マカバランの生徒と!
こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
少しずつ秋めいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。
今回のフィールドスタディの目的は「参加者がフィリピンの社会課題を解決するための一歩を考えること」です。
この記事では、11日(日)・4日目の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。
4日目の流れ
- マカバラン中学校オープンハイスクール訪問
- ゴミ山訪問
日曜も開校!マカバラン中学校オープンハイスクール
4日目はマカバラン中学校から、プログラムスタートです。
マカバラン中学は日曜日に開校している、とても貴重な学校です。
マカバラン中学に到着するや否や、生徒たちによる太鼓や楽器の演奏で、私たちを歓迎してくれました。
中には感激して、涙を流す参加者もいたほど、場が温かいムードに包まれました。
音楽で歓迎してくれました
フィリピン人にとって、日曜日はファミリーデー、教会に行ったり、家族と一緒に過ごしたりする日です。
そんなファミリーデーにわざわざ学校を開けて、オープンハイスクールを開くとなると、先生たちは自分たちの貴重な日曜日を犠牲にして教壇に立つこととなります。
中には自分の子どもを他の家に面倒を見てもらい、学校に来ている先生も。
先生からヒアリング
マカバランの生徒たちに「将来の夢は?」と聞くと、「先生になりたい」と答えてくれる生徒が多く、献身的な先生たちが生徒のロールモデルになっていることを感じました。
「自分は将来こんな人になりたい」と思える人が近くにいることは、子どもたちの心の支えになるのだと思います。
生徒との対話ではこんな話を聞かせてもらいました。
19歳のオノラト君です。
「平日はマッサージセラピストをやっています。僕は家計が厳しいから平日は働いているし、平日の学校には通えないんだ。
どの授業の先生も、日曜には自分の家庭の時間を犠牲にしてでも、本当に僕たちのために授業をしてくれていることを心から感じるし大好きです。
でも、僕は月曜から土曜まで仕事をしてて、今日も日曜日だけど、今日の授業が終わったらまた仕事なんだ。
家計が苦しいのはもちろんだけど、僕の家は遠いし、雨の日はいつも通学で通る川をボートで渡れなくなるのが困ってるし、授業を欠席した時はFacebookのグループチャットで先生に連絡をしたいんだ。
でも、僕はスマートフォンを持ってないから友達にスマートフォンを借りたり、月に3000円くらいしか収入が無いけど勉強のためにインターネットカフェでFacebookに入ったりしてるんだ。
それからお客さんがいない時は、もちろん教科書で勉強してるよ」
市場内にあるインターネットカフェ
私はオノラトくんの話を聞いて、自分より年下の子どもが覚悟を持って仕事や勉強をしていることを知り、自分との違いに圧倒されてしまいました。
もしe-Educationが、少しでもこの子の力になれているのなら、意味のある活動ではないだろうかと感じました。
生徒へヒアリング
集めてきたゴミに適切な処置もできず、放置されるゴミ山
午後からはカガヤンデオロ中のゴミが集められてくる、ゴミ山を訪問しました。
フィリピンは所得水準が低いので、食料品や日用品もバラ売りでないと売れません。
そのため、必然的に個包装が多くなり、ゴミの量も非常に多くなります。
ビニールのゴミが多い印象
ゴミ山の下に地下水を貯める池がありましたが、ちゃんとした廃棄処理が施されているようには見えません。
そもそもフィリピンには「ゴミを分別する」という概念がまだ市民に浸透しておらず、一旦ゴミをゴミ山に集めてきて放置し、ある程度の山になったら土で埋め固めるという一連の流れを繰り返しています。
ひと昔前には、大きなゴミ山が雪崩のように崩れてきて、たくさんの死者が出たこともあったそう。
ゴミ山で暮らす人も
ゴミ処理に限ったことではありませんが、フィリピンは十分なインフラが整っていません。
日本であれば曜日ごとに可燃ゴミや不燃ゴミ、ビン・カンなど、ゴミ収集車が時間通りにゴミを回収してくれますが、それは当たり前のことではないと気付かされます。
逆に、だからこそ、フィリピンの伸びしろも感じさせられました。
公共投資でカバーできるであろう部分も大きい、まさに開発途上国で、これから改善していける余白なのだと思います。
私たちe-Educationは、「最高の授業を世界の果てまで届ける」を使命に、フィリピンのオープンハイスクールの支援をはじめ、こうした開発途上国における教育支援の活動をしています。
ぜひ私たちと一緒に、世界の子どもたちを寄付で応援しませんか?
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