毎年、世界中で約100万人もの子どもたちが、ワクチンさえあれば防ぐことができた病気によって亡くなっているということをご存知でしょうか?
その原因の一つにワクチンの数が足りないということがあります。しかしそれと同じぐらい、大きな壁が気温なのです。
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途上国ではワクチンの温度管理が重要
ワクチンは製造されてから、対象者に渡るまで、正確に温度を管理されなくてはいけません。このワクチンの繊細さが、インフラの十分に整っていない途上国で、子たちがワクチンを接種することを一層困難にしているのです。
そんな問題に立ち向かうために、ゲイツ財団とIntellectual Venturesという団体のコラボレーションによって生まれたのが、「Passive Vaccine Storage Device」です。
電気要らずで、保温力があるワクチン保管装置
このプロダクトの優れている点は何と言ってもその「保温力」です。
なんと、この中にワクチンを入れると、内部の温度を電気なしで0℃〜8℃の間に、30日以上保つことができるのです。従来までの保管器が、最大でも5日程度しか温度を保つことができなかったことを考えれば、この発明がいかに革新的であるかお分かりいただけると思います。
さらに、その日の気温や、位置、どの程度の長さふたを開けていたか、いつふたが開けられていたのか、といった情報を記録し、それを送信することもできます。
これの機能によって、使用者がPassive Vaccine Storage Deviceを正しく使用しているのか、一括でモニタリングすることが可能になるのです。
今年の8月に行われるテストを終えると、エチオピアやザンビアでもテストが行われる予定です。途上国に住むすべての子どもたちに、ワクチンが届く日は近いかもしれません。
[Photo:Ben Grey]
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