みなさんはケニア料理を食べたことがありますか?ケニアでは多くの民族料理が食べられています。
トウモロコシを粉にして蒸したお餅のようなウガリ(Ugali)というものが主食となっています。他にも肉を串焼きにしたニャマ・チョマ(Nyama Cyoma)などがあります。
蒸したり焼いたりすることが多いケニア料理に欠かせないのが、コンロなどの調理器具。今回紹介するのは、「Kenya Stove」というコンロです。
従来のコンロの問題点を次々と解決する「Kenya Stove」
ケニアで多く使われているコンロは、燃料に薪や木炭や炭を使う仕組みのもの。アフリカで多く消費される燃料ですが、大きな問題もいくつかあります。そこで、問題点とKenya Stoveがどう解決したのかを3つのポイントに整理し、紹介します!
「Kenya Stove」のデザインはシンプル。1台2万円ほど。
1. 省エネで効率的!
従来のコンロは燃料に薪や木炭を使うものでした。それに関する問題の1つは、エネルギーの非効率さです。木炭を作るためには木を炭にする必要がありますが、その過程で熱エネルギーの可能性になりえる木の潜在能力を失っています。そのため、木炭で火をおこすのは実は非効率的なのです。
一方、Kenya Stoveは木炭ではなく、木片を直接エネルギーの原料にします。木炭にする過程がカットされるため、エネルギーが効率よく熱エネルギーへと変化し、少ない原料で火が継続して燃える仕組みとなっています。
2. 時間とお金がかからない!
従来のコンロは、炭で火をおこすために熱が伝わりにくく、調理し始めるまでに時間がかかるという問題を抱えていました。
しかし、木片を使うKenya Stoveは3分以内に火を付けることができます。そのため、調理できる温度に達するまでに時間もかからず、長く時間を待つことなく、調理を開始することができるのです。
さらに、ケニアの人々は従来の木炭を買うために収入の30%を費やしていると言います。一方で、木片にかかるコストは、木炭の10分の1とのことで、お財布にも優しいのです。
3. 環境や健康にも良い!
木炭は有害な一酸化炭素を多く排出し、健康に害を与えます。しかし、Kenya Stoveは一酸化炭素の排出量を抑えることができ、有害物質を減らすことができると環境にも健康にも良いコンロです。
「Kenya Stove」のデザイナーPayan ole-MoiYoiさん
Kenya Stoveはケニア全土へ
Kenya Stoveは、これから6ヶ月間の試験的なプロジェクトを計画しており、ケニア・ナイロビにおいて実証するとのこと。その後はナクルなどのケニアの大都市やタンザニアなどのケニア周辺国でも拡大していく予定です。
環境にも優しくて、経済的負担も少ない。このようなアイデアが世界中の途上国に広まっていくと良いと思います。
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