ビジネスウェーブ | トジョウエンジン https://eedu.jp/blog 途上国のイメージを豊かにするノンストップ・デイリーマガジン Thu, 06 Mar 2025 14:07:47 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.6.15 【イベントレポート】Good Life実現に向けた学びの場「サステナブルブランド国際会議2019」 https://eedu.jp/blog/2019/04/26/sbtokyo2018_report-2/ https://eedu.jp/blog/2019/04/26/sbtokyo2018_report-2/#respond Thu, 25 Apr 2019 23:38:17 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=48731 地球上の誰一人として取り残さないことを誓い、2015年に採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」。 先進国から発展途上国への支援ではなく、世界中が一丸となって達成することが求められている今、持続可能な社会への関心はま […]

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地球上の誰一人として取り残さないことを誓い、2015年に採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」。

先進国から発展途上国への支援ではなく、世界中が一丸となって達成することが求められている今、持続可能な社会への関心はますます盛り上がりをみせています。

企業やブランドはサステナビリティ(持続可能性)を取り入れたビジネスを展開しつつあり、人々の意識も変化してきています。私たちはSDGsを掲げるだけでなく、どのように実現していけばよいのでしょうか

3月6日と7日の2日間、ヒルトン東京お台場にて「サステナブル・ブランド国際会議2019東京」が開催されました。

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サステナブル・ブランド国際会議とは?

「サステナブル・ブランド国際会議」はアメリカで11年前に始まった国際会議で、日本では今年で3度目の開催となります。

サステナブル・ブランド国際会議東京2018の様子

前回のテーマ「“Good Life” の再定義」から発展した今回のテーマは「Good Lifeをゴールとし、サプライチェーンや取引先・社員を含めて、自社・自組織を『再構築(Redesigning)』していくこと」でした。

サステナビリティに関心を持った企業関係者やNPO職員、学生など、多様な層が参加し、会場は活気にあふれていました。

今回は、国内外150名以上のスピーカーにより行われたパネルディスカッションや講演の中から、いくつかご紹介します。

企業とNGOの連携、ルール形成でみえるサステナビリティ

人権マーケット

「人権マーケットも近い将来莫大なビジネスになる」

そう話されたのは、デロイトトーマツコンサルティング合同会社の羽生田慶介氏。認定NPO法人ACEの取り組みであるチョコレートプロジェクトに企業連携しており、1日目のランチセッションの1つ、「企業とNGOの連携最前線!児童労働撤廃から世界を変える挑戦」では、認定NPO法人ACEの事務局長/共同創業者と一緒に、そしてファシリテーターには一般財団法人CSOネットワークの事務局長/理事の黒田かをり氏が加わり、その最前線を語ってくださいました。

羽生田氏は、なぜACEと人権関連の取り組みに挑戦したのかについて、
「今では100兆円を超す環境ビジネスもかつてコストのかかる問題だった。同じように、人権問題は現在『面倒なコスト』であるが、不買運動など人権問題のリスクが顕在化し、ルール形成が始まっていけば、市場が拡大してビジネスになる。人権セクターでイノベーションが起こっていく。」と話されました。

企業とNGOが連携し、新たな視点が生まれてイノベーションが起こり、さらにルール形成にまでつながると、人権問題という現場がサステナブルなビジネスに展開していく可能性を知ることができました。

実際に、チョコレートプロジェクトでは「チャイルドレイバーフリーゾーン制度」(=チャイルドレイバーフリーゾーンで生産された製品は無税になるという国際ルール)を広げる取り組みが進行中であり、まさに、児童労働撤廃という目標と経済合理性の両方を兼ね備えたルール形成が行われているとのことです。

NGOの活動に経済合理性を付け加えた仕組みづくりをする、つまりWin-Winな関係のルール形成をすることが、持続可能な社会を実現するひとつの鍵になるのではないでしょうか。

持続可能な未来のために。サプライチェーン管理の新たな挑戦

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「”Taking it Seriously”(真剣に捉えること)が一番大切」

そう語ったのは気候変動など環境分野に取り組む国際NGO、CDPのSonya Bhonsle氏。
2日目のセッションの一つ、「Sustainables Supply Chain サプライチェーン管理の新たな挑戦」では、CDPからSonya Bhonsle氏、日本マクドナルド株式会社から岩井正人氏、株式会社ブリヂストンから稲継明宏氏の3名のスピーカー、そしてファシリテーターにはWWFジャパン吉澤千明氏が加わり、原材料が調達されてから商品が消費者に渡るまでの生産・流通のプロセスであるサプライチェーンについての議論が行われました。

皆さんは、SFC認証マークと聞いてピンと来ますか?

日常生活の中で、「環境に良い製品を選ぼう」「生産者に最適な商品はなんだろう」と考えることはあまり多くないかもしれません。SFC認証マークとは、適切な森林管理が行われているか、森林管理の認証を受けた森林からの木材・木材製品であるかが認証された製品などに掲載されているマークです。

例えば、マクドナルドの紙製品のほとんどにこの認証マークが付いています。日本マクドナルド株式会社は、2020年までに全ての紙製容器包装を認証のものにすることを目標としているそうです。

しかし、この制度や、製品についたマークの意味を理解し、自分の意思で選択する消費者はあまり多くないのもまた事実です。

「認証を受けた製品を使用しているレストランを選ぶ」
「スーパーで製品の裏側を見てみる」
そんなあなたの些細な行動が環境を守ることに繋がるのです。

私たちは森の恵みや海の恵みで生きています。森林伐採で緑がなくなって地球温暖化が起こる、ただそれだけの簡単な問題ではありません。そこで働く労働者の問題や、輸送で発生する大気汚染、他にも挙げきれないほどに問題が森林伐採という一つの問題と複雑に絡み合っています。

ここでただ言えるのは、木を切らない森林保全も、魚を食べない食物保全もないということ。この地球は未来の世代の人々から借りている、借り物なのだという意識を持ってみることもまた、あなたができる一歩なのかもしれません。

私たちの生活と背中合わせの問題を、一度真剣に、深刻に捉えてみてはどうでしょうか?

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【3月6日~7日・東京開催】Good Life実現に向けた組織の自己変革について学ぶ「サステナブル・ブランド国際会議2019」 https://eedu.jp/blog/2019/02/22/sbtokyo2019/ https://eedu.jp/blog/2019/02/22/sbtokyo2019/#respond Fri, 22 Feb 2019 08:27:34 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=48617 いつまでも心の豊かな生活をしたい、そのために私たちが行えることは何でしょう? 「Good Life」をキーワードに、考えてみませんか? 今回は3月6日~7日の2日間にわたって開催される「サステナブル・ブランド国際会議20 […]

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いつまでも心の豊かな生活をしたい、そのために私たちが行えることは何でしょう?

「Good Life」をキーワードに、考えてみませんか?

今回は3月6日~7日の2日間にわたって開催される「サステナブル・ブランド国際会議2019東京」についてご紹介いたします。

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サステナブル・ブランド国際会議とは?

「サステナブル・ブランド国際会議」はアメリカで11年前に始まった国際会議で、日本では今年で3度目の開催となります。

サステナブル・ブランド国際会議東京2018の様子

世界の経済は今、「サステナブル」にシフトしつつあります。

プラスチック製ストローの廃止は記憶に新しいと思いますが、最近のトレンドとして「サステナビリティ(持続可能性)」のある社会に向けた取り組みが盛り上がっています。

サステナブル・ブランドとはそんなサステナビリティを兼ね備えたブランドという意味です。

サステナビリティをブランド戦略の中核におき、社会課題の解決と事業戦略の統合を目指す人々にインスピレーションと新たな出会いを与えるため、サステナブル・ブランド国際会議はアメリカで生まれました。

企業の経営者やCSR担当者はもちろんのこと、事業開発やブランド戦略、サプライチェーンマネジメントなど関係分野は多岐にわたります。

また、これから社会に出る学生や、NPOやNGOで社会課題に正面から取り組んでいる方にとっても、企業の方々をはじめとして立場、分野、セクターを超えて交流する機会になるはずです。

SB2019Tokyo

今年のテーマは「Redefining Good Life 2.0」

前回の「Good Lifeとは何か」から発展し、今年のテーマは「Good Lifeをゴールとし、サプライチェーンや取引先・社員を含めて、自社・自組織を『再構築(Redesigning)』していくこと」です。

Good Lifeの定義が物質的な豊かさから大きく変わり始めている今、国内外の社会課題に対してどのように取り組んでいくのかが問われています。

これからの豊かさを考え、持続可能な社会に向けた対話に参加しませんか?

国内外の有識者や先進ブランドの代表者が集まり、150名以上のゲストスピーカーによる講演や様々なテーマのワークショップが行われます。

プログラム詳細はこちらです »

【読者限定割引あり!】サステナブル・ブランド国際会議東京2019

今回、トジョウエンジンの読者の皆さま限定で、「サステナブル・ブランド国際会議東京2019」の参加費が20%割引になるご優待コードをご用意いたしました。

参加登録の際に、こちらのコード【SBNSL220】をご記入いただけると20%割引になりますので、少しでも関心を持たれた方はぜひ参加してみませんか?

開催概要

  • 日時:
    2019年3月6日 09:45~18:15(18:30~20:00 ネットワーキングレセプション)
    2019年3月7日 10:00~18:15

  • 場所:ヒルトン東京お台場(地図
  • アクセス:ゆりかもめ「台場」駅直結、りんかい線「東京テレポート」駅から徒歩約10分
  • 参加費:上記ディスカウントコードの20%割引適用費用は以下の通り
  •  ★ALL EVENT PASS
     一般:¥43,200 / NPO・NGO:¥25,920 / 学生:¥12,960
     ★1DAY PASS
     一般:¥30,240 / NPO・NGO:¥18,144 / 学生:¥9,072

皆さんもこの機会に「Good Life」について一緒に考えてみませんか?

参加登録をする »
 

SB2019Tokyo

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【海外インターン】新進気鋭バングラデシュ社会起業家のCEOアシスタント募集!【12月23日締切】 https://eedu.jp/blog/2018/12/03/bangladesh-ceo-assistant/ https://eedu.jp/blog/2018/12/03/bangladesh-ceo-assistant/#respond Mon, 03 Dec 2018 07:53:34 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=48324 経営者のパートナーとして国の発展を支える NPO e-Educationは、途上国の教育課題を自らの手で解決しようと挑戦する日本とバングラデシュの大学生によって生まれた団体です。 当時大学生であったバングラデシュのパート […]

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経営者のパートナーとして国の発展を支える

NPO e-Educationは、途上国の教育課題を自らの手で解決しようと挑戦する日本とバングラデシュの大学生によって生まれた団体です。

当時大学生であったバングラデシュのパートナーは今では現地で会社を立ち上げ、NGOとビジネスの両輪を回すバングラデシュで注目の社会起業家となっています。

30人を超える仲間をかかえる組織は今この瞬間も成長を続けており、日本人の協力も必要としています。そこで今回、このe-Educationのバングラデシュパートナー企業で、現地CEOのアシスタントをするインターンを募集します。

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募集要項

募集概要

  • 職種: CEOアシスタント
  • 所属: BacBon Ltd(※e-Educationの所属ではありません)
  • 募集人数: 1名
  • 対象: 大学生、大学院生
  • 活動場所:バングラデシュ・ダッカ
  • 現地活動期間:1年間 (要相談 ※休学を原則とします)

派遣予定時期(任期:原則1年間)

2019年3月〜2020年3月
※渡航の時期や期間は応相談とします。
※内定後、渡航前に日本国内で研修を行います。

現地での活動

  • JICA,ADBなど開発機関案件や企業案件のサポート(機関や企業、大学関係者との協議・交渉等)
  • タブレットや関数電卓など教育商材のセールスサポート
  • 大学受験支援のスケジューリング、学習環境モニタリング
  • 教師対象のセミナーの準備、開催サポート
  • エンジニア向け日本語教育のサポート
  • ※2018年実績ベース
    ※バングラデシュ国外の出張の可能性もあり

得られる経験やスキル

  • 行政や企業等を巻き込み、インパクトの大きいプロジェクト展開ができる力
  • 経営者のパートナーとして組織の成長を促進させる力
  • 元中央銀行総裁や国際機関所長等、公的機関トップと仕事をする経験
  • 教育支援モデルを確立し、全国展開させる経験
  • 社会課題に取り組む学生・社会人とのネットワーク
  • 世界で勝負できるプレゼンテーションスキル

求める人物像

  • 途上国の教育課題解決に対して強い想い・情熱を持っていること
  • パートナーたちと信頼関係を築くための会話(英語)力がある方
  • 約束を大切にし、一つ一つ確実にやり遂げることができる方
  • 想いと責任を持って最後まで決して諦めないタフな方
  • 急成長中の組織の一員として常に自ら挑戦するマインドがあること
  • 途上国での滞在経験のある方

《以下の方は優遇》

  • NGO・企業でのインターン経験のある方
  • 英語やベンガル語を話せる方

どういった学生におすすめか

  • 行政連携、企業連携に関心があり、成長したいと思っている人
  • 自分がやりたいことを大切にしながら、現地で必要なことに全力を注げる人
  • 途中で投げ出さない人
  • 忙しさの中から楽しさや意義を自ら見いだせる人
  • 教育を通したビジネスに関心がある人
  • 英語でのコミュニケーションに不安がない人

待遇

現地での滞在費や給与の支給はありません。
(バングラデシュ国内の出張費は支給)

募集期間

<エントリー受け付け期間>
12月3日(月)〜12月23日(日)まで
※エントリー頂いた方に選考書類をお送りしますので、お早めのエントリーをお待ちしております。

<課題提出〆切>
12月28日(金)23:59まで
 

応募の流れ

説明会日程

インターン応募につきましては、説明会への参加を推奨おります。
以下の日程から都合のつく日時をご確認の上、説明会参加フォームよりお申し込みください。
また、遠方にお住まいで東京の説明会に参加できないという方は、東京で実施する説明会へのオンラインで出席も可とします。

説明会参加フォームへ »

日時
12月15日(土):18時〜20時
12月19日(水):19時〜21時

場所
e-Education東京オフィス (千代田区東神田1丁目2-8 赤塚ビル2階)
最寄駅:JR馬喰町駅/都営新宿線馬喰横山駅 徒歩3分

また、お問い合わせについては、件名を下記のようにご記入の上、本文をお書きいただき、matsubara[at]eedu.jpまでご連絡をお願い致します。
※[at]は@に変換して下さい。

※12月22日のe-Educationアニバーサリーイベントにバングラデシュパートナーが登壇予定なので、都合のつく方はぜひご参加ください。

イベントに参加する »

応募方法

以上の募集要項を確認いただき、ぜひ参加したいと決意して下さった方は、説明会へ応募、もしくは説明会へ参加されない方はページ下部の採用応募フォームより応募してください。

選考プロセス

  1. 書類選考(エントリー頂いた方へ選考書類をお送りします)
  2. 面接(書類選考通過者のみ)

応募後の流れ

応募フォームから申し込み

(説明会に参加)

インターンにエントリー

採用担当から書類選考課題を送付

選考課題を提出

書類選考の結果、及び面接日程のご連絡

担当者と面接(複数回)

1月中旬を目処に合否通知

2月上旬に国内(東京)にて研修

最後に

現在、成長著しいバングラデシュの企業活動を通して社会への貢献を果たせることはこの上ないやりがいを感じることかと思います。

ビジネスによる教育課題を乗り越える方法を模索しながら解決の糸口を見出すプロセスは多くの学びを得られるでしょう。

一緒にバングラデシュで挑戦できること楽しみにしています!

ご応募をお待ちしております。

CEOアシスタントに応募する »

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国際協力を志事にするために途上国で二度目の挑戦。バングラデシュの発展を支える社会起業家に1年間伴走して学んだこと(早稲田大学5年・松原信英) https://eedu.jp/blog/2018/12/03/bangladesh-experience/ https://eedu.jp/blog/2018/12/03/bangladesh-experience/#respond Mon, 03 Dec 2018 07:53:18 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=48328 みなさんこんにちは!e-Educationのバングラデシュパートナー企業BacBon Ltdでインターンをしている松原信英です。 2018年1月からこの12月までの1年間、e-Educationの始まりの地バングラデシュ […]

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みなさんこんにちは!e-Educationのバングラデシュパートナー企業BacBon Ltdでインターンをしている松原信英です。

2018年1月からこの12月までの1年間、e-Educationの始まりの地バングラデシュで現地パートナーとともに駆け抜けてきました。

テレビやプレゼンコンペへの露出が増えて毎年着々と注目を集めているe-Educationはなぜ毎年成長を続けられるのか。それは必ずしも日本人スタッフたちが優れたスキルや熱意を持っているからだけではありません。

国際協力の世界で大きなインパクトを残すためには「現地パートナー」のたゆまぬ努力が不可欠です。本記事では、そんな現地パートナー企業のもとで私が1年間CEOアシスタントを経験し、学んだことをお伝えしようと思います。

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国際協力を仕事にするために二度目の途上国へ

バングラデシュの経験をお話する前に、私がなぜバングラデシュでのインターンを始めたのかお話させてください。

実は、私がe-Education関連で途上国に滞在するのは二度目なんです。大学2年次、2015年の半年間、インドネシアで高校生に映像教材を届け大学受験の支援をしていました。
インドネシア合宿

インドネシアの高校生たちと

結果としてスラム地域のフリースクールから2名が国のトップ大学に合格を果たしてくれたのですが、個人としては力を出し切れたのか、本当に現地の役に立つことができたのかもやもやする部分がのこりました。

帰国後、NPOの活動とは一旦距離を置いて大学のゼミ活動などに注力していました。しかし、周りが徐々に就職活動を始め、将来のことを考え始めると「自分が本当にしたいことはなにか」という問いに直面します。

友人たちが官公庁や商社、メガバン、コンサルという名だたる企業・機関に進路を定める中、自分の出した答えは「国際協力を仕事にする」こと。

インドネシアで残ったもやもやに再び向き合いたい気持ちと途上国で感じた勢いの中で働きたいと思った結果でした。

ただ、「国際協力を仕事にする」といっても選択肢はいろいろあるんです。JICAや開発コンサル、商社やゼネコンでも捉え方次第で国際協力に十分なり得ます。また国連などを考えるためには修士号も最低限必要。

今の自分が取るべき選択肢がなかなか定まらず悩んでいると、久々に会ったe-Education代表の三輪さんから一言。

ノブがバングラで働いてる夢を見た。だから来年バングラで待ってる。

多くの人からしたら、この誘い方とこの言葉についていく人はなかなかいないと思いますが、悩んでいた当時の私にはビビっと来てしまって、即決でバングラ行きを決めました。

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2014年バングラパートナーのマヒンと松原が始めて会ったとき

e-Educationのバングラデシュパートナーであるマヒンとは面識がありましたし、何よりNGOから始まった組織がJICAや世界銀行、アジア開発銀行などの公的機関、大手日系企業や現地政府、日本とバングラデシュ両国の大学など多くのパートナーシップを組んで国の発展を支えている現場というのは様々なアクターの役割をより深く知りたい私に最善の機会だったのです。

このような機会を経て2018年1月より私はバングラデシュのマヒンのもとでCEOアシスタントとして滞在を始めました。

くらべものにならない挑戦の数々

そして、いよいよ始まったバングラデシュでの生活。

映像教育はインドネシアで経験があったのでどうにか役に立てるだろうと思っていたのですが、バングラデシュに到着して現場を目の前にすると、想像を遥かに上回る速さでものごとが進んでいました。

それもそのはずインドネシアは何の経験もない大学生が一人で渡航して現地の組織が出来上がってるわけでもない中、手探りでプロジェクトを進めていたのですがBacbonはすでに30人を超えるスタッフを抱える立派な企業。

ちょうど私が渡航した1月は大きな企業案件が動いており、毎週、週末を返上してスタッフ一同仕事に取り組む毎日でした。

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華やかな世界に思われがちな社会企業や国際協力も日常の多くはデスクワーク

途上国というと約束を守らないとか、仕事にもそんなに真剣に取り組んでいないというイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、全くの正反対。バングラデシュで一番働いているんじゃないかと思うくらい、みんな懸命に取り組んでいます。

特にCEOのマヒンは誰よりも足を動かして仕事に取り組んでいました。なによりも驚いたのが彼の初速のはやさ。国内外のネットワークを駆使して少しでも教育の質を向上できるチャンスを見出したら迷わず仕事として立ち上げます。

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Casioの関数電卓をつかう高校生

私が滞在していた間だけでも、関数電卓、タブレット、スマートボード(電子黒板)、日系企業のCSRサポート(太陽光発電)、エンジニアの日本語教育などのプロジェクトを立ち上げ、進めていきました。(これらは私が関与したプロジェクトというだけであって、会社としてはさらに多くのプロジェクトを動かしています。)

彼はバングラデシュ国内で新聞やTVなど様々なメディアに取り上げられ、注目を浴びている起業家なのですが、その裏には数え切れないほどの挑戦が隠れていることを知りました。

9年の蓄積

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9年の歴史を物語る写真の数々@チャンドプールオフィス

それでは、なぜこのような取り組み方が可能なのでしょうか。それは9年間の蓄積があるからだと感じました。バングラデシュで映像授業のプロジェクトが始まったのは2009年。すでに9年もの月日が流れています。

例えば、映像教育を用いた大学受験支援ではこの9年間、毎年最難関ダッカ大学の合格者を輩出しています。これは偶然ではなく、組織としてノウハウを確実に蓄積しているからだと言うことがわかりました。

生徒の理解が難しい分野の把握や、現地予備校の競合分析、学習管理モニタリングなど毎年データが残されて最高の教育を届けられるような土台があるんです。

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タブレットで授業を受ける生徒

私は日本側との取り次ぎや各学校を訪問して生徒の募集をかけるときには貢献できたかとは思いますが、その他の業務はローカルスタッフだけで自走できる状態であったのは非常に驚きでした。

このように裨益者に最も良いものを届けるための「学ぶ組織」の重要性やその組織が出来上がっていく課程を垣間見れたことは非常に大きな学びとなりました。

経営者の苦悩

ただ、いつも順調かというとそうではありません。

私はこの1年間CEOマヒンの家の1室を借りて住ませてもらっていたので、仕事場でも家でも時間をともにしていました。そこでわかったのは経営者は誰よりも働いて誰よりも結果を残しているけど、誰よりも悩んでいるということ

大学生からはじまったバングラデシュのプロジェクトですが、今では会社という形をとっておりもちろん30人のスタッフには給料を支払わなければなりません。

社会課題を解決すると同時にスタッフの生活の責任も背負っている経営者。そして彼自身、一児の父という家庭をもった1人の個人でもあります。

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マヒンと1歳の娘さん

そのすべての歯車を上手く組み合わせてスムーズに回すことは容易ではありません。彼が頭を抱える姿も幾度となく見てきました。

「この事業は収益性が良くないから止めようと思う」「スタッフを減らそうと思うんだけどどう思う?」「忙しすぎて家族に会えない」

このような悩みに対する相談を何度も受けました。彼の不安を私がどれだけ解消できたかはわかりませんが、周りからの期待が大きい分そのストレスも相当のもの。

もし彼が折れてしまったらこの国の人が得られるはずであった1ステップ上のサービスを受けられるのは数年先となってしまいます。

国の発展にはキーパーソンが現れるだけではなく、その人を支える環境が非常に重要になると感じた時間でしたし、結局どんな大きな仕事も根底にはこのような人間味のある瞬間があってそれを一緒に乗り越える必要があることがわかりました。

パートナーの信頼

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e-Education代表の三輪さん

ただ、彼はこの9年間このような苦悩はありましたが諦めることなくそれを乗り越えて来たんです。なぜ、続けてこれたのでしょうか?

その答えはこの1年間バングラデシュにいて以上によく理解できました。それは「ある1人からの圧倒的な信頼」があったからです。

その人こそがe-Education代表の三輪開人です。この1年、三輪さんもバングラデシュを拠点として多くの時間をこの国で過ごしていました。

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Bacbonのオリジナルタブレットが届いたときのマヒンと三輪さん

マヒンの仕事がうまく行ったときは誰よりも一緒に喜び、うまく行かなかったときは遅くまで反省会をともにし、お互い忙しいはずなのに常に連絡を取り合っています。

経営戦略を立てるときもお互いの考えている方向性はピタリと一致していて、こんなに息の合ったパートナーは見たことがないと思いました。

多くの人が国境を一歩またげば「バングラデシュ人は〇〇だから」「日本人は◯◯だから」と大枠に括って話してしまいがちなところ、個人単位の信頼をここまで強く築いている二人の姿は今後も私の心のなかに残っているでしょう。

この2人から国際協力や社会企業でもっとも大切なものを学んだ気がします。

おわりに

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1年間の滞在で、社会課題へのアプローチの仕方はもとより、人として誇れる姿を学びましたし、何よりも「国際協力は信じることで始まる」という根本的な部分に気づけたことは大きな収穫でした。

この成長著しいバングラデシュで人間味あふれる1年を送れたことは今後の人生を歩んでいく上で大きな財産となると確信しています。

そして、どのような形になるかわかりませんが、また戻って来たいと思いますし、将来もバングラデシュで出会った人たちとまた働けることを楽しみにしています。

インターン募集のお知らせ

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そして現在このバングラデシュで来年3月から渡航できるインターン生を募集しています。

まだまだ成長を続けるBacBonは日本人の協力を必要としており、1年間マヒンのもとで社会起業や国際協力、教育開発などさまざまなことを学べるチャンスとなっています。

詳細は以下のリンクからご覧ください。途上国の発展に貢献したいという強い意志をお持ちの方、ご応募お待ちしています。

インターンの募集要項を見る »

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【6月7日】出版記念クロストークイベント「僕らの挑戦はバングラデシュから始まった」キズキ安田祐輔 x e-Education三輪開人 https://eedu.jp/blog/2018/05/26/event0607/ https://eedu.jp/blog/2018/05/26/event0607/#respond Sat, 26 May 2018 10:45:07 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47342 今回e-Educationと一緒にトークイベントするキズキグループ(株式会社キズキ/NPO法人キズキ)は、不登校・中退・ひきこもり・うつ・発達障害・再受験など、もう一度勉強したい人のための個別指導塾「キズキ共育塾」を運営 […]

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今回e-Educationと一緒にトークイベントするキズキグループ(株式会社キズキ/NPO法人キズキ)は、不登校・中退・ひきこもり・うつ・発達障害・再受験など、もう一度勉強したい人のための個別指導塾「キズキ共育塾」を運営されています。

キズキ代表の安田祐輔さんも、発達障害によるいじめや一家離散、就職後の引きこもりでの休職など多くの困難を乗り越えて、自身の経験からキズキを創業され、その挑戦のストーリーが描かれた、安田さん初の著書『暗闇でも走る』が先日出版されました。

「バングラデシュの娼婦」

『暗闇でも走る』の目次に、突然登場する驚きの言葉。安田さんの挑戦は、大学在学中のバングラデシュとの出会いが大きく関係しています。

今回のイベントでは、そんなバングラデシュの教育課題に挑むe-Educationと、日本の教育課題に挑むキズキの代表2人によるクロストークを交えながら、参加者の皆さんと一緒に挑戦のヒントを考えていけたらと思います。

SPONSERD LINK

開催概要

日時 :6/7(木)19:15-21:00(開場19:00~)
場所 :神楽坂アインスタワー24F オーナーズサロン(東京都新宿区神楽坂5-20-5)
参加費:無料
定員:30名(先着順)
申し込み方法:以下のフォームからお申し込みください。

お申し込みはこちら »

主な構成

第1部 e-Educationの挑戦(19:15~19:45:30分)
e-Education代表・三輪より、バングラデシュどうしてe-Education創業に至ったのか、現在どのような挑戦をしているのかお話しします。

第2部 キズキの挑戦(19:45~20:15:30分)
キズキグループ代表・安田さんより、バングラデシュとの出会いがキズキのどう繋がったのか、現在どのような挑戦をされているのかお話しいただきます。

第3部 クロストーク(20:15~20:45:30分)
代表2人によるクロストーク。この時間に、ご参加されている皆さまから質問をお受けいたします。

登壇者情報

安田祐輔氏プロフィール

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1983年横浜生まれ。不登校・中退・ひきこもり・うつ・発達障害・再受験など、もう一度勉強したい人のための個別指導塾「キズキ共育塾」などを経営するキズキグループ(株式会社キズキ/NPO法人キズキ)代表。
発達障害によるいじめ、一家離散、暴走族のパシリ生活などを経て、偏差値30から国際基督教大学(ICU)教養学部国際関係学科入学。
大学卒業後、大手商社へ入社するも発達障害の影響でうつ・ひきこもりに。2011年に「キズキ共育塾」開塾。
多くの講師が挫折経験をもち、生徒の心に寄り添う指導が評判を呼び、全国から様々な理由で学校に行けない若者やその親から問い合わせが殺到、多くのメディアに取り上げられる。
2018年現在、全国に5校(代々木・池袋・秋葉原・武蔵小杉・大阪)。外出困難者のためにスカイプ授業なども展開。
また、中退予防のための大学への講師派遣・研修、貧困家庭の子どもの学習支援プロジェクトなども立ち上げ、多岐にわたり若者を取り巻く社会問題を解決する活動を行う。

三輪 開人プロフィール

e-Education 三輪開人

1986年生まれ。早稲田大学在学中に税所篤快と共にNPO、e-Educationの前身を設立。バングラデシュの貧しい高校生に映像教育を提供し、大学受験を支援した。1年目から合格者を輩出し「途上国版ドラゴン桜」と呼ばれる。大学卒業後はJICA(国際協力機構)で東南アジア・大洋州の教育案件を担当しながら、NGOの海外事業総括を担当。2013年10月にJICAを退職してe-Educationの活動に専念。14年7月に同団体の代表理事へ就任。これまでに途上国14カ国15,000名の中高生に映像授業を届けてきた。2016年、アメリカの経済誌「Forbes」が選ぶアジアを牽引する若手リーダー「Forbes 30 under 30 in Asia」に選出される。

こんな人にオススメです!

「日本やバングラデシュの教育課題に関心がある」
「新しいことに挑戦したけど、具体的な方法に悩んでいる」
「社会課題×ビジネスの可能性について知りたい」

そんな方にぜひオススメしたいイベントになります。
みなさんのお越しを心よりお待ちしております!

お申し込みはこちら »

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【ファンドレイジング大会in New Orleansレポート】インパクトを生み出せ!アメリカから2018年のファンドレイジング最新トピックをご紹介します! https://eedu.jp/blog/2018/05/08/event_report_fundraising_1/ https://eedu.jp/blog/2018/05/08/event_report_fundraising_1/#respond Mon, 07 May 2018 23:00:35 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47015 AFP International Fundraising Conferenceのパンフレット こんにちは!e-Education元国内インターンのSaoriです。シアトルに留学中の私は、4月15日から4月17日にニュー […]

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AFP International Fundraising Conferenceのパンフレット

こんにちは!e-Education元国内インターンのSaoriです。シアトルに留学中の私は、4月15日から4月17日にニューオーリンズで開催されたAFP International Fundraising Conferenceに参加してきました。今回はその中で私が参加してきたセッションについてレポートします!

SPONSERD LINK

AFP International Fundraising Conferenceとは?

ファンドレイズという言葉を聞いたことはありますか?
非営利団体が、活動のための資金を個人、法人、政府などから集めることを指します。AFP International Fundraising Conferenceとは、世界中から4000人のファンドレイザーたちが集まり、150以上のセッションを通してファンドレイジングについて学ぶための国際会議です。

毎年春に開催されるこの国際会議ですが、今年の会場はニューオーリンズ。2005年にハリケーンカトリーナによる大災害を経験したニューオーリンズは、そこから見事に復興し、今では数多くのNPOや起業家が生まれる街となりました。そんなニューオーリンズで、”Resilience & Impact(逆境を乗り越える力とインパクト)”をテーマに開催された2018年のファンドレイジング大会の様子を皆さんにお伝えします!

2018年ファンドレイジング界のトレンドは?

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会場入り口

AFP International Fundraising Conferenceでは、以下の9つのテーマに基づいた150以上のセッションが3日間で行われました。

  • Securing the Gift
  • Donor Research
  • Relationship Building
  • Ethics, Accountability & Professionalism
  • Leadership & Management
  • Trends & Innovation
  • Volunteer Involvement
  • Rebels, Renegades, & Pioneers

この記事では、私が今回注目したRelationship BuildingTrends & Innovationのテーマの中から3つのセッションについて詳しくご紹介します!

The innovation imperative

このセッションでは、デジタルファンドレイジングにおける最新のイノベーション事例について学ぶことができました。以下、紹介された3つの事例をご紹介します!

1. American Red Cross

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American Red Crossウェブサイトより

American Red Cross(アメリカ赤十字)には、600,000ダウンロードをされた献血アプリがあります。このアプリによって、献血したい日時と一番近くにある献血できる場所を選んで、手軽に献血ができるようになっています。また、自分の献血がどこでどのように使われたのかという結果も知ることができます。

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アプリの画面

「自分の献血は本当に役に立っているのかな?」と気になる人の気持ちに寄り添った工夫をすることで、献血しようと思う人を増やすことができます。手軽で便利、そして献血者の一人一人に対応したイノベーション事例でした。

2. Amnesty International

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Amnesty Internationalウェブサイトより

世界最大の国際人権NGOのAmnesty Internationalでは現在、市民が生み出すデータの活用を積極的に行っています。今までオンライン上で行われていた人権擁護活動は、SNSで情報をシェアすることや、寄付をすることでした。しかし、新しいテクノロジーの力を使って、多くの人々を巻き込んでデータを集め、それらのデータを分析すること(=”Wisdom of Crowds”) で問題の実態を明らかにできるようになっています。

“Wisdom of Crowds”の活用事例として、2014年4月に起きたネパールでの震災があります。ネパールでは道路の整備が不十分で、完全な地図がないために物資の支援が困難な状況でした。しかし、インターネットを使うボランティアのおかげで、たった48時間のうちにその困難な状況を打破することができました。

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当時リアルタイムのネパールでのマッピングの様子

驚くべきことに、この活動に協力したボランティアの70%はマッピングを初めて経験した人たちでした。ネパールの人たちの力になりたい、という多くの人々の思いが、テクノロジーを活用することで大きなインパクトを生み出すという事例でした。

3. Tap to give

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Good boxウェブサイトより

こちらはイギリスのGood boxが開発したTap to give というシステムです。ますますキャッシュレスな社会になっていく中で、NPOに対して人々が気軽に簡単に寄付できるように、という目的で作られました。クレジットカードをかざすだけで寄付できるので、イベント時などに使いやすそうですね!

Relationship fundraising3.0

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セッションの様子

このセッションでは、NPOが支援者とどのように関係を構築していくべきかというテーマについて、様々な具体例や研究結果を示しながら学ぶことができました。

まず、”Transactional”と”Relational”という言葉を使って、2つの概念を比較しました。”Transactional”の考え方では、金額(Single Sales)に注目し、投資コストに対する即時的な利益(immediate ROI)を指標とし、短期的(short term)に考え、支払われた値段(purchase)を重視しています。

一方で”Relational”の考え方では、顧客(寄付者)との関係性を維持すること(customer retention)に注目し、支援者が現在だけでなく将来もたらしてくれる価値(Lifetime value)を指標とし、長期的(long term)に考え、関係性(relationship)を重視しています。

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Relationship fundraising3.0で使用されたスライド

※今回のイベントで使用されたスライドは全てこちらからアクセスすることができます。

「コミュニケーションをデザインする」という点が、”Transactional”と比較した時の”Relational”の大きな違いです。支援してくれた方がどれくらい満足したのかを測ることが、支援者との関係性を続けていく上で重要だということでした。

また、支援者が求めているものは満足感だけではなく、団体とのつながり、自身のモチベーション、道徳心、自主性など、人によってそれぞれ異なる多くの要因があります。それらの心理的な要因が”寄付”という一つの行為に結びつくまでの過程は様々で、一人一人の人間関係があるように、団体と支援者の関係性もそれぞれ違って当たり前なんだ、という新たな気付きを得ることができました。

寄付という行為は一見ただのお金のやり取りに見えるかもしれませんが、機械的な作業として捉えるのではなく、NPOにとっても寄付する個人にとっても特別な、1つの人間関係の形なんだと感じました。

Fundraising: Challenges and Opportunities in a changing world

このセッションでは、非営利セクターに限らず産業界全体から見たファンドレイジングのトレンドを知ることができました。数多くの事例があったのですが、ここではVR, ビットコイン、Tech企業という3つの切り口からご紹介します。

VRを使ったファンドレイジング

1. UNICEF

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United Nation Virtual Realityウェブサイトより

UNICEFは、ヨルダンのZa’atri Refugee Campの様子をVRを使って人々に伝えています。この難民キャンプにはシリアから逃れてきた80,000人を超える難民が住んでいます。VRの映像を通して、2013年の夏にここに住んでいた12歳の女の子の視点から、彼女の学校やテントの中で生活する様子をリアルに体験することができます。

このVRの映像は2015年にダボスで開催された世界経済フォーラムで初めて公開されてから現在まで、15以上の言語に翻訳され、40カ国以上で人々に体験されています。VRを使うことで、通常のファンドレイジングの2倍以上の効果があるということです。

2. WWF

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showcase of fundraising innovation and inspirationウェブサイトより

イギリスのWWFは、野生のトラの絶滅危機に対する人々の関心を得るためにショッピングモールでVRを使ったキャンペーンを行いました。

野生のトラに近づくことは危険が伴うために、野生のトラの絶滅危機という事実を人々の心に訴えることが難しいという課題がありました。また、WWFは対面のファンドレイズに対する人々のネガティブなイメージを払拭したいという考えもありました。

そこで、Tiger Experienceという360度の仮想空間を体験できるVRキャンペーンを行うことでこれらの課題を解決し、1日のキャンペーンで5000人に体験してもらい16人の新しい支援者が生まれました。

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showcase of fundraising innovation and inspirationウェブサイトより

3. Greenpeace

環境保護団体のGreenpeaceは、環境問題に対する人々の関心を高めるためにVRを使っています。最近では、イギリスの大規模野外ロックフェスティバルのGlastonbury music festivalが開催された際に参加者にVRを体験してもらうことで、特に16-18歳の若者に興味を持ってもらうことができました。このイベントではVRを使うことで、通常の2倍の支援者が生まれました。
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Design weekウェブサイトより

また、GreenpeaceはすでにVRのモバイルアプリを使って、アマゾンの熱帯雨林などの場所を人々が体験できるようにしています。このVRアプリはすでに12,000以上ダウンロードされています。

ビットコインを使ったファンドレイジング

1. bithope

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bithope Facebookページより

ビットコインとは、インターネット上で使う事ができる仮想通貨のことを指します。日本ではまだあまり馴染みがないように感じる方も多いかもしれませんが、ヨーロッパでは非営利セクターの寄付のためにビットコインが使われ始めています!

ハンガリーで生まれたbithopeは、非営利セクターがビットコインでクラウドファンディングをするためのプラットフォームを提供しています。

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bithopeウェブサイトより

こちらは現在(2018年5月1日)行われているプロジェクトの一つです。ブルガリアでは3000-4000の子どもが親に捨てられ、施設で育てられたり養子として受け入れられています。身体的、精神的に障害を持つ子どもには金銭的な支援が必要で、そのための寄付をビットコインを通して集めています。

bithopeでは現在までに8つのプロジェクトが目標を達成しています。さらに詳しく知りたい方はこちらを参考にしてみてください。

2. Pineapple fund

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Pineapple fund ウェブサイトより

こちらは2017年にできたばかりのpineapple fundというビットコインを使った財団です。この財団は、”Pine”という匿名のニックネームの寄付者によって寄付された8600万ドル相当のビットコインを寄付するために作られました。すでに2000万ドル相当のビットコインが、Water ProjectElectronic Frontier Foundationなどを含む13の団体に寄付されています。

Tech企業の取り組み

1. Facebook

Facebookは、Facebook上で個人やNPOがファンドレイジングができるような仕組みを提供しています。
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Facebook Charitable Giving Toolsより

Facebookのページや投稿に”Donate”ボタンを加えることで、別のリンク先を開くことなくFacebook上から簡単に寄付ができるようになっています。

残念ながら、日本では現在(2018年5月)まだこの機能を使うことはできませんが、アメリカ、イギリス、フランス、スペインなどの17か国でFacebookを使ったファンドレイジングができるようになっています。

2. Amazon

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Amazon Smile

Amazonは、Amazon Smileというウェブサイトを運営しています。 Amazon SmileではAmazonと同じ値段で同じ商品を買うことができますが、Amazon Smile上で商品を買った場合には買った金額の0.5%がAmazon Smile Foundationから慈善団体に寄付されるという仕組みになっています。

Amazon Smileを使って買い物をするときには、Amazon Smileに登録されている慈善団体の中から自由に選んで寄付することができます。

3. Google

Googleは独自の検索エンジンを生かして、UNHCRの持つデータやストーリーを使い、シリア難民について知ってもらうための“Searching for Syria”というウェブサイトを作りました。

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Searching for Syria“より

こちらは人々がよく検索する5つのキーワードです。

  • 戦争前のシリア
  • シリアで起きたこと
  • 難民とは
  • シリア難民の行く場所
  • シリア難民のためにできること

このウェブサイトでは360°見渡せる写真、動画、グラフが効果的に使われていて、シリアについて視覚的に知ることができます。ぜひ一度このサイトを訪れてみてください。

最後に

世界中から4000人以上のファンドレイザーが集まったこのファンドレイズ大会に実際に参加して、ますます盛り上がるファンドレイジング市場を体感することができました。次回の記事では、今アメリカのファンドレイジング市場を支える企業をご紹介します!

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【イベントレポート】セクターを超えてGood Lifeを考える「サステナブル・ブランド国際会議2018東京」 https://eedu.jp/blog/2018/03/08/sbtokyo2018_report/ https://eedu.jp/blog/2018/03/08/sbtokyo2018_report/#respond Wed, 07 Mar 2018 22:00:20 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=46650 2015年にSDGsが採択されて、今年で3年。 先進国・途上国の垣根を超えて、行政・ビジネス・NGOなどセクターの垣根を超えて、持続可能な社会に向けた取り組みが進められています。 持続可能な社会における「Good Lif […]

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2015年にSDGsが採択されて、今年で3年。
先進国・途上国の垣根を超えて、行政・ビジネス・NGOなどセクターの垣根を超えて、持続可能な社会に向けた取り組みが進められています。

持続可能な社会における「Good Life(良い暮らし)」についての考え方が変化してきている中で、各セクターの取り組みを共有し、学びあい、未来を創造する国際会議が東京で開催されました。

本サイト「トジョウエンジン」がメディアパートナーを務めた、「サステナブル・ブランド国際会議2018東京」の様子についてご紹介いたします。

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サステナブル・ブランド国際会議とは?

「サステナブル・ブランド国際会議」はアメリカで10年前に始まった国際会議で、世界各地の都市で開催されています。

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日本での開催は今年が2度目。2018年3月1日~2日の2日間にわたって、ヒルトン東京お台場にて開催されました。

国内外から140人を超えるスピーカーによる基調講演や分科会が開催され、1640人を超える参加者が様々なセクターからお台場の会場に集合しました。

多様なスピーカーによる50以上のセッション

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2日間にわたって開催された「サステナブル・ブランド国際会議2018東京」では、基調講演や分科会など合わせて50以上のセッションが開催されました。

サステナビリティという大きなテーマのもと、経営、マーケティング、資金調達、地方創生やダイバーシティーなど多様な視点からのセッションが設けられ、企業経営者からNPO職員、学生まで様々な思いを持った人が参加し、セクターや世代を超えて話し合いました。

スウェーデンからアーティストが来日!

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生演奏を披露するSustainable Soundtracks

対話によるセッションだけではなく、音楽によるメッセージもありました。

このイベントに合わせてスウェーデンからSustainable Soundtracksというアーティストが来日し、初日のネットワーキングパーティーや2日目のオープニングにて演奏を行いました。

彼らはメッセージ性のある音楽を通じて、気候変動や地球温暖化について啓発する活動を行っています。

ひとりひとりが持続可能な社会を構想するHappy Heroに

サステナブル・ブランド国際会議2018東京」では、企業やセクターを超えて、より社会を持続可能で豊かなものにしていくために何ができるか、それぞれのアイディアを持ち寄る場になったと思います。

この会議からどのような学びが生まれ、今後どのようなアクションが生まれるのでしょうか。

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2日目の基調講演に登壇されたタウンゼンド氏(Futerra Co-Founder)はよりよい社会を創るにはHappy Heroが必要だ、と話されていました。

Happy Heroとは、社会にある無数の課題に対して、希望を持って前向きな姿勢でアクションを積み重ねることができる人のこと。

ひとりひとりが持続的な社会を構想するHappy Heroになることで、より「豊かな未来」が描けるのではないでしょうか。

来年、東京で再び開催されるサステナブル・ブランド国際会議で、より踏み込んだ実践の話ができるよう、個人として、組織として、地域として、自分たちにできることを考え、行動に移していくきっかけとなるようなイベントでした。

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【3月1日~2日・東京開催】Good Life 2.0を考える「サステナブル・ブランド国際会議東京2018」 https://eedu.jp/blog/2018/01/30/sbtokyo2018/ https://eedu.jp/blog/2018/01/30/sbtokyo2018/#respond Tue, 30 Jan 2018 13:15:27 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=46497 みなさんにとって「Good Life」とは何でしょうか?物質的な豊かさを超えて、持続可能な社会に向けた「よい暮らし」の再定義を行いませんか? 今回は3月1日~2日の2日間にわたって開催される「サステナブル・ブランド国際会 […]

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みなさんにとって「Good Life」とは何でしょうか?物質的な豊かさを超えて、持続可能な社会に向けた「よい暮らし」の再定義を行いませんか?

今回は3月1日~2日の2日間にわたって開催される「サステナブル・ブランド国際会議2018東京」についてご紹介いたします。

SPONSERD LINK

サステナブル・ブランド国際会議とは?

「サステナブル・ブランド国際会議」はアメリカで10年前に始まった国際会議で、日本では今年で2度目の開催となります。

サステナブル・ブランド国際会議東京2017の様子

これからのビジネスとその成長を考えるうえで、ひとつのキーワードとなっている「持続可能性」をテーマに、国内外の事例を共有し、ともに持続可能な社会を創る人がセクターを超えて集います。

今年も国内外から有識者が集まり、基調講演や分科会、ワークショップなど50以上のセッションが開催される予定です。

企業の経営者やCSR担当者はもちろんのこと、事業開発やブランド戦略、サプライチェーンマネジメントなど関係分野は多岐にわたります。また、これから社会に出る学生や、NPOやNGOで社会課題に正面から取り組んでいる方にとっても、企業の方々をはじめとして立場、分野、セクターを超えて交流する機会になるはずです。

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今年のテーマは「Redefining Good Life 2.0」

サステナブル・ブランド国際会議2018東京」のテーマは「Redefining Good Life 2.0(よい暮らしの再定義)」です。

Good Lifeの定義が物質的な豊かさから大きく変わり始めている今、国内外の社会課題に対してどのように取り組んでいくのかが問われています。

これからの豊かさを考え、持続可能な社会に向けた対話に参加しませんか?

【読者限定割引あり!】サステナブル・ブランド国際会議東京2018

今回、トジョウエンジンの読者の皆さま限定で、「サステナブル・ブランド国際会議東京2018」の参加費が20%割引になるディスカウントコードをご用意いたしました。

参加登録の際に、こちらのコード【SB2GA020】をご記入いただけると20%割引になりますので、少しでも関心を持たれた方はぜひ参加してみませんか。

参加登録をする »

開催概要

  • 日時:2018年3月1日~2日 10:00~18:15(1日は18:30~20:00 ネットワーキングレセプション)
  • 場所:ヒルトン東京お台場(地図
  • アクセス:ゆりかもめ「台場」駅直結、りんかい線「東京テレポート」駅から徒歩約10分
  • 参加費:上記ディスカウントコードの20%割引適用費用は以下の通り
  •  ★ALL EVENT PASS
     一般:¥43,200 / NPO・NGO:¥25,920 / 学生:¥12,960
     ★1DAY PASS
     一般:¥30,240 / NPO・NGO:¥18,144 / 学生:¥9,072

皆さんもこの機会にGood Life 2.0について一緒に考えてみませんか。

参加登録をする »
 
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ミャンマーで注目のスタートアップ!クラウドソーシングサイト「Chate Sat」 https://eedu.jp/blog/2018/01/09/myanmar-startup-chatesat/ https://eedu.jp/blog/2018/01/09/myanmar-startup-chatesat/#respond Tue, 09 Jan 2018 11:30:48 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=46420 皆さん、こんにちは。e-Education初代ミャンマー担当の小沼です。実は、2017年の9月にミャンマーへ戻ってきました。自分で、IT関係の仕事を立ち上げているため、ミャンマーの起業家とお会いする機会があり、皆様にも共 […]

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皆さん、こんにちは。e-Education初代ミャンマー担当の小沼です。実は、2017年の9月にミャンマーへ戻ってきました。自分で、IT関係の仕事を立ち上げているため、ミャンマーの起業家とお会いする機会があり、皆様にも共有出来たらと思い、今、この記事を執筆しています。ご紹介する企業は、ミャンマーのクラウドワークスこと、「Chate Sat」です。

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姉妹が始めたスタートアップ「Chate Sat」とは!?

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数千万円の資金調達を行い、勢いに乗る「Chate Sat」

実は、この企業、CEOとCFOは姉妹なのです。CFOがフリーランサーで仕事をしていた際、効率的な仕事を得られなかったり、細切れの仕事を外へアウトソースが出来ない原体験から、クラウドソーシングサイトを作ろうと思い至ったそうです。

2016年には、ミャンマーのアクセレータープログラム「Phandeeyar」に参加し、シード資金250万円を獲得。その後、ユーザーが増えているため、資金調達し、現在9名で仕事を回しているそうです。

心の支えのPhandeeyar

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CFOのShweさんは、起業していく中で、一番大変な時に心の支えになったのは、同じ起業家がたくさんいるPhandeeyarの存在だったそうです。登記する際の注意点やメンターからのアドバイス、そして同じオフィスにいる同じ起業家達。

こういったコミュニティーがなければ、今の自分達はないとインタビュー時に仰っていました。

資金の使い道は?

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まだまだ小さなサービスの「Chate Sat」ですが、これから資金調達した資金を使用して、採用の拡大、マーケティングに力を入れていくようです。ミャンマー初のクラウドソーシングサービスですが、これからどのように発展していくか楽しみです。

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引き続き、キャッチアップをしながら、「Chate Sat」の代表たちと一緒にミャンマーを盛り上げていきたいと思っているので、応援よろしくお願いします。

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【イベントレポート】「トビタテ!留学JAPAN」第3回留学成果報告会を取材してきました! https://eedu.jp/blog/2017/09/14/tobitate_event3_report/ https://eedu.jp/blog/2017/09/14/tobitate_event3_report/#comments Thu, 14 Sep 2017 07:30:53 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=45183 「留学」と聞いて、皆さんは何をイメージしますか? 英語力を伸ばすことや、海外の大学で勉強することでしょうか? 「トビタテ!留学JAPAN」という官民協働の奨学金制度を活用して留学する学生たちは、渡航先も、期間も、留学内容 […]

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「留学」と聞いて、皆さんは何をイメージしますか?
英語力を伸ばすことや、海外の大学で勉強することでしょうか?

トビタテ!留学JAPAN」という官民協働の奨学金制度を活用して留学する学生たちは、渡航先も、期間も、留学内容も、すべて自分でデザインした留学を経験します。

今回は「トビタテ!留学JAPAN」を活用して世界に飛び立った、約170名のトビタテ生による第3回留学成果報告会についてレポートします!

トビタテ!留学JAPANとは?

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文部科学省による官民協働の留学支援キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」。返済不要の奨学金や研修を通して、学生の留学を支援する制度です。

若者の自由な海外チャレンジを支援し、グローバルな課題解決型人材を育てるために、2020年までに1万人の高校生・大学生を海外に送ることを目標としています。

トビタテ!留学JAPANには、次の6つのコースがあります。

  1. 理系、複合融合系人材コース
  2. 新興国コース
  3. 世界トップレベル等大学コース
  4. 多様性人材コース
  5. 地域人材コース
  6. 高校生コース

留学するテーマに合わせて自分にあったコースを選ぶことができます。すでに4000人以上の学生がトビタテ!留学JAPANを活用して海外に飛び立ちました。(2017年9月現在)

そして9月8日に行われた第3回留学成果報告会には、海外に留学した高校生から大学院生までの約170名が参加し、会場では多くのトビタテ生の話を聞くことができました。

今回は、主に途上国を舞台に活動したトビタテ生たちの挑戦をご紹介します!

トビタテ生たちの途上国での挑戦

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新興国コースのプレゼンテーション会場の様子

プレゼンテーション会場では、支援企業の方々やメディア関係者を含む多くの方々が、トビタテ生の活動報告を熱心に聞いていました。

第3回留学成果報告会は、前半部にプレゼンテーション、後半部にポスターセッションという構成。ここからは、7名のポスターセッションの展示作品およびプレゼンテーションの内容を紹介していきます!

①日本を代表する庭造りのエキスパートを目指して

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アルゼンチンに留学した佐藤嵐さん

佐藤さんは、サボテンと多肉植物の農家でインターンシップをしながら、南米の植物調査や視察を行いました。

留学後には大好きな植物とどのように関わっていきたいか悩みましたが、北海道のガーデンの研修生として働くという新しい一歩を踏み出しました。植物への情熱が溢れ出るプレゼンテーションがとても印象的でした。

②日本とツバルの架け橋へ

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ツバルに留学した内藤瞳さん

内藤さんは、「育児の社会化」の実例を学ぶ保育留学を経験しました。社会全体で子どもを育てる文化はどこから来るのか?という疑問をもとに、調査を行いました。

日々多くの発見と影響を与えてくれたツバルの素晴らしさを日本人に知ってほしいという思いから、将来は日ツ交流のハブとなるゲストハウスを現地で作るそうです。帰国してからも、ずっと関わりたいと思うくらい留学先の国が大好きになるなんて素敵ですね。

③人々が能力を認めいきいきと働ける社会へ

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グアテマラ・パラグアイ・メキシコに留学した望月ゆうさん

望月さんは、中南米3カ国でJICAの活動見学や現地のNGO訪問、日系企業でのインターンシップを経験しました。

そこで、草の根レベルの国際開発には持続性の面で限界があること、また、ビジネスを通じた国際開発には持続性はあるが、労働環境や雇用条件に課題があることに気付きました。

留学での気付きを生かして、将来は人々がいきいきと働けるような人事制度の仕組みを作り、大好きな中南米の発展に貢献したいそうです。

④ソーシャルビジネスでフィリピンの貧困をなくしたい

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フィリピンに留学した大野雛子さん

大野さんは、大学1年生の時に初めて訪れたフィリピンで貧困を目の当たりにしてから、持続可能なソーシャルビジネスの力で貧困をなくしたいと考えるようになりました。

留学中は、現地の若者とともにTシャツを使ったビジネスを始め、現地の若者がお金を得る仕組みを作ることに成功しました。それだけでなく、ビジネスを通して一緒にやってきたメンバーにも変化を与えることができました。

今までタバコを吸ったりお酒を飲んだりして1日を過ごしたメンバーが、学校に行って勉強するようになったり、クリエイティビティを発揮して生きがいを求めるようになったのだそうです。

「貧困とは、お金がないことではありません。選択肢がないことが本当の貧困です。」と語る大野さん。将来は、貧困層からビジネスを創り出し、彼らが人を雇用できる世界を実現したいという熱いメッセージが印象的でした。大野さんは、第3回留学成果報告会で優良賞を受賞されました。

⑤カンボジアでの新しい文化交流のカタチ

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カンボジアに留学した小牧陽輔さん

小牧さんは、カンボジア日本人材開発センターで半年間インターンシップを行いました。留学中は、JICA や外務省などの公的機関に加え、80以上の民間企業や団体を巻き込み、「Japanese Prefecture Exhibition」と題したカンボジア史上最大の日本展覧会を実現させました。

成功に終わった展覧会ですが、実は企画の準備途中に現地メンバーから「写真展はカンボジアの文化には受け入れられない」と言われたそうです。そんな時、カンボジア人は日常的にセルフィー(自撮り)をしていることに気付き、セルフィーを通じた体験型の日本展覧会をすることにつながりました。

文化の違いから生まれた困難を、現地の人に寄り添った生活をすることで乗り越え、そしてチャンスに変えるという力強いプレゼンテーションでした。

⑥大好きな絵の力でソーシャルアクションの実践者へ

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タイに留学した野澤智媛さん

子どもの貧困について研究している野澤さん。隅々まで工夫がなされている素敵なポスターが印象的ですね!

「子どもたちの可能性を狭めている複雑な要因の鍵となるのは社会的合意形成だ」と考え、山岳少数民族に関わる活動と広報に尽力するタイのNGOミラー財団でインターンシップを行いました。

タイで目の当たりにした買春や貧困の現場と、それに対する現地の人々の捉え方に衝撃を受けた野澤さん。一連の出来事を通して、現実や原因を伝えるだけでなく、意識に働きかける広報の重要性に気付いたそうです。

将来は、わかりやすく面白いと思ってもらえるような工夫を凝らした絵の力によって、社会に存在する問題に気付きと打破を促すようなソーシャルアクションの実践者を目指しています。

⑦世界の多様な教育現場での学びを日本の中高生へ

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フィリピン・タンザニア・オランダに留学した鈴木健太郎さん

教員を目指す鈴木さんは、課題が山積する日本の教育現場に求められる理想の教育モデルを探究するために3地域の教育現場をまわりました。

日本の教員志望の学生を対象にした留学プログラムの開催や、授業マニュアルの作成など、各地域で現場を巻き込みながら活動する中で、2000人を超える子どもたちと先生に出会いました。

帰国後はトビタテ!留学JAPANの仲間と共にBeyond schoolを立ち上げ、留学を経験した学生を中学・高校に派遣して、中高校生に多様な選択肢とロールモデルに出会う場を提供する活動を行っているそうです。自分自身が教育実践者となって、誰もが自分色に輝ける社会の実現を目指しています。

最優秀賞の栄冠は…?

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各学生のプレゼンテーションとポスターセッションの後には、各教室から審査員によって選ばれた代表学生によるプレゼンテーションがホールで行われました。

特に優れた発表を行った留学生が表彰され、最優秀賞と優秀賞の受賞者が選出されました。

【最優秀賞】パリから「輪島塗」を世界へ発信(桐本滉平さん)

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最優秀賞を受賞した桐本滉平さん(日本大学4年)

第3回成果報告会で最優秀賞を受賞したのは、フランスに留学した桐本滉平さん。パリで日本文化を発信する丸若屋でインターンシップを経験し、実家である輪島塗「輪島キリモト」と、フランス市場に向けた商品を開発しました。現地のニーズを調査して販売戦略を行った結果、漆器の売上を中心として最高売上記録を達成しました。

「Made in Japan」から「Made with Japan」

日本が持つ伝統技術の可能性を最大化するためには、日本の技術を海外の文化と融合させることが重要だと気付いた桐本さん。この留学は、将来日本の伝統工芸を牽引するリーダーになるための大きな一歩となりました。

【優秀賞】深層学習によって人間の共感を促進し、世界から争いをなくす(佐久間洋司さん)

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優秀賞を受賞した佐久間洋司さん(大阪大学3年)

そして優秀賞を受賞したのは、カナダとアメリカに留学した佐久間洋司さん。トロント大学で深層学習の最先端の理論を学んだ後、Panasonic Silicon Valley Labで産業界への応用の最先端を学びました。

留学を通して、自分にとって深層学習それ自体は目的にならず、その強力な手段によって実現される世界に貢献したいという思いを再認識したそうです。将来は人間の共感を促進する研究によって実現される、争いのない世界を目指したいと語りました。

まとめ

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第2回留学成果報告会に引き続き、第3回留学成果報告会でもトビタテ生たちの熱意あふれる発表を聞くことができました。ますます発展を続ける「トビタテ!留学Japan」、そして海外へ飛び立ったトビタテ生たちの成長は、日本の産業界にとって大きな財産になるのだと実感しました。

一人一人のトビタテ生が熱い思いを持って海外に飛び立ち、将来につながる多くの気付きと学びを日本に持って帰ってきていました。

トビタテ生に共通していたのが、予定していた留学計画がうまくいかない時に、自分なりの改善案や解決策を考えて新たな突破口を見出すこと、そして帰国後にすでに次のアクションにつなげていることでした。情熱を持ち、主体的に行動するトビタテ生がとても心強く感じられました。

彼らの今後の活躍がとても楽しみです!

そして現在は8期生を募集とのこと。気になった方は是非応募してみてくださいね!

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