medium_6816088392

26億人。

みなさんは、この数字が何を意味するのか分かりますか?

これは環境衛生(排水処理など)用水を確保できていない人の数です。さらに、水問題は世界の人口が増加するに伴い深刻化し、2025年には安全な飲用水と基本的な公衆衛生サービスを持たない人々が世界人口の2/3にのぼると言われています。

あらゆるペットボトルを浄水器に変える「Rain Drops」

そこで、今回紹介するのは、あらゆるペットボトルを浄水器に変える「Rain Drops」です。世界の水問題解決の一助になるかもしれないこのプロダクトを見ていきましょう。
raindrops

「Rain Drops」ってなに?

「Rain Drops」は、ペットボトルに取り付けることで、屋根から流れてくる水を飲料水に変えることが出来るキャップです。シンプルなデザインで誰でも使いやすいようになっています。

eedu3

どうやって使うの?

ペットボトルに取り付けたRain Dropsを屋根からの水を流すための雨樋(あまどい)に取り付けるだけで、雨水を飲料水に変えることができます。

また、キャップもいくつかあり、パカッとはずしてすぐに手を洗ったり、飲んだりすることが可能になるのです。

raindrops2

Rain Dropsが解決する「劣悪な衛生環境」

衛生状態の欠如は、数ある貧困の問題の中でも最も根幹をなす重要な課題です。例えばケニアでは、毎年6000人の子供たちが下痢性疾患で命を奪われています。

しかし、この半分以上は、適切な衛生環境であれば失われることのない命であると言われています。Rain Dropsが普及すれば、あらゆる雨水を飲料水に変えることが出来るため、こうした衛生環境の問題を大きく改善するでしょう。

water

Rain Dropsのすごさ

そしてRain Dropsの最も重要な特徴は、人々が自分で飲料水をつくりだす事が出来るという点になります。

世界中の雨が降る地域に住むあらゆる人々自身が、水を自給自足することが可能になることで、「シンプルなアイデアで人々の生活を大きく変革する」真のイノベーションを巻き起こす可能性を秘めています。

世界で活躍する日本の水技術もあります!

実は日本には、世界に誇る水技術があります。例えば、「膜を使った水処理」は日本の技術力が世界をリードしており、水処理用膜供給における日本メーカーのシェアは世界市場の約6割を占めているのです。また、日本は水技術を用いた国際貢献にも積極的。

例えば、北九州市がカンボジアで20年以上に渡り技術指導をし、水道の水が気軽に飲めるようにしただけでなく、漏水率も6%という日本並みの水準まで押し上げた「プノンペンの奇跡」は有名です。ただ、世界中のすべての国にこのような貢献をしていくことはできません。

日本の技術にも目を向けることはもちろん、「Rain Drops」のような途上国の生活を救うプロダクトにも注視していきたいです。

[yankodesign]

[photo credit: United Nations Photo via photopin cc]

[photo credit: World Bank Photo Collection via photopin cc]


途上国の教育課題を若者の力で解決する

SPONSERD LINK