世界から注目を集める型破りな大学が、途上国に革新をもたらしています。
高い技術を身に付けることができる最高の教育機関と言われる「裸足の大学(ベアフット・カレッジ)」。一方で、資格や学歴を持つ者の入学を一切認めていません。そんな裸足の大学の創始者バンカー・ロイの物語を紹介します。
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エリート学生が考えた「裸足の大学」
「最高の教育を受けて考えたんだ。僕なりのやり方でお返しがしたい」
田舎を訪れた時に、貧しくても卓越した技術を持つ人がいることに気付いたバンカーは、彼らための「裸足の大学」を創立することを決意。母親に「田舎で働くなんて、あんたおかしくなっちゃったのかい」と言われても、揺るがないものでした。
ガンジーの精神を継ぐ大学
裸足の大学は、ガンジーの生活と労働スタイルと取り入れています。生徒たちは富や名声に執着することなく、コミュニティや村に貢献することを大切にしているのです。お互いに学び合うシンプルな方法が、優秀な技術者を輩出していることにつながっています。
そしてアイデアは海外へ
バンカーの試みは国内にととまらず、海外にも及びました。
インドで訓練を受けたアフガニスタンのお婆さんは、自国で27人の女性を訓練。その後、100以上の村々に太陽光発電を設置し、暗い夜に明かりが灯りました。
また、アフリカのシエラレネオでは、大統領に認められ裸足の訓練センターを設置。150人を超える女性を太陽光発電の技術者へと育てあげました。
“教育”でなく”学び”
教育には大きく2つの方法があると言われています。
1つは、私たちが受けてきたような先生が生徒に知識を伝える教育方法(=系統学習)。もう一方は、生徒が問題に取り組みながら学ぶ方法です(=問題解決学習)。これらの大きな違いは自発性です。
日本やアメリカのような学歴社会では勉強に効率が求められ、学びあう時間がなくなります。日本の小学校では生活科などの学びの時間を取り入れていますが、”受験のための勉強”からわかるように”系統学習”を採用しています。
裸足の大学では、Peer Learning(お互いから学びあうこと)を尊重しました。私たちがどうやって学び合うかという重要な課題について、裸足の大学は良い例とヒントがあったように思います。
[TED]
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