村を襲った飢饉。人々が死の危機に瀕する中、図書館で見つけた本が運命を変えました。
廃材から独学で風力発電を作り上げ、その風車で灌漑ができ、発電で電気が灯る。飢饉からも暗闇からも村を救った20代の発明家ウィリアム・カムクワンバ氏のTEDでのプレゼンテーションです。
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風力発電の参考にした本「エネルギー利用」
飢饉の中、図書館で見つけた本
2001年にマラウイを襲った飢饉。人々が死に直面する中、カムクワンバ氏は「エネルギー利用」という本に出会ったのです。その本には、飢饉対策へのヒントとなる風力発電について書かれていました。
風車は水を汲みあげて発電。水を汲み上げられれば灌漑ができ飢餓への防衛策となると考えた彼は、独学で風力発電を作り始めたのです。
カムクワンバの風力発電とその材料
英語が読めない!材料がない!
飢饉への防御方法を見つけたカムクワンバ氏でしたが、英語が読めず挿絵を参考に試行錯誤を繰り返す日々。
さらに資材が手に入らないため、廃材置き場へ行って材料を拾い、ついに簡単な風車と発電装置を完成させたのでした。
製作中の風力発電を見学する人々
家の前に長蛇の列が!
風車が水をくみ上げるという発電装置によって、夜には電球の明かりが灯るようになりました。
独学で作り上げた風力発電によって飢饉からも暗闇からも抜け出すことができたのです。すると、この快挙を聞きつけた住民がカムクワンバ氏の家に殺到。携帯を充電するために長蛇の列をつくり始めたのです。
カムクワンバが伝えたいこと
カムクワンバ氏は、講演の最後に次のような言葉を残しています。
「私のように夢を追うにも困窮しているアフリカ人や貧しい人みんなに向けて言いたいことがあります。神のご加護がありますように。いつかこれ(TEDでのプレゼン)をインターネットで見ることがあるでしょう。自分を信じてくださいと私は言いたいです。何が起ころうとも諦めないで」
学校にいることが幸せだと語るカムクワンバ氏。図書館で出会った1冊の本が、人生を切り開いていく様子は私たちに学ぶ喜びを教えてくれます。決して流暢とは言えない英語ですが、胸に迫る彼の想いをご覧ください。
[TED]
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