Nhk special0815

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終戦記念日となる8月15日に放送されたNHKスペシャル『戦後70年 ニッポンの肖像―戦後70年を越えて―日本人は何ができるのか』

70年間戦争のなかった日本とは対照的に、今なお争いが続く世界各地の生の声を紹介しながら、これから私たち日本人は何ができるのかを考える番組でした。

約1時間半の放送の中で、ウガンダをはじめとした途上国で活躍される団体が紹介されていたので、まとめてみました。

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世界各国で活躍する4つの団体

ウガンダの元少年兵たちの社会復帰を支援する「テラ・ルネッサンス」

女優の石原さとみさんが、ウガンダを訪れた話から番組は始まりました。

そこで出会ったのは、幼い頃に誘拐されて、いわれるがままに少年兵になった青年たち。

「命令に従わなければ、殺されていた」

ほんの10年前まで内戦が続き、10万人もの犠牲が生じたウガンダには、壮絶な過去を背負う青年たちが、一般社会に戻るために懸命に勉強する姿がありました。

彼らの社会復帰を支援しているのは認定NPO法人テラ・ルネッサンス。元少年兵だった青年たちが、貧困から抜け出すためにまた戦場へ戻らないよう、高い技術を身につけさせるトレーニングに注力されていたのがとても印象的でした。

もっとテラ・ルネッサンスの活動や少年兵のリアルを知りたいという方は、ぜひ以下の本をご覧ください。

途上国から世界に通用するブランドをつくる「マザーハウス」

バングラデシュをはじめとした、途上国の素材を活かしたバッグを国内外で販売している株式会社マザーハウス。番組のスタジオゲストとして、社長の山口絵理子さんが出演されました。

「今、日本人に何ができるのか?」

番組のテーマでもあるこの質問に対して、山口さんはこう答えます。

現場に行かないと分からないことがある。だから、ぜひ現場を見に来て欲しい。もちろん不安はあると思うけど、私は現場に足を運んだおかげで、生きることが楽しくなった。

過去にトジョウエンジンで何度かマザーハウスの挑戦をご紹介してきましたが、一貫しているのは徹底した現場主義。もし良かったら、ぜひ過去に紹介した記事も合わせてご覧ください。

アフリカの子どもたちに給食を届ける「TABLE FOR TWO」

身近なことから、途上国で苦しむ人たちのために何かできることはないのか?

番組の後半では、視聴者が気軽に参加できるユニークな取り組みとして、アフリカの子どもたちに給食を届けるTABLE FOR TWOの活動が紹介されました。

社員食堂をはじめ、TABLE FOR TWOのメニューを1食食べると20円が寄付されます。20円はちょうどアフリカの給食1食分。つまり、1食食べると、途上国の子どもたちも1食食べることができるという仕組みなのです。

また、番組では紹介されませんでしたが、TABLE FOR TWOには先進国の肥満問題の解決というもう一つの目標があります。だから、TABLE FOR TWOのメニューはどれもヘルシーなものばかりで、自分の健康改善と途上国への支援を同時に実現することができます。

他にも、TABLE FOR TWOは誰でも気軽に支援できる仕組みをたくさん作られてきました。トジョウエンジンでもいくつかご紹介してきましたので、良かったらぜひチェックしてみてください。

東北の復興経験を途上国に応用した「SmartSupply(スマートサプライ)」

2011年に日本を襲った東日本大震災。その復興経験が今、途上国の災害支援の現場で役立っていることをご存知でしょうか?

番組の終盤で紹介されたのは、必要な物資を必要な人たちに届けるためのクラウドファンディング決済システムSmart Supply。東日本大震災の際に活躍した仕組みの一つです。

現在Smart Supplyは今年の4月にネパールを襲った大地震の復興支援で再び活用されています。登山家の栗城史多さんが中心となり、「ふんばろうネパール」というプロジェクトを立ち上げ、たくさんの物資がSmart Supplyを経由して被災者のもとへと届き始めているのです。

今なお復興支援が続くネパール。最新の情報を知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。

まとめと感想

番組では、元JICA理事長の緒方貞子さんをはじめ、世界各国の著名人が戦後70年を迎える日本に対する期待や不安を言葉にされていました。

緒方貞子さんは「もう少し国際的社会に関心を持って欲しい。親近感があって欲しい」と今の若者に対するメッセージを残されました。

スタジオゲストとして出演された元国連事務次長の明石康さんは、「発信力だけでなく、受信力が日本人の良さである」とコメントされました。

それらの言葉に応えるように、番組の最後を締めくくった石原さとみさんの言葉。

国旗を思い出すのではなく、一人の顔を思い出す。それが平和への近道ではないでしょうか。

戦争が終わって70年。それでも争いや苦しみの絶えない世界で、私たち日本人に何ができるのか?

この記事をご覧いただいた皆さんも、良かったらぜひ一緒に考えましょう。

[NHKスペシャル]


途上国の教育課題を若者の力で解決する

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