ケニア、ウガンダ、タンザニアに囲まれたアフリカ最大の湖であるビクトリア湖。その湖面には、ホテイアオイ(ヒヤシンス)が絨毯を敷いたように群生していますが、環境、経済破壊を生んでいる大問題でもあるのです。
今回は、スウェーデンにあるチャルマール工科大学の学生たちが行った「Jani(葉っぱやシートという意味)」というプロジェクトをご紹介。ビクトリア湖の環境問題とケニアの公衆衛生、教育問題の解決につなげた注目の事例です。
彼らがホテイアオイから作った土にかえるエコな生理用ナプキン
ケニアの教育事情
貧困から抜け出すために途上国にとって重要となる「教育」。
実は、ケニアでは約87万人の女の子たちが生理用や下着を買うことができず、その期間に学校を休まざるを得なくなっているといいます。つまり、その間教育を受けることができないのです。
環境問題が貧困を抜け出すカギ?
そんな中、「Jani」はビクトリア湖の環境問題を新しい切り口から解決しようとしました。ホテイアオイからエコナプキンを作ることで、学校を休んでいた女の子たちを学校に通えるようにしようというものです。
天然繊維として紙や繊維製品にもなっているホテイアオイですが、研究過程で、優れた吸収性や漏れを防ぐ、身体になじみやすいなど、さまざまな特性をもつことも分かりました。
パッケージにもホテイアオイからつくられた紙をつかっている徹底ぶり
環境・貧困問題の解決につながる、土に返るエコナプキン
そんな特性をもつホテイアオイからできたエコナプキン。植物からできているため、土に返すことができます。包装も、1つひとつのナプキンの外側を保護するようにワックスでコーティングしていて、販売の仕方にも工夫が施されています。
女の子の特有なものですが、途上国の環境問題を現地の教育、貧困問題の解決につなげた素敵なアイデアです。ケニアだけではなく、他の途上国でも同じような取り組みができたら、環境・貧困問題の解決に繫がるのではないでしょうか。
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