みなさん、はじめまして。e-Edicationの椎木睦美(しいぎむつみ)です。この4月から団体初となる女性職員としてe-Educationに入りました。
さて、いきなりですが、皆さんに質問があります。
みなさん、今「恋」をしていますか?
なぜ突然この質問なのかとびっくりされる方もいるかもしれませんが、私は「恋」する気持ちを原動力に、国際協力の道を歩もうと決めました。
今日は、そんな私の「恋」した話と、これからの「恋」についてお話しさせてください。
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初恋の先にあったもの
恋をすると、どんな気持ちになりますか?
相手のことを考えるだけでワクワクした気持ちになり、時には不安になりながらも毎日の生活がキラキラと輝いていますよね。私が国際協力の世界に引き込まれたのも、そんな恋心からでした。
フィリピンに向かう機内から
国際協力の舞台に初めて恋したのは、大学1年生の夏休みでした。
「実際に現地に行ってみなければ何も始まらない」
大学時代の恩師に言われ、初めて向かった途上国はフィリピンの首都マニラでした。高層ビルが立ち並ぶ街並みの中、私にお金を求め、手を差し出すストリートチルドレンの姿。目に見えてわかる格差社会の現状に呆然としました。
「これが途上国の現状だ」
何もできない自分の無力さ、今でも覚えています。
インドの村にある小学校
半年後の大学2年生の春、無力さとモヤモヤを抱えていた私は、その答えを見つけ出すために、インドの最貧困地域と呼ばれる村にある小学校を訪れました。
「貧困の脱却には、教育こそが鍵なんだ」
貧しい村に0から学校を作った校長先生の熱い想いに心を打たれました。貧しくて学校に行くことができない子どもたちに教育の場を与えることは、知識を高め、進学や就職へと繋がり、自らの手で生計を維持することができるようになります。
インドで出会った子どもたち
熱い想いを持つ校長先生と、そこで楽しそうに勉強する子どもたちを見て、私は教育に関わりたい、国際協力の道を進みたいと夢見るようになりました。
これが私の初恋であり、今の自分の原点になっています。
恋する気持ちが原動力に!インドへ、そしてマラウイへ
再び訪れたインドにて
「自分にできることからやってみよう!」
インドから帰国した後、私は仲間と一緒に学生団体を立ち上げ、現地の先生と協力しながら英語教材を作る活動を始めました。
そして、インドのことをあまり知らない人たちに現地で感じた魅力を伝えるため、高校や小学校で出張講義やイベントを開催。これらの活動を通じて、日本の教育現場や支援団体など、様々なコミュ二ティとの繋がりを持つことができました。
ここで得た人との繋がりは、活動の幅を広げ、自分自身の価値観や視野も広がっていました。
「恋をすると人は強くなる!」
当時の私は、こんなことを思いました。みなさんも、そう思いませんか?
青年海外協力隊としてマラウイへ
国際協力の道に恋して、途上国のことがどんどん好きになった私は、「もっと知らない世界で、自分の力を試したい」という想いから青年海外協力隊に応募し、アフリカ最貧国と呼ばれるマラウイの小学校に派遣されました。
私の仕事は音楽や体育の授業をサポートすること。ところが、実際に学校を訪れてみると他にもたくさんの課題があり、「算数の授業をサポートしてほしい」と想定外のリクエストに戸惑う毎日が続いていました。
自分にできることは何かと模索し、同僚教員の授業補助を行う毎日。言葉の壁や電気・水道のない生活環境に苦労し、日本に帰りたいと落ち込んでいた私を救ってくれたのは、同僚のマラウイ人でした。
私を支えてくれた同僚のマラウイ人
「睦美はいつも私達のことを考えてくれている。だからこそ私達も変わらなければいけない」
私が一番嬉しかった同僚からの言葉です。この経験から、相手を受け入れ、理解し、辛抱強く向き合うことが、強い信頼関係を築き、問題解決の鍵となることを実感しました。
自分一人で解決しようとしても何も動きません。大切なのは「現地の人を信用し、頼る」ということ。不安な気持ちを抱えながらも、相手を信じて想いを伝え続ける活動はまさに「恋」であり、そんな恋心があったからこそ私は2年間の生活を前向きに捉え、乗り切ることができたのだと思います。
恋心の先に見つけた、新しい挑戦
私の大好きなマラウイのまっすぐな道
途上国の教育現場に携わったことにより、私にとって当たり前だった日本の教育の素晴らしさに気づくことができました。その一方で、進化する日本の教育から置き去りになっている課題も見えてきましたし、日本にはない途上国の素晴らしさを知ることもできました。
国際協力の道に恋したらこそ見えてきたことがあり、その恋路の中で見つけた温かい繋がりこそが、自分も世界も変えていく、そんな気がしてなりません。
2年間に渡る青年海外協力隊としての任期を終えて日本へ帰国した後、私はそんな挑戦ができる場を探して、e-Edicationに出会いました。
途上国のまだ見ぬ可能性に夢見て恋する日本の若者たちが現地に渡り、そこで出会った仲間たちと信頼関係を築きながら挑戦していく。そんな彼らをサポートできる仕事に、私は心からワクワクしました。
マラウイで現地の同僚たちから教えてもらった繋がりの大切さを、今度は世界中へ。地域や国境を越えた新たな支援や挑戦の輪を拡げることで、私は途上国と日本が互いに成長していくための架け橋にになりたいと思います。
私の人生の軸にあるもの。それは、物事に夢中になれる「恋心」と、行く先々での「人との出会いや繋がり」です。これからもその軸を大切に、e-Educationという舞台でワクワクした恋心を抱き続けていきたいと思います。
これからどうぞよろしくお願いいたします!
私が恋におちたマラウイの子どもたち
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