2015年6月6日。
この日はバングラデシュとインド両国にとって特別な日になりました。
40年以上に渡って交渉が続いていた国境問題に終止符が打たれたのです。
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5万人の無国籍問題を解決
バングラデシュのシェイク・ハシナ首相とインドのナレンドラ・モディ首相は、ずっと交渉の続いていた国境問題の解決に向けて、国境線を引き直すことに合意しました。
これによって解決されたのは「飛び地」で暮らしていた約5万人の国籍問題。飛び地で暮らしている人たちは、これまで事実上どちらの国にも属さず、社会サービス的を受けることができませんでした。
今回の国境線の引き直しによって、バングラデシュ国内にあった111カ所のインドの飛び地と、インド領内にあった51カ所のバングラデシュの飛び地が交換され、それぞれの人々は国籍を変えるか、居住地を変えるかを選ぶことによって、「国籍」を手に入れることができるようになったのです。
さらにモディ首相は、バングラデシュのインフラ整備などに対して20億ドル(=約2500億円)の支援を行うことを発表し、インドとバングラデシュの繋がりが一層強くなった記念すべき日となりました。
モディ首相のバングラデシュ訪問で盛り上がる首都ダッカ
国境問題の解決に向けてバングラデシュを訪れたモディ首相に対して、首都ダッカ市内は歓迎ムード一色。首相の訪問先周辺には、以下の写真のようにインドの国旗やモディ首相のポスターが貼られていました。
道路の横には両国の国旗が並び
歩道橋の上には「WELCOME」という横断幕が飾られ
街の至るところに両首相のポスターが並べられていました
ダッカ大学の学生たちに今回のモディ首相訪問の感想をヒアリングしたところ、「これでようやく国が一つになった」と嬉しそうに答えてくれました。
インドとバングラデシュ。隣り合う二つの国の関係は、これから更に深まっていくことでしょう。
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