最近何かと話題のeラーニング。トジョウエンジンでも「世界中で起こる、学びの革命! 海外の無料オンライン学習サービス20選」など、最新のe-ラーニングをご紹介してきました。
今回は、そんなeラーニングをいち早く小学校に取り入れようとしている国、ザンビアの「iSchool」という取り組みをご紹介したいと思います。
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問題は教師不足とスキル不足
人口増加率で世界第4位のザンビアは、人口の約半分が15歳以下であると言われています。その結果、学校で起っているのが、慢性的な教師不足です。
また、教師のスキル不足も問題視されており、調査では85%の教師が1度も教師としてのトレーニングを受けたことがないということが明らかになりました。
すべてを1つのタブレットの中に!
この問題に立ち上がったのが、イギリス人起業家のMark Bennettさんです。彼は、ザンビアの小学生に必要なものすべてを「ZEduPad」という1つのタブレットにまとめてしまったのです。
具体的には、小学生用の5500の授業、先生用のトレーニングカリキュラム、大人が読み書きを練習するためのカリキュラムの3つが入っています。このZEduPadを核にして、iSchoolはザンビアの教育現場にイノベーションを起こそうと試みているのです。
実際の授業は30人の生徒を10人ずつのグループに分けて実施。
多くの場合、1つ目のグループは先生とのアクティビティを、2つ目のグループはライティングを、3つ目のグループがZEduPadを用いて学習します。生徒は小さなグループに分かれることによって、先生からより細かい指導を受けることが可能になるのです。
緻密な授業計画が授業を変える!
さらに、iSchoolの1つひとつの授業には、その授業のためだけに作られた緻密な授業計画が用意されています。開発者のBennett氏によれば「たとえ、先生がスクリプトを読むだけでも、教室の授業を従来の暗記中心のものから、インタラクティブな授業にすることができる」ほどのものだとか。
このように、iSchoolはZEduPadと精密に組まれたカリキュラムを武器に、従来の大人数で質の低い授業を、より人間的で質の高いものに変えていこうと試みています。
アフリカから広がるeラーニング
iSchoolは現在、ザンビアの数校で試験的に導入されるにとどまっています。しかし、ザンビアのほかにも、南アフリカ、ジンバブエ、マラウィ、タンザニア、ケニア、レソト王国、ソマリア、南スーダンなどの周辺国が興味を示しており、アフリカ大陸を中心にe-ラーニングが広がっていく日も近いかもしれません。
以下、iSchoolの取り組みを紹介した動画も、ぜひ合わせてご覧ください!
[iSchool]
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