グッドアイデア | トジョウエンジン https://eedu.jp/blog 途上国のイメージを豊かにするノンストップ・デイリーマガジン Wed, 01 Aug 2018 11:58:54 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.6.15 フランスとトーゴで自信を喪失。人々の精神的な豊かさを追求するためにーーキズキ 伊藤優さんのストーリー https://eedu.jp/blog/2018/07/28/kizuki_ito/ https://eedu.jp/blog/2018/07/28/kizuki_ito/#respond Fri, 27 Jul 2018 23:00:07 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47546 「価値観が揺らいだとき、新たな何かが見えてくることがある」 そう語るのは、前回紹介した鎌中俊充さんに続くもうひとりのキズキスタッフ。 学生時代のフランスとトーゴでの挫折を味わい、自分が情熱をもって取り組めるものを考え抜い […]

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「価値観が揺らいだとき、新たな何かが見えてくることがある」

そう語るのは、前回紹介した鎌中俊充さんに続くもうひとりのキズキスタッフ。

学生時代のフランスとトーゴでの挫折を味わい、自分が情熱をもって取り組めるものを考え抜いた結果、キズキの職員となった方のストーリーです。

そして、最後にはキズキグループ代表・安田祐輔さんの想いも合わせてお届けします。

鎌中さんのストーリーを読む »

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フランスとトーゴで自信を喪失。人々の精神的な豊かさを追求したくなった

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本日ご紹介するのは、株式会社キズキの伊藤優(いとう・ゆう)さん。1990年生まれ、東京都出身、キズキでは取締役経営管理部長を務めています。

伊藤さんは鎌中さんとは異なり、幼い頃から途上国支援に興味がありました。

ですが、国内支援に興味を持つようになったのは、その途上国支援で「挫折」を経験してからのことです。

小学生時代の国際協力への憧れ

伊藤さんは、小学生の頃に、大平光代さんの著書『だから、あなたも生きぬいて』に感銘を受け、「私も人を助けられる人間になりたい」と憧れを抱くようになりました。

また、ユニセフの「アフリカの子どもは1分に〇〇人死んでいく」というパンフレットを読み、幼いながらにショックを受けました。

そして「国際開発学を学んで、将来は世界中の貧しい人たちを助けたい!」と思うようになったのです。

その思いをずっと持ち続け、大学受験も上手くいき、東京大学で憧れの開発学を学ぶことになりました。

フランス留学で、周りの留学生を見て自信を失う

「国連で働きたい」という気持ちがあった伊藤さんは、高校・大学で国連の公用語でもあるフランス語を学んでいました。

そしてフランス語は得意で自信もあった伊藤さんは、大学の交換留学プログラムでフランスに行くことを決めました。

留学先はパリ政治学院という学校で、フランス人や留学生たちと一緒に、主に国際関係論や社会科学全般を勉強していました。

そんな留学生活のある日、他の留学生たちのプレゼンテーションを見て愕然とします。

他の学生は、言語能力、コミュニケーション能力、思考の深さなど、全てがそれまでに見たことのないレベルの高さだったのです。

それに対して、伊藤さんは、先生が口頭で伝えてくる宿題内容を聞き取るのに精一杯でした。

伊藤さんは、「彼らと自身に圧倒的な力の差があることに気づきました。そして、この日から、『世界には優秀な人がたくさんいるのに、自分程度の人間に一体何ができるのだろうか?』という考えが、頭の中をぐるぐる回り始めたんです」と言います。

「世界を股にかけて働くかっこいい自分」という憧れのイメージは遠ざかり、自信を完全に失ったのです。

途上国支援についての、初めての挫折でした。

トーゴで国際協力という指針を失う

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フランス留学で自信を失った伊藤さんは、さらにアフリカ・トーゴでの二つの挫折を通して「国際協力」という指針も失うことになります。

トーゴでの第一の挫折は、現地のNGOでインターンをしたときのこと。

「開発学を学んでいるなら、現場を見なくてはいけない」と思っていた伊藤さんは、知人からトーゴでエイズ・HIV患者の支援をしているNGOを紹介され、そこでインターンシップをすることにしました。

しかし、いざエイズ患者の人々のサポートをしていると、彼らに本気で向き合えない自分に気がつきます。

伊藤さんが関わったエイズ患者の中には、夫に離縁され孤独に生活しているなどの悲壮な人生を送っている方もいました。

彼女たちを見たときのことを、伊藤さんは「あまりにも自分と違う世界にいる彼女の境遇に対して心から共感することができず、『彼女を助けたい』というような情熱が湧いてくることもない自分に気がつきました」と言います。

相手のつらさを、実感を伴って理解することができなかったのです。

そんな自分が人情味のない冷たい人間に思えた伊藤さんは、「国際協力をする資格など私にはない」と絶望しました。

トーゴでの第二の挫折は、現地の友人にキリスト教の教会に連れていってもらったときのことです。

それまで伊藤さんは、「教会」というと「賛美歌が流れて厳かな雰囲気」というイメージを持っていました。

ですが、現地の教会は全く異なったのです。

厳かさなど何もないアップテンポな曲調の賛美歌が流れ、それに合わせてバンドがギターをジャガジャガと弾き、人々はファンキーに踊り、神父は絶叫。

そして、集まっていた人々は皆イキイキとした表情をしていました。

友人は伊藤さんにこう言いました。

「私たちは確かに日本人と比べたらとても貧しい。でも神様が僕たちを守ってくれるから何も不安はないし、毎日家族や友達と一緒に暮らせることが何より幸せだよ。」

伊藤さんが開発学を学んでいた理由は、「貧しい人々はつらい思いをしている。彼らの生活を向上させたい」という思いからでした。

しかし、トーゴの人たちは、イメージしていた「かわいそうな人たち」ではなかったのです。

トーゴの人々の「貧しいながらも幸せに満ちた生活」を見た伊藤さんは、自分の価値観を押しつけて、彼らの生活を変えようとすることに大きな矛盾を感じたのです。

メガバンクに就職するも、精神的につらい状況に

伊藤さんは、フランスとトーゴでの三つの挫折経験によってそれまでの価値観が根幹から揺らぎ、自分が社会に対して何をすべきか全くわからなくなりました。

そんな状況で日本に帰ってくると、すぐに就活の時期に入りました。

国際協力という目標を失い、「何のために働くのか」が全くわからないままの伊藤さんでしたが、メガバンクへの就職が決まりました。

東京大学からメガバンクと、端から見ればエリートコースです。

しかし自分の価値観が揺らいでいる中で就職した伊藤さんは、就職後も「仕事に熱意を持っている周りの社員」との温度差を感じ続ける日々を過ごしていました。

自分が本当に人生をかけてやりたいことが何なのかがわからず、精神的につらくなっていったのです。

「精神的な豊かさを追求したい」思いからキズキへ

フランスで周りとの差に圧倒され、自信を喪失した自分。
トーゴでエイズ患者の境遇に共感を抱くことができなかった自分。
貧困国支援への価値観が揺らいだ自分。
銀行の仕事に熱意を持てず、精神的に苦しむ自分。

「では自分が共感と情熱を持って取り組めることは何か?」

悶々と悩み続け、出した答えは、「人々の精神的な豊かさを追求する支援がしたい」というものでした。

そんなときに、「何度でもやり直せる社会をつくる」という理念を持つキズキのことを知ります。

ちょうど代表の安田祐輔さんが講演するタイミングだったので、伊藤さんは、すぐに職場の京都から東京へ夜行バスで向かいました。

社会課題に対する本気の姿勢がある安田さんの話を聴き、自分が行いたい「支援」はまさにキズキのそれだと確信を持ちました。

その場ですぐに「職員は募集していないのですか?」と質問したとのことです。

新卒でメガバンクに就職してから2年3か月後、伊藤さんはキズキに転職しました。

価値観が揺らいだとき、新たな何かが見えてくることがある

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伊藤さんに限らず、途上国支援や就職に限らず、「理想と現実」が違うことはよくあることかもしれません。

ですが、よくあることとは言っても、違いに直面すると、苦しみも覚えますし、価値観も揺らぎます。

そして、そこから新たに何かが見えてくることもあります。

伊藤さんの場合は、それが「人々の精神的な豊かさを追求する支援がしたい」でした。

キズキで働く今、伊藤さんは、「自分にとっての働く意味が明確に見つかったと実感しています」と言います。

もしあなたが途上国支援について悩みなどを覚えているようであれば、一度国内支援に目を向けてみてはいかがでしょうか。

伊藤さんと同じように、「新たな自分」が見つかるかもしれません。

日本を、希望の持てる社会、何度でもやり直せる社会に

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最後に、キズキグループ代表の安田祐輔さんについても紹介します。

安田さんは、大学在学中にパレスチナ、ルーマニア、バングラデシュといった国々で紛争や貧困問題に関わるようになりました。

特に印象に残っていることについて、安田さんは、「バングラデシュの娼婦街で生活しながら、農村から売られて働いている娼婦たちを対象とした映画を制作していたころです」と言います。

現地で生活する中で、安田さんは、当地の貧困問題は、衛生・医療・教育などに不十分な点は多々あるものの、「餓死する」という類ではないことに気づきました。

貧しくても、幸せそうに生きている人々がたくさんいました。

一方で、極貧の農村にいるよりもはるかに所得があり、自由も保障されているはずの娼婦たちの中に、リストカットを何度も繰り返す人がいました。

そこで「人は、お金や暮らし向きによってではなく、尊厳によって生きている」ことを知りました。

そして、困難な状況にある人々を支援する仕事、人の尊厳を守るような仕事をしていきたい、と強く思うようになったのです。

また一方で、そのころの日本では、リーマンショックによる大不況などもあり、「日本の貧困」がクローズアップされ始めていました。

そこで日本に帰国し、日本の総合商社で働きながら、休日を使ってホームレスの方々を支援するNPOに参加したりしながら、日本社会について勉強を深めました。

その中で安田さんが気づいたことは、「発展途上国の人々の多くは確かに貧しかったけれど、そこには希望があった」ということです。

発展途上国に生きる彼らの多くは、日本の高度経済成長期のように、「貧しい生活の先に輝かしい未来が待っている」と信じて生活していました。

しかし、安田さんが見る限り、日本社会には「希望」がありませんでした。

特に、一度ドロップアウトしてしまった人はそこから這い上がることができません。

「なぜ一度ドロップアウトしてしまうとなかなかやり直すことができないのか」

安田さんは、自身の生い立ちやバングラデシュでの経験から、そのことをずっと悩み続けてきたと言います。そして、明確な答えは今もまだ見えていないとも。

「それでもなお、どんな環境で生まれ育ったとしても、たとえ人生のレールから外れてしまっても、未来が見えなくなったとしても、何度でもやり直せるような社会をつくりたい

そんな思いから、安田さんはキズキを設立しました。

そして今も、キズキ共育塾をはじめ、国内支援に取り組んでいます。

国内支援にも、一度目を向けてみませんか?

おわりに

いかがでしたでしょうか。

キズキには、今回紹介した人以外にも途上国支援の経験者が多くいます。

途上国支援と国内支援には、共通する部分も多くあります。

もしあなたが、
途上国支援の経験を何かに活かしたかったり、
途上国支援の後に何をするか迷っていたり、
途上国支援に行けない事情があったりするようであれば、
国内支援にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

きっと、途上国支援同様の、尊さとやりがいを見つけることができると思います。

この記事が、あなたの新たな道を開く一歩となれば幸いです。

参考リンク:キズキグループ職員インタビュー

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ルワンダで実感した「現地のことは現地の人間が解決する」大切さを、日本でも活かすためにーーキズキ 鎌中俊充さんの原体験とは https://eedu.jp/blog/2018/07/27/kizuki_kamanaka/ https://eedu.jp/blog/2018/07/27/kizuki_kamanaka/#respond Thu, 26 Jul 2018 23:00:49 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47530 みなさんは、日本で不登校や引きこもりなどを経験した人が抱える課題に取り組むキズキグループをご存知でしょうか? 「何度でもやり直せる社会をつくる」というミッションを掲げて、そのような人々の学習支援を行う「キズキ共育塾」の運 […]

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みなさんは、日本で不登校や引きこもりなどを経験した人が抱える課題に取り組むキズキグループをご存知でしょうか?

「何度でもやり直せる社会をつくる」というミッションを掲げて、そのような人々の学習支援を行う「キズキ共育塾」の運営など、日本国内での支援業務を行っています。

実は、そんなキズキには、青年海外協力隊、学生NGO、インターンなど、途上国支援を経験した職員が多く在籍しています。

今回は、そんな海外経験を有する職員がなぜ国内の課題に取り組む様になったのか2回にわけて2人のストーリーをご紹介します。

海外での経験を日本で生かして活躍されている様子がこれからキャリアを作る方の参考になれば幸いです。

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現地のことは現地の人間が解決する

第一回でご紹介するのは、キズキ共育塾大阪校の教室運営スタッフ、鎌中俊充(かまなか・としみつ)さんです。

鎌中さんは、「途上国支援がしたい!」という思いを小さい頃から持っていたわけではありません。

大学院を修了するまでのことを、「漠然と人のため、社会のためになることや社会貢献をしたいとは思っていたんですけど、具体的な目標はずっとありませんでした」と振り返ります。

そんな心情のまま、高校を卒業し、東京大学で建築学を、同大学院では技術経営学を学びます。

「途上国に行きたい」と「教育で社会貢献したい」の両立のためルワンダへ

そして大学院修了後に「これまでの自分と全く異なる環境である途上国に住んでみたい」という気持ちが強まってきました。

鎌中さんはその理由を、

「『途上国で何かをしたい』いう思いが先にあったわけではなく、『新しいことを知りたいという好奇心』によるものだ」

と語ります。

では途上国に行って何をするか。

当時、「大学の学部は、もっと真剣に考えてから選べばよかった。『教育』や『勉強』についてあまり考えてこなかったから、学部選択はちょっと失敗してしまったな。とは言え自分は『勉強する環境』には恵まれていた。環境(以前)の段階で勉強できない人たちもたくさんいる」など、教育や教育環境について思いを巡らせるようになっていました。

そこから、「失敗をした僕だからこそ、次世代のために、教育(環境)について社会貢献を行う必要があるんじゃないか」と考え始めていたのです。

ここで「途上国に行きたい」と「教育(環境)に関する社会貢献をしたい」が結びつき、「途上国に行って、現地の教育環境に貢献する」という具体的な行動が頭に浮かびました。

そして鎌中さんは青年海外協力隊に入り、アフリカのルワンダで学校の先生と、理科の授業の仕方を一緒に考える活動を行うことになりました。

ルワンダで「教育環境を変えるための支援」を目指す

当時、「先進国」がルワンダの理科教育で問題視していたことは、「教育内容や教材の質が低いこと」でした(鎌中さん曰く、「実際に低かった」とのこと)。

一方、現地の先生は、「教師の給料が低いこと」が問題だと思っていました(これも鎌中さん曰く、「実際に低すぎた」とのこと)。

そうしたギャップもある中、現地の先生たちのことは、鎌中さんの目には「悪く言うつもりはないけど、低い待遇からか、受動的で支援待ちだなあ。これでは教材だけが立派になっても、教育環境は結局変わらないだろうな」と映りました。

そこで「授業の仕方を考えるだけではなく、教育環境そのものを変える支援を行う必要がある」と思うに至りました。

実験で理解できる授業を!

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鎌中さんには、日本人である自身の価値観を押し付ける支援を行うつもりはありませんでしたし、途上国の人の主体性を奪ってはいけないとも思っていました。

①現地の問題は、将来的には現地で解決する必要がある
②そのためには、直接的な支援だけではなく、将来的な問題解決能力を身につけるための支援が必要である

という考え方です。

そこで「単純に授業の仕方を考える(変える)だけではなく、それを通じて、現地の先生自身に質の低い教育環境を変える意識を持ってもらおう」と考えました。

現地の先生の意識が変わると、やがて現地の先生自身が教育環境全般の向上に向けて自分たちで行動したくなり、いずれ支援そのものが不要になる、ということです。

さて、当時のルワンダの先生たちは、「最低限のレベルの、板書だけの授業」を行っていました。

ルワンダの歴史と現状を考えると、先生たち個人を責めることはできません。日本人である鎌中さんから見ると、教える立場にある先生たちも、理科そのものについても、教育(方法)についても、充分な教育を受けていなかったのです。

鎌中さんは、「先生たちがきちんと知識を持ち、楽しんで教える(働く)ことができてこそ、教育(環境)への意識が変わる」と思いました。

そして生徒のみならず先生も理科の授業を楽しめるような、「理科の知識を実験で理解できる授業」を提案しました。

「人は変わる」と実感し、赴任期間を終える

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実験授業の「支援」を続けるうちに、先生たちの意識はだんだんと変わっていきました。

鎌中さんに「これまでわからなかったことがわかるようになった」と言う先生も出てきました。

先生たちは、諸々の不足・不満はありつつも、「自分でも理科の楽しさや重要さを生徒にどう伝えればよいのかわからない」と悔しさを覚え、悩んでいたのです。

もちろん、現地の先生たち全員が鎌中さんの「支援」に納得してたわけではありません。

ですが、意識を変えてくれた先生は確かにいました。

「人は変わる」と実感し、ルワンダ人の先生たち自身がルワンダの教育環境を変えていってくれることを願いつつ、鎌中さんは2年間の赴任を終えました。

途上国支援と国内支援に共通すること

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帰国後について、鎌中さんは、「教育環境の重大さを認識したので、教育に関連する仕事をしたい。ルワンダと質こそ違えど、日本にも教育環境に関する諸問題はある。この10年で東京も海外もある程度経験できたので、地元の大阪も見たくなった」と考えていました。

また、「『①現地の問題は、将来的には現地で解決する必要がある』ということは途上国支援も国内支援も同じで、日本の教育(環境)に関することは、日本人が主体的に取り組まなければならない」とも思っていました。

ちょうどそのタイミングで、キズキ共育塾大阪校が教室運営スタッフを募集。

「『何度でもやり直せる社会をつくる』というミッションを持つキズキなら、目の前の生徒さんや講師の役に立つとともに、『教育環境』という大きな課題にも取り組める」

――そう思った鎌中さんは、キズキに応募し、現在に至ります。

途上国支援とキズキの支援に共通すること

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そして鎌中さんは、「『②直接的な支援だけではなく、将来的な問題解決能力を身につけるための支援が必要である』という考え方は、キズキ共育塾の支援とも重なる」とも言います。

困難を抱える生徒さんを見ると、講師やスタッフは「助けたい」「なんとかこの生徒さんのためになりたい」と思います。

ですが、そこで「講師が直接助ける」と、生徒さんはいつまでも自立する力が身につきません。

一例として、大学受験をするには願書の提出が必要です。

「願書って、何をどう書いたらいいのかわからない…」と言う生徒さんには、講師は、「生徒さんの代わりに願書を書く」のではなく、「願書の書き方や、書き方の調べ方を一緒に考える」ようにしています。

そうすることで、生徒さんは「適切に人に頼ることを知り、かつ頼りきりにならない」ように成長し、自立していくのです。

目の前の個人を支援するとともに、教育環境を変えていきたい

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現在の鎌中さんは、キズキ共育塾のスタッフとして、不登校・ひきこもり・中退などを経験した本人や保護者から相談を受けたりしています。

相談に来る人は、追い詰められて視野が狭くなっている人も少なくありません。

例えば、「学校に毎日行くのが当たり前」という価値観に縛られているから「不登校になった自分はもうダメだ」などと悩んでしまう、というようなことです。

これは、その人個人の思い込みによることもありますが、世間の風潮のためでもあります。

鎌中さんは、そうした困難を抱える人に対して、大学や海外での経験をもとに「世界は広いですよ。価値観は一つじゃないですよ。学び直しもできますよ」
ということを伝え、支援しています。

そして「キズキで働く中で、直接支援だけではなく、もっともっと、個人の尊厳を守ったり、学び直しができたり、日本の教育環境を変えていけたらなと思っている」と思いつつ、キズキで働いています。

鎌中さんは、途上国支援とキズキの仕事を通じて、
「①現地の問題は、現地で解決する必要がある」は途上国も日本も同じであること、
「②問題解決能力を身につけるための支援が必要である」は途上国支援もキズキの支援も同じであることを実感しました。

途上国支援に興味のある人は、国内支援にも向いているということではないでしょうか。

おわりに

いかかでしたでしょうか?

途上国支援と日本の課題への取り組みの共通点が見えてきたのではないでしょうか。

海外に出るからこそ、いままで当たり前だったものが当たり前でないんだと気づき、日本の課題も見えるようになってきます。

その日本の課題に取り組みたいと思ったとき、海外での経験は決して無駄なものとはなりません。鎌中さんのように海外と国内の共通点を見出す力が、海外経験をもとに日本で活躍する秘訣なのかもしれませんね。

また、もうひとり、海外での経験をもとに熱い想いを持ってキズキに参画された職員のストーリーも紹介しています。ぜひ、合わせてご覧ください!

伊藤さんのストーリーを読む »

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日本から作り手に出会う旅へ!カンボジアのライフスタイルブランドSALASUSUの工房で働く人々の姿とは https://eedu.jp/blog/2018/07/21/salasusu_factory/ https://eedu.jp/blog/2018/07/21/salasusu_factory/#respond Fri, 20 Jul 2018 23:00:31 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47563 日本を代表するNPOかものはしプロジェクトから今年4月に独立したカンボジア発のライフスタイルブランドSALASUSU(サラスースー)。 かものはし時代から続くカンボジア・シェムリアップにある工房でバッグやストール、サンダ […]

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日本を代表するNPOかものはしプロジェクトから今年4月に独立したカンボジア発のライフスタイルブランドSALASUSU(サラスースー)

かものはし時代から続くカンボジア・シェムリアップにある工房でバッグやストール、サンダルなどひとつひとつ手作りで生産されています。

その工房ではどのような光景が広がっているのか、実際に働いている人々の姿をうかがうためにカンボジアに足を運んでみました。

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カンボジアの村に根付いた工房を訪問

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SALASUSUの工房は、アンコールワットで有名なシェムリアップの市内から35km、トゥクトゥクを50分ほど走らせたところ、高い空のもと緑に囲まれた場所にありました。

暖かみのある木造の建物ですが、壁は風が通るように仕上げられており、なんとも涼しげなつくり。

工房に到着し、代表の青木さんに案内され工房の中へ。作り手の女性たちが働いている様子を見ながら青木さんからSALASUSUについてお話を伺いました。

SALASUSUが目指すものとは

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青木さんは16年前から代表の1人として「子どもが売られない世界をつくる」ために活動する認定NPO法人かものはしプロジェクトを経営され、その活動のためカンボジアに10年間滞在されていました。

そんな長期の滞在の中で子どもが売られてしまう問題とは異なる観点で青木さんの心を動かしたのがカンボジア女性の「生きる力」や「頑張る力」といった内面について。

かものはしプロジェクトの活動を通して実際に売春宿に売られる子どもは減っていったものの、農村には未だに様々な事情を抱えた人々がいる。つい数年前まで出稼ぎで家を離れなくてはならず学校に通えない子どもも目の当たりにしてきました。

そのような背景をもって育った子どもたちは「生きる力」や「頑張る力」といった点でその後苦労をして生活していく姿をみて、青木さんは教育が人生をかけて取り組みたいテーマとなったそうです。

ミッションが異なるため、かものはしプロジェクトとは独立してNPO法人SALASUSUを立ち上げることになりました。

SALASUSUのSALAはカンボジアの言語であるクメール語で「学校」、SUSUは「がんばって」という意味。教育の機会に恵まれなかった作り手女性たちにとって、SALASUSUの工房が、がんばることを学ぶ学校のような場であってほしいという願いが込められています。
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そのように思い至ったきっかけには一人の女性がいました。

彼女の名前はイアップ。SALASUSUの工房で縫製の技術を磨き、工房を卒業して、給料が4倍にもなる街にある工場の仕事を見つけることができました。

しかし、彼女は街に出てたった4日で工房に戻ってきてしまいます。

「街で住む場所が見つけられなかった」
「職場の人と馴染めなかった」

というのです。

日本であればいろいろな人の姿を見て学んだり、周りから応援してもらうことで「頑張る方法」を身につけています。

しかし、彼女との対話を通して、青木さんは「『頑張る力』は技術であり、環境によって左右される」と気づいたそうです。

そこで、彼女たちの秘める可能性を無駄にしないよう、「ライフスキルトレーニング」という教育を届けようと思ったのです。

ライフスキルとは

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ライフスキルとはSALASUSUを知る上で欠かせないポイント。自分の人生をしなやかに送るために必要な「頑張る力」のことで、SALASUSUではこのスキルを以下の6つの能力で定義しています。

  • 問題解決
  • 自己管理
  • 基礎リテラシー
  • 自信
  • 職業倫理
  • 対人関係

このようなスキルを伸ばすために60本以上のトレーニングを開発。毎日お昼すぎの1時間はトレーニングに当てているとのこと。トータルで就業時間のうち20%の時間はライフトレーニングに当てています。

具体的には、例えばビンゴゲームがトレーニングに取り入れられています。
職場の人の名前と性格が掛け合わされたビンゴを通して、技術以外でも人の良さにも気づけるようなトレーニングをしています。

また、この工房には基本的に2年間しか在籍できず、その2年間でものづくりを通して人と関係を築き、自分を律し、問題解決する力やその基盤となる自信や知識などのライフスキルを学ぶようにプログラムが作られているのです。

そして、このライフスキルは5段階で成績をつけており、作り手女性一人ひとりの成長を可視化しています。すぐには成長は現れないものの、5ヶ月ほどトレーニングを受けていると、成長が感じられるようになってくるそう。

そのロールモデルが実は先程のイアップさん。

トレーニングを受けているうちに、彼女自身が

「次は自分がライフスキルトレーナーになりたい」

という夢を持ち始めたというのです。

SALASUSUのライフスキルトレーニングは着実に現地の人々に根付いていました。

SALASUSUでは世界のどこでもライフスキルを享受できるように、イアップさんのように教育を受け、トレーナーを目指す人が増えるようにトレーニングに引き続き取り組んで行きます。

工房内見学

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染色されたいぐさを織る工程

青木さんからSALASUSUについてお話を伺った後は、実際に工房の中を順番に見学。

工房内では、材料のいぐさを選別する人、その選別したいぐさを染色する人、またいぐさを織る作業や、裁断する人、ミシンで仕上げる人など、様々な役割が分担されている様子がうかがえました。

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20人ほどいるミシンの作業に当たる人たちは商品やブランドごとに少数のチームで仕事に取り掛かっているそう。

そのようなチームでの仕事も対人関係やコミュニケーションの方法を学ぶひとつとなるのでしょう。

新しく仲間となる10人の新入生

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新しくSALASUSUの一員となる女性たち

また、私の訪れた日はタイミングよく1年に1回の新入生の入学式の日。新たに10代の女性たち10人がSALASUSUの仲間となりました。

入学式では代表の青木さんからのお話や先輩となる作り手女性からのお話を新入生に送り、最後はダンス付きの校歌を歌ってSALASUSUの工房の一体感を垣間見ることができました。

ここでの2年間を通してこの10人の女性がどのように成長していくのか楽しみですね。

作り手と買い手の出会い

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実際に私のバッグを作った女性からサインをいただきました!

そして、今回の訪問で楽しみにしていたことのひとつが、作り手と会うこと。

SALASUSUの商品には、生産に当たった作り手の名前がスタンプで示されています。私はカンボジアに行く前にSALASUSUのクラッチバッグを購入しており、そこにも3人の名前のスタンプが押されていました。

青木さんが実際に私の購入したバッグを作ったメンバーを呼んでくださり、対面。少々照れくさそうにしながらも優しい笑顔で迎えてくれました。

そして、実際に工房に来てくれた証にと、3人のサインをいただくことに。

作り手と出会うことで買った商品に思いが込められたようで、ただの商品ではなくプレゼントをもらったような感覚に。他のどんな商品よりも大切に使いたい、またカンボジアを離れても彼女たちを応援したいという気持ちが湧いてきました。

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今回、買い手である私と作り手をつないでくれたのはこちらの航空券を模したSALASUSUの工房行きチケット。日本でSALASUSUの商品を購入したときにいただくことができました。

チケットを手にしたときに新しい世界に飛び込むような、わくわくする気持ちが湧いてくるのは私だけではないはず。商品と共にこのチケットを手にしたときには工房を訪れようと感じていました。

ただ、実はSALASUSUの工房はこのチケットが無くても有料で見学することも可能です。現在は年間2000〜3000人程度の方が工房を訪れているそう。修学旅行など団体の方も多いようで、高校生が同年代の作り手の女性の姿を見ることで強い印象をもって帰る方も多いようです。

ぜひ、この工房を訪れるためにカンボジアに行かれるのはいかがでしょう?

工房訪問ツアーに申し込む »

ポップアップショップ実施

そして、せっかくなら商品をもって工房に行くのはいかがでしょう?自分たちが作ったバッグやサンダルなど使ってくれていたら作り手の方々も嬉しいですよね。

カンボジアに行く前に商品を見てみたい!という方は今月7月18日〜31日まで小田急百貨新宿店にてポップアップショップが実施されているのでぜひ足を運んでみてください。先着で特典もあるみたいです!

開催概要
期間:7月18日(水)〜31日(火)
営業時間:月〜土 10時〜20時半
     日 10時〜20時
場所:小田急百貨新宿店 本館2階 サンドリーズ・アレー

普段は目にすることのできない作り手の方々の姿、商品への思い入れを変えてくれること間違いなしです。ぜひSALASUSUの商品から、「作り手に会いに行く旅」に出てみてください。

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団体情報

WEB: https://salasusu.com/ja/
Instagram: @salasusu
Facebook: https://www.facebook.com/salasusufromcambodia/

SALASUSUのホームページへ »

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途上国の「ものづくり」をファッションブランドとNGOが語る!ファクトリエ×e-Educationイベントレポート https://eedu.jp/blog/2018/06/15/factelier_event/ https://eedu.jp/blog/2018/06/15/factelier_event/#respond Fri, 15 Jun 2018 09:05:50 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47379 ファストファッションが世界的に流行し、途上国で製造したものを先進国で消費するというアパレル業界の流れが強まる中、Made in JapanにこだわりをもつファッションブランドFactelier(ファクトリエ)と途上国で教 […]

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ファストファッションが世界的に流行し、途上国で製造したものを先進国で消費するというアパレル業界の流れが強まる中、Made in JapanにこだわりをもつファッションブランドFactelier(ファクトリエ)と途上国で教育支援をするNPO e-Educationが「途上国のものづくり」をテーマに語ります。

本日は両団体の対談イベントとしてファクトリエ銀座店で開催された「ものづくりカレッジ」の様子を余すところなくお伝えします!

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はじめに

ものづくりカレッジのスタートはまずはアイスブレイクから。

参加者のみなさんに「バングラデシュのイメージ」を上げていただいたところ、「グラミン銀行」や「ユーグレナ」といった会社の名前や「カレー」といった食文化までさまざまなイメージが。

しかし、実際にバングラデシュを訪れたことのある人は参加者の中でも1〜2名と極小数派。バングラデシュのリアルとはどのようなものなのか、普段バングラデシュに滞在しているe-Education代表・三輪を交えてのトークセッションが始まりました。

トークセッション

第一部 途上国に教育を届けるe-Educationの挑戦とは?

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トークセッションの第一部はe-Education代表の三輪から当団体についてのプレゼンテーション。

e-Educationは途上国で映像授業を届けるNGOです。バングラデシュから始まった途上国の教育革命ストーリーを三輪は「よそ者」「わか者」「ばか者」という3つのキーワードで語ります。

1つ目の「よそ者」とは、まさしくバングラデシュに飛び立った三輪自身のこと。

実は、学生時代にバングラデシュ発のファッションブランド「マザーハウス」でインターンをしていた三輪。現地の工房でバッグを生産する手伝いをしていたところ、現地の職人が非常に丁寧でレベルが高く、途中でじゃまもの扱いされてしまい仕事がなくなってしまったのだとか。

そのような状況でどうにかバングラデシュに貢献できる方法がないかと悩んでいる頃に出会ったのがのちのe-Education創業者である税所篤快。

税所は当時、大学2年生でバングラデシュのグラミン銀行でインターンをしていました。ただ、三輪曰く彼はエクセルが使いこなせず、銀行で働いているにもかかわらず銀行員になりきれなかったのだそう。

そんなバッグが作れないバッグ屋さんとエクセルが使えない銀行マンが会うと何が起こるか。それ以外の分野でバングラデシュのために働こう!と意気込んだのでした。

そして、2人が共通して感じていたバングラデシュの課題が「教育」だったのです。

彼らが出会ったのがある一人の高校生。農村部で先生不足が顕著な中、「家族を支えたい」という一心で灯油ランプのもとで勉強していた生徒でした。電気のない田舎で毎日灯油ランプが切れるまで勉強を続けている彼をみてどうにか最高の教育を届けることができないか、と考えた結果思いついたのが、日本の予備校で使われている「映像授業」でした。

バングラデシュの林修をDVDに収録し、農村部で授業を行ったところ、なんと1年目にバングラデシュの東京大学、ダッカ大学に1人の学生が合格したのでした。

よそものだからこそ持っている「共通の原体験」
よそ者だからこそ知っている「未来の常識」

この「よそ者」の力から始まったのがe-Educationなのです。

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2点目の「わか者」で紹介されたのはラオスに飛びったった日本人学生のストーリー。
彼は大学に入るまで学校の勉強についていくことができず、引きこもりを経験していました。

大学に入学してから学生の多さに圧倒された彼でしたが、ひょんなことからフィリピンに1ヶ月間渡航してみたところ、授業が難しくて学校についていけない、学校に通うのが大変という途上国の人々に大きな共感を覚えます。

水を得た魚のように自分の居場所を途上国に見出した彼は「落ちこぼれだからこそできることがある」と気付き、ラオスへ。

ラオスでは自身も苦労した算数のむずかしさを現地の小学生に乗り越えてもらうために「かけ算九九のうた」を制作し、2週間でクラスの平均点を2倍にまで引き上げました。

その功績が認められ、日本で文部大臣に表彰されるほどに。

三輪はこのストーリーから

若者だからこそ持っている「弱さを認める力」
若者だからこそ知っている「新しい共感の力」

が世界を変えるとうったえます。

そして、3つ目の「ばか者

この話のなかでは

バカものだからこそもっている「夢に挑戦するちから」
バカものだからこそしっている「失敗をたのしむ力」

がキーワードとなりました。

2016年7月、バングラデシュでは痛ましいテロ事件が起こりました。実は、三輪はその当時テロ事件の現場からそう遠くない場所に滞在していて、事件後72時間安全確保のためホテルから出ることができませんでした。

そんな身動きがとれず、食べ物も手に入れることができない中で、助けてくれたのがバングラデシュの仲間たち。
雨のなかずぶ濡れになりながらも食べ物を持ってきてくれたそうです。

そんなとき、三輪は「これはチャンスだ!」と思ったそう。

テロの実行者が優秀なわかものだったという報道に胸を痛めながらも、自分を助けてくれるのも同じバングラデシュのわかもの。ここに希望を見出した三輪はダッカの大学を巡っては講演を繰り返し、バングラデシュの学生たちに明るい未来への道があることを説いてまわったのです。

そして、そんなバングラデシュのわかものの一人であるシャフィさんから日本人に向けて当日はサプライズのビデオメッセージが。

シャフィさんも三輪と同じようにバングラデシュの若者を応援しているのですが、そんな若者をぜひ日本に送りたいとのメッセージ。

将来、日本とバングラデシュをつなぐリーダーになるかもしれない若者を一緒に応援しようという思いを込めて、第一部を締めくくりました。

第二部 ファクトリエ山田氏×e-Education三輪クロストーク

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トークセッションの第二部はファクトリエ代表の山田氏とe-Education代表の三輪のクロストーク。
「ものづくりと途上国の正しい関係」というテーマのもと、途上国の産業についてや三輪の生活など、なかなか日本からでは目にできない「リアル」を山田氏が紐解いていきます。

クロストークの前半は、第一部のプレゼンテーションを踏まえての三輪自身の話やバングラデシュの生活について。

山田氏の「三輪さんの膨大なエネルギーの源泉は?」との質問からはじまります。

まず、教育という観点からは自分のことを「受験マニア」と呼ぶ三輪が自身の大学受験を振り返って語ります。

大学受験は自分の弱み強みを認識して、弱みをカバーするか強みを伸ばすかなどの戦略が大事だといいます。その上で、数学が得意な人は数学が得意な人なりの国語の解き方があるなど、個々の教科に関してもその人らしさが出るといいます。

この様子から「受験勉強は人生」と語り、教育が多様性を秘めていることの面白さを伝えます。世界各国の受験制度を見る中で、例え問題が悪くても人生を切り開く道がたくさんあるようにさまざまな切り抜け方がある点に面白みを感じるのだとか。

また、2つ目のエネルギーの源泉は、バングラデシュのテロ後に感じた使命感。

ダッカで起きたテロの影響でバングラデシュから多くの日本人が引き上げるなか、バングラデシュを変えるために「テロの現場近くにいた私じゃなくて誰が行く」という思いが強く湧いてきたといいます。

テロの起きたバングラデシュに拠点を移すことが「自分と会社と社会が一本の線でつながる」選択肢だったのです。

そしてクロストーク後半、いよいよものづくりの話題へ。

まずはバングラデシュの産業についてです。
バングラデシュは10年ほど前までは農業7割・縫製3割といった産業構成をとっていましたが、近年は「デジタルバングラデシュ」と呼ばれる政策でIT産業を後押ししてるおかげもあって、エンジニアが徐々に育っているのだとか。

時給換算150円程度で日本の一流大学を出たエンジニアと同等のスキルをもつバングラデシュのエンジニアには注目が集まるのだという。

ただ、ITに限らずものづくり全般に言えることですが、途上国でもインターネットが普及した現在、いわゆる「下請け」をしていたバングラデシュの人材の中では変化が起き始めています。

自分の生産したもの・サービスがどこで消費されているのか今までは見えることはありませんでしたが、現在ではインターネットを通じて自分の商品の最終型を確認することが可能になりました。

その状況について山田さんは
「例えば10ドルで途上国の職人が作っているものが先進国で100倍の値段で売られている現状を知ったら職人は疑問を持つのでは?」との問いを投げかけます。

それに対して三輪からアメリカの企業のケースを紹介。アメリカでは現在、途上国の人が先進国の人々にECサイトを通じて商品を販売するモデルが見られるようになっており、途上国のオリジナル商品を直接届けるようになっているという。

既存のブランドの下請けではなく、途上国オリジナル商品を届けられるようになることで、「ブランドという考えが覆る」と山田氏。

一方で、直接的な販売が可能になるにあたって、コミュニケーションの壁が立ちはだかるのも確かです。

映像授業という間接的なコミュニケーションをしている三輪からみて「生のコミュニケーション」の大切さとは?

教育は、TeachingとCoachingの2つがありますが、知識を与えるTeachingはDVDという映像で可能な一方、Coaching(育てること)はリアクション・オリジナリティのある切り口を伝えることでしか成し遂げられないといいます。

山田氏もこの「生のコミュニケーション」の大切さを服を仕立てる過程で感じるといいます。
ファクトリエのコンシェルジュと呼ばれる職人は、お客さんの骨格や色彩をみて1番適した服をオーダーすることができ、この領域は生のコミュニケーションでしかなせるものではなく、機械によって取って代わられるものではないそう。

また、そのように勢いよく伸びるバングラデシュに滞在する三輪に対して山田氏から「日本に帰ってきて感じることは?」との質問。

日本との1番大きな違いは「高校生が国を変えたいという」こと。自分たちが主人公という感覚は今の日本にはない感覚ではないかといいます。

「これはものづくりでも起こるのでは?」と三輪。

実際に生産している量は途上国の人たちのほうが多く、この生産を通して技術が向上し先進国に追いつく可能性は十分に考えられるといいます。その先の未来には「先進国が途上国から学ぶ」時代がすぐそこまで来ていると言います。

各国が互いに尊敬する姿勢が重要であり、そうすることで日本の中にいるだけではわからないものづくりのよさに気づくことができるのだとか。

その上で、途上国と日本の双方の良さに気づくための旅先として「バングラデシュでみなさんをお待ちしています」とトークセッションを締めくくりました。

おわりに

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トークセッションのあとには、ベトナムのお茶をいただきながらしばし参加者、登壇者交えながらの歓談。

「知的欲求」が強いというファクトリエのファンの方々は、セッションが終わってからも熱が冷めることがなく、積極的な質疑や熱い意見交換を行いました。

途上国とものづくり。私達の日常からは遠いようで実は身近であり、すぐ先の未来では途上国と先進国の新たな交わりが待っているということをひしひしと感じさせられるイベントでした。

ファクトリエでは定期的に他団体とイベントを開催しているので、今回参加されたみなさんも、そうでない方々もぜひまたご参加ください!

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かものはしプロジェクトから独立して新たなスタートを切ったSALASUSU。6月6日(水)まで渋谷ヒカリエでポップアップ実施中! https://eedu.jp/blog/2018/06/02/salasusu_popup/ https://eedu.jp/blog/2018/06/02/salasusu_popup/#respond Fri, 01 Jun 2018 23:00:50 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47355 かものはしプロジェクトのカンボジア事業部が、2018年4月1日に本部から独立してNPO法人SUSUとして新しいスタートを始めました。今回ご紹介するのは、事業の一つとして実施しているカンボジア発ブランド「SALASUSU( […]

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かものはしプロジェクトのカンボジア事業部が、2018年4月1日に本部から独立してNPO法人SUSUとして新しいスタートを始めました。今回ご紹介するのは、事業の一つとして実施しているカンボジア発ブランド「SALASUSU(サラスースー)」です。

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作り手と買い手をつなぐSALASUSU

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SALASUSUではカンボジアの農村で工房を経営しており、最貧困家庭出身の女性たちを中心に雇用し、現在60名ほどの女性たちがものづくりに携わっています。現地の雇用創出と女性の自立を目指しているだけでなく、ものづくりを通じてライフスキルといわれる“がんばる力”を身につけ、作り手の女性たちが前向きに人生を歩む力を身につけてもらうことを目指しています。

SALASUSUブランドの面白いところは、「作り手に会いに行く旅をしよう」をいうコンセプトを打ち出しているところ。SALASUSUの商品一つ一つに作り手の名前スタンプが刻まれており、「誰が自分が購入したアイテムを作ったのか」が分かる仕組みになっています。

さらに、商品を購入すると、航空券を模したSALASUSU工房行チケットをもらうことができ、カンボジアの現地の工房の作り手に会いに行く提案も行っています。

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展開商品は、「旅に持っていきたいアイテム」というテーマで、“1-Day Trip Tote” “3-Day Trip Tote” と名付け機能性も追求されたトートバッグ、カンボジア特産のいぐさをデザインに取り入れたサンダル、3シーズン活躍する手織りの大判ストールなど。全ての商品がカンボジアにある工房で、現地の女性たちによって手作りされています。

LIFE JOURNEY (人生の旅)」を切り口に、作り手と買い手がお互いの人生を応援するような関係性を紡いでいくことを目指しているライフスタイルブランド、SALASUSU。大量にモノがあふれる時代に、作り手個人と繋がる体験をプロデュースすることで、モノからコト、コトからヒトへ。新しいものづくりの形を模索しています。

現在、渋谷ヒカリエにでポップアップ開催中!売り場では、実際に作り手の紹介もしており、作り手と一緒に写真を撮影できるInstagramキャンペーンも実施中。ぜひこちらにも参加してみてはいかがでしょうか。

ポップアップ実施日程

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SALASUSUのポップアップは以下の日程で実施しています。

  • 5月24日(木)〜6月6日(水):渋谷ヒカリエ5階レストスペース 10時〜21時
  • 5月23日(水)〜6月5日(火):阪急うめだ本店 10階 フェアトレードのセレクトショップ Love&sense 10時〜20時
  • 5月31日(木)〜6月13日(水) :東急百貨店 たまプラーザ店 1階 10時〜20時
  • 5月31日(木)〜6月13日(水) :東急百貨店 吉祥寺店 EFJ内 1階 10時〜20時

期間限定となっておりますのでぜひこの機会にお越し下さい!
ポップアップの様子をみる »

団体情報

WEB: https://salasusu.com/ja/
Instagram: @salasusu
Facebook: https://www.facebook.com/salasusufromcambodia/

SALASUSUのホームページへ »

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世界中の子供に教育を受ける権利を。ノーベル平和賞受賞者マララさんがTwitterアカウントを開設 https://eedu.jp/blog/2017/07/12/malalatwitter/ https://eedu.jp/blog/2017/07/12/malalatwitter/#respond Tue, 11 Jul 2017 23:00:51 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=44590 photo credit: DFID – UK Department for International Development Malala Yousafzai speaks to DFID staff v […]

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photo credit: DFID – UK Department for International Development Malala Yousafzai speaks to DFID staff via photopin (license)

皆さんは、「マララ」という女性を知っていますか?

女性教育活動家として2014年に史上最年少でノーベル平和賞を受賞したマララさん。国連演説スピーチでは全世界全ての子供に教育機会をと訴え、多くの人の感動を呼びました。

17歳にして国連本部という国際舞台で世界中にメッセージを発信したマララさんが、先日Twitterを始めたことで話題になっています。

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マララさんとは?

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photo credit: DFID – UK Department for International Development Malala Yousafzai speaks to DFID staff via photopin (license)

本名マララ・ユスフザイさん。1997年にパキスタンで生まれ、女子学校を経営する父の影響で学校に通い、本に囲まれ、幸せな幼少期を過ごしていました。

しかし、2007年に武装勢力、タリバンがマララさんの住む村を制圧し、女性の多くの権利が奪われてしまいます。働くこと、教育を受けること。さらには、教育を受けられるように推進することも禁じられました。

多くの人が、恐怖に怯えながら暮らす中、マララさんは、11歳の時にタリバンの支配下で怯えながら暮らす村人の惨状を綴ったブログを匿名で公開。女性から教育の機会を奪うことを強く批判しました。

ところが、マララさんのブログがメディアから注目を集めるようになると、多くの共感を呼ぶ一方でタリバンからは命を狙われることに。2012年10月9日、15歳の時、マララさんは通っていた中学校からの下校中にスクールバスに乗っていたところを銃撃されます。

一時は瀕死の重傷を負いましたが、一命をとりとめ、奇跡的な回復を果たしました。治療後はイギリスの学校に通いながら、全ての子供に教育が届くようにとさらに活動を大きくしています。

そして2014年、タリバンの武力行使に銃撃を受けながらも女性差別を訴えた女性として、17歳の時に史上最年少にしてノーベル平和賞を受賞しました。

さらにはマララさんの誕生日である7月12日を「マララデー」と名付け、「すべての女性、少年少女の権利のための日」と設定。世界中の全ての女性が安心して質の高い教育が受けられるようにと非営利組織「マララ基金(Malala Fund)」を設立しました。

マララ・ユサフザイさんの国連本部でのスピーチ(7月12日) 日本語字幕 – YouTube

こちらは、彼女の誕生日でもある7月12日に国連本部でおこなったスピーチの動画です。ここでは心に響いた言葉を少しだけご紹介しますが、よかったらぜひスピーチ動画もご覧ください。

One child, one teacher, one pen and one book can change the world. Education is the only solution. Education First.
(1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です。教育を第一に。)

So here I stand… one girl among many.
(そして、私はここに立っています。
傷ついた数多くの人たちのなかの、一人の少女です。)
I speak – not for myself, but for all girls and boys.
(私は訴えます。自分自身のためではありません。
すべての少年少女のためにです。)

マララさんがツイッターを開始

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そんなマララさんが先日Twitterアカウントを開設しました。「Hi, Twitter」という挨拶に続いて、次に投稿したつぶやきがこちらです。

7月7日、イギリスのバーミンガムの高校を卒業したマララさんは、Twitterアカウントを開設。「今日は高校最後の日、Twitter最初の日」とつぶやきました。

国連本部という国際舞台で自身の思いを発信し、世界中の人の心を動かした彼女がSNSという身近なツールで発信を始めたことは大きな反響を呼び、3日足らずでフォロワーは50万人を超えました。

マララさんのアカウントは誰でもフォローすることができますので、もっとマララさんのことを知りたい方は是非フォーローしてみてください。

また、Twitter以外でも、マララさんに関する映画や本が出版されていますので、ご興味のある方はこちらも合わせてご覧ください。

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5人の女子大生の挑戦!!インドの貧血問題改善「インドへ届け!鉄なすプロジェクト」 https://eedu.jp/blog/2017/07/06/india_crowdfunding/ https://eedu.jp/blog/2017/07/06/india_crowdfunding/#respond Thu, 06 Jul 2017 08:58:16 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=44502 インドでは鉄分不足で貧血に苦しむ女性の割合が、妊産婦の場合だと約58%と深刻であることをみなさん、ご存知ですか?今回は、そんなインドの貧血問題の改善に取り組む「Healthお届け隊」のクラウドファンディングプロジェクトに […]

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インドでは鉄分不足で貧血に苦しむ女性の割合が、妊産婦の場合だと約58%と深刻であることをみなさん、ご存知ですか?今回は、そんなインドの貧血問題の改善に取り組む「Healthお届け隊」のクラウドファンディングプロジェクトについてご紹介します!

インドの貧血事情

世界では約20億人が鉄分不足で貧血に苦しんでいますが、インドはその中でも妊産婦の貧血率が約58%と深刻な国です。ベジタリアンが多いこと、女性の地位の低さ、出産の間隔の短さなどから、特に農村地方は貧血に苦しむ女性が多くいます。貧血状態で出産すると死の危険も…。

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下まぶたの裏が白いのは貧血である証拠

インド政府はこの状況を打開するために、なんと40年も前の1972年から、妊産婦や子どもに鉄錠剤を無料で配布しているのです。しかし、配布率は6割程度にとどまり、鉄錠剤が食欲不振や吐き気などの副作用を持つために服用率はもっと低く、貧血率に改善は見られていません…。

貧血改善に乗り出した5人の「Healthお届け隊」と「鉄なす」

この課題を知った創価大学生5人は、途上国の女性と子どもにより良い健康を、との思いで自らを「Healthお届け隊」と名付け、貧血改善への挑戦を始めました。

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貧困問題、健康問題、地方創生など色々な分野を勉強する法学部&経済学部のメンバー

政府の政策よりもっと手軽で持続的な方法はないのか…!そんな時カンボジアの「幸運の鉄の魚(Lucky Iron Fish)」との運命的な出会いがありました。
カンボジアの取り組みはこちらをチェック!

鉄を料理と一緒に茹でることで鉄分が摂取できるという仕組みを、ベジタリアンの多いインド版にできないかと考えた末、たどりついたのが「鉄なす」です。「鉄なす」とは、大阪の中小企業池永鉄工株式機会社の生産するなすの形をした鉄の調理器具のこと。

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鍋にポンっと入れるだけで、何度も持続的に使用することができるのです。しかもなすは北インド原産というお墨付き!(笑)インドの女性たちに必要なのはこれかもしれない!というひらめきがHealthお届け隊を突き動かす原動力となりました。

春、インド農村へ

Healthお届け隊は「鉄なす」がインドの人々に受け入れられるのかを調べるため、インドの農村で活動するNPOアーシャ=アジアの農民の歩む会(以下アーシャと略称)のスタディーツアーに参加、インド・ウッタルプラデッシュ州アラハバード県の村に滞在しました。

村の女性たちの前でプレゼンをし、鉄なすを入れた料理教室を開いた結果、鉄なすは大好評!!!多くの女性たちから鉄なすを使って貧血改善をしたいとの声があがったそうです。

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村の女性たちの前でポスタープレゼン。左の男性がヒンディー語に翻訳してくれました

アーシャの家庭菜園×「鉄なす」でもっと健康に!

Healthお届け隊の活動に協力してくださっているアーシャは、インド農村で長年有機農業や保健事業を展開するNPOです。

アーシャは現在、村の保健ボランティアと一緒に家庭菜園を広めています。「ベジタリアン」といってもじゃがいもと豆がほとんどの農村の食生活。それを変えるために、スーパーフードと呼ばれるモリンガやほうれん草を育てるように啓蒙を続けており、村には徐々に家庭菜園が増えてきています。

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保健ボランティアによる家庭訪問。母乳育児や野菜を育てる大切さを村のお母さんに丁寧に教える

Healthお届け隊は食材から栄養度を高めるアーシャの活動×生活の知恵「鉄なす」で、もっと栄養価の高い食事にできると信じています!

鉄なべや鉄包丁を使っていた昔の日本人は貧血になる人が少なかったように、鉄でできた料理器具を使うのは不足しがちな鉄分を摂取するための生活の知恵です。そして、「鉄なす」を新しい生活の知恵として、インドに広めることを目標に活動を続けています。

鉄なすを一緒に届けてくれる方を募集中です!

現在Healthお届け隊は、一つ1000円の鉄なすをインドの農村に300個届けることを目標に、クラウドファンディングという方法を用いて、2017年7月13日(木)まで支援金を募集しております。

現時点で目標金額を達成することはできていますが、鉄なすを300個に限らず、より多くのインドの農村に届けるために、まだまだこのプロジェクトに対するご支援ををお待ちしております。

ご支援いただいた方には感謝の気持ちを込めて、サンクスメールと活動報告書、インド直送のお土産を送らせていただきます!

1人でも多くのインドの人々の健康的な生活と命を守るため、皆様のお力をぜひお貸しください!!
Healthお届け隊のプロジェクトの応援をよろしくお願いします。

鉄ナスプロジェクトを応援する!

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【2月10日(金)〜2月12日(日)】途上国と先進国の女性を服作りで繋ぐ「itobanashi」の展示販売会開催! https://eedu.jp/blog/2017/02/08/event_itobanashi/ https://eedu.jp/blog/2017/02/08/event_itobanashi/#respond Wed, 08 Feb 2017 12:48:05 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=42539 途上国の女性と先進国の女性を”服”を通して繋ぐことで、あなたの「可愛い!」が、あの子の「嬉しい!」になる。 そんな未来を目指すファッションブランド「itobanashi」が、東京・江東区で3日間限定の展示販売会を行います […]

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途上国の女性と先進国の女性を”服”を通して繋ぐことで、あなたの「可愛い!」が、あの子の「嬉しい!」になる。

そんな未来を目指すファッションブランド「itobanashi」が、東京・江東区で3日間限定の展示販売会を行います!

今回は「itobanashi」について、そして展示販売会で開催されるイベントについてご紹介します。

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itobanashiとは?

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itobanashiは2016年に立ち上がった、途上国の女性の手仕事を大切にするブランド。

あなたの「可愛い!」が、あの子の「嬉しい!」にをモットーに、途上国と先進国の女性を服作りで繋ぐ活動をしています。

具体的には、インドの女性が手縫いした美しい刺繍生地を用いて、衣服を作っています。

日常の中の特別な一着になるようにこだわりを持ちつつ、使いやすいデザインに仕上げた衣服となっています。

itobanashiが生まれるまで

itobanashiの代表は、伊達文香さん。

伊達さんは、7年前に初めてインドに行ってから、日本とはギャップがありすぎる生活環境に驚愕しました。

そして、そんな環境だからこそ、“毎日が発見の連続”で、とてもインドが好きになり、何度も行くようになりました。

その中で、ストリートチルドレンという存在に興味を持った彼女は、心理学を専攻していたこともあり、卒業研究でストリートチルドレンを対象にインタビューをして、彼らがどうやって精神的に大人になっていくのかを知ろうとしました。

そんな調査を行う中、彼女は路上で生活している子どものほとんどが男の子であることに気づき、女性の存在が気になり始めました。

実は路上生活に性犯罪などの危険が伴う女性は、家出をしたり人身売買をされた後、売春婦や家事手伝いとして、外国人には見えない環境で働いているそうです。

伊達さんは、同じ年齢の女性であるのに自分には想像もつかない環境で働くことを知り、彼女たちのために何かできないかと思いました。

そこで出会ったのが、女性を支援するインド現地のNGOです。彼らの活動に興味を持つうちに、支援対象の女性は基礎教育を受けていないことが多く、支援内容としては識字教育よりも、縫製の職業訓練が多いこと、そしてNGOによっては人材不足で十分な技術を伝えられなかったり、せっかく良いものを作っても売る場所がないという問題があることを知りました。

そこで伊達さんは、自分にできる方法として“ファッションショー”を選択しました。

もともと自身が大学のファッションサークルに所属し、とても充実した日々が過ごせた経験から、支援したい女性たちの内面のポジティブな変化が期待されると思ったことと、商品を販売することで、経済的な支援にもつながると感じたそうです。

そして2015年にインドで開催したファッションショーには、約200人の観客が訪れ、支援した女性たちもとても楽しんでくれました。

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ファッションショーにて

ファッションショー後、寄付で成り立っていたショーを継続していくことの重要性を感じ、2016年4月、伊達さんは途上国の女性と共に働くブランドを立ち上げました。

そうして立ち上げたブランドが、itobanashiです。

大学で学んだ心理学と大好きなファッションを生かした、伊達さんだからこそできる支援の形。そんな伊達さんの熱い思いを聞くと、itobanashiを応援したくなってしまいますね。

2016年11月には、伊達さんの地元・広島で初のitobanashi展示販売会が開催され、大盛況となりました。

そして2017年2月10日(金)〜2月12日(日)に東京でも展示販売会が開催されることになりました!

続いては、この3日間の展示販売会の中で行われるイベントをご紹介します!

いとつむぎワークショップ

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いとつむぎワークショップでは、身近な野菜や草木を使って自分だけのオリジナルハンカチを染めることができます。

野菜や草木で染めることができるなんてワクワクしますよね。

こちらは、定員が決まっているそうなので、お早めにお申し込みくださいね!

開催日時

2/10(金)15:00〜16:00,2/12(日)14:00〜15:00

参加費

1人500円 (※未就学児の場合、保護者の方同伴で参加可能)

申し込み

2/10(金)15:00〜16:00の会に申し込む
2/12(日)14:00〜15:00の会に申し込む

トークショー「途上国×ファッション×女性」

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写真:Feliz公式ホームページより

こちらのトークショーでは、itobanashi代表・伊達さんと、エシカルアクセサリーブランドFeliz代表・柿本さんに登壇いただき、女性としての働き方や、途上国とファッションの親和性などについてお話いただきます。

途上国でビジネスをしたい方、ファッションと途上国の可能性を知りたい方、ぜひオススメです。

日時

2/10(金)19:00〜

参加費

無料(ワンドリンクオーダー)

音楽ライブ

15965162_1394044623981814_4558102146846400618_n(写真:Facebookイベントページより)

そして夜を盛り上げるライブも実施されます。

美しい音楽世界で様々なシーンで活躍する権頭真由さんと佐藤公哉さんによるデュオ「3日満月」の生演奏が聞けるステージとなっています。

素敵な音楽を聴きながら、itobanashiの展示を楽しめるなんて豪華ですよね。

出演:3日満月 権頭真由(アコーディオン/ピアノ/歌)、佐藤公哉(ヴァイオリン/歌)によるデュオ。

日時

2/11(土)19:30~

参加費

投げ銭+ワンドリンクオーダー

最後に

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いかがでしたか?

イベントが開催されていない時間でも、インドの女性が作った衣服の展示をいつでも見ることができますので、今回はイベントの参加が厳しいという方も展示販売会を楽しんでくださいね!

itobanashi展示販売会「大地から紡ぐ衣服」

  • 日時:2017/2/10(金)〜2/12(日) 13:00〜22:00(17時以降はBarとしても営業)
    ※12日(日)は21時まで
  • 場所:レンタルスペース「chaabee」
  • 住所:東京都江東区福住1-11-11(門前仲町駅より徒歩8分、清澄白河駅より徒歩15分)

イベントページをチェックしてみる »

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世界初!阿佐ヶ谷にあるネパール人学校「エベレストインターナショナルスクールジャパン」に行ってきました! https://eedu.jp/blog/2017/01/17/everest_international_school/ https://eedu.jp/blog/2017/01/17/everest_international_school/#respond Tue, 17 Jan 2017 05:11:04 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=42206 「でっかい人だぁ!」 「Hi! Who are you!?」 「~~~~~~!!(ネパール語で聞き取れない)」 教室のドアを開けた瞬間、子どもたちの活気、エネルギーに圧倒。 先日、東京都・阿佐ヶ谷にあるネパール国外として […]

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「でっかい人だぁ!」

「Hi! Who are you!?」

「~~~~~~!!(ネパール語で聞き取れない)」

教室のドアを開けた瞬間、子どもたちの活気、エネルギーに圧倒。

先日、東京都・阿佐ヶ谷にあるネパール国外として世界初のネパール人学校に行ってきました。

取材中、明るく元気な子どもたちの様子や先生方の言葉の節々から彼らを想う真っ直ぐで優しい気持ちが伝わってきて、とても心温まる時間を過ごさせていただきました。

今回は、ネパール人学校「エベレストインターナショナルスクールジャパン」の魅力や取り組みについて紹介したいと思います。

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世界初!ネパール人のためのインターナショナルスクール

2013年4月、エベレストインターナショナルスクールジャパン(EISJ)は世界で初めてのネパール人学校として東京都阿佐ヶ谷に設立されました。

設立された背景には、在日ネパール人の急増に伴い高まったネパール式教育へのニーズがありました。

開校時生徒数30人でスタートした当校は、現在、幼稚園児から小学校6年生まで200人近い子どもたちが机を並べ勉強しています。

また、最近ではネパール以外にもインドやバングラデシュなど近隣の国からの子どもたちや、幼稚園には国際交流の場を求め日本の子どもも通っています。

学校設立に携わり、現在は校長先生を務めるプラディブタパさんに当時の想いや背景についてお話を伺うことが出来ました。

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中央:タパ校長先生,右:広報担当の小澤先生

ネパールでは、よりよい労働条件を求めたり、家族への仕送りを行うために海外に出稼ぎに行くことが珍しくありません。そのため、親が日本へ出稼ぎにきて、子どもはネパールに残り離れ離れに暮らす家庭がとても多いです。子どもを日本に連れてくればいいと思うかもしれませんが、ネパール式の教育を提供する学校の無い状況ではそれも難しかったんです。教育制度が異なるうえに、英語もネパール語も話せないとなったら帰国後の進学に大きく影響しますから。しかも、日本のインターナショナルスクールはとても高い。「離れ離れに暮らさざるを得ない彼らをどうにかしたい。彼らが安心して子どもを預けられる学校を作りたい。」そんな想いから設立されたのがエベレストインターナショナルスクールジャパンだったんです。

近年、メディアを通して日本への海外労働者流入に伴う社会課題に触れることも多くなってきました。それらの課題に対してまっすぐな志、責任感を持ち実際に取り組むタパ校長先生の話を聞き、心が熱くなると同時に、コミュニティーにいるひとりひとりがそのような課題を当事者意識を持って考えられるようになっていければいいなと感じました。

私も身近にある社会課題に対して自分のできる行動を考え、少しずつでも実践していけたらと思います!

ネパール式カリキュラムとは

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壁には英語、ネパール語、日本語の掲示が並ぶ

EISJでは、帰国後もスムーズにネパールでの教育に移行できるようにネパールの教育制度に合わせた授業を行っています。

お話を聞く中で特に印象的だったのがその”スピード”。

なんと小学校就学前から、英語やネパール語に加えて算数や理科の勉強も少しずつ始めるそう!

ネパール本土、特に首都カトマンズ周辺では小学校入学時には英語とネパール語を同水準で使えるようになっていることがスタンダードだそうです。

よって、EISJでも当然ネパール語と日本語の授業以外はすべて英語で授業が行われていました。

3か国語をマスターできるような学校、なかなかの英才教育ですよね。

また、普通の授業に加え、工夫を施した面白い取り組みを行っています。

例えば、多読授業もその1つ。

来日時期も入学時期も異なるため日本語の到達度に差のあるクラスでは、子どもたちがお互いにお気に入りの絵本を選び、読みあいます。

たくさんの文章に触れることで日本語になれると同時に、子どもたち同士で支えあうことによる相乗効果も期待できます。

そのほかにも、ネパール伝統行事を授業に組み込んだり、ダンスの授業を取り入れるなど新しい工夫を凝らしています。

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授業の一環でネパールのお祭りを祝う

ネパール式カリキュラム導入だからこその課題

ネパール式教育へのニーズを受け設立されたEISJ。そこに、日本でネパール式教育を実施しているからこその困難が存在しているのかどうか、お話を聞いてみました。

最も大きな問題となっているのは、”国内での進学“に関して。

今後、高校課程までは生徒の成長につれ伸ばしていく予定だそうですが、その後の大学は外部に進学することになります。

そこに生じる問題がカリキュラムの違いによる学習内容の違い。

これからの取り組みの中でいかにネパールと日本のカリキュラムをすり合わせ、両方のニーズを満たせる学習方を確立できるかが課題になります。

もうひとつ、課題になっているのが”日本人とのコミュニティ交流“です。

近年の在日ネパール人の増加数は驚くべきものであり、過去5年間で3倍にもなっています。

国内にネパール人コミュニティが確立されてきているからこそ、その中に閉じこもり生活することもできてしまうためそこに交流が生まれにくい状況があります。

ネパールのカリキュラムを導入し、学校というコミュニティを確立しているからこそ、生まれてしまう課題。

時として、閉鎖的であることを指摘されることもある日本人ですが、ネパールに限らず増加している在日外国人の方々との交流を積極的に受け入れることにより異文化理解促進など学べることもたくさんあります。

コミュニティ同士の交流を通じて、お互いの良いところを学び合い、支え合うことができる社会になっていけば、これから新しく日本に来る人たちもみんなが気持ちよく暮らしていける国になるのではないでしょうか。

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ネパール語のボードゲームで遊ぶ子どもたち

ネパール人コミュニティーがたくさんある阿佐ヶ谷

EISJのある阿佐ヶ谷にはたくさんのネパール料理レストランやネパール雑貨屋さんなどが並んでいます。

取材後、スパイスの香りに誘われてネパール料理レストランでお昼ご飯を食べたのですが、そこでネパール人オーナーの方にお話しを聞くことが出来ました。

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取材後に立ち寄ったネパール料理レストラン

学校が出来たことにより、少しずつネパール人が集まり始め、彼らのためのネパールに関連したお店も増え始めたそうです。

今では阿佐ヶ谷は、EISJが中心となり、小さなネパールタウンとして日本とネパールをつなぐ架け橋となっているのですね。

エベレストインターナショナルスクールジャパンがあるおかげで子どもを連れてネパールから日本にわたってくることが出来る人たちがたくさんいます。また、設立から3年がたち、実際にネパールへ帰っていった子どもたちからもエベレストインターナショナルスクールジャパンで学んでいたことで勉強についていけるといううれしい声も届くようになりました。文字通りこの学校が懸け橋となれていることが本当にやりがいです。

優しい笑顔で語るタパ校長先生。

まだまだこの学校で新しく挑戦していきたいこともたくさんあるそうです。

これからのEISJの成長がとても楽しみです。

みなさんもぜひ阿佐ヶ谷でネパールの温かみを体験してみてくださいね!

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お弁当はやっぱりネパール料理!!

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ガーナの「健康で豊かな未来」を実現するために!味の素が取り組む栄養改善プロジェクト https://eedu.jp/blog/2016/02/20/ajinomoto_ghana/ https://eedu.jp/blog/2016/02/20/ajinomoto_ghana/#respond Sat, 20 Feb 2016 09:02:41 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=40543 味の素のガーナ栄養改善プロジェクト みなさん、「味の素」と聞いたら何をイメージしますか? うま味調味料やだしの素、スープや冷凍食品など、我々の身近にはたくさん「味の素」の商品がありますよね。 そんな日本の多くの人に馴染み […]

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味の素のガーナ栄養改善プロジェクト

みなさん、「味の素」と聞いたら何をイメージしますか?

うま味調味料やだしの素、スープや冷凍食品など、我々の身近にはたくさん「味の素」の商品がありますよね。

そんな日本の多くの人に馴染みのある「味の素」は、ビジネスの力で途上国の課題解決に取り組む日系企業の一つでもあります。

今回は、ソーシャルビジネスとして「味の素」が行っているガーナ栄養改善プロジェクトについてご紹介したいと思います!

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ガーナ栄養改善プロジェクトとは?

ガーナ栄養改善プロジェクトとは、「味の素」がガーナで離乳食の栄養バランスを改善するサプリメントを製造・販売するというプロジェクトです。

ガーナをはじめ、アフリカには栄養不足に悩む人々がたくさん暮らしています。特徴的な3つの数字をご紹介しましょう。

  • 10億人
  • 20億人
  • 260万人

この3つの数字が何を示すか、わかりますか?

これらの数字は途上国における栄養不足問題を象徴する3つの数値です。

10億人とは、飢餓・栄養不良の状態にある人数であり、20億人とは、ビタミン・ミネラル不足の状態にある人数、そして260万人とは、1年間で5歳未満の栄養不足が原因で亡くなってしまう人数です。

開発途上国において、「栄養」は一つの大きな課題となっており、2015年9月に国連が発表した持続可能な開発目標(SDGs)の一つにも、「飢餓をなくす」という目標が掲げられています。

健康で豊かな未来を実現するために

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ガーナの栄養改善問題を解決するKOKO Plus

そんな途上国における栄養不足の問題を、味の素は「KOKO Plus」という商品を用いて解決しようとしています。

最初の1000日が子どもの身体の発達において非常に重要であり、この1000日間の栄養不足によって引き起こされた成長不良は、その後に期間で取り戻すことが難しいと言われています。

そこで、味の素は栄養が不足しがちなガーナの伝統的な離乳食「KOKO」に加えるサプリメントとして「KOKO Plus」を開発しました。

この「KOKO Plus」がガーナの子どもたちの手に渡るまでに、開発・生産・教育・販売という4つのフェーズそれぞれにおいて、たくさんのパートナーとの協力で行われているのもこのプロジェクトの大きな特徴です。

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4つの段階でそれぞれのパートナーとの連携を図る

開発段階において、ガーナ大学と共同で研究を実施し、また、ガーナの食品企業のYedentとともに生産を行っています。

そして、ガーナ政府機関や国際NGOとともに子どもを持つ母親への栄養に関する教育を行い、地元のセールスレディーを起用して販売を実施しています。

「ガーナとともにガーナの課題を解決する」というのがこのプロジェクトの大きな特徴であり、魅力であると思います。

最後に

今回紹介した味の素の栄養改善プロジェクト、いかがでしたか?

自社の技術を用いて途上国の課題を解決するって素敵ですよね!

日本だけでなく、海外にもこうしたソーシャルビジネスを実践している企業がたくさんあります。

みなさんもぜひ興味を持ったら調べてみてください!

味の素のプロジェクトについて調べる »

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