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A photo by Asosiasi Pecinta Koi Indonesia

日本のニシキゴイが、東南アジアで本格的に普及し始めています。

「泳ぐ芸術」とも言われるニシキゴイを「富の象徴」として飼う富裕層だけでなく、経済成長で増加する中間層にもじわじわと人気が拡大。インドネシアでは毎月のように各地で品評会が開催されています。

2000年頃から中間層に拡大

観賞魚の売店がずらりと並ぶ首都ジャカルタ中心部のカルティニ通り。複数の店に「KOI」と書かれた看板が掲げられ、立派なニシキゴイの写真が飾られています。値段は安いもので10万ルピア(約860円)から。大半はインドネシアで育てられたものです。

「インドネシア・ニシキゴイ協会」のブディ・ウィジャジャ顧問によると、同国内のニシキゴイ生産はジャワ島を中心に400~500の業者が担っており、農業と掛け持ちする業者も多いとのこと。

インドネシアでニシキゴイの飼育が盛んになったのは2000年頃。当初は中国系の富裕層の間だけでしたが、ここ数年は「コイを飼うと夢がかない、幸福が訪れる」といった宣伝が功を奏してか、中間層でも趣味として普及し始めました。

最近は、客寄せのためショッピングモールやレストランなどの建物内部にニシキゴイ用の水槽を設置する施設も増えてきており、「KOI」の認知度はますます高まっています。

急拡大する東南アジアの中間層

ニシキゴイの輸出額は7割が欧米で、アジアは3割ほどですが、近年はインドネシアやマレーシア、シンガポールを中心に東南アジアへの輸出が活発化しています。

インドネシアは、世帯ごとの可処分所得が年間1万5000ドル(約153万円)から3万5000ドル以下の「アッパーミドル」と呼ばれる中間層が、20年に7000万人に達するとの予測もあります。

経済成長で中間層が拡大する東南アジア市場は、日本の養鯉業者にとって大きなビジネスチャンスとなるかもしれません。

[Sankei Biz]


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