IMG_3411-540x405

訪問先の学校

こんにちは!

e-Education Projectスリランカ担当の大水希望です。地方学生の可能性を広げることを目標に活動しています。

前回はアンケート調査から見えてきたスリランカの教育事情についてお話しさせていただきました。

今回は大学教授に対して行ったインタビューと最初の学校訪問についてお話ししたいと思います。

SPONSERD LINK

「コミュニケーション」の壁

一週間ものお正月休みが明け、プロジェクト再開です。

お正月に入る前にプロジェクトについて紹介とインタビューをしていた現地NGOの支部を通して、地方の学校訪問をすることが決まっていました。

口頭での説明とメールでのやり取りによって、「学校訪問」を依頼していたのですが、当日同行してくれるスタッフのいる事務所に行ってみると、「幼稚園訪問」の手配がされていたのです。プロジェクトの対象はあくまでも中学生・高校生であり、想定外の事態に驚きました。

原因はコミュニケーション不足でした。私も相手がわかっているだろうと思い、念押しをしていませんでした。なんとか幼稚園の近くの小学校を訪問させていただき、先生方の話を聞くことはできましたが、本来の目的であるOレベル、Aレベルの学校を訪問することはできませんでした。

事前準備の大切さ

sripc

この失敗は単純に連絡不足のみが原因ということではありません。その前の準備不足が原因でした。

私は英語が苦手です。相手が話していることは何度か繰り返してもらってやっと理解できるレベル。自分の話したいことは電子辞書を必死に使いながらでないと伝えられません。

だからこそ、「準備」がとても大切です。インタビューの相手にプロジェクトの簡単な紹介をすることも、それは相手に「協力」という行動を求めるためのプレゼンテーションであり、いかに「事前準備」に時間をかけるかということが重要になってきます。

私はこの事前準備が全くできていませんでした。そのため、自分のプロジェクトをわかりやすく説明するどころか、相手に対して何を求めるのかそれすらも自分の中で整理できていなかったのです。

この準備不足がNGOとの「すれ違い」を生んだのでした。

スリランカのICT事情

university-of-colombo1

photo credit: Student Sri Lanka

現地の教育事情を探るため、現地NGOだけでなくスリランカの大学No.1と言われるコロンボ大学の教授にもインタビューを行いました。プロジェクトの紹介と教育事情の調査をしていることなどを伝えると、多くのアドバイスをくださいました。

教授へのインタビューを通して、スリランカの教育省や他の機関におけるICT教育の取り組みについて知ることができました。

  • ICTA(Information and Communication Technology Agency in Sri Lanka):地方のコミュニティのICTへのアクセスを高めるため数百か所のICTセンターを設立している
  • 教育省:Oレベル/Aレベル向けに学習番組をTVで放送している

すでにスリランカ政府はICTを広めること、ICTを使った教育に積極的に取り組んでいたのです。

使われていないパソコン

IMG_5708

学校訪問をした際、校長室の片隅に使われていないパソコンが一台ありました。

「これは何ですか?」とたずねると、「政府から公立の学校に最低1台ずつパソコンが配られるんだ。1台じゃ生徒たち全員が勉強することはできないし、結局使い道がなくてここに置きっぱなしだよ」との返事。映像授業のプロジェクトを紹介すると、非常に関心を持ってもらえました。

スリランカ政府はICT教育やパソコンを使った教材の利用を推進しようとしているものの、それを受け取る側の学校の先生が効果的に利用する方法を知らなかったり、機材だけ提供されOfficeなどのソフトも入っておらず、インターネットにも接続できないため利用できないという現状があります。

まさに「宝の持ち腐れ」状態だったのです。基本的にどの学校にも1台は設置されているとのこと。まだまだ確認が必要ですが、もしどの学校にもパソコンがあるならば1から機材を準備するよりも圧倒的に進めやすいと言えます。

学校訪問と教授へのインタビューから、政府が教育環境の改善に積極的であることがわかり、スリランカでのプロジェクトの可能性をさらに感じました。

プロジェクトパートナー現れる!?

学校を訪問したり、大学の教授へのインタビューと平行して実施していた大学生へのアンケート調査。

そのアンケートを取った際に、プロジェクトに興味を持ってくれた学生が何人かいたので、もっと詳しく話をするため一度会うことになりました。

次回はその時の大学生たちとの話をご紹介させていただきたいと思います!


途上国の教育課題を若者の力で解決する

SPONSERD LINK