遠い昔に描いた近未来テクノロジーが、意外な形で姿を見せ始めました。インテルが、ワインを動力源とするプロセッサーを開発したのです。
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インテルが開発した「超省エネプロセッサー」
この「発明品」は、今年9月にサンフランシスコで開催された「インテルデベロッパーフォーラム」で披露されました。
斬新すぎて、あまりピンと来ないかもしれません。シンプルにまとめれば、この「発明」のポイントは2つあります。
- ワインから電力を発生させる技術
- 非常に小さな電力で動くプロセッサー
コンピューターに接続された電極をグラスに入れてワインを注ぐと、液体中の酢酸に反応し、微小な電力が発生。その電力のみで、マイクロプロセッサーが動きます。
起動するだけではなく、鮮やかなグラフィックも表示できるので、日常的に使う分には充分と言えるのではないでしょうか。
発展途上国に最適なハイテク技術
この技術は、決して見世物として披露されたわけではなく、実用化を目指したものです。
電力会社から配電される交流電源への接続を必要としないコンピューター。これは、インフラが整備されておらず、電力の供給が不安定で、頻繁に停電が発生するような発展途上国に最適な製品なのです。
小さな技術がインフラを超える
このような技術にこそ、途上国を発展に導くヒントが隠されています。発展途上国と先進国における、生活に必要な電気や水などのインフラに安定的にアクセスできる環境の差。
電力供給の安定を目指し、発電所や送電線などのインフラを整備するためには、莫大な費用と時間が掛かります。インテルのテクノロジーは、それらを必要とせず、人々のコンピューターへのアクセスを改善することが可能になるなのです。
この先の未来にできること
どこでも、誰でもコンピューターにアクセスできる時代はまもなく来ます。今回はワインで動くコンピュターでしたが、インテルはこの他にも太陽光や蛍光灯の光で動くプロセッサーも披露しました。
このように想像もつかないような技術が、日々着々と生まれ続けているのです。昔も、今も、これからも。未来は、ヒトの手によって作られていくのです。
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