔しさ

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研修では、団体の理念の共有やそれぞれのプロジェクトについてのプレゼンなどを行いました。

自分がその国に行って何をしたいのか、どんなプランでプロジェクトを進めるのか、そして何よりなぜ自分がこのプロジェクトをこの国でやりたいのかといういわば自分を売り込むためのプレゼンをすることが、一つの大きな目的です。

ほかのメンバーたちの熱い思いを聞き、自分自身ますます気持ちが奮い立つのを感じました。しかし、研修に向けてブラッシュアップを進めていくうちに、最初に感じていたワクワクが感じられなくなっていることに気付きました。

“焦り”

これが原因でした。

ほかのメンバーは毎回プレゼンを見るたびに面白いもの、引き込まれるもの、応援したいプロジェクトになっていく。それなのに、自分のプレゼンには自分すらも全く引き込まれない。

良くしたいという気持ちと、成果が比例しないことに焦りを感じるとともに、どうしてもほかのメンバーに追いつけないことに対する悔しさを覚えました。

スリランカに映像授業は必要?

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スリランカといえば何を思い浮かべるでしょうか?

プロジェクトを立ち上げるにあたって、もちろん私も教育事情などを中心にスリランカについて調べていました。

植民地時代の影響、津波、内戦…スリランカも多くの負の歴史を持つ国です。2009年に終結した内戦では7万人以上が亡くなったとされています。現在では内戦の影響は生活する上では気付かないものとなっており、経済発展とともに復興が進んでいます。

その一方で、スリランカは教育制度のとても充実した国なのです。公立学校は、小学校から大学まで授業料がすべて無料なので、基礎教育の就学率はほぼ100%。基礎教育の充実は識字率がほぼ100%であるということにも表れています。

大学受験に関しては、大学の数そのものが少ないため、大学に行かない学生のほうが圧倒的に多いのです。そんな状況の中で、映像授業が必要とされているのか?いわゆる途上国といわれるような状況を脱しつつあるスリランカには必要ではないのでは?

プロジェクトそのものをすることに対して疑問が生じ始めました。

「情熱が感じられない」

焦りと迷いの中で迎えた研修当日。新メンバー全員によるプレゼン発表は二日目に行われます。直前まで考えたプレゼンでしたが、本番では緊張でガチガチ、表情も固く、お世辞にも満足のいくものではありませんでした。

研修三日目の支援者交流会では、支援者の方々に同じように自分を売り込むプレゼンを行います。そして、最後のプレゼンを終えた後の支援者の方からの一言。

「あなたからは“やりたい”という情熱を感じられない」

この言葉は私の研修の全てを表すものでした。準備の段階から、私がずっと言われ続けていたことでした。焦りの中で、自分自身がスリランカで成し遂げたいこと、つまり「学生たちが可能性に気付くチャンスをつくる」という目的が見えなくなっていたのです。

そして迎えた出発の日

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国内研修をすべて終え、ここからが本当のスタート。焦りと迷い、そして自分だけが前に進めていないという悔しさを抱えながら、私はスリランカへと向かったのです。

次回はスリランカで直面した現実についてお話ししたいと思います。

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