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登山者が1ヵ所に集中することを避けるため、ネパール政府はエベレストの頂上を旅行会社にレンタルすることを検討しています。

A Nepalese sherpa picks up rubbish left by climbers on Mount Everest

Namgyal Sherpa/AFP/Getty Images

登山者の渋滞、ごみ問題も深刻化

登山シーズンに富士山の頂上が登山者で渋滞するのは有名なことです。エベレストでも、年々増加する登山者によって、頂上への渋滞ができています。昨年は、頂上を前にして数日間、登山隊はベースキャンプで待機する必要がありました。

また、登山者が集中することによる、ゴミ問題も深刻化。2013年は500人の登山者により、合計4.4トン以上のゴミがエベレストに捨てられたということです。

また、エベレストのゴミ問題は、ネパール政府が登山者1人当たり8キロのゴミ拾いを義務化したことでも注目を集めました。

ネパール政府は登山者の集中を避けるため、これまであまり登山者に人気のなかった326の頂上を旅行会社にレンタルすることを検討中。

もしこの提案が承認された場合には、国内外の旅行会社が政府にお金を払って、エベレストの頂上をレンタルできるようになります。

慎重な意見も多い

しかし、このようなネパール政府の動きに対して、慎重な意見があるのも事実です。エベレスト登頂に世界で初めて成功したテンジン・ノルゲイ氏の孫にあたるタシ・テンジン氏はガーディアンのインタビューに対してこのように語っています。

山はすべての人に対して開かれているべきです。このような政策を実施しても、エベレストに上りたいと考える人の数は変わらないでしょう。

また、ほかの頂上を目指す人が増えたところで、ごみを広範囲に広げるだけだという意見や、このような私企業との連携は汚職に繋がるという意見もあり、ネパール政府は今後もエベレストをめぐって難しいかじ取りを任されそうです。

[The Guardian / Inhabitat]


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