みなさんは、近所のコンビニや病院、本屋に行く際、何を使って目的地まで行くでしょうか?目と鼻の先ならば徒歩で、少し遠いと自転車を使うのではないでしょうか?
しかし、日本から少し離れた発展途上国では、違います。
世界中で10億人以上もの人々は、輸送手段に悩んでいる現状。私たちが日常的に自宅から学校へ、学校からコンビニへ…といった具合に各地を移動することは非常に難しく、農村部に住む人のほとんどは、市場や診療所、学校などから完全に孤立して暮らしているのです。
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農村部でお金の余裕のある人々はバイクやスクールバス、トラックなどを用いることができますが、そうでない地域では徒歩が主な移動・輸送手段となっていました。
Worldbikeの特徴は「頑丈」「修理がしやすい」「低価格」の3つ
この課題を解決するために生み出されたのが「Worldbike」という途上国のために作られた自転車です。大きな特徴は、「頑丈」「修理がしやすい」「低価格」の3点。
これまで、移動・輸送手段はバイクか徒歩の大きくわけて2択しかありませんでしたが、「Worldbike」の誕生によって、バイクを買うほどはお金のない人でも、徒歩より早く移動することが可能になりました。
自転車は、およそ徒歩の3倍の速度、5倍の容量を持つと言われていますから、途上国の人々にもたらした効果は計り知れません。
Worldbikeがもたらした3つの転換
この自転車は、具体的に3つの大きな転換をもたらしました。ひとつ目は、輸送コストが下がったことにより農業に必要な肥料などの輸送費が下がり、生産性が向上。生産性が向上したことにより、所得が向上し、雇用が創出されました。
ふたつ目の変化は、医療機関へのアクセスが容易になったこと。これによって出産間近の妊婦へ医療を届けられるようになり、母体はもちろん乳幼児の死亡率低下に繋がることとなりました。
最後の変化は、これまで通学時に安全の面でリスクがあり学校に通うことを断念していた女の子たちが、自転車での送迎が可能になったことで再び学校に通うことが可能になったことです。
そして、2003年に立ち上がった「Wolrdbike」の活動は、現在、キューバ、メキシコ、ルワンダ、セネガル、タイなどの国々の小規模開発プログラムで自転車開発のノウハウを提供しています。
2009年には、自転車のデザインから、自転車による輸送に焦点を変え、ゴールを、これまで培ってきた学びを利用して拡張性があり、持続可能で費用対効果の高い農村の発達基盤として適用していくことと述べています。
今回記事を書いていて、ひとつのデザインやプロダクト、コンテンツが世界を変える可能性を秘めているというところで、私たちe-Educationの活動と通じる部分があると感じました。今後も要チェックのプロダクトです!
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