ECOnnect-puzzle-piece-home-537x442

人生で一番高い買い物は、人生で一番大切なものかもしれません。

SPONSERD LINK

20年後の、20億人のために

現在70億人が生きるこの地球の中で、都市に住む人間は30億人ほど。

都市人口は2030年には50億人にまで増加し、半数近い20億人が、金銭的に苦しい生活を強いられると予測されています。都市人口と比例した貧困層の増加を目の前にして、急務となっているものがあります。

人口増加速度に対応した数の、貧しい人々でも入手し得る安価な家の建設です。その難題に、オランダのデザイン会社「ECOnnect」が革新的なアイディアで挑戦しています。

早い、安い、地球に優しい

ECOnnectは、パズルのように木製の部品を組み立てるだけで、簡単に建てられる家をデザインしました。シンプルな構造なため、圧倒的な短時間で建設が可能になるのです。

部品同士を接合するだけで充分な強度を持つため、接着剤などを使う必要はありません。特殊な器具や技術がなくても建築可能で、一軒につき10,000ドル程度で販売できます。

さらに資材は全て再利用の木材を使用しており、人間にも地球にも優しい家なのです。

ECOnnect

常識を覆し、社会問題を解決する発想とは

では、なぜそもそも家は高いのでしょうか?

家のコストの大部分は、資材費と人件費です。

  • 資材費=家のデザインや風土に合わせた原材料の切り出しから始めるため、材料費の他に加工費が加わります。成形した大きな材料を運ぶ運搬費も含まれます。
  • 人件費=家の建設には特殊な技術を持つ多くの人手が必要です。複雑な構造を持つ家は建築期間も長く、そのぶん人件費も継続的にかかります。

このような現状に対し、ECOnnectは以下のように対応しました。

  • 資材費=汎用性の高い木材のピースを作り、多くの家で使うことで加工費を削減。各ピースは小さいため、効率を高めることで運搬費も削減でき、再利用木材を使うことで材料費を削減します。
  • 人件費=誰にでも簡単に短期間で組みたてられるため、技術・人手・時間を必要とせず、人件費が大幅に削減できます。

「家を安く、早く作る」という明確な目的のために、障壁となる問題を発想や技術で解決する。世界を変えるアイデアは、いつもまっすぐで、シンプルです。

puzzle-piece-homes-ECOnnect3

「ECOnnect」のこれから

フィリピンの台風での甚大な被害は記憶に新しいところ。災害などで家を失った人々に対しても、この技術は確実に活用できるはずです。

2013年11月、ECOnnectは原寸大の第一号プロトタイプの製作に成功しました。家の基礎や耐震性、電気・水道の設備配管の取り回しなど、素人目に見てもクリアすべき難題はまだまだ存在します。

これから地球で生きる多くの人が、安らかに暮らせるように願いを込めて。

挑戦はまだ、始まったばかりです。

[INHABITAT]


途上国の教育課題を若者の力で解決する

SPONSERD LINK