Nepal constitution

photo credit: Prayer flags via photopin (license)

今年の4月に大地震が起きたネパール。

現在も復興作業が続き、たくさんの課題が残っている中で特に大きな問題が「憲法不在」問題でした。

そして先日9月20日、新憲法が公布され、ついに7年以上続いていた憲法のない状態が解消されました。

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7州の連邦による世俗国家へ

2006年まで内戦が続いていたネパール。

内戦終結後、2008年から新憲法の制定作業が行われてきましたが、政党間対立によって作業は難航。7年間にわたる「憲法不在」状態が続いていました。

この状態解決のキッカケになったのは4月の大地震。迅速な復興に向けて、政党対立が弱まり、新憲法の制定作業が一気に進んだのです。

そして震災発生から約5か月たった9月22日。憲法不在問題に終止符を打ち、新憲法が公布されました。

新憲法ではネパールを7つの州による連邦共和国と規定し、国民の8割を占めるヒンドゥー教を国教としない世俗国家へと移行します。

「わが国は、多民族、多言語、多宗教の国だ」

これは公布に際してヤダブ大統領が述べたコメントですが、新憲法には同性愛者や性的少数者への差別禁止も盛り込まれており、多様性を保証する憲法の柱が強調されています。

今回の憲法制定によって、長年不在だった地方自治体のトップが決まり地方自治の仕組みが整うことが計画されており、復興へ大きく前進しました。

文字通り新しいスタートをきったネパール。政治が安定し、さらに復興作業が進むことを期待しましょう。

[日本経済新聞, Siasat Daily]


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