味の素が11月5日、バルサミコ酸やフルーツソースを販売する老舗メーカー、キュクレ社の株式50%を約50億円で取得することを発表しました。
これまでの現地法人による草の根営業で販売網を構築していく同社の手法とは異なり、買収により一気に販売網を拡大しようとする狙いがあるようです。
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成長著しいトルコの家庭用ビジネス進出へ
なぜ新戦略の舞台がトルコなのでしょうか? 会見で味の素の伊藤雅俊社長は、「トルコは若者人口が伸びており、そこで根を下ろす必要がある。今後の中東や中央アジアへの進出の拠点にもなる」と話しました。
1915年創業のキュクレ社は、バルサミコ酢やフルーツソースを製造する老舗メーカー。2012年の売上高は約16億円と小さいものの、トルコ中に張り巡らされた3万点を超える販売網や20か国への輸出実績はトルコの家庭用ビジネスへの進出を狙う味の素にとっては、またとないパートナーであると言えます。
新たな海外戦略は吉と出るか
伊藤社長は「これまでトルコではインドネシアなどの現地法人を経由して家庭用製品が一部流通していたが、今後はキュクレ社と協力してサラダソースやヌードル類など現地の食習慣に合ったものを提供していきたい」と語っています。
従来の「AJINOMOTO」を起点とした海外戦略とは異なる挑戦は、果たして吉と出るのか、今後の展開を見守っていきましょう。
[味の素]
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