FLOODS

photo credit: Global Water Partnership via photopin cc

アジアの総人口は約43億人。その内、一日2ドル以下で生活する人々の数は17億人(アジア人口の約40%)に上ります。そして、90%弱は農村部に住んでいます。

しかし、ほとんどのイノベーションは都市部で起きており、2025年までに世界のGDPの60%は600の主要都市が作り上げる、とまで言われています。アジアが今後全体的に発展するためには、貧困層の人々との共存が必要不可欠になってきます。

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ターゲットを変えるだけでプラス9億人

多くのスタートアップが東南アジアなどの新興・途上国から生まれて来ていますが、全てこれら17億人の人々が使うために作られていません。

例えば、eコマース(電子商取引)のビジネスをやろうとします。アジア人口の84%がインターネットでのショッピングに興味がありますが、アジアのインターネット普及率は未だに27%。つまり、ターゲットになるのは、都市人口19億人の約半分、9.7億人になるのです。

スタートアップ企業の多くは、農村部での問題を意識せずに開発に挑んでいます。理由は一つ。ターゲットを貧困層にすると、稼げないからです。

巨大市場を全部カバーする

そんな中、いくつかのスタートアップ企業はアジアの99%をターゲットにし、サービス提供しています。

シンガポールベースの「8villages」は、先日15万ドルを調達し、田舎の農民と市場を繋げています。「One Cent Movement」は、消費者のオンラインショッピングの数%を寄付する事業を展開。フィリピンを拠点にする「Smart Txbks」は、教科書を携帯用のSIMカードに入れ、農村部の生徒たちに提供しています。

しかし、これらのテック系ソーシャルスタートアップが利益率を維持することは非常に困難なのが現状。未開拓の17億人の市場を掴むには、さらに画期的なビジネスモデルが求められ、付加価値をつけることで、巨大マーケットに成長させることが今後期待されます。

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