誰もが買えておしゃれな靴。
このシンプルなアイデアが、途上国に住む人々の足を病気から守ろうとしています。
米国美術大学プラットインスティチュートのHoratio Yuxin HanとKevin Crowleyの2人は、途上国で靴を買えないために病気の危険にさらされている現状を目の当たりにし、「UNifold」というプロジェクトを立ち上げました。
折り紙のような靴を生み出した「UNifold」プロジェクト
このプロジェクトで生み出されたのは、折り紙のように一枚のゴム素材を折り畳むだけで作ることのできる全く新しい靴でした。
通常、靴の製造には、型抜き・縫製・接着などの複雑な技術が必要になります。しかし、この靴では、EVA(気泡ゴム)というゴムを材料に、ゴム板をカットしただけの簡単な製造方法を採用。
あとは、折り紙のように折るだけで完成。ゴム板は、重ねて収容できるので、大量ストック・大量輸送を実現しました。さらに価格を大幅に抑えることにも成功したそうです。
途上国における靴の重要性とは
途上国において、靴は、寄生虫病から足を守るなどの重要な役割をしています。しかし、複雑な製造技術が、製造費用を増加させ、価格を押し上げることになっていました。
途上国に住むおよそ3億人の人々は、靴を買うことができず、裸足での生活を強いられているとのこと。つまり、病気の危険性にさらされているのです。
将来はダウンロードやプリントアウト可能に!?
考案者の一人であるHanは、「この靴を自分たちが生産しなくても、現地のお店がネットから型をダウンロードし、ゴム板にプリントアウトすることで、途上国の人々の手によってさらなる普及が実現できるかもしれない」と語っています。
大きな可能性を秘めるUnifoldプロジェクト。現在は、まだコンセプト段階ですが、商業化に向けて取り組んでいます。誰もが買えておしゃれな靴が途上国に住む人々の生活を、足元から豊かにする日も近いかもしれません。
[UNifold]
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