インドでは鉄分不足で貧血に苦しむ女性の割合が、妊産婦の場合だと約58%と深刻であることをみなさん、ご存知ですか?今回は、そんなインドの貧血問題の改善に取り組む「Healthお届け隊」のクラウドファンディングプロジェクトについてご紹介します!
インドの貧血事情
世界では約20億人が鉄分不足で貧血に苦しんでいますが、インドはその中でも妊産婦の貧血率が約58%と深刻な国です。ベジタリアンが多いこと、女性の地位の低さ、出産の間隔の短さなどから、特に農村地方は貧血に苦しむ女性が多くいます。貧血状態で出産すると死の危険も…。
下まぶたの裏が白いのは貧血である証拠
インド政府はこの状況を打開するために、なんと40年も前の1972年から、妊産婦や子どもに鉄錠剤を無料で配布しているのです。しかし、配布率は6割程度にとどまり、鉄錠剤が食欲不振や吐き気などの副作用を持つために服用率はもっと低く、貧血率に改善は見られていません…。
貧血改善に乗り出した5人の「Healthお届け隊」と「鉄なす」
この課題を知った創価大学生5人は、途上国の女性と子どもにより良い健康を、との思いで自らを「Healthお届け隊」と名付け、貧血改善への挑戦を始めました。
貧困問題、健康問題、地方創生など色々な分野を勉強する法学部&経済学部のメンバー
政府の政策よりもっと手軽で持続的な方法はないのか…!そんな時カンボジアの「幸運の鉄の魚(Lucky Iron Fish)」との運命的な出会いがありました。
カンボジアの取り組みはこちらをチェック!
鉄を料理と一緒に茹でることで鉄分が摂取できるという仕組みを、ベジタリアンの多いインド版にできないかと考えた末、たどりついたのが「鉄なす」です。「鉄なす」とは、大阪の中小企業池永鉄工株式機会社の生産するなすの形をした鉄の調理器具のこと。
鍋にポンっと入れるだけで、何度も持続的に使用することができるのです。しかもなすは北インド原産というお墨付き!(笑)インドの女性たちに必要なのはこれかもしれない!というひらめきがHealthお届け隊を突き動かす原動力となりました。
春、インド農村へ
Healthお届け隊は「鉄なす」がインドの人々に受け入れられるのかを調べるため、インドの農村で活動するNPOアーシャ=アジアの農民の歩む会(以下アーシャと略称)のスタディーツアーに参加、インド・ウッタルプラデッシュ州アラハバード県の村に滞在しました。
村の女性たちの前でプレゼンをし、鉄なすを入れた料理教室を開いた結果、鉄なすは大好評!!!多くの女性たちから鉄なすを使って貧血改善をしたいとの声があがったそうです。
村の女性たちの前でポスタープレゼン。左の男性がヒンディー語に翻訳してくれました
アーシャの家庭菜園×「鉄なす」でもっと健康に!
Healthお届け隊の活動に協力してくださっているアーシャは、インド農村で長年有機農業や保健事業を展開するNPOです。
アーシャは現在、村の保健ボランティアと一緒に家庭菜園を広めています。「ベジタリアン」といってもじゃがいもと豆がほとんどの農村の食生活。それを変えるために、スーパーフードと呼ばれるモリンガやほうれん草を育てるように啓蒙を続けており、村には徐々に家庭菜園が増えてきています。
保健ボランティアによる家庭訪問。母乳育児や野菜を育てる大切さを村のお母さんに丁寧に教える
Healthお届け隊は食材から栄養度を高めるアーシャの活動×生活の知恵「鉄なす」で、もっと栄養価の高い食事にできると信じています!
鉄なべや鉄包丁を使っていた昔の日本人は貧血になる人が少なかったように、鉄でできた料理器具を使うのは不足しがちな鉄分を摂取するための生活の知恵です。そして、「鉄なす」を新しい生活の知恵として、インドに広めることを目標に活動を続けています。
鉄なすを一緒に届けてくれる方を募集中です!
現在Healthお届け隊は、一つ1000円の鉄なすをインドの農村に300個届けることを目標に、クラウドファンディングという方法を用いて、2017年7月13日(木)まで支援金を募集しております。
現時点で目標金額を達成することはできていますが、鉄なすを300個に限らず、より多くのインドの農村に届けるために、まだまだこのプロジェクトに対するご支援ををお待ちしております。
ご支援いただいた方には感謝の気持ちを込めて、サンクスメールと活動報告書、インド直送のお土産を送らせていただきます!
1人でも多くのインドの人々の健康的な生活と命を守るため、皆様のお力をぜひお貸しください!!
Healthお届け隊のプロジェクトの応援をよろしくお願いします。
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