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「自衛隊」「PKO」「駆けつけ警護」

日本人には馴染みのない言葉でメディアでも放送され続けている国、南スーダン。日本にいると、現地に派遣されている日本人のことが語られがちですが、そこには紛争下で生活をしているたくさんの人々がいることを忘れてはいけません。

今回は、そんな南スーダンで活動をしている、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンの千田愛子さんにお話を伺いました。

千田さんの挑戦、そして素顔に迫ります。

(聞き手:田才諒哉)

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様々な過去が、今の自分へ

ーーまずはじめに、千田さんが国際協力を始めたきっかけについて教えてください。

明確なきっかけがあったわけではないのですが、これまでの様々な経験が今につながっているのだと思います。

小学生のときにガールスカウトに参加しており、そこでユニセフ募金の活動をしたり、父の転勤でベトナムでインターナショナルスクールに通いながらボランティア活動をしたことを今でも覚えています。そこから大学では国際政治学を学び、国際協力に徐々に感心を持つようになっていきました。

新卒では一般の民間企業に就職したのですが、その後NGOでのインターンや一般社団法人での勤務を経て、2015年よりワールド・ビジョン・ジャパンに入団しました。

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ーー現職では、南スーダンの支援をメインで活動されているということですが、どのような活動を行っているのでしょうか?

前職の一般社団法人で働いていたときから、南スーダンで支援事業をしていました。ワールド・ビジョン・ジャパンでも、首都のジュバに定期的に訪れ、事業の進捗管理や予算管理などコーディネーターとしての仕事を行っています。

しかし、2016年7月、紛争の再発により南スーダンへ行くことができなくなりました。ですので、今はスカイプを使って現地と調整を行ったり、ケニアのナイロビまで南スーダンのスタッフに来てもらいミーティングを行うなどしています。

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南スーダンの両親を亡くした子どもたちのための施設にて

先の読めない今こそ、ニーズから目を逸らさずに

ーー南スーダンの現状については、日本でもメディアで放送されたりしていますが、そのことについて千田さんはどう思われていますか?

日本では、駆けつけ警護の話や自衛隊が継続して活動をしていいのかといった話題ばかりで、南スーダンの人たちの人道危機についてはあまり触れられていないように思います。

2011年に独立したばかりの南スーダンは、これまで平和構築や国づくりに向けて前向きに動いてきているところでした。それが、2013年12月に紛争が再発し、希望を持ち始めた国民がまた紛争下に巻き込まれるというのは、とても心苦しく、また世界で一番新しい国でこれからというときに情勢が悪化したことが本当にショックでした。

これから南スーダンがどうなるのか、まだ先が読めない状況です。しかし私たちは、緊急支援だけでなく、紛争下とはいえ地域によってそのニーズも異なっているので、各地域のニーズをしっかり把握しながら、適切な支援活動を継続していきたいと思っています。そのためには、日本の皆様からのご支援が必要なのです。

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南スーダンでは、まさに今も深刻な状況が続いています

まずは知ってもらうことから

ーー今回挑戦中のクラウドファンディングにかける意気込みを教えてください。

もちろん南スーダンへの支援のために資金調達をしたいことはそうなのですが、それだけでなく、この問題を多くの人に知っていただきたいと思っています。

南スーダンの人道危機でさえなかなか伝えられていませんが、実は南スーダンにはコンゴなどの隣国から入ってきた難民がいます。なぜわざわざ危険な地域だと思われている南スーダンに避難してくるのか、と思うかもしれませんが、彼ら・彼女らも自国の武装勢力から逃れたいというような様々な事情を持っています。

そうした人々がいることを知ってほしいですし、命の危険を感じて逃げてきた人たちを見過ごすことはできません。

実は入団前のインターン時代に、ファンドレイジングのキャンペーンスタッフとして、街頭キャンペーンでNGOへの支援を依頼する仕事をしていたことがあります。そのとき、問題について知らなかった人が私の話を聞いて興味を持ち、支援の必要性を理解してくださる、そして支援に参加してくださる。そしてそんな方々との出会いが日々あることに喜びがありました。

まずは知ることから。そして行動に起こしてもらえる場所として、今回のクラウドファンディングのような「寄付」という形があると思っているので、ぜひ多くの人にまずは問題を知っていただき、そして何か具体的なアクションを起こしてくださったら嬉しいなと思います。

(インタビュー終わり)

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『VOYAGE PROGRAM』での挑戦

『VOYAGE PROGRAM』は、国際最大規模のクラウドファンディングサービスを手がけるREADYFORが新たにはじめた国際協力活動応援プログラムであり、アライアンス・フォーラム財団は第2回参加団体に選出されました。

千田さんたちは「あなたもサンタに!南スーダンにいる9,000人の難民の命を守ろう」というプロジェクトの成功に向け、現在活動資金を集めています。

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