いつもトジョウエンジンをご覧頂きありがとうございます。e-Educationの吉川です。
ちょうど1年前の今日、ネパールで大きな地震が発生しました。これまで私も現地パートナーと共に活動を続けてきましたが、復興はまだまだ遠い道のりです。
震災から1年がたった今だからこそ、求められる支援とは何なのかを考えてみたいと思います。
2015年4月25日 11:56
1年前の4月25日、ネパールをマグニチュード7.8の大地震が襲いました。
死者数は約9,000名にのぼり、1995年に発生した阪神・淡路大震災の犠牲者数6,434名を上回る壊滅的な被害となりました。崩壊した学校数は約3000校、約100万人の生徒が学ぶ場所を失いました。
震災後、緊急支援として多くの支援がネパールに届き、仮設学校の建設も動き出します。多くの人の支援と想いは、確かにネパールの人々へ届きました。
ただ、震災後に何度もネパールへ足を運び感じたことは、復興にはまだまだ時間と支援が必要だということです。農村部には、支援が行き届いていません。地震発生前の生活を取り戻せていません。
「震災のことを忘れないようにしたい」
「今なお支援を求めている子どもたちがたくさんいることを、もっと多くの人に知ってほしい」
そう思いながら支援活動を続ける中で、最近私が小学生だった時の頃をよく思い出します。
阪神・淡路大震災の記憶
私は、小学校時代を兵庫県神戸市で過ごしました。そして小学校3年生の時、阪神・淡路大震災が起こり、被災しました。
住んでいた東灘区は、家屋は多くが倒壊、高速道路もが崩壊しバスが落下しそうになっていたところです。1月17日の地震発生日から、約2週間にわたる避難所生活を経験しました。
多くの支援物資や励ましの声に、「自分たちは一人じゃないんだ」と、とても勇気づけられたことを今でも強く覚えています。通っていた学校には仮設住宅が建設され、避難所としての役割があったため、本来の学校再開には長い時間がかかりました。
子どもたちにとって普通に学校に通い、勉強することは本当に大切な時間なんだと、実体験からも感じています。
「被災した自分には、学校がない」
「勉強したくてもできない」
「どんどん取り残されていく」
将来に対しての不安感や絶望感があり、きっとネパールの子どもたちも同じ不安を抱えているのではないかと思います。
子どもたちに、学ぶ機会を
ネパールでは、今でも学校の校舎がない、先生がいない、教材がないという子どもたちがたくさんいます。それでも、子どもたちと話をすると、「学校でいっぱい勉強して、将来は先生になりたい」と、照れながらも目を輝かせて話をしてくれます。
「食べ物はある、仮設住宅もある、支援はもう行った」
これで終わらせてはいけません。
これからの子どもたちの未来を創っていくために、今こそ支援が必要で、今だからこそやれることがきっとあります。
最高の映像授業を、全ての子どもたちに
私たちは、震災が発生したネパールのために、2015年10月より教育支援のプロジェクトを始めました。
まずは聞き込み調査から。被災地で学校建設を手がけるNGOの方々や地域住民の皆さんと意見交換に取り組みます。
「学校を建てただけでは先生がいない。結局勉強の力はつかない」
「仮設の学校を作るだけではなく、震災前の状態よりもより良い環境を作れるようにしたい」
被災地の子どもたちが一生懸命勉強できるように、現地の人たちと共にあるべき支援の形を考えてきました。
そして始まった映像教育プロジェクト。都市部で指導力のある先生の授業を撮影し、被災地の学校に映像授業としてDVDに届け始めています。
「いつでも、どこでも、最高の授業の受けることができる」
そんな社会の実現に向けて、私たちは継続的な支援を行っています。
今、できるアクションを
世界では、様々なところで自然災害が発生し、多くの人が支援を求めています。地震が発生し、メディアが多く取り上げている期間だけではなく、被災地はもっと長期的な支援が必要です。
「私たちのことを忘れられるのが怖い」
「ネパールに旅行に来てくれることも、大きな支援の1つ」
現地で何度も聞いた声です。震災が発生してから、求められる支援は時間とともに変化していきます。震災の悲惨さを忘れず、いま自分にできることを行う大切さをずっと感じています。
今なお、ネパールの多くの子どもたちが支援を求めています。e-Educationは、皆さまからのご支援を、現地の子どもたちに責任を持って届けます。
現地で何が求められているのか、皆様からのご支援があるとどんなことができるのか、ネパールプロジェクト特集ページにまとめていますので、よかったらぜひご覧頂き、みなさんの力を貸してください。
世界を変える唯一の方法
世界には、様々な問題があります。ひとりの力で、それを全て解決することは難しいです。
ただ、世界は変えられなくとも、自分のは変えることができます。自分ができる行動を起こす。そうやって一人ひとりが自分を変えようとすることで、少しずつ世界は変わっていくと信じています。
最後になりましたが、熊本をはじめとした被災地の方々へも心からお見舞い申し上げます。
これまで途上国各国で一緒に活動してきたNGO・NPOの皆様が、現在熊本で緊急支援に取り組んでいます。よろしければ、ぜひ日本(熊本)と途上国どちらの被災地にも笑顔が戻るよう、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
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