インターネットの発達によって国と国の距離がますます小さくなる一方で、世界にはまだまだ情報インフラの整っていない地域が多くあるのも事実です。
そんな中、情報へのアクセスが難しい地域に住む人たちに向けて、電話を通じてラジオを届ける取り組み「Kan Khajura Tesan」がインドで始まりました。
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電話を通じて15分間、無料のエンターテーメントを届ける
TVやラジオなどのデバイスは常に電源へ接続する必要があるため、電気の供給がない、もしくは安定しない地域での使用には向いていないという問題を抱えています。
そのため、これらの地域では必然的に代わりとして携帯電話が日常生活のなかで大きな役割を果たすことに。私が1年ほど前バングラデシュに滞在した時にも、確かにほとんどの人がNokiaかSamsungの二つ折り携帯電話を使っていた記憶があります。
ユニリーバの子会社であるインドのヒンドゥスタン・ユニリーバによって開発されたKan Khajura Tesan(日本語で「耳について離れないラジオチャンネル」)は、このようなメディアが届きづらい地域に住む人たちにリーチすることを目的としたラジオステーション。
ユーザーはまずはじめに1800-3000-0123へダイアル、つながったことを確認したら電話切ります。
そうするとすぐにラジオから電話がかかってくるので、その電話を取れば15分間無料でラジオを聴くことができる仕組み。Kan Khajura Tesanは広告収入によって運営されており、ヒンドゥスタン・ユニリーバによるとこのプロジェクトは2013年の開始からすでに1100万人へリーチしたそうです。
プロジェクトのさらに詳しい様子はこちらのムービーもあわせてご覧ください。
グーグルのプロジェクトLoonやフェイスブックのInternet.orgなど途上国にインターネットを届ける取り組みは世界中で活発に行われているものの、やはり直近ではこのプロジェクトやフェイスブックが不在着信を使った広告キャンペーンで示したように、既存のインフラを用いていかに「次の10億人」へリーチするかが大きな課題となりそうです。
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