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「インターネットって、なんか冷たいですよね」

やわらかい笑顔で、少しだけ寂しそうに語るのは、READYFOR株式会社の田才諒哉さん。「でも」と、彼は続ける。

「僕は、そんな温度感のなさそうな場所に”熱”を作りたいんです」

田才さんは、READYFORの国際協力活動応援プログラム『VOYAGE PROGRAM』の担当者。新しい事業を0から立ち上げた発案者でもある。

「国際協力の新しいお金の流れを作る」

大きなミッションを掲げて走り出した『VOYAGE PROGRAM』がどのようにして生まれたのか。田才さんの想い、そして素顔に迫ります。

(聞き手:三輪開人)

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誰もがやりたいことを実現する世界を

ーー早速ですが、READYFORの取り組みについて教えて下さい。

READYFORは「誰もがやりたいことを実現できる世界」を目指して、クラウドファンディングサービスを運営していいます。

クラウドファンディングとは、インターネット上で世の中から共感を集めて、お金に困っている人や団体を応援する仕組みで、アイデアさえあれば誰でも応募することができます。

国際協力をやっている団体にもたくさん活用いただいて、おかげさまで国内最大規模のサービスにまで成長しました。

ーートジョウエンジンの運営団体e-Educationも5年近く前から活用させてもらっていますが、本当に素晴らしいサービスですよね。田才さんは、いつREADYFORのことを知りましたか?

うーん、よく覚えてません。たぶんe-Educationの活動を通じて知りましたね(笑)

最初知った時は「こんな仕組みがあるんだ」と驚きましたが、自分で使ったこともなかったので、正直なところREADYFORの魅力は分かっていませんでした。

READYFORの面白さに気づいたのは、実際に入ってからでしたね。

ーーREADYFORに入ったキッカケは?

入ったキッカケは、偶然なんです。大学のゼミの同期がREADYFORで働いていて、有給インターンを募集しているのを見つけてすぐLINEでメッセージを送りました。

そこから速くて、次の次の日くらいに、代表の米良さんと面接し、その日にはオフィスで働いていましたね(笑)

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挑戦者の声で気づいた、自分にしかできないこと

ーーインターンとして働き始めて、何か変わったことはありますか?

変わったことですか?そうですね、いろんな分野で活躍している人にお会いできるのは本当に楽しかったです。

基本的に毎日楽しくて、肉体的にきついことはありましたが、それが嫌だと思ったことはなかったですね。

ーーなにか困難というか、ぶつかった壁のようなものは?

困難と言えるか分かりませんが、スランプに近い時期はありましたね。毎日同じ作業をしているだけというか、そんな風に感じてしまっていた時期もありました。

どこか冷めてもいた気がします。「別に自分が担当じゃなくても、結果は変わらないのでは?」と、なかなか自分の価値が見出せませんでした。

僕の仕事はキュレーターといって、クラウドファンディングに挑戦する人のプランニングを手伝っているのですが、しっかりサポートしきれていないような、そんな時期が続きました。

ーー難しい壁ですね。どうやって乗り越えたのでしょう?

自分の力で乗り越えたわけではないんです。

ある挑戦者の方が「キュレーターは、ぜひ田才さんにお願いしたい。田才さんがいるから、READYFORで挑戦したい」と言ってくれたんです。それが本当に嬉しくて、一気にやる気が出ました。

個人的な意見ですが、READYFORだけでなくクラウドファンディングサービスの多くは、そのプラットフォームに頼りすぎている気がします。もちろんサービスのデザインやシステムは大事ですが、「人(キュレーター)」の価値を上げることは、まだまだできるなと感じています。

例えば、国際協力に詳しいキュレーターがしっかりいて、その人がいるからREADYFORを選んでもらえる。そんな想いもあって『VOYAGE PROGRAM』が生まれました。

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無機質なお金が、温かみを帯びる瞬間

ーー『VOYAGE PROGRAM』の話を伺う前にもう少しだけ。READYFORでの仕事を通じて、これは楽しかったという思い出があれば教えて下さい。

やっぱりプロジェクトの目標金額を達成し、挑戦者の方々からお礼の言葉をいただいた時ですね。

プランニングの時間も楽しいです。「あのメディアにアプローチしましょう」と一緒に計画を立てて、実際に取り上げてもらった時も嬉しいです。

あと、応援してくれるコメントを見るのが好きですね。

ーー応援してくれるコメントを見ること、ですか?

もう趣味のようになっていますが、アマゾンのレビューを見るように応援コメントを見るんです。

応援コメントには温かいメッセージがたくさん詰まっていて、その方が応援されるべき人だって伝わってきます。

お金って、すごく無機質なものじゃないですか。でも、実際にお金を出してくれた応援者の声に触れると、お金に温かさを感じる瞬間があるんです。

お金と一緒に想いも届ける。これが僕たちの考える、新しいお金の流れです。

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国際協力という業界全体の温度をあげるために

ーー「お金の温かみ」や「新しいお金の流れ」を考えた結果、『VOYAGE PROGRAM』が生まれたのでしょうか?

その通りです。

「温かみを伝える」は『VOYAGE PROGRAM』の大きなテーマにしていて、ずっと前から感じていた課題でもありました。

ーーずっと前からというと?

大学に入ってから途上国に学校をつくろうと、3年がかりでお金を集めました。学園祭で展示ブースを作ったり、イベントを開いてコツコツお金を集めてきましたが、もうちょっと「気持ち」が「お金」に変わる流れがあってもいいんじゃないかと思っていました。

READYFORに入り、国際協力の最前線で活躍する人たちに出会い、その想いは強まりました。覚悟を持って本気で活動している人たちの熱量は、きっと多くの人たちの心を掴み、そこに新しいお金の流れが生まると信じています。

ーーそのための『VOYAGE PROGRAM』なのですね。従来のクラウドファンディングサービスとの違いを教えて下さい。

2つ大きな特徴があります。

1つは「サポーターによるワークショップ」です。今回のプログラムでは、各業界で活躍している三人の方が「サポーター」として協力いただき、参加団体の方々に「温かみを伝える」ためのワークショップを開催しました。

ワークショップでは、サポーターからアドバイスを受けるだけでなく、参加団体同士が意見を交換し合い、より良いプロジェクトを目指して切磋琢磨しているように感じました。

参加団体の方からは「こういう場が以前から欲しかった」と嬉しい声もいただきました。国や分野が違ってもそれぞれ似たような課題を抱えており、8団体でそれを共有する場ができただけでも、ワークショップを開いた価値があったんじゃないかと思います。

ーーなるほど。もう一つの特徴は何でしょう?

もう一つは「合同イベントの開催」です。全8団体が集まって、現在6月11日のイベント開催に向けて準備を進めています。

目的は、新しいネットワークを作ることです。イベントに参加いただく方は、おそらくどこかの団体を応援している、もしくはご存知の方でしょう。ただ、全ての団体を知っているという人は少ないんじゃないかと思います。

これまで知らなかった団体と繋がって、参加者同士も繋がって、その場全体の温度が上がっていく。そして、国際協力という業界やコミュニティ全体の温度が上がっていく。そう信じています。

ーーそれこそが『VOYAGE PROGRAM』の狙いなのですね。最後に、一言お願いします。

人と人がつながると温度が生まれます。繋がりが増えれば増えるほど温度が上がり、新しいお金の流れも生まれます。

『VOYAGE PROGRAM』に参加いただいている団体のうち、もしご存知ない団体があればぜひこの機会にチェックしてみてください。そして良かったら、ぜひ6月11日のイベントにもお越しください!

イベントに参加する »

(インタビュー終わり)

『VOYAGE PROGRAM』参加団体情報

『VOYAGE PROGRAM』には世界各地で活躍している8つの団体が参加しております。良かったら、ぜひチェックして彼らの新しい挑戦や想いに触れてみてください。

6/11のイベント詳細を調べる »


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