facebook | トジョウエンジン https://eedu.jp/blog 途上国のイメージを豊かにするノンストップ・デイリーマガジン Sat, 16 Nov 2019 10:07:27 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.6.15 3ヵ国を巡りながら社会課題解決に挑む~LAMP第二期募集開始!~ https://eedu.jp/blog/2019/09/29/lamp_2nd_batch_now_open/ https://eedu.jp/blog/2019/09/29/lamp_2nd_batch_now_open/#respond Sun, 29 Sep 2019 08:14:27 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49385 「問われる情報との付き合い方」、世界で巻き起こる課題にどう対処するか 私たちNPO e-Educationは、途上国の教育課題を解決すべく、バングラデシュ、ミャンマー、フィリピン、ネパールで活動を行っている団体です。 こ […]

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LAMP二期募集

「問われる情報との付き合い方」、世界で巻き起こる課題にどう対処するか

私たちNPO e-Educationは、途上国の教育課題を解決すべく、バングラデシュ、ミャンマー、フィリピン、ネパールで活動を行っている団体です。

これまで各国で教育支援を行ってきた私たちですが、2017年、大好きな活動国であるバングラデシュ、ミャンマー両国をまたいで国際問題に発展したロヒンギャ難民問題が、大きな課題として目の前に立ちはだかりました。

70万人以上の人びとが家を失い、家族を失い、ミャンマーからバングラデシュへ難民として逃れるという異常事態。
高まる両国の緊張感。

そんな中、「若者が絶望ではなく、希望溢れる未来へ」向かってほしい。

そんな願いを込めて、LAMPは始動しました。
LAMPの始まり経緯に関してはこちらの記事も参照ください。

今回は、そんなLAMP第一期の取り組み、そして第二期募集についてお知らせします!

SPONSERD LINK

LAMP一期の取り組み

日本プログラム

LAMP一期は今年2019年2月、日本プログラムから始まりました。
《Learn、Act、Make》をコンセプトに、バングラデシュ、ミャンマー、そして日本からの若き参加者15名は3つのチームに分かれそれぞれ社会起業家からの課題に挑み、解決策を考え抜きました。
最終日には各チームが社会起業家に対してプレゼン、多様なメンバー、そして若者「だからこそ」の視点で起業家の人たちを驚かす提案が出来るまでになっていたのです。

LAMP日本

ミャンマープログラム

4月、ミャンマーでは名著『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』の日本語版翻訳者でもある上杉周作さんを講師とし、世界を見る時の「思い込み」を乗り越え、データをもとに世界を正しく見る方法を学ぶ大切さを学びました。
地方の村を訪問、現地NGOや生活する人たちへのヒアリングを通じ、「現場」にとことん向き合う中で課題の本質の理解に努めました。

LAMPミャンマー

バングラデシュプログラム

8月、最後のバングラデシュプログラムでは”Be the Change(あなた自身が変化たれ)”をスローガンに、これまで見てきた社会課題に加え、自分自身の人生に、仲間の人生にどう向き合うのか、に注力をしたプログラムを実施しました。
「自分の人生についてここまで深く振返ったことは初めてでした。自分自身のこれから取り組むべき事も明確に見えてきました」
そう答える参加者たち。プログラムを通じて、自らの心のLAMP(灯)を見つけることで、また一歩、前へ歩み始めたのです。

LAMPバングラデシュ

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募集概要

  • 募集人数:
      日本、バングラデシュ、ミャンマー各国5名程度
  • 対象:
      ~30歳以下
      以下全てのプログラムに参加できる方
  • 渡航スケジュール(予定):
      日本プログラム 2019年12月2週目
      ミャンマープログラム 2020年2月5週目
      バングラデシュプログラム 2020年4月5週目
      ※各国1週間程度
      ※状況に応じスケジュールが変更になる可能性あり
  • 参加費:
      航空券・滞在費、その他プログラム参加にかかる諸経費は無料

プログラム中の主な活動

  • 各国の社会起業家が直面する課題に対し、街・村へ繰り出し調査を実施、解決策を模索する
  • 3ヵ国混合チームで課題解決策のプレゼンテーション
  • 各国の有識者(大学教授、政府関係者、元中央銀行総裁など)と社会課題に対しての対話
  • 社会課題を見てきたうえで、自分自身、チームメイトとの対話セッション(ライフカーブ、ライフミッションなど)

イメージする参加者像

  • 世界で起こっている課題を、色んなバックグラウンド持った仲間と多様な視点を通して考えたい方
  • 自分自身の感じている課題意識を、実践を通して検証したい方
  • パートナーたちと信頼関係を築くための会話(英語)力がある方
  • 自分自身の成長と、仲間の成長を共につくっていきたい想いのある方

募集期間

<選考課題提出期間>
2019年9月29日(日)~2019年10月27日(日)23:59まで
※募集締め切り時間を過ぎてのご応募は選考の対象となりませんので、ご注意ください

選考課題提出後に、通過者の方には面接選考へ進んでいただきます。
結果は順次ご案内し、11月10日(日)までには全選考プロセスが完了予定です。

応募方法

以上の募集要項を確認いただき、ぜひ参加したいと決意して下さった方は、下記の応募フォームにご記入ください。
具体的な選考内容に関してはフォームよりご確認ください。

ご応募は、こちらの応募フォームからお願いします。

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また、お問い合わせについては、件名を下記のようにご記入の上、本文をお書きいただき、info[at]eedu.jpまでご連絡をお願い致します。
※[at]は@に変換して下さい。

件名:【LAMP応募に関して】[お名前(フルネーム)]

選考プロセス

  1. 一次選考(応募フォーム内の質問事項へお答えください)
  2. 二次選考:オンライン面接(書類審査通過者のみ)

応募後の流れ

上記応募フォームから応募(~10月27日)

一次選考の結果、及び面接日程のご連絡(順次)

担当者と面接(10月下旬~順次)

11月10日以降順次面接結果のご連絡

LAMP一期生、報告会の様子

9月29日(日)、東京にてLAMP第一期に参加した日本メンバー5名によるLAMP参加報告会が開催されました。
こちらの様子はe-EducationのFacebook Live配信のアーカイブでもご視聴頂けますので、ご関心のある方はぜひご覧ください。

9月29日(日)LAMP第一期報告会動画
※参加者の報告は47分ごろから始まります

終わりに

LAMP一期の開催を通じて、様々な社会課題の解決に挑む方々、課題に直面する当事者の方たちの対話を通じ、参加者が自国で認識している情報と、当事者から聞く情報の「違い」を感じることで、「何が真実なのか」を探求する機会を設けました。
あるバングラデシュ人の参加者は「正直、何が本当なのかわからない。ミャンマーに来ることも、怖かった。でも、ここに来て、対話を通じて、ぼくが見えていなかった世界を知ることが出来た。ミャンマーの仲間と、一緒に出来ることはまだまだたくさんある。ぼくは、彼らと一緒に平和をつくりたいんだ」、そう語ってくれました。

“BE YOUR OWN LAMP”

社会を取り巻く環境を、現場へ足を運びながら自分には何が出来るのか、実践を通じて考える。
あなたが踏み出そうとしている一歩は、自分自身の道しるべとなり、課題に埋もれてしまっただれかの声の灯となるかもしれません。

興味を持っていただいた方はぜひその想いを応募フォームにぶつけて頂けたら嬉しいです。
たくさんの方からの応募、スタッフ一同心よりお待ちしております!

一緒にLAMPを

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【振り返り!】フィールドスタディ事後研修 https://eedu.jp/blog/2019/09/18/philippines_fieldstudy_after_2019/ https://eedu.jp/blog/2019/09/18/philippines_fieldstudy_after_2019/#respond Tue, 17 Sep 2019 23:19:45 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49342 現地スタッフもオンラインで こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。 8月31(土)に「フィリピンフィールドスタディ’19 事後研修」が行われました。 約一週間のフィールドスタディを終えて、参加者 […]

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現地スタッフもオンラインで

現地スタッフもオンラインで

こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
8月31(土)に「フィリピンフィールドスタディ’19 事後研修」が行われました。
約一週間のフィールドスタディを終えて、参加者が今何を感じているのか、学びや気付きをシェアしました。
この記事では、当日の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。

事後研修の流れ

  1. 現地スタッフ・クリスからの動画を視聴
  2. 感動したこと、印象に残ったことを共有
  3. will・can・must、3つの価値観を再確認
  4. これから日本でできるアクションを考える

クリスからの動画&カガヤンデオロのその後

まずは、フィールドスタディ最終日にフィリピン・カガヤンデオロ現地スタッフのクリスからプレゼントしてもらった、動画の完成版を全員で視聴しました。
(クリスはフィールドスタディ期間中の忙しい合間を縫って、素材となる動画を撮影し、編集まで行なってくれていました!)
カガヤンデオロで過ごした濃密な記憶が、全員に想起されることとなりました。

動画はまるで一本の映画のようでした

スタッフの坂井から、フィールドスタディ最終日にオロユース(18〜30才のカガヤンデオロの若者によって構成される市直轄の議会)に提案したプレゼンテーションの進捗報告もありました。
Aグループの提案が、引き続き条例改正の検討に繋がっているのは前回の記事でも紹介させていただいた通りです。

一方、Bグループの「カガヤンデオロの子どもたちのモデルケースとなるような大人を取り上げた映像授業」という提案も、オープンハイスクール(さまざまな事情から平日の学校に通えない生徒のための週末教室)の校長先生や、これから導入が検討されている学校の校長先生など100人規模で集まるカンファレンスでシェアされることが決まったとのことでした!

これから実現に向けて、取材対象となる人の選定や、オロユース側とe-Education側の役割分担など、より具体的なことが話し合われるそうです。

まだフィールドスタディから1ヶ月も経たないうちに、各所に良い効果が現れていて、嬉しい限りです。

感動したことや、印象に残ったことを共有し、効果を実感

続いて参加者とスタッフ含め、今回のフィールドスタディを通じて「感動したこと」「印象に残ったこと」「学んだこと」「e-Educationやフィリピン教育局へ伝えたいこと」のシェアを行いました。
参加者からいただいた、

「フィールドスタディが来年、再来年とずっと続くイベントになってほしい」
「今は高校生だけど、大学生になったら海外インターンに応募したい」
「最終日のプレゼンテーションに向け、全員が一丸となった瞬間は感動した」

という言葉が、とても嬉しく、今も心に残っています。

紙芝居を用意して発表してくださった方も

紙芝居を用意して発表してくださった方も

参加者だけでなくスタッフからも

「他の生徒のロールモデルになろうと頑張っている生徒を見て、気持ちを新たにした」
「参加者が国際協力に関わる原体験づくりに貢献できたのが嬉しい」
「普段の業務からは気付けなかった学びがあり、視野が大きく広がった」

という感想が上がってきて、フィールドスタディの恩恵を受けたのは参加者だけでなく、スタッフ、ひいてはe-Educationのフィリピン事業が一歩前に進んだ印象がありました。

will・can・must、3つの価値観で自己内省

日本に帰国した私たちに、今どんな変化が起きているのかを内省するため「will・can・mustの3つの円」を使って、価値観の洗い出しを行いました。

  • will…情熱を持って取り組める、好きなこと
  • can…世界一になれる、得意なこと
  • must…経済的原動力なる、人のためになること

スタッフの事例紹介

スタッフの事例紹介

「マイノリティにある人を知ることや、新しい世界を知ることが好き」
「物事を追及したり、自分の中で気付きを得たりするのが好き」

というように、短い時間の中で、それぞれ今の価値観をアウトプットして、発表しました。
参加者の中には、「以前は途上国の子どもたちのことを可哀想とばかり思っていたけど、今回のフィールドスタディを通じて、ポジティブな見方もできるようになってきた」と仰ってくださる方もいました。

私たちが日本でできるアクション

フィールドスタディ後の取り組みと、3つの円で再確認した価値観を掛け合わせて発表しました。
たとえば、

  • 学校に戻ったら、現地で見たこと聞いたことを発信して、募金を集めたい
  • 世界中の子どもの遊びを勉強して、日本の子どもたちに伝えていきたい
  • 半年以内に、特技を生かしたチャリティイベントを主催したい
  • SNSでe-Educationの投稿を見かけたら、必ずシェアしたい

といった具体的なアクションが次々に挙げられました。

フィールドスタディはこれで全行程が終了となりますが、大事なのはむしろこれから、むしろスタートです。
参加者とスタッフ、その場にいた全員がそれぞれの場所で、それぞれができるアクションをしていけると確信した事後研修でした。

最後になりますが、e-Educationでは、毎月寄付(マンスリーサポーター)だけでなくこれらの具体的なアクションへ、主体的に参加してくださるボランティアさんを「アンバサダー」と呼んでいます。
アンバサダーミーティングは毎月定期的に行われていて、チャリティバーベキューやバースデードネーション(誕生日に友人から寄付を募ること)など、これまでに30回近いプロジェクトが、アンバサダーの方達によって企画・実行されています。

この記事を読んで下さっているあなたも、もしご興味があれば、e-Education事務局までご連絡ください!
e-EducationのFacebookやTwitterアカウントでは、アンバサダー情報以外にも、現地の活動の様子・現地の子どもたちの声など、様々な情報を随時更新しています。
こちらも、是非フォローをお願いします!
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【平日はずっと仕事、日曜だけは学校に通える】フィールドスタディ4日目 https://eedu.jp/blog/2019/09/11/philippines_fieldstudy_day4/ https://eedu.jp/blog/2019/09/11/philippines_fieldstudy_day4/#respond Wed, 11 Sep 2019 10:06:57 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49307 マカバランの生徒と! こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。 少しずつ秋めいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。 先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開 […]

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マカバランの生徒と!

マカバランの生徒と!

こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
少しずつ秋めいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。
今回のフィールドスタディの目的は「参加者がフィリピンの社会課題を解決するための一歩を考えること」です。
この記事では、11日(日)・4日目の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。

4日目の流れ

  1. マカバラン中学校オープンハイスクール訪問
  2. ゴミ山訪問

日曜も開校!マカバラン中学校オープンハイスクール

4日目はマカバラン中学校から、プログラムスタートです。
マカバラン中学は日曜日に開校している、とても貴重な学校です。

マカバラン中学に到着するや否や、生徒たちによる太鼓や楽器の演奏で、私たちを歓迎してくれました。
中には感激して、涙を流す参加者もいたほど、場が温かいムードに包まれました。

音楽で歓迎してくれました

音楽で歓迎してくれました

フィリピン人にとって、日曜日はファミリーデー、教会に行ったり、家族と一緒に過ごしたりする日です。
そんなファミリーデーにわざわざ学校を開けて、オープンハイスクールを開くとなると、先生たちは自分たちの貴重な日曜日を犠牲にして教壇に立つこととなります。
中には自分の子どもを他の家に面倒を見てもらい、学校に来ている先生も。

先生からヒアリング

先生からヒアリング

マカバランの生徒たちに「将来の夢は?」と聞くと、「先生になりたい」と答えてくれる生徒が多く、献身的な先生たちが生徒のロールモデルになっていることを感じました。
「自分は将来こんな人になりたい」と思える人が近くにいることは、子どもたちの心の支えになるのだと思います。

生徒との対話ではこんな話を聞かせてもらいました。
19歳のオノラト君です。

「平日はマッサージセラピストをやっています。僕は家計が厳しいから平日は働いているし、平日の学校には通えないんだ。

どの授業の先生も、日曜には自分の家庭の時間を犠牲にしてでも、本当に僕たちのために授業をしてくれていることを心から感じるし大好きです。

でも、僕は月曜から土曜まで仕事をしてて、今日も日曜日だけど、今日の授業が終わったらまた仕事なんだ。

家計が苦しいのはもちろんだけど、僕の家は遠いし、雨の日はいつも通学で通る川をボートで渡れなくなるのが困ってるし、授業を欠席した時はFacebookのグループチャットで先生に連絡をしたいんだ。

でも、僕はスマートフォンを持ってないから友達にスマートフォンを借りたり、月に3000円くらいしか収入が無いけど勉強のためにインターネットカフェでFacebookに入ったりしてるんだ。

それからお客さんがいない時は、もちろん教科書で勉強してるよ」

市場内にあるインターネットカフェ

市場内にあるインターネットカフェ

私はオノラトくんの話を聞いて、自分より年下の子どもが覚悟を持って仕事や勉強をしていることを知り、自分との違いに圧倒されてしまいました。
もしe-Educationが、少しでもこの子の力になれているのなら、意味のある活動ではないだろうかと感じました。

生徒へヒアリング

生徒へヒアリング

途上国の子どもたちを寄付で応援 »

集めてきたゴミに適切な処置もできず、放置されるゴミ山

午後からはカガヤンデオロ中のゴミが集められてくる、ゴミ山を訪問しました。
フィリピンは所得水準が低いので、食料品や日用品もバラ売りでないと売れません。
そのため、必然的に個包装が多くなり、ゴミの量も非常に多くなります。

ビニールのゴミが多い印象

ビニールのゴミが多い印象

ゴミ山の下に地下水を貯める池がありましたが、ちゃんとした廃棄処理が施されているようには見えません。
そもそもフィリピンには「ゴミを分別する」という概念がまだ市民に浸透しておらず、一旦ゴミをゴミ山に集めてきて放置し、ある程度の山になったら土で埋め固めるという一連の流れを繰り返しています。
ひと昔前には、大きなゴミ山が雪崩のように崩れてきて、たくさんの死者が出たこともあったそう。

ゴミ山で暮らす人も

ゴミ山で暮らす人も

ゴミ処理に限ったことではありませんが、フィリピンは十分なインフラが整っていません。
日本であれば曜日ごとに可燃ゴミや不燃ゴミ、ビン・カンなど、ゴミ収集車が時間通りにゴミを回収してくれますが、それは当たり前のことではないと気付かされます。

逆に、だからこそ、フィリピンの伸びしろも感じさせられました。
公共投資でカバーできるであろう部分も大きい、まさに開発途上国で、これから改善していける余白なのだと思います。

私たちe-Educationは、「最高の授業を世界の果てまで届ける」を使命に、フィリピンのオープンハイスクールの支援をはじめ、こうした開発途上国における教育支援の活動をしています。
ぜひ私たちと一緒に、世界の子どもたちを寄付で応援しませんか?

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【いよいよ渡航間近!】~フィリピンフィールドスタディ’19 渡航前研修~ https://eedu.jp/blog/2019/08/04/philippines_fieldstudy_pre_2019/ https://eedu.jp/blog/2019/08/04/philippines_fieldstudy_pre_2019/#respond Sat, 03 Aug 2019 15:04:06 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49113   こんにちは! トジョウエンジンを運営している特例認定NPO法人e-EducationPRインターンの原です。 いよいよ夏本番。連日暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。 7月20日(土)、「フィリピ […]

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フィールドスタディ・全体
 
こんにちは!
トジョウエンジンを運営している特例認定NPO法人e-EducationPRインターンの原です。

いよいよ夏本番。連日暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

7月20日(土)、「フィリピンフィールドスタディ’19 渡航前研修」が開催されました。
当日は、オンライン参加含め全8名の方にご参加いただきました。
来月8月に、e-Education初の試みであるフィールドスタディがフィリピンのカガヤンデオロにて行われます。

今回はその渡航前研修として、カガヤンデオロで実施されているe-Educationのプロジェクトの紹介や、参加者同士の交流を行いました。
研修中はフィリピン現地ともビデオチャットで繋ぎ、海外インターン生としてフィリピンで活動している金井と共に進行していく形となりました。

今回は、そんな渡航前研修当日の様子をたっぷりとご紹介します!

SPONSERD LINK

渡航前研修の流れ

  1. 第一部:アイスブレイク、参加者自己紹介
  2. 第二部:フィリピンフィールドスタディ’19のねらい
  3. 第三部:プロジェクト紹介、カガヤンデオロの事実情報
  4. 第四部:モチベーショングラフの作成

【第一部】アイスブレイク、参加者自己紹介

まずは、アイスブレイクを兼ねた自己紹介を行いました。
今夏のフィリピンフィールドスタディの参加者は、高校生から社会人までおり、年齢もバックグラウンドも多様です。

アイスブレイクでは、「途上国に対してどのようなイメージを持っているか?」と「このフィールドスタディに参加しようと思った背景」についてシェアしました。
途上国に対して抱くイメージについては

「都市部と地方の貧富の差が大きい」
「目がキラキラしている」
「自分たちの”幸せ”を考えさせられる場」

などの意見がありました。

ポジティブなイメージもネガティブなイメージも、途上国へのイメージは一人一様でした。

また、当フィールドスタディに参加しようと思ったきっかけについて

「現地に赴き、そこで過ごしてみないと分からないことがあると思った」
「e-Educationの活動を自分の言葉できちんと説明できるようにしたい」

というお声をいただきました。

途上国への渡航経験がある方も、今回が初めてという方もいらっしゃいました。
当フィールドスタディを通して、渡航前後で途上国に対するイメージが変わったり、また変わらなかったり。

社会課題に対して新たな一歩を踏み出すきっかけになることを、スタッフ一同願っています!

【第二部】フィールドスタディ’19のねらい

続いて、今夏のフィールドスタディのねらいや渡航前研修の位置づけについて、e-Educationフィリピン担当の坂井より説明をしました。

坂井・プレゼン

フィリピンフィールドスタディ’19のコンセプトは「カガヤンデオロの様々な社会問題から教育を考え行動する」。

「知る」に留まらず、自分たちで考え行動するところを最終ゴールとしています。

フィールドスタディ・コンセプト

ただ目の前で用意されていることに取り組むだけでなく、毎日設定されている“Daily Mission”をどう達成するかを考え、毎日参加者同士で振り返る時間を設けます。

プログラム内容は、現地の若者とのディスカッションをするなど、参加者が主体的に取り組むことができるものになっています。
最終日には「カガヤンデオロの教育をより良くするために私たちにできることとは?」をテーマに、現地政府向けのプレゼンテーションを予定しています。

また現地渡航で終わりにせず、現地で得たことを振り返り今後自分は世の中の社会課題に対してどうしていきたいのかを考えるために、渡航後研修も実施予定です。

【第三部】プロジェクト紹介、カガヤンデオロの事実情報

坂井・プロジェクト紹介
続いては、今回のフィールドスタディで実際に訪れるフィリピンのカガヤンデオロの現状説明を坂井より、またフィリピンに関する客観情報の共有を海外インターンとしてフィリピンのカガヤンデオロにいる金井より行いました。

  • フィリピンプロジェクトの創業期

カガヤンデオロでは、もとより台風の被害や紛争の傷跡により貧困が生まれていました。
早期出産・早期結婚などにより、学校に行けずドロップアウトしてしまう子どもたちが増えていました。そんな子どもたちが週末を利用して学校卒業を目指すことが出来るOHSP(オープン・ハイスクール・プログラム)という制度が実施されています。

しかし、十分な教材も先生も確保できておらず、子どもたちは学ぶ機会を取り戻せていない状況でした。

OHSPでは「モジュール」という参考書を使っています。
参考書というより問題集に近く、解説や答えは書かれていません。にもかかわらず、モジュールを教える先生が不足していました。

そこで、地元の学校や自治体と協力し、このモジュールの内容を教えるための映像授業を一緒に作ることを決めました

  • フィリピンプロジェクトの挑戦期

パイロット校にて映像授業を開始したものの、

「生徒の集中力が続かない」
学力の差があったり苦手分野が異なったりする生徒が一緒に授業を受けていても効果的・効率的でない」

などの課題が出てきました。
プロジェクト紹介・挑戦期

  • フィリピンプロジェクトの拡大期

上記の課題を踏まえ、2017年頃より従来の映像授業型に加え、現地の大学生がOHSPで生徒にオフラインで授業の補助を行う「チュータープログラム」を開始しました。
映像授業だけでなく、身近な地元の大学生が勉強をサポートしてくれることで生徒の勉強のモチベーションになり、生徒がより勉強に前向きな環境を作れるようになりました。
チュータープログラムの実施前後で進級率は20%向上。卒業テストの平均点も10点向上しています。

  • フィリピンプロジェクトの現在

現在フィリピンの生徒たちの多くが苦手としている科目は、数学です。
そこで、日本の教科書のノウハウを紹介したところ、現地で非常に好評でした。
以降、英語と現地語の両方を使い、分かりやすさを重視した教科書作成に取り組んでいます。

今後も現地の教育局や大学とのパートナーシップを大切にしていきます。

  • カガヤンデオロの事実情報

フィリピン・ヘルス
(出典元:Oro Youth Development Council-Barangay Youth Profiling Data)

フィリピンの基本情報をはじめ、渡航前にインプットしておきたい内容を共有しました。

カガヤンデオロでは、健康関連の機会に対する意識が欠如している人が約8割おり、また妊娠している女性の約半数が10代となっています。
上記のような要因により早期出産・早期結婚をしてしまった若者が、通常の学校に通うことが出来ず、ドロップアウトしてしまいます。

他にもいくつかの事実情報をお伝えし、教育問題の背景にはどのような事が関連しているのかを考える時間としていただきました。

客観情報の共有2

【第四部】モチベーショングラフの作成

最後に、参加者各自のモチベーショングラフを作成しました。
モチベーショングラフとは、これまでの人生を振り返り、自分のモチベーションがいつ・どのように・なぜ 上がったのか/下がったのかを記入していくものです。
モチベーショングラフ・説明

モチベーショングラフ・作成

e-Education広報担当の水溜よりモチベーショングラフの作成方法を説明した後、実際に参加者各自にグラフを作成してもらい、その後各自3分程度で全体に共有してもらいました。

以下、その一部を掲載します。

「外資系の企業で働いていた時、そこでヒイヒイ言いながら働くことに疑問を持つようになった。その後『人のために働きたい』と思うようになり、e-Educationのプログラムに参加することを決めた」
「周りの友人と同じように、学生生活を満喫したいという想いはある。しかし、『自分が遊びに使うお金を国際協力に回すことができるのに』というジレンマを日々感じている」
「海外に行った際、人の性格や価値観はその人が育ってきた環境に影響を受けていると感じた。この出来事から、教育に興味を持つようになった」

また、「フィールドスタディを終えた後、どのような自分になっていたいか」という問いに対する答えも共有しました。

以下、一部を掲載します。

「先進国・日本にいながら、国際協力へのモチベ―ションをどう保つか、見出せるようになっていたい」
「現場を見ることで、現在自分が持っている途上国へのイメージとのギャップを埋められていたら、と思う」
「自ら物事を企画するなど、積極的に行動できるようになりたい」
「現地で五感で感じたことを、周りの人に伝えていきたい」

終わりに

e-Education初の試みとなるフィリピンフィールドスタディ’19。
渡航を間近に控えての研修となりましたが、参加者の皆さんやe-Educationスタッフの多様なバックグラウンドや国際協力・教育に対する想いをシェアすることができ、心に残る1日となりました。

e-Educationはこれからも、1人でも多くの途上国の子どもたちに教育を届けるために、挑戦を続けていきます。

e-EducationのFacebookやTwitterアカウントでは、現地の活動の様子・現地の子どもたちの声・イベントについてなど、様々な情報を随時更新しています。
ご興味をお持ちいただけましたら、是非フォローお願い致します!

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https://eedu.jp/blog/2019/08/04/philippines_fieldstudy_pre_2019/feed/ 0
e-Education海外インターン物語-ある女子大生の途上国の教育支援への挑戦 https://eedu.jp/blog/2019/05/20/challenge-globalintern/ https://eedu.jp/blog/2019/05/20/challenge-globalintern/#respond Mon, 20 May 2019 05:00:58 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=48834 カミギン島の大自然の中に溶け込みながら、強く生きています 皆さんこんにちは。 現在、2019年3月末より1年間、e-Educationのカントリースタッフとして、 フィリピンに滞在し、現地の教育支援に携わらせていただいて […]

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カミギン島の大自然の中に溶け込みながら、強く生きています

皆さんこんにちは。

現在、2019年3月末より1年間、e-Educationのカントリースタッフとして、

フィリピンに滞在し、現地の教育支援に携わらせていただいている海外インターンの堀田さくらです。

 

今回の記事では、そんな私が大学を一年休学し、

e-Educationの海外インターンとして

東南アジアの途上国であるフィリピンで教育支援に挑戦をする決断に至った経緯と

現在の想いをお伝えできれば思います。

フィリピンの中でも、現在私が住んでいるのは、

山、滝、泉、海の自然の恵みに溢れ、

夜は満点の星が空に瞬いているカミギン島。

 

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カミギン島はミンダナオ島から北に位置する火山島で人口8万人、島の周囲は64km程の規模

 

現地にきて、まだ2か月弱しか経っていませんが、

何よりも、現地の壮大な自然と人々の温かさや人懐っこさに魅せられ、すっかりこの島に惚れ込んでしまっています。

 

その一方で、 増え続ける人口、終わらない貧困のサイクル、

様々な障害によって教育を受けられなくなる子どもたち、質と量の足りない教育、

一点集中する権力などの課題が点在し、都市部とはまた違った問題を抱えています。

 

人生観が180度変わったバングラデシュでの強烈な経験

 

私が人生初めて、所謂途上国と呼ばれる国、訪ねたのは高校2年生の時でした。当時アジア最貧国と言われていたバングラデシュ。

クラクションが常に鳴り響く首都ダッカで見た、ものすごい人の数と勢いで成長していくバングラデシュの都会。

 

0がいくつ付くのか検討がつかないような煌びやかなドレスがショーウィンドウに飾られている華やかなお店から

歩いて5分のところにあるスラム街。

 

そこには、国の発展の裏側を象徴するような

人々の生活廃棄物、汚物、排気ガス、全てが混ざりあった鼻が曲がるような臭いがたちこめていました。

 

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スラム街に立ち並ぶ家々の周りで遊ぶ子どもたち

 

自分が日本で生きてきた世界とは、まったく違う場所・環境で強く生きている人々がそこで生活していました。

 

自分の非日常で、この人たちは毎日を生きている。

膝から先がない足を見せて一生懸命に物乞いをしてくる6歳くらいの男の子。

お腹がぽっこり出ていて道端で下痢をしている2歳くらいの赤ちゃん。

両脚がなく台車の上に乗ってひたすらに追いかけてくる男性。

 

自分の尊厳というものを奪われて搾取され、明日の命もわからない人々がこの世界には沢山いる。

その時、人間はみんな平等だという言葉がバカらしく聞こえたのでした。

 

足りないだらけの教育課題に直面

 

バングラデシュの農村部、自然豊かで美しいボダに位置する私立小中学校行ったときに感じたのは、

教育に対する課題そのものでした。

 

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金銭的状況によって制服が買える子ども、買えない子どもがいる

 

200人以上いる子どもたちに対して校長先生合わせて7人、教室は3つという現状。

靴が買えない子は毒アリがいる中を裸足で駆け回っている。

プラスαの支払いをすることで受けられる補講授業があってそれが受けられないとどんどん落ちこぼれていくシステム。

教師自身に対するトレーニングも施されておらず自信を持って生徒たちを教える方ができない、また給料もとことん安い。

全ての要因が絡まり合い、解決を遠ざけている。

 

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笑顔で子どもたちと接することが精一杯

私は、この時ただ自分の無力さを感じていました。

当時英語さえも満足に話せず、ちっぽけで本当に何の役にも立てない自分に腹が立ったし絶望した。

日本に帰ってしまえば、何も見てこなかったかのように日本で生活できてしまうという自分の立場がずるいと思った。

 

それでも、習ったことを私に嬉しそうに話しにくれる生徒たちや 擦り切れた制服を着て

「高校を出て働いていい仕事について家族を助けたい」 とキラキラした目をした子をみて、

 

教育が人生の可能性を広げるための鍵になる

ということを、ただただ感じたのでした。

そして、このような境遇にある子どもたちが 世界にはたくさんいるということを知ったのでした。

 

e-Educationとの出会い

 

私とe-Educationとの出会いも、実はこの高校2年生の時でした。

あろうことか、バングラデシュプロジェクトの現地パートナー、マヒンさんに

ダッカ大学でe-Educationの事業についてのプレゼンをしていただく機会を頂いたのです。

 

  “Best education to every corner of the world”(最高の授業を世界の果てまで届ける)
”若者・バカモノ・よそ者たちが世界を変えていく”

 

このフレーズが自分の中に、その後も残り続けていたことは言うまでもありません。

この時は、まさか自分がe-Educationで海外インターンをするなんて思いもしませんでしたが。笑

 

教育が誰かの世界を広げるチャンスをくれる

 

バングラデシュでの強烈な経験をしてからというもの、

教育を通じて人の可能性が広がったり、新しい世界が見えて、

その人の人生がそれまでよりも生き甲斐のあるものになったりする

ことに興味を持ち始めました。

 

心のどこかでは、

「知ってしまった以上は何とかしなきゃ」

とという使命感のような感情もあったかもしれません。

 

大学に入ってからも、国際開発学や英語科教職員免許取得のための授業をとったり、

実際に、奨学金や交流会を通じてベトナム、ホーチミンで教育支援を行うボランティア学生団体の中で活動したりと

自分が取り組もうとすることには、教育というワードが付くことが自然と多くなりました。

 

ボランティア学生団体として、イベントを企画、運営をする中では、

現地の人々が何を求めていて、どうすれば持続的な関係性を続けていくことができるのか、考える機会がたくさんありました。

 

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現地パートナー団体と協同で行っていた異文化交流会

 

学びも多かったその一方で、3週間の現地の活動の中で、

この短期間で私たちが現地の課題を本質的に理解して、

そこにいる人々に寄り添って共に成長するということの明らかな限界と自分の傲慢さを知ったのも事実でした。

 

デンマークへの交換留学中に決意した休学、1年間の途上国での挑戦

 

その後、2017-2018の1年間はトビタテ!留学JAPANプログラムを通して、

「先進国と途上国の懸け橋になる」

というテーマを掲げ、デンマーク、コペンハーゲン大学に交換留学をしました。

 

デンマークでは、大学での勉強に加え、フェアトレード商品を取り扱う社会的カフェ・ホステルでをする日々を過ごしました。

この1年間を経て、国際協力という1つのテーマにしても、

本当に様々なアプローチがあるということを改めて感じたのでした。

 

そんなデンマーク、コペンハーゲンでの留学も終盤に近づいてきた頃、

私の中で膨れ上がってきた想い。

 

「このまま、社会人になって後悔しないか?」

 

帰国して、日本で就活をするなら自由な大学生活はほぼ3年間のようなもの。

 

そんな時、自分の中で

まだやりきれていない思いが残っていたことに気が付いたのです。

 

「大学生の間に、もっと長期的に途上国の教育課題に貢献して、誰かの見える世界を広げる手伝いをしたい。」

「将来、多くの人生に ポジティブな影響を与えられるような人間になりたい。そのためにも、社会人になるまでに自分自身が苦手に真っ向から向き合って成長したい。」

 

その2つの想いが胸の中でうずうずしていた時に、

1年前のe-Educationの海外インターン募集を見つけ

応募することを決意し、選考に臨んだのでした。

 

e-Educationは、

「開発途上国における学習機会に恵まれない人々が夢や想いを実現し、自分に誇りを持って生きていけるようになる世界」

というビジョンを掲げています。

 

 ” 夢や想いを実現し、自分に誇りを持って生きていけるようになる世界 “

 

カミギン島で情熱に溢れる現地の人々と出会い、 その人たちと一緒にこの世界を実現したい。

その強い気持ちで、1年間走り続ける。

 

とは言えども、現地に日本人1人で挑むe-Education海外インターンシップは、

綺麗ごとばかりではないし、

やりたいことが思い通りにいかず

日本にいる時以上に、悲しくなることも、悔しい思いも、寂しい思いをすることも、あるのが現実。

 

それでも、自分以外、絶対誰もできないような貴重な経験を

この年齢、タイミングで、自分の意志で挑戦することに意味があると私は思います。

 

”国際協力の現場を自分の目で見てみたい”

”NPOとしての教育支援に関わってみたい” 

”心のどこかで、やりたいと思っていたことをやり切ることが出来なかった自分を変えたい”

”自分がどこまで本気になれるのか挑戦したい”

 

1年前の私と同じように、

一歩踏み出すことを迷っている人に 勇気を出して、

是非応募してほしいと思います。

 

個人的な相談などがあれば Sakura Hottaで 検索してFacebookからメッセージをください。

e-Education海外インターンの募集はこちらから

 

募集概要ページへ »

 

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激動の10日間を最高の仲間と!e-Educationネパールフィールドワーク’19 活動レポート https://eedu.jp/blog/2019/03/16/nepalfw_report_2019/ https://eedu.jp/blog/2019/03/16/nepalfw_report_2019/#respond Sat, 16 Mar 2019 08:36:18 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=48639 ナマステ〜! e-Education元ネパールプロジェクト担当の佐藤由季也です。2019年もすでに2ヶ月が経ちました。次の大型連休に向けて海外旅行の計画を立てている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 今回は2月15日 […]

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ナマステ〜!

e-Education元ネパールプロジェクト担当の佐藤由季也です。2019年もすでに2ヶ月が経ちました。次の大型連休に向けて海外旅行の計画を立てている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は2月15日から24日までの10日間に渡って開催された、ネパールフィールドワーク’19の活動レポートをお届けします。

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スケジュール

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今回のフィールドワークの地は「アジア最貧国」と言われているネパール。インフラの未整備や不安定な政治、貧困問題など様々な課題を抱えている国です。

教育分野では、都市部と農村部の教育格差が大きな課題となっています。10年生終了時に受ける、高校卒業認定試験(通称SEE)の合格率を見てみると、都市部の合格率が90%以上なのに対し、農村部は20%にも届きません。

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e-Educationは、この教育格差を映像授業の力によって解決することを目指してきました。今回のフィールドワークで訪れた農村部の学校(ブメ)では、現在も数学の先生とともに映像授業を使った数学の授業改善を行なっています。

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農村部のパイロット校の様子

今回のフィールドワークでは、e-Educationの活動地の学校の他にもレンガ工場やNGOなど様々な場所を訪問し、参加者は多くのことを学びました。今回は参加者の学びを3つの点に絞ってお伝えします。

1. 途上国のイメージが豊かに

「途上国」と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?

レンガ工場で働く女性

多くの人のイメージは「貧しい」「学校がない」「生活が大変」「産業がない」といったものではないでしょうか。フィールドワーク参加者の学生も初めは途上国に対してマイナスなイメージを抱いていました。ネパール人に対して疑いの目をかけることもありました。

しかし様々な分野で活躍されているネパール人にお話を聞き、農村部での2泊3日のホームステイを体験する中で、参加者の途上国へのイメージは変わっていきました。

「人と人との繋がりが強い」
「自分たちには持っていない心の温かさがある」
「思いやる気持ちに溢れた国」

ネパール人と同じご飯をたべ、時間を共有したからこそ学ぶことができた途上国のリアル。参加者は日本との違いに戸惑いながらもそれらを受け入れ、楽しみ、そして違いから多くのことを学びました。

農村部ホームステイ

農村部でのホームステイ

2. 「見る・聞く」から「考える・動く」へ

フィールドワークと聞くと、現地の学校やNGOの視察などをイメージする人が多いと思います。

e-Educationのネパールフィールドワークでは参加者が自ら企画・実行をするチャンスがあります。今回はカトマンズの私立学校と農村部の公立学校で子供たちとのアクティビティを考え・実行しました。

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農村部の学校での日本語教室の様子

英語もネパール語も伝わらない状況で参加者は工夫して子供たちが喜ぶアクティビティーを実践しました。もちろん成功ばかりではありません。リーダーに任せきりになったり、予想外の出来事が起こったりすることがたくさんありました。

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農村部の子供と触れ合う参加学生

時には仲間同士ぶつかったり、失敗したりしながら参加者はアウトプットすることの重要性を学びました。

3. 自分・仲間と向き合う

皆さんは、一週間に一度でも自分と向き合う時間を作っていますか。仕事や学業で精一杯で自分の将来のこと、自分の強みや弱みについて考えることはあまりないという人も多いのではないでしょうか。

今回のネパールフィールドワークでは「自分・仲間と向き合うこと」が参加者を大きく成長させました。

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レンガの型取りに真剣に取り組む参加学生

ネパールというフィールドに偶然集まった9名の学生。初めはお互いに「他人」でした。思っていることがあっても心に留めておく。自分のことで精一杯。そんな様子が一変したのはプログラム開始から数日後の振り返りの時間でした。

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毎日行われた振り返りの時間の様子

参加者同士で思っていることをぶつけ合い2時間以上も話し合いが続きました。時には厳しく、時には寄り添いながら共に10日間を過ごしていくうちに「他人」から「仲間」へと変わっていきました。

10日間のフィールドワークを終えて

都市部と農村部の学校やNGO、レンガ工場、病院、ヒンドゥー教寺院など、様々な側面からネパールを見つめた10日間。参加者の学生たちは日本にいたら決して考えることのなかった「自分のこと」「仲間のこと」「社会のこと」に真剣に向き合い、大きな成長を遂げました。

そして参加者全員がネパールを大好きになって帰国しました。

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最終日。Certification授与後

また、今回のフィールドワークは京都外国語大学の単位認定プログラムとしても開催されました(※)。e-Educationは今回のようなフィールドワークを通して日本の未来を背負う若者の人材育成にも力を入れていきたいと考えています。
(※京都外国語大学の単位認定プログラム今年度で一旦終了となります。)

この記事を見て、「ネパールいいな」と思った方は、ぜひ大型連休にネパールを訪れてみてはいかがでしょうか。もしネパールにいけない方は、3月末にネパールの魅力をVRで体験するイベントを催しますので、ぜひいらしてください!

ネパール×VR体験会の申し込みはこちら »

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e-Education史上初の試み!アジアに飛び出した大学生の挑戦の軌跡〜e-Educationインターン帰国報告会〜イベントレポート https://eedu.jp/blog/2018/11/23/intern_eventreport_181028/ https://eedu.jp/blog/2018/11/23/intern_eventreport_181028/#respond Fri, 23 Nov 2018 10:37:12 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=48112 みなさん、こんにちは! トジョウエンジン運営団体であるNPO法人e-Educationの次期フィリピンカントリースタッフとして2019年4月からカミギン島に派遣される予定の堀田です。 先月10月28日(日)、e-Educ […]

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みなさん、こんにちは!

トジョウエンジン運営団体であるNPO法人e-Educationの次期フィリピンカントリースタッフとして2019年4月からカミギン島に派遣される予定の堀田です。

先月10月28日(日)、e-Education史上 初の試みとなるインターン帰国報告会を開催しました。

その名も「アジアに飛び出した大学生の挑戦の軌跡〜e-Educationインターン帰国報告会〜」!

e-Educationが活動する現場の最前線で本気になって身体と頭を動かし、教育課題に取り組んでいるのは、大学生であるインターン生たち。

「熱い想いをもって、現地の教育のために活動してきたインターン生たちの生の声を、より多くの人に届けたい!」

そんな想いが形となった今回のイベントです。

1年間、途上国の教育課題解決をするためにe-Educationのインターン生としてネパール・フィリピン・ミャンマー・国内の場で、大学生たちが、それぞれが経験・奮闘しその中で考えたことを、参加者の皆様と共有する場が実現しました。

本記事では、そのイベントの熱い様子をお伝えできればと思います。

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e-Educationインターン生の1年間をぎゅっと凝縮

e-Educationのインターン生が自身の経験の奮闘や想いを等身大で語ることが最大限の見所であったとも言える、今回のインターン帰国報告会。

当日の流れ

  1. e-Educationについて 事業紹介・活動報告
  2. 海外インターン生による帰国報告
  3. 国内インターン生によるプレゼン報告
  4. 交流会(通称ぐるぐる!)
  5. まとめ

今回のイベントの目玉「4人のインターン生による自身の経験の語り」を中心に、ぎゅっと濃いプログラムに。

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ネパールの現地で活動中の三苫と愉快な現地の生徒たち

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右からフィリピンで活動中の山崎と川上、帰国した中川と職員の坂井、フィリピンの現地の先生たち

e-Educationについて

e-Education職員の広報ファンドレイジング担当、水溜が当団体の国内外での事業活動やe-Educationの活動の軸となっている部分をお話しさせていただくところから始まりました。

バングラデシュの農村部にある村から始まったe-Education。

e-Educationが誕生した背景には、途上国で過酷ともいえる環境下で勉強する子どもたちの姿がありました。

「4万人の先生が足りない」
「教科書をひたすら音読するだけの勉強法」
「家で勉強するにも電気がなく、暗い夜道にぽつりとある街灯で勉強する子どもの姿」

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e-Education創設者の3人

“東進ハイスクールをモデルとして、この国の田舎の遠隔地でも自国のカリスマ性を持つ先生の分かりやすい授業を受けることができる仕組みができたなら、途上国で課題となっている「圧倒的な教師不足、教育の質」の問題を是正できるのではないか。“

プロジェクトを開始してから半年、国立トップ校であるダッカ大学への合格者をバングラデシュの田舎に位置する小さな村から出すことができたのです。それからというもの、200名以上の生徒を難関国立大学へ送り出しています。

しかし、活動を続けていく中で数々の壁が立ちはだかってきました。

その中でも、2016年に起きたバングラデシュの首都ダッカで起きたイスラム過激派によるテロは記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。

JICAのプロジェクト関係者を含む現地に赴任していた日本人7人を含む22名が犠牲となった悲惨なテロ。そのテロの実行犯の中には現地の優秀な大学生の姿もありました。

『大学に入ることができれば未来が開ける!』

e-Educationはそう信じて若者たちの背中を押してきました。

「自分たちがやっていることは本当に意味のあることなのだろうか」

代表の三輪はe-Educationの活動の意義そのものを疑い、考え、悩む日々が続きました。心も体もボロボロになって、バングラデシュでの活動を再開することに見通しも立たない日々でどん底に落ちたようでした。

そんなどん底の中でも、見えた一筋の光。e-Educationが再び動き出すきっかけとなったのは、“e-Educationの教育を受けて、自ら現地の社会課題を解決しようという強い想いを持つ現地の若者の存在”でした。

“このようなその国の未来を担っていく若者を育てるためにe-Educationは活動しているんだ”

教育を通して、生徒一人ひとりの人生や生き方に関わってゆく。

e-Educationは教育の機会をただ単に提供するだけでなく、教育を通して『人を育てること』を重要視した活動を続けています。

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e-Eduation代表の三輪が取り上げられた、NHKドキュメンタリー

現在では、その『人を育てる活動』を、スタート国であるバングラデシュに始まりネパール、フィリピン、ミャンマーの計4か国で展開しています。

そして、その各国の活動を様々な場所で支えているのが大学生インターンの存在です。

今回のイベントでは、派遣国から帰国した海外インターン生が3名、国内インターン生が1名登壇し、その胸の内を熱く語りました。

『生まれ育った環境に関係なく、人は社会を変えることができる』

ネパール・カントリースタッフ佐藤由季也

最初の海外インターン発表者は、みんなの優しいお兄ちゃんのようなキャラクターで、ネパールに1年間カントリースタッフとして赴任していた佐藤。

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ネパールの子たちと戯れる佐藤、とっても楽しそう

岩手県の田舎街で生まれ育ち、自身のことをどこにでもいるごく一般的な大学生だという彼。

そんな彼が初めて途上国での活動に惹きつけられたのは、旅先で出会ったタバコを進めてくる10歳くらいのフィリピンの子どもたちとの出会いでした。

その後、e-Educationの海外インターン生としてネパールに赴任となったものの、ネパール渡航後の4か月間はなかなか前に進むことができなかったと話します。体調不良になったり、週間報告ミーティングで職員からの厳しい言葉を受けて、精神的にとてもつらい時期もありました。

一時は日本に帰った方がいいのではないか?と自問自答したこともあったといいます。

しかし、彼を奮い立たせたのは、「微力だけれど、無力ではない」というe-Educationの職員吉川の言葉でした。

実際に、その言葉の意味を実感した経験として、佐藤が来たばかりの頃は、鍵がかかってホコリがかぶっていたPCルームが1年後には教室いっぱいに子どもたちが入って映像教育を使って勉強するようになっていました。

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佐藤が学校に行くと寄って来る子どもたち。

『微力だけど、無力じゃない』

1年間のネパールで現地の人々と家族のように共に生き、教育課題に向き合い続け、現地で都市部と田舎の教育格差解決のために全力を尽くした佐藤。

生まれ育った環境に関係なく、人は社会を変えることができる。

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「生まれ育った環境に関係なく、人は社会を変えることができる」と語る佐藤

将来は、自身の出身地である岩手の公立の学校から社会を変える当事者を生み出したい。岩手の田舎の公立中高出身で今も岩手の大学に通っている佐藤、オリジナルの視点で切り開いていく未来がとても楽しみです。

『小さなBetterの積み重ねが世界を変える』

フィリピン、ミンダナオ島・カントリースタッフ中川千絵美

2人目の海外インターン発表者は持ち前の明るさとリーダーシップで周りの人々を動かしてきた、元フィリピン担当の中川。

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昔から漠然と「社会貢献したい、大きなことを成し遂げたい」という想いを持っていたという彼女は、国際人権NGOでインターンとして関わっていました。

そんな中で、現地を見たことがない自分と、机上の空論、知識だけが増えていくという状況に、アンバランスさを感じたといいます。

その後、彼女はe-Educationのフィリピン担当として1年間の海外インターンシップを決意しました。

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パワフル笑顔!フィリピンの学生たちと中川

現地の文化の中でなかなか思うように前進しないプロジェクトを目の前に悪戦苦闘する日々が続きました。

そんな時は、『自信はなくても行動するための勇気は出せる』というe-Education職員吉川の言葉を、噛みしめながら目の前のプロジェクトに挑み続けました。

現地での1年間の活動の中で、地道な努力こそが現地の状況変化を与えることを実感したという中川。

現地では、映像教育に対応する計算プリントやかけ算を覚えやすくするためのかけ算の歌を発案し、子どもたちの学力アップに努めました。

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自信はなくても、行動する勇気は出せる・小さなBetterの積み重ねが世界を変える

そんな彼女が力強く伝えてくれた言葉、

「小さなBetterの積み重ねが世界を変える」

は多くの参加者の心の中に強く残っているのではないかと思います。

帰国後、世界には様々な社会課題があるということを人々に知ってもらいたい、社会の無関心を打破するというミッションのもと、新たなNPO団体でインターンシップを行っている中川。全力疾走し続けています。

『欲にすなおに歩みを止めて一歩前へ』

ミャンマー・カントリースタッフ村山輝周

3人目のインターンは、NPOの活動のかたわら、ミャンマーでお坊さんになる修行も乗り越えてきた、挑戦心の塊のような村山。

1年間e-Educationミャンマープロジェクトのカントリースタッフを務め、現地のNPOであるFoster Education Foundationとともに活動しました。

ミャンマーでの1年間を通して、外見の変化も多くみられた一方で、内面の大きな変化を実感しているという彼。

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彼の変化(?)がみられる印象的なスライド

活動の舞台は、ミャンマーで最も高校卒業試験の合格率が低いチン州でした。

「作成した映像授業をミャンマーの困っている学校に広げ先生や生徒が抱えている問題を解決したい」

そう意気込んで現地に向かったものの、一時はプロジェクトが全く進まず、挫折。何をしたいのかわからなくなってしまったこともあったといいます。

そんな中で村山が思い出したのは、『いつも一緒に頑張ってくれている現地のカウンターパートであるジョセフを笑顔にしたい。』という気持ちでした。

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現地カウンターパート、ジョセフを笑顔にしたい!

そういった『一番近くの1人を笑顔にしたい』『チームで仕事をしたい』という想いが、だんだんプロジェクトはポジティブな方向に動かしていきました。

その結果、最終的に彼の地元宮崎のIT企業を巻き込み、その技術を現地のプロジェクトに導入することに成功。また、一緒に頑張ってくれる仲間たちを現地ミャンマー、チン州でリクルートし、新しいチームを創り上げることができました。

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欲にすなおに歩みを止めて一歩前へ

仏教の教えに熱心なミャンマーで1年間を過ごし、『自分の欲をまっすぐに捉え、向き合う。そしてそれを受け止め、次のステップへ行動を映していくことの大切さ』を学んだといいます。

『欲に素直になる』

将来は、地元宮崎に関わりながら事業を興すことを構想中。

ミャンマーでも、地元宮崎との繋がりを最大限に活かしてプロジェクトを作り上げた村山。今後どのように、地元宮崎を盛り上げていってくれるのでしょうか、期待が高まります!

『頑張る人が輝く環境を作りたい』

国内インターン若林碧子

4人目のインターン生発表は、海外の活動を支える縁の下の力持ち!4人姉弟の次女として生まれ育った心遣いが細やかな若林。

実は、初めは海外インターンとしての活動を希望していたという彼女。「留学やインターンなど海外に出てキラキラ輝く周りを見て、焦っていたのかな」とその時の自分を振り返ります。

“誰のために、誰に向けて、何をどのように、どうして届けたいのか”

この問を自分に問いかけ続けながら、e-EducationのFacebookをはじめとするSNSの運営、トジョウエンジンの記事推敲、イベントの企画段階から運営、メーリングリストの管理、クラウドファンディング、などの業務に携わってきました。

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オフィスで仕事中。出来る女になりたい。

そうやって彼女がe-Educationのプロジェクトのために国内で活発に動いてきた一方で、“教育支援の相手である子供たちの笑顔が直接見えない”という状況の中での国内活動に、限界を感じていた時期もあったと話します。

そんな想いで、迎えた2018年3月。若林は活動国であるネパールに向かっていました。そこで、実際に自分の目で見たもの。

それは、賑やかで活気溢れる街、壮大な自然、お祭り好きで温かい人々、支援先の学校、そして子どもたちの笑顔でした。

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”おんぶに抱っこ”とはまさに、このこと!?

生身で経験したネパール渡航を通して、やっと自分が“誰のために、何のために”活動を続けているのかを再確認することができたと言います。

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頑張る人が輝く環境を作りたい

周りに対して200%の気を配り、いつでも丁寧な仕事を素早くこなす若林。彼女が放つ言葉1つ1つには、その重みや彼女の細やかな内面が表れていました。

将来、これから彼女がどのような道を進んでいくのかは、まだ不明確だといいます。その中でも、教育福祉という興味に沿って、確実に前へ歩みを進め続けています。

「大きな夢やなりたい理想像がなくたっていい。とにかく、1歩を踏み出して始めてみることで何かが分かるはず。」と語気を強めました。

『頑張る人が輝く環境をつくりたい』

真っすぐに話してくれた彼女の想いや国内インターンとしての奮闘、葛藤から国内活動があってこそ、e-Educationのそれぞれの活動国でのプロジェクトが進められるということをお分かりいただけたのではないでしょうか?

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4人の想いが詰まった発表に、身を乗り出して彼ら彼女たちの話に耳を傾ける参加者

真剣にメモを取っていた方も多くいらっしゃいました。

発表者とぐっと距離が近い交流会。通称ぐるぐる。

プレゼンテーションの後は、皆さんお待ちかねのぐるぐる交流会を行いました。

それぞれ「ネパール」「フィリピン」「ミャンマー」「国内インターン」の4つのグループに分かれて、4人のプレゼンターと近い距離での質問やインタラクションが交わされました。

どのグループも活発に質問の手が挙がり、身を乗り出して話す参加者の姿や15分の時間では物足りない程に盛り上がっている様子が伺えました。

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国内インターングループ 少人数だと質問の手も上がりやすい

 

 

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ネパールグループ 参加者の質問に答える佐藤

発表メンバーの活動や現地の状況について、ワクワクした目で質問をしてくださった参加者の皆様。

交流会の人数規模が7,8人ほどの小さなグループだったこともあり、踏み込んだ質問やプライベートな内容も、聞くことができたのではないかと思います。

イベントを終えて

今回初の試みとなった、大学生であるインターン生中心の報告イベント。社会人の方々に加えて、多くの学生さんが参加してくださいました。

国内外関わらず、本気でインターンとしてe-Educationプロジェクトに関わってきた4人の、ここだけの経験・苦労や裏話などを聞くことができたのではないかと思います。

イベントが終わった後も、会場に残って当日の発表メンバーやe-Educationのスタッフと話が弾んでいる参加者もいらっしゃり、皆様のおかげでドキドキ・ワクワクする、充実したイベントとなりました。

スタッフ一同も、熱い想いを持っていらっしゃる参加者の皆様から沢山の刺激を受けた色濃い時間を過ごすことができました。

また、当日出会った参加者の皆様同士が繋がることができる機会にもなっていたら幸いです。

私たちの仲間になりませんか?

e-Educationでは、11月1日から11月25日まで新規職員2名、海外インターン2名を募集しています。
※国内インターンの募集は締め切りました。

今回のイベントで活動報告発表をした海外/国内インターン生、その全員が、過去の募集期間に勇気を出し一歩踏み出して応募したからこそ、今の一回りも二回りも成長した彼ら彼女が在ります。

『社会貢献への想いを実際に形にしたい』
『今の自分を変えたい』
『身体と頭を動かしてプロジェクトに携わる経験がしたい』
『世界で活躍できる人間になりたい』
『持続的な教育モデルを確立したい』
『途上国で本気になって現地の教育に向き合ってみたい』

私たちe-Educationの仲間になって、
その地域・国の教育課題と向き合い
若者の選択肢を、未来を広げることに本気になりませんか?

新規職員としてe-Educationの仲間になる »

海外インターンに興味がある方はこちら »

おわりに

私自身も2018年5月頃のインターン募集、そして選考を経て、フィリピンプロジェクト担当の海外インターン生として採用していただくことが決まりました。

正直、1年間休学し、インターン生としてフィリピンに行くことを決断することは簡単ではありませんでしたし、「これまでe-Educationの先輩たちが作り上げてきたプロジェクトを引き継いで進化させていくという任務が務まるのか」など不安な部分も多くありましたし、今も不安な要素はたくさんあります。

「自分の人生、やりたいことをしたい。何事もやってみなければ何も起きないし自分を含む、誰のことも変えることもできない。」という想いからe-Educationの1人のメンバーとして、動き出すことを決めました。

『本気で挑戦してみたい』
気持ちが少しでもある方は、是非挑戦してみていただきたいと思います。
熱量のこもったご応募をお待ちしています。

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新プロジェクト始動。バングラデシュの若きITエンジニアと一緒に、日本を盛り上げる日を信じて【協力企業募集中】 https://eedu.jp/blog/2018/10/27/new_challenge/ https://eedu.jp/blog/2018/10/27/new_challenge/#respond Sat, 27 Oct 2018 08:36:58 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47899 みなさん、こんにちは。特例認定NPO法人 e-Education代表の三輪です。私たちは「最高の授業を世界の果てまで届ける」というミッションを掲げ、途上国で教育支援をしています。 2010年、私たちの活動は当時アジア最貧 […]

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New challenge

みなさん、こんにちは。特例認定NPO法人 e-Education代表の三輪です。私たちは「最高の授業を世界の果てまで届ける」というミッションを掲げ、途上国で教育支援をしています。

2010年、私たちの活動は当時アジア最貧国と呼ばれていたバングラデシュで始まりました。農村で暮らす貧しい高校生たちに対して映像教育を提供し、彼らの大学受験を応援してきました。私もお世話になった日本の東進ハイスクールがモデルになっています。

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毎日映像授業で必死に勉強する貧しい村の高校生

活動初年度からNo.1国立大学の合格者が誕生し、今では250人以上の貧しい高校生たちが難関国立大学に進学しています。「途上国版ドラゴン桜」と呼ばれるようにもなりました。

そんな私たちが今新しく挑戦しているのが「バングラデシュ若手IT人財向けグローバルリーダー育成事業」です。今回は、新プロジェクト立ち上げの経緯と、私たちのこだわりについてご紹介します。

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真っ暗だからこそ見えた光

私は今バングラデシュを拠点に活動しています。

きっかけは、2年前に起こったバングラデシュのテロ事件。なぜ優秀な若者たちがテロ行為に及んでしまったのか?若者たちが抱えている不安や不満は一体なんなのか?彼らのために今私たちにできることはないか?そんな想いを抱きながらバングラデシュに戻りました。

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バングラデシュの大学などで講演

若者たちのリアルを知るために20以上の大学を訪ねました。出会った学生は1000人以上。その中にはテロ事件を起こした若者の出身大学もありましたが、絶望なんかありません。希望に溢れていました。

一例として、e-Educationの元生徒であり、大学院生となったシャフィという青年をご紹介します。

彼は高校生の時に父親を亡くし、学費を全てアルバイトを稼ぎながら大学に通っていましたが、ロヒンギャ難民支援の活動や地元の後輩たちに対する学習サポートなど様々な活動を一緒にしています。

この活動の様子は2018年1月に放送されたNHKのドキュメンタリー番組『明日世界が終わるとしても』でも紹介いただきました。現在NHKのWEBサイトでダイジェスト版をご覧いただくことができますので、良かったらぜひご覧ください。

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若者たちの力が テロではなく未来へ向かうように― | どーがレージ | NHKオンライン

支援される側から支援する側のリーダーへと成長していく過程を間近で見ながら、この国の若者たちの可能性を再確認でき、今まで以上に彼らの夢や挑戦を応援したくなりました。

「真っ暗だからこそ、見える光もある」

前職JICAで働いていた頃、国際協力の先輩たちから教わってきた言葉の意味がようやくわかって来ました。

そんなことを思っていた時、JICAの新しいプロジェクトに関わらないかという相談をいただきました。それが「B-JET(Bangladesh-Japan IT Engineers Training Program)」です。

バングラの若手ITエンジニアに、最高の教育を

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B-JETは、JICAの技術協力プロジェクトの一環として2017年11月より開始した、バングラデシュICT人材向けの日本就職をターゲットとしたトレーニングプログラムです。

日本のIT人材不足は深刻です。一方で、バングラデシュではIT人材は豊富にいるものの就業機会が不足しています。B-JETは、そのような日本とバングラデシュそれぞれが抱えるニーズを埋め合わせるべく発案されて始められました。

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B-JETWEBサイトより引用

「バングラデシュの若者たちと日本を一緒に盛り上げる」という目標に心から共感し、私はカリキュラムアドバイザーという立場で0からICTアカデミーの立ち上げに関わらせていただきました。バングラデシュの希望を日本に届けるため、これまで培ってきた経験や知識を全て活かしてカリキュラムを組み立てました。

ここから少し長くなりますが、私がこのプログラムのカリキュラムを0から作るにあたって非常にこだわったポイントを3つに絞ってご紹介します。

【こだわり1】失敗を乗り越える強さを

私はバングラデシュで8年近く教育支援に関わってきたのですが、この国で感じた大きな課題の一つが「失敗に弱い」ことです。大きな失敗をする経験が少なく、一度の失敗で崩れてしまう生徒が少なくありません。

これは学校の仕組みも深く関係があります。部活動がないこともあって誰かと競う機会が少なく、テストも間違った回答をすると減点対象になるため、彼らは若いうちから失敗をどうやったら避けられるのか肌で身につけてしまっています。

これを解決するために、B-JETでは失敗するポイントをあえて沢山作りました。

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日本語の授業も一人一人が会話に挑戦(失敗)できるようなクラス作りを

一例として、B-JETでは(当たり前に聞こえるかもしれませんが)時間厳守を徹底しています。無断欠席や遅刻は許さず、できなかった場合は特定の個人に対してではなく生徒全員に対して厳しく注意します。

「なぜ彼が遅刻することを誰も知らなかったのですか?」
「チーム全員が遅刻しないためにはどうしたらいいですか?」

一人の失敗をみんなで共有し、他人の失敗を自分の失敗として受け止め、一緒に解決策を考えられるようになったことで、少しずつ全員失敗に対する耐性がついきました。

授業の終盤では、多くの生徒が企業の面接に挑戦し、中には何度も不採択となった生徒もいましたが、「どうしてダメだったのかみんなで考えよう」と仲間たちと一緒に失敗を乗り越えようとする姿を見て、彼らだったら日本で活躍できると確信できました。

【こだわり2】家族のような絆を

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毎週開催している「チーム・レビュー・クラス」の様子

上のこだわりにも関係しますが、エンジニアのような専門職であっても、仕事は一人で完結せず、チームメンバーとの良い関係が、仕事をスムーズに前に進める鍵です。

もともとバングラデシュは家族想いの国であり、友人との距離も非常に近い国ではありますが、これが大学受験や職業訓練になると、周りがライバルに見えるためか、お互い支え合うようになりません。

これを解決したくて、私は毎週「チーム・レビュー・クラス」という全員参加型のディスカッションクラスを設けました。会議の進め方・議事の取り方・タイムマネジメントなどを教える目的もありましたが、一番の狙いはチームとしての団結力を増やすためでした。

このクラスでは毎回、生徒たちが司会進行やタイムキーパーなどを役割を分担し、議題も毎回生徒主体で決めています。

ある生徒が家族の葬式のために1週間近くクラスを離れてしまった時は「彼女のために、今私たちができることを考えよう」と議論しあい、彼女が授業で追いつけるようノートを取り、仲の良い生徒は毎日電話して少しずつキャッチアップする、など見ていて胸が熱くなりました。

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欠席者に対して、自発的に授業のフォローをおこなう生徒たち

授業の終盤、生徒たち主催で、私たち運営スタッフに対して感謝の気持ちを伝えるパーティが開かれたのですが、その中で「まだ企業から内定が出ていない生徒もいますが、既に内定している人たちがみんなで支え合い、全員で日本に行きたい。私たちはいつまでも家族です」と熱いスピーチをしてくれ、涙が出そうになりました。

家族のように支え合う彼らは、私にとっても家族のような存在であり、彼らと一緒の時間を過ごせて本当に楽しかったです。

【こだわり3】圧倒的な原体験を

そんな家族のような生徒のために、もっとできることはないだろうか?

そこで一つ思いついたのが、私の自慢の仲間や先生を紹介して、彼らの目線や志が一気に上がるような圧倒的な原体験を作ってあげることでした。

ただ、治安が落ち着かない中で「バングラデシュへ来てください!」と招待するのはやはり難しく、しばらく頭を悩ませていたのですが、シリコンバレーでエンジニアとして活躍されて来た友人上杉周作くんと恩師・米倉誠一郎先生がバングラデシュまで来てくれ、無償で特別講義を引き受けていただきました。お二人には本当に感謝しかありません。

お二人ともバングラデシュの若者たちの可能性も感じていただき、Facebookに投稿いただいた感想を見て、彼らが日本を一緒に盛り上げてくれることを確信しました。一部ここでも紹介させていただきます。

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シリコンバレーでエンジニアとして活躍されてきた上杉くん

(上杉くんのB-JET訪問感想)
ちょうどひと月前、国際協力機構(JICA)がダッカに職業訓練校を設立しました。ダッカのトップ校卒のIT技術者に日本語などを学んでもらい、人材が不足している日本の地方企業に仲介するというプログラムです。すでに宮崎県の企業で受け入れがはじまっています。

この職業訓練校で今回少しだけお話させてもらい、バングラデシュの若者の熱量を感じることができました。これから日本の地方を優秀なバングラデシュ人が盛り上げてくれる予感がします。

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一橋大学・名誉教授であり、e-Educationの理事でもある米倉先生

(米倉先生のB-JET訪問感想)
BJETプログラムは三輪開人くんがJICAとともに創り上げたバングラデシュのIT技術者に対する研修プログラム。日本語と日本のビジネスマナーをしっかり教えて、日本企業に送り込むという研修制度です。キラキラした目を持つ彼らが、外国人をそれほど優遇することもない日本を選んでくれたことは本当に嬉しい。外国人技術者の問題は彼らにではなく、日本側が彼らを生かしきることができるかなのです。
日本は彼らのような人材をもっともっと受け入れて、大事な戦力にしなければならないのです。

上杉くん、米倉先生、素晴らしい特別講義と温かいコメント、本当に有難うございました。

B-JETの成果

何もないところから始まったB-JETは、今では定員の100倍以上の応募がある、バングラデシュ最高峰の教育プログラムになりました。

また、B-JET卒業生の多くは日本にあるIT企業、或いはバングラデシュにある日系IT企業に正社員(技能実習生等とは異なり高度IT人材として就労ビザを取得)として採用されています。

B-JETのWEBサイトでは、これまでの応募者数や採用実績が掲載されておりますので、ぜひご確認ください。

第1期生(トレーニング期間2017/11~2018/1)
応募者数1,825名から20名を選抜し、全員修了。
就職先 日本17名(宮崎県、東京都、北海道)、ダッカ2名(1名はダッカにてインターン中)

第2期生(トレーニング期間2018/3~2018/5)
応募者数4,703名から40名を選抜し、38名修了。
就職先 日本25名(東京都、宮崎県、愛知県、高知県、大阪府)、ダッカ4名(9名は就職活動中)
※詳細はB-JETのWEBサイトをご参照ください。

新しい挑戦。B-JETのその先へ

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B-JETのカリキュラムがいったん完成し、JICAのカリキュラムアドバイザーとしての任期を終えた今、私は新しい挑戦を開始しました。それが「バングラデシュ若手IT人財向けグローバルリーダー育成事業」であり、B-JETの卒業生のうち、未就職者7名に対して追加のトレーニングを提供しています。

卒業生たちへのヒアリングと、B-JET生を採用いただいた(&採用いただけなかった)日系企業の方々へのヒアリングを通じて、採用に至るまでの3つの壁を知ることができました。

  1. エンジニアとしての経験不足
  2. 日本語でのコミュニケーション能力
  3. バングラデシュという国に対する抵抗感

これらの課題を解決するために、私たちは今新しく3つのこだわりを持って特別な教育プログラムを提供しています。

【新しいこだわり1】実践的なコーディングトレーニングを

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現在、就職先の決まっていない生徒の大きな課題の一つがエンジニアとしての経験不足です。未就職者7人のうち4人が昨年大学を卒業したばかりで、就労経験がありません。

そこで、私たちe-EducationBacBon Limitedと業務提携することで、彼らに対して実践的なコーディングトレーニングの機会を提供しています。

BacBon Limitedは、e-Education創業者の一人であるバングラデシュのパートナー・マヒンが2015年に設立した会社であり、映像教材開発の経験や日本とのネットワークを活かして、WEBサービスやモバイルアプリのオフショア開発チームを立ち上げ、これまで国内外の企業数十社からの受託開発実績があります。

そこで現在受託している開発案件のうち、生徒たちの得意とするプログラミング言語をベースにいくつかのチームを作り、経験豊富なエンジニアと一緒に開発経験を積んでいます。

一例として、オーストラリアのハンドメイド家具ECサイト『Nakshi』は、一人の生徒が中心となって開発を進めました。LaravelというPHPのフレームワークを使ってサイトを作り、Stripeという決済APIで支払い機能を実装しています。

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生徒が中心となって作成した『Nakshi』のWEBサイト

このような経験を積み重ねることで、エンジニアとしての経験不足を補うと同時に、自分が作り上げたサービスが社会(顧客)の課題解決に繋がる成功体験に繋がり、彼らがリーダーへと成長していくと信じています。

【新しいこだわり2】アウトプットを中心とした日本語教育を

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自主制作した日本語のYoutube動画についてプレゼンする生徒たち

エンジニアとしての経験不足と同じくらい大きな課題が、(特に面接時における)日本語でのコミュニケーション能力不足です。

私たちに置き換えてみると分かりやすいです。例えば、採用面接が英語であるとして、自分の志望動機や長所を上手く伝えられますでしょうか?ましてや、人と話すことが苦手であった場合、そのハードルが更に高くなることは容易に想像できるでしょう。

そんな課題を解消するために、アウトプットを中心とした日本語教育カリキュラムを鵜澤威夫先生と一緒に作り上げました。

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アウトプット中心の日本語教育を進める鵜澤先生

鵜澤先生は以前青年海外協力隊として、バングラデシュで日本語教育をされていた方であり、前職JICA職員としてバングラデシュに駐在していた時にとても感銘を受けた方でした。

生徒たちの自発性や創造性を尊重し、アウトプット中心の日本語教育を実践されていた心から尊敬する先生であり、今回新しい教育プログラムの立ち上げに協力いただきました。

バングラデシュの有名な人について発表する生徒たち

生徒たちと一緒にYoutubeチャンネルを立ち上げて日本語で発信する機会を作り、Facebookグループで動画&音声ベースの課題を出すなど、ユニークな方法で日本語を学ぶ機会を提供し、生徒たちの日本語コミュニケーション能力はどんどん磨かれています。

【新しいこだわり3】日本とバングラデシュを繋げる越境教育を

先ほど紹介したYoutubeチャンネルには現在15本程度の動画がアップロードされており、良かったらぜひこちらの動画をご覧ください。

ダッカ天気予報 第6回(2018年10月17日) DHAKA WEATHER #06 – YouTube

これはバングラデシュの天気を紹介している動画になりますが、こだわっているのは「日本の人たちに、バングラデシュを身近に感じてもらう」ことです。

日本語の授業では、日本について学ぶだけではなく、自分の国(バングラデシュ)について考える、という裏目標を設定しており、日本との違いや共通点を探しながら、バングラデシュの魅力を一緒に探しています。

「バングラデシュという国への抵抗感をどうやったら少なくできるのか?」

これは私もテロ事件以降ずっと悩んできた課題でしたが、鵜澤先生と生徒たちがバングラデシュの魅力を動画にまとめ、それをご覧いただいた日本の方々の温かいコメントを見るたびに、少しだけ日本とバングラデシュの距離が縮まったような気持ちになります。

天気予報動画の作りかた。生徒たちが楽しく取り組んでいる様子をご覧ください。

バングラデシュという国のイメージが湧かないという方は、ぜひともYoutubeチャンネルをご覧ください。そして少しでもバングラデシュのイメージが明るくなったら本当に嬉しいです。

最後に(ご提案)

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今の生徒7人は、倍率100倍という選考を勝ち抜き3ヶ月の厳しい授業を乗り越えたB-JETの卒業生であり、更に追加トレーニング2ヶ月間を通じて大きく成長した自慢の生徒たちです。失敗から多くを学び、チームのことを家族のように大切にする彼らは、きっと日本で活躍してくれると信じています。

もしバングラデシュのITエンジニアを採用したい、という企業の方がいらっしゃいましたらぜひ以下のフォームからぜひご連絡ください。彼らと一緒に会社を、そして日本を盛り上げたいという熱い想いをもった方々に自慢の生徒たちをご紹介できることを楽しみにしています!

フォームから連絡する »

また、直接生徒たちを紹介する機会をぜひ作りたく、11月26日〜12月8日の約2週間、バングラデシュまでお越しいただける方に対して、生徒たちを紹介(マッチング&面接)する機会を提供します。

また直接バングラデシュへ渡航することが難しくても、生徒たちのCV(履歴書)を共有し、オンラインで面接するサポートを無償で提供しますので、少しでもご関心のある方は以下のフォームからぜひご連絡ください。

フォームから連絡する »

基本的な採用までの流れ

フォームからご登録いただいた企業様には、生徒の履歴書や教育プログラムの詳細をご案内いたします。

基本的な採用までの流れは以下の通りで、ご不明な点や質問がございましたら登録フォームの「質問」欄よりお問い合わせください。

【1】求人票(英語版)の提示
会社情報・求めるスキル等を記した求人票をご提出ください(フォーマットはメールでお送りいたします) 頂いた情報・ご要望に基づき、生徒の履歴書をお送りします。

【2】書類選考
履歴書を元に書類選考いただき、次の選考ステップに進めたい候補者をお知らせ下さい。

【3】テスト、面接の実施
技術テストや面接など、独自の方法で選考をお進め下さい。
※11月26日〜12月8日の約2週間限定で、バングラデシュ・ダッカで直接面接する機会もお作りいたします。
※Skype等を通じたオンライン面接も可能であり、書類選考を終えた企業様に順次ご案内いたします。

【4】 内定通知、オファー面談
要件を満たす候補者へ内定通知を連絡いただき、双方合意の上で雇用契約を締結いただきます。

【5】ビザ発行、入社
採用決定後は、採用企業と内定者間でビザ取得手続きを進めていただきます。入社前のフォローアップ等は、各社様のご判断で実施いただいています。

以上、少しでも関心のある企業様はぜひ以下のフォームからお問い合わせください。

「バングラデシュの若きITエンジニアと一緒に、日本を盛り上げたい」

この想いに共感いただける方々からのご連絡、心からお待ちしております!

フォームから連絡する »

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日本から作り手に出会う旅へ!カンボジアのライフスタイルブランドSALASUSUの工房で働く人々の姿とは https://eedu.jp/blog/2018/07/21/salasusu_factory/ https://eedu.jp/blog/2018/07/21/salasusu_factory/#respond Fri, 20 Jul 2018 23:00:31 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47563 日本を代表するNPOかものはしプロジェクトから今年4月に独立したカンボジア発のライフスタイルブランドSALASUSU(サラスースー)。 かものはし時代から続くカンボジア・シェムリアップにある工房でバッグやストール、サンダ […]

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日本を代表するNPOかものはしプロジェクトから今年4月に独立したカンボジア発のライフスタイルブランドSALASUSU(サラスースー)

かものはし時代から続くカンボジア・シェムリアップにある工房でバッグやストール、サンダルなどひとつひとつ手作りで生産されています。

その工房ではどのような光景が広がっているのか、実際に働いている人々の姿をうかがうためにカンボジアに足を運んでみました。

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カンボジアの村に根付いた工房を訪問

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SALASUSUの工房は、アンコールワットで有名なシェムリアップの市内から35km、トゥクトゥクを50分ほど走らせたところ、高い空のもと緑に囲まれた場所にありました。

暖かみのある木造の建物ですが、壁は風が通るように仕上げられており、なんとも涼しげなつくり。

工房に到着し、代表の青木さんに案内され工房の中へ。作り手の女性たちが働いている様子を見ながら青木さんからSALASUSUについてお話を伺いました。

SALASUSUが目指すものとは

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青木さんは16年前から代表の1人として「子どもが売られない世界をつくる」ために活動する認定NPO法人かものはしプロジェクトを経営され、その活動のためカンボジアに10年間滞在されていました。

そんな長期の滞在の中で子どもが売られてしまう問題とは異なる観点で青木さんの心を動かしたのがカンボジア女性の「生きる力」や「頑張る力」といった内面について。

かものはしプロジェクトの活動を通して実際に売春宿に売られる子どもは減っていったものの、農村には未だに様々な事情を抱えた人々がいる。つい数年前まで出稼ぎで家を離れなくてはならず学校に通えない子どもも目の当たりにしてきました。

そのような背景をもって育った子どもたちは「生きる力」や「頑張る力」といった点でその後苦労をして生活していく姿をみて、青木さんは教育が人生をかけて取り組みたいテーマとなったそうです。

ミッションが異なるため、かものはしプロジェクトとは独立してNPO法人SALASUSUを立ち上げることになりました。

SALASUSUのSALAはカンボジアの言語であるクメール語で「学校」、SUSUは「がんばって」という意味。教育の機会に恵まれなかった作り手女性たちにとって、SALASUSUの工房が、がんばることを学ぶ学校のような場であってほしいという願いが込められています。
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そのように思い至ったきっかけには一人の女性がいました。

彼女の名前はイアップ。SALASUSUの工房で縫製の技術を磨き、工房を卒業して、給料が4倍にもなる街にある工場の仕事を見つけることができました。

しかし、彼女は街に出てたった4日で工房に戻ってきてしまいます。

「街で住む場所が見つけられなかった」
「職場の人と馴染めなかった」

というのです。

日本であればいろいろな人の姿を見て学んだり、周りから応援してもらうことで「頑張る方法」を身につけています。

しかし、彼女との対話を通して、青木さんは「『頑張る力』は技術であり、環境によって左右される」と気づいたそうです。

そこで、彼女たちの秘める可能性を無駄にしないよう、「ライフスキルトレーニング」という教育を届けようと思ったのです。

ライフスキルとは

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ライフスキルとはSALASUSUを知る上で欠かせないポイント。自分の人生をしなやかに送るために必要な「頑張る力」のことで、SALASUSUではこのスキルを以下の6つの能力で定義しています。

  • 問題解決
  • 自己管理
  • 基礎リテラシー
  • 自信
  • 職業倫理
  • 対人関係

このようなスキルを伸ばすために60本以上のトレーニングを開発。毎日お昼すぎの1時間はトレーニングに当てているとのこと。トータルで就業時間のうち20%の時間はライフトレーニングに当てています。

具体的には、例えばビンゴゲームがトレーニングに取り入れられています。
職場の人の名前と性格が掛け合わされたビンゴを通して、技術以外でも人の良さにも気づけるようなトレーニングをしています。

また、この工房には基本的に2年間しか在籍できず、その2年間でものづくりを通して人と関係を築き、自分を律し、問題解決する力やその基盤となる自信や知識などのライフスキルを学ぶようにプログラムが作られているのです。

そして、このライフスキルは5段階で成績をつけており、作り手女性一人ひとりの成長を可視化しています。すぐには成長は現れないものの、5ヶ月ほどトレーニングを受けていると、成長が感じられるようになってくるそう。

そのロールモデルが実は先程のイアップさん。

トレーニングを受けているうちに、彼女自身が

「次は自分がライフスキルトレーナーになりたい」

という夢を持ち始めたというのです。

SALASUSUのライフスキルトレーニングは着実に現地の人々に根付いていました。

SALASUSUでは世界のどこでもライフスキルを享受できるように、イアップさんのように教育を受け、トレーナーを目指す人が増えるようにトレーニングに引き続き取り組んで行きます。

工房内見学

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染色されたいぐさを織る工程

青木さんからSALASUSUについてお話を伺った後は、実際に工房の中を順番に見学。

工房内では、材料のいぐさを選別する人、その選別したいぐさを染色する人、またいぐさを織る作業や、裁断する人、ミシンで仕上げる人など、様々な役割が分担されている様子がうかがえました。

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20人ほどいるミシンの作業に当たる人たちは商品やブランドごとに少数のチームで仕事に取り掛かっているそう。

そのようなチームでの仕事も対人関係やコミュニケーションの方法を学ぶひとつとなるのでしょう。

新しく仲間となる10人の新入生

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新しくSALASUSUの一員となる女性たち

また、私の訪れた日はタイミングよく1年に1回の新入生の入学式の日。新たに10代の女性たち10人がSALASUSUの仲間となりました。

入学式では代表の青木さんからのお話や先輩となる作り手女性からのお話を新入生に送り、最後はダンス付きの校歌を歌ってSALASUSUの工房の一体感を垣間見ることができました。

ここでの2年間を通してこの10人の女性がどのように成長していくのか楽しみですね。

作り手と買い手の出会い

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実際に私のバッグを作った女性からサインをいただきました!

そして、今回の訪問で楽しみにしていたことのひとつが、作り手と会うこと。

SALASUSUの商品には、生産に当たった作り手の名前がスタンプで示されています。私はカンボジアに行く前にSALASUSUのクラッチバッグを購入しており、そこにも3人の名前のスタンプが押されていました。

青木さんが実際に私の購入したバッグを作ったメンバーを呼んでくださり、対面。少々照れくさそうにしながらも優しい笑顔で迎えてくれました。

そして、実際に工房に来てくれた証にと、3人のサインをいただくことに。

作り手と出会うことで買った商品に思いが込められたようで、ただの商品ではなくプレゼントをもらったような感覚に。他のどんな商品よりも大切に使いたい、またカンボジアを離れても彼女たちを応援したいという気持ちが湧いてきました。

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今回、買い手である私と作り手をつないでくれたのはこちらの航空券を模したSALASUSUの工房行きチケット。日本でSALASUSUの商品を購入したときにいただくことができました。

チケットを手にしたときに新しい世界に飛び込むような、わくわくする気持ちが湧いてくるのは私だけではないはず。商品と共にこのチケットを手にしたときには工房を訪れようと感じていました。

ただ、実はSALASUSUの工房はこのチケットが無くても有料で見学することも可能です。現在は年間2000〜3000人程度の方が工房を訪れているそう。修学旅行など団体の方も多いようで、高校生が同年代の作り手の女性の姿を見ることで強い印象をもって帰る方も多いようです。

ぜひ、この工房を訪れるためにカンボジアに行かれるのはいかがでしょう?

工房訪問ツアーに申し込む »

ポップアップショップ実施

そして、せっかくなら商品をもって工房に行くのはいかがでしょう?自分たちが作ったバッグやサンダルなど使ってくれていたら作り手の方々も嬉しいですよね。

カンボジアに行く前に商品を見てみたい!という方は今月7月18日〜31日まで小田急百貨新宿店にてポップアップショップが実施されているのでぜひ足を運んでみてください。先着で特典もあるみたいです!

開催概要
期間:7月18日(水)〜31日(火)
営業時間:月〜土 10時〜20時半
     日 10時〜20時
場所:小田急百貨新宿店 本館2階 サンドリーズ・アレー

普段は目にすることのできない作り手の方々の姿、商品への思い入れを変えてくれること間違いなしです。ぜひSALASUSUの商品から、「作り手に会いに行く旅」に出てみてください。

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団体情報

WEB: https://salasusu.com/ja/
Instagram: @salasusu
Facebook: https://www.facebook.com/salasusufromcambodia/

SALASUSUのホームページへ »

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テロ事件から2年。生き残った私が、バングラデシュに戻った理由と、挑戦する中で見つけた希望(e-Education 三輪 開人) https://eedu.jp/blog/2018/07/01/2years/ https://eedu.jp/blog/2018/07/01/2years/#respond Sun, 01 Jul 2018 10:07:37 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=47475 「どうして、私は生き残ったんだろう?」 ダッカのテロ事件が発生してから3日後の7月4日。多くの警察が見守る中、バングラデシュの国際空港の出国ゲートを抜ける直前、少しだけ足が止まりました。 「本当に、日本に帰っていいのだろ […]

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「どうして、私は生き残ったんだろう?」

ダッカのテロ事件が発生してから3日後の7月4日。多くの警察が見守る中、バングラデシュの国際空港の出国ゲートを抜ける直前、少しだけ足が止まりました。

「本当に、日本に帰っていいのだろうか?」

まだバングラデシュでやることがあるんじゃないのか。今帰ってしまったら、二度と戻ってこれなくなるんじゃないか。

そんな不安を抱えながら日本へ帰国したのはもう二年前。

社会人になって時の流れはどんどん早くなり、気がつけば一年が過ぎていく中、この二年間はこれまでの人生で最も長く感じた時間でした。

朝起きては同じ問いを繰り返す毎日。

「どうやったら、バングラデシュの若者が、テロではなく未来に向かうのか」

あれから2年。私がバングラデシュに戻ってきた理由と、挑戦する中で見つけた希望をお伝えします。

SPONSERD LINK

バングラデシュとの出会い

E Education top

みなさん、こんにちは。特例認定NPO法人 e-Education代表の三輪です。私たちは「最高の授業を世界の果てまで届ける」というミッションを掲げ、途上国で教育支援をしています。

e-Educationの始まりは、2010年に訪れたバングラデシュ。当時まだ大学生だった私は株式会社マザーハウスのインターンとして現地の工場で働いていました。

その時、バングラデシュで出会った大学生が税所篤快。彼は貧しい人たちのための銀行「グラミン銀行」のインターンであり、友人の紹介で彼に会いにいきました。

「この国の教育格差を、ICTの力で壊したいんです!」

出会って数分で、彼は熱い想いとユニークなアイデアを共有してくれました。貧しくて塾に行けない農村部の高校生たちに、都市部の有名な予備校講師の授業を、映像にして届けることで、彼らの大学受験を応援する。

「東進ハイスクールのモデルで、この国の教育を変えたいんです!」

元東進生だった私にとって、彼のアイデアは革命的でした。ぜひ協力させて欲しいと頼み込み、翌日一緒にダッカ大学で聞き込み調査を開始しました。これがe-Educationの始まりです。

そこからは激動の毎日。有名な予備校講師を探し回り、映像授業の撮影を開始。完成した動画は寄付でいただいたパソコンと一緒に、毎晩遅くまで受験勉強を続ける貧しい高校生たちの元へ届けました。

E Education2010

毎日必死に勉強する村の高校生たち

そして半年後の大学受験で小さな奇跡が起きます。生徒の一人が、バングラデシュNo.1国立大学であるダッカ大学に合格し、私たちの活動は「途上国版ドラゴン桜」と呼ばれるようになりました。

e-Educationの活動は世界各地へ広がり、バングラデシュでは2015年までに150人以上の貧しい高校生たちが、学費が非常に低い難関国立大学へ進学し、バングラデシュの教育大臣からも高い評価をいただきました。

「私たちは、バングラデシュの若者たちの人生を変えることができた」

大学に進学した生徒たちや、その親族から感謝の言葉をもらうたびに、私たちは少しずつ自分たちの活動に誇りを持てるようになりました。

ただ、その誇りは、2016年7月1日に大きく崩れました。

「自分のせいだ」

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「開人、今どこにいる!?」
「ホテルにいるなら絶対外に出るな!絶対だぞ!!」

2016年7月1日の夜9時、バングラデシュの仲間たちから突然電話がありました。彼らは震えた声で話を続けます。

私の宿泊先からそう遠くないレストランでテロ事件があったこと。犯人たちは爆弾や銃を持っており人質を取って立てこもったこと。外国人を狙った事件である可能性が高く、絶対ホテルから外に出るべきではないこと。

衝撃の出来事でした。私は彼らからのアドバイスと日本大使館の指示に従い、翌日も翌々日もホテルから出ませんでした。部屋のカーテンを閉め、暗闇の中で時間が流れるのを待ちました。

ニュースを見るたびに不安な気持ちは増えていくばかり。日本人が巻き込まれてしまったこと、その中には知り合いがいたこと。そして、犯人が優秀な若者だったことを知った時、心が壊れる音がしました。

「自分のせいだ」

なぜ一番近い場所で支援していたはずの私たちが彼らの悩みを受け止めてあげられなかったのか。自分たちの力がもっとあれば、防げた事件だったのではないか。私たちの活動は、間違っていたんじゃないか。

バングラデシュから日本へ無事に帰国しても悩みは消えず、悔しさや無力感は日に日に増していき、気がつけば鬱病になり、仕事ができない状態になりました。

もう一度、大好きな場所で働きたい

「これから1ヶ月、絶対仕事をしないでください」

体調が少しだけ回復して職場に戻った2016年の8月。まだ思うように身体が動かず、これ以上みんなに迷惑をかけたくなく、代表を降りようとしていたところ、職員全員から「1ヶ月休職命令」を受けました。

1ヶ月という長いお休みをもらって、自分の深い部分と向き合った結果、バングラデシュを拠点にするという決断をすることができました。休みを作ってくれ、私の背中を押してくれたみんなには本当に感謝しかありません。

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背中を押してくれたe-Educationの職員たち(左から薄井、吉川、三輪、中野、古波津)

「バングラデシュの若者の可能性を信じたい。私のことを信じてくれる仲間たちの応援に応えたい」

想いが固まると自然と力が湧いて来て、福岡で開催されたイベントICC カタパルト・グランプリでは、かつてないほど気持ちを込めてプレゼンすることができました。よかったらぜひご覧いただけると幸いです。

大絶賛された感動のプレゼンテーション「e-Education」 (ICC FUKUOKA 2017 カタパルト・グランプリ) – YouTube

ICCでお会いした方々、e-Educationの活動を支えてくれた方々から背中を教えてもらい、私は2017年5月からバングラデシュを拠点に活動することを決意しました。

もう一度、大好きな場所で働くことを決めたのです。

【あの時応援してくれた皆さん、本当にありがとうございました!】

明日世界が終わるとしても

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「バングラデシュで活動してきたことは、本当に間違っていなかったのか?」

テロ事件以降ずっと続くこの悩みの答えを知りたくて、私は全国各地の大学を直接見て回りました。アメリカの経済誌『Forbes』が選ぶ30 Under 30 2016 Asia(アジアを牽引する若手社会起業家30人)に選ばれたこともあって、大学で講義を持たせてもらえるようにもなりました。

20以上の大学を訪ね、出会った学生は1000人以上。その中にはテロ事件を起こした若者の出身大学もありましたが、絶望なんかありません。希望に溢れていました。

ここで一人、紹介したい若者がいます。e-Educationの元生徒であり、大学院生となったシャフィという青年です。

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写真中央に移る青年がシャフィです

高校生の頃に父親を亡くした彼は、大学に通いながらアルバイトをして家族に仕送りをする生活を続けていました。そんな彼を応援したくてe-Educationから奨学金を送ろうとすると、「無料では受け取れません」と言って、彼は地元の高校生たちの受験勉強をサポートしてくれるようになりました。

これが私たちの手がける「奨学金&インターンシップ制度」の原型であり、大学生になったe-Educationの元生徒たちが、奨学金を受け取りながら、地元の中高生の学習をサポートするプログラムが始まりました。

そして2017年9月。ロヒンギャ難民問題(隣国ミャンマーから70万人以上の人たちがバングラデシュへ避難してきました)を目の当たりにし、シャフィたちは動き出します。

「彼ら(ロヒンギャの人たち)のために、今できる限りのことをしたい」

e-Educationの元生徒たちが大学を超えて連携しあい、ロヒンギャ難民支援プロジェクトが立ち上がりました。彼らの勇気ある行動は、私を含めたくさんの人たちを巻き込み、最終的には2万人を超える人たちに食料を届ける大きな活動となりました。

この活動の様子は2018年1月に放送されたNHKのドキュメンタリー番組『明日世界が終わるとしても』でも紹介いただきました。現在NHKのWEBサイトでダイジェスト版をご覧いただくことができますので、良かったらぜひご覧ください。

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若者たちの力が テロではなく未来へ向かうように― | どーがレージ | NHKオンライン

「ああ、この国を変える主人公ってこんなにもたくさんいるのかと。自分の頑張ってきた意味、テロ事件からずっと考えてきた意味って、やっぱりここにあったのかな」

NHKの取材を通じて、バングラデシュに戻ってきた理由、挑戦する理由を改めて考え直しましたが、その答えはe-Educationの元生徒たちが教えてくれました。

彼らこそバングラデシュの希望であり、明日世界が終わるとしても、私は彼らのような若者の可能性を開いていきたいです。

【番組をご覧いただいた皆さん、本当にありがとうございます!】

シャフィのような希望を、国の果てまで

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先月6月、e-Educationの映像授業を受講しにきた新しい生徒たちに向けて、シャフィをはじめとした大学生・大学院たちから激励のメッセージを送ってもらいました。

地元から難関国立大学に進学したロールモデルとなる先輩たちに出会い、目の色を輝かせる高校生たち。No.1国立大学に進学した元生徒たち3人からのメッセージが終わり、最後にシャフィの順番がやってきました。

「最初に断っておくと、私はダッカ大学生ではありません。ダッカ大学の試験には合格できず、私はジョゴンナ大学(難関国立大学の一つ)に進学しました。だから、私は受験に失敗したと言えるかもしれません」

聞いている生徒たちの表情が固っていく中、シャフィは話を続けます。

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「でも、これからの人生は入試の結果で決まるわけではありません。失敗は私の財産であり、受験勉強に打ち込んだ毎日が今の私の支えになっています」

彼は自身が非常に貧しい家庭で育ったこと、そのためにいじめにあったこと、父親が高校生の時に亡くなったこと、それでも大学進学を諦めなかったことを伝え、最後にこう締めくくりました。

「私は自分が貧しく、弱者であることを誇りに思います。弱い人たちの痛みや苦しさがわかるからこそ、私は未来を、社会を、この手で変えることができる、そう信じています」

シャフィのスピーチを聴きながら、バングラデシュに帰ってきてよかったと心から思いました。

テロ事件から2年。まだ完全に治安が落ち着いたとはいえず、バングラデシュ全土が危険度レベル2の状態(出典:外務省の海外安全ホームページ)であり、テロに対する特別警戒は「継続中」です。

今年はさらに来年2019年1月〜2月に控える国政選挙の影響もあって、外務省の定める危険度がすぐに下がるとは思えません。

ただ、それでも私がバングラデシュで見ているものは若い「希望」であり、この希望をバングラデシュの果てまで届けられるよう、今できることを一つ一つ積み重ねていこうと思います。

皆さまへお願い

最後に。この記事を読んでいただいた皆さまへ、大切お願いが3つあります。

お時間の許す範囲で構わないので、ぜひお願いを聞いていただけたら本当に嬉しいです。

30秒をください

2年前の今日。7月1日に亡くなった日本人の方が7名いらっしゃいます。

岡村誠さん、酒井夕子さん、下平瑠衣さん、黒崎信博さん、田中宏さん、橋本秀樹さん、小笠原公洋さん。

男性も女性もいらっしゃいました。20代の方から80代の方までいらっしゃいました。そして全員が国際協力の分野で活躍され、バングラデシュの発展に貢献されている方でした。

そんな彼らのことを、30秒でもいいので、ぜひお一人お一人の名前に触れながら、想っていただければ幸いです。

3分間をください

私は、昨年からバングラデシュを拠点に活動し、この記事でも紹介したバングラデシュの「希望」を日本の方々にお届けしようと思って発信してきましたが、まだまだ力が足りません。

個人的な印象ですが、今もバングラデシュのイメージは悪い状態が続いており、今日の報道でまたイメージが悪くなるかもしれません。

それでも、私は私がこの目で見てきたバングラデシュの希望を信じたく、ぜひ皆さんの力を貸していただきたいです。

この記事や、記事中の動画をご覧いただき、もしバングラデシュのイメージが少しでも明るくなったのであれば、ぜひFacebookやTwitterなどSNSでシェアいただけないでしょうか?

皆さんの言葉には力があります。それは日本国内のイメージを変えるだけでなく、バングラデシュで挑戦を続ける若者たちの支えにもなるんです。

皆さんからのコメントは、私が現地の若者たちに一つ一つお届けしますので、良かったらぜひ皆さんの「声」をください。

5分間をください

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私には、今どうしてもやりたいことがあります。

それはシャフィのような希望あふれる若者を、バングラデシュ中に増やすことです。

バングラデシュには全国64の県があり、その大半がまだ農村地帯です。そんな地方に希望の光を灯したい。シャフィのようなロールモデルをもっともっと増やし、全国の中学生や高校生たちが希望を持って未来を切り開いていく流れを一秒でも早く作りたい。

そう想って今、記事中でも紹介した奨学金制度の拡充を進めており、2020年までに100人の大学生の挑戦を、想いある奨学金の力で応援しようと計画しています。

1人あたりの奨学金は年間約7万円。これだけあれば、夜通しでアルバイトをしながら大学に行く必要はなくなり、地元や他の地方の高校生たちをサポートする挑戦もできるようになります。

毎月1,000円寄付してくださる方が6人いらっしゃれば、もしくは毎月3,000円寄付してくださる方が2人いらっしゃれば、シャフィのような大学生たちの挑戦を応援することができます。

想いの詰まったお金が彼らに届くことで、日本とバングラデシュの結びつきが強くなり、それがテロのない未来に繋がると心から信じています。

もし共感いただける方は、ぜひ以下のページから私たちe-Educationの活動を応援をよろしくお願いいたします。

e-Educationの活動を応援する »

最後の最後に

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先日、年に一度のe-Education活動報告会’18に登壇したところ、昔からお世話になったいている方からこんな嬉しい言葉をいただきました。

「今までで、一番良い笑顔をしていましたよ」

毎年お会いしている方が言うのですから、きっとそうなのでしょう。

ただ、あまり自覚がなかったので、改めてバングラデシュに拠点を移してから撮った写真を振り返ってみると、なるほど、確かに楽しそうに笑う写真がいっぱいありました。

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親友マヒンの愛娘と一緒に

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ロヒンギャ難民キャンプにて

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はじめての社員旅行(ピクニック)

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毎年恒例のイフタール(ラマダン明けの軽食)パーティー

バングラデシュでの生活はもちろん上手くいくことばかりではありません。というか、ほとんど上手くいきません。

それでも、こうやって笑うことができるのは、バングラデシュのチームメンバー、その先にいる生徒たち、いつも私を支えてくれるe-Educationの仲間たち、そして支援者みなさんのおかげです。

全ての人たちに心から感謝しつつ、バングラデシュの仲間たちと一緒に、できることを一つ一つ積み重ねていきます。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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最高の仲間たちと一緒に、これからも頑張ります!

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