フィリピン(ミンダナオ)プロジェクト | トジョウエンジン https://eedu.jp/blog 途上国のイメージを豊かにするノンストップ・デイリーマガジン Tue, 19 May 2020 08:53:07 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.6.15 劣等感から海外で挑戦。7ヶ月で「やりきった」と思えるようになるまでの私の道のり(金井貴佳子) https://eedu.jp/blog/2019/11/04/kanai_7months/ https://eedu.jp/blog/2019/11/04/kanai_7months/#respond Mon, 04 Nov 2019 10:45:13 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49625 みなさん、こんにちは、e-Educationフィリピンプロジェクトインターンの金井貴佳子です。 2019年4月にフィリピンのミンダナオ島・カガヤンデオロに来て7ヶ月が経ちました。今回の記事では、1年間休学を決意して、実際 […]

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みなさん、こんにちは、e-Educationフィリピンプロジェクトインターンの金井貴佳子です。
2019年4月にフィリピンのミンダナオ島・カガヤンデオロに来て7ヶ月が経ちました。今回の記事では、1年間休学を決意して、実際に飛び込み、7ヶ月経って思ったことや感じたこと、やりがいについてお伝えしたいと思います。

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海外に飛び出した理由

私がそもそもe-Educationのインターンに応募し、1年間休学をしてインターンをしようと思ったのは、「中途半端な自分から抜け出したい」ということでした。はじめはネパール担当として採用され、当時の記事に詳しく書いてあるのですが、大学生になり上京し大学生活を過ごしているうちに、劣等感にかられるようになりました。

周りがキラキラして見えて、それに比べて自分は何も誇れるものがなく、自分に自信が持てなくなったり、やりきったと思えるものも何もなく全部中途半端な自分から抜け出したいという想いが募っていきました。

小学校の時からいつか海外で暮らしてみたいと夢見ていたこともあって、その“いつか”はきっと今だ!と思い、大学2年の6月にインターンを応募し今に至ります。渡航前に掲げたフィリピンでの1年間の私の目標は2つ。「やりきること」と「たくさん挑戦してたくさん失敗すること」。この2つの目標を達成するべく、覚悟を持って日本を飛び出したのが、今から7ヶ月前のことです。

現地に来て最初の仕事、「フィリピンフィールドスタディー’19」

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現地の学校の先生にフィールドスタディーの詳細を伝えている様子

私が、4月に来て、最初に任された仕事は「フィリピンフィールドスタディー’19」の現地側の準備でした。最初はそこまでやる気もなく、周りから「大丈夫?進んでる?」と心配されるほどでした。

自分がやりたくて生まれたプロジェクトではなかったし、5泊6日の大まかな日程こそ決まっていたけれど、割と人ごとで取り掛かっていました。とりあえず、TO DOをこなしていく。そんな始めの2ヶ月でした。しかし、ただTO DOをこなすだけで、ことが進むわけではありません。時に壁にぶつかり、職員の方に相談したり指示を仰ぐことはなんどもありました。

そこで職員の健さんから、「たかちゃんは、どう思うの?現状と問題点だけではなくて、それに対しての解決策もいくつか提案してくれる?」と言われたのです。今となっては当たり前ですが、解決策まで、それも1つだけでなく複数、インターンの私が考えるものだと思っていなかったので、最初は本当に困り果てていました。

しかし、解決策まで考えていると、不思議なこと、自分の意思とか「こうしたい!」、「こうやったらもっと面白くなるのでは!」などなど自分なりの考えが生まれてきました。そして、現地で一緒に考えてくれるe-Educationのパートナーのクリスと話しながら動いているうちに、いつの間にかどんどんフィールドスタディー(以下、FS)に対して愛着が湧いてきました。

FS期間中に訪問したいところの先生にアポを入れ、その先生方と打ち合わせをしていると、イメージの解像度がどんどん上がっていき、その想いはさらに加速していきました。

そして、7月20日、参加者の皆様と、6日間での現地の滞在がより充実したものとなるように、事前にフィリピンやカガヤンデオロについて学ぶ、「事前研修」を行いました。参加者の顔と人となりが分かって、フィリピンやe-Educationに対する想いに触れたことで、参加者の皆様が来るまで、もっといいものにしていこうと主体的に思えるようになりました。

何事も、順調だったわけでもありません。開催の2週間前くらい、訪問する学校の先生と詳細な打ち合わせをしに行って、伝えなきゃいけないことを一通り伝え、帰宅している最中のことです。

その先生から、「さっき話していた日は、祝日だったことに今気づいたわ。祝日だから生徒も誰もいないわ。他の日程に変えてもらえる?」と言われたのです。

祝日ならもっと早く教えてよ!と内心で思いつつ、何故私もフィリピンの祝日カレンダーを確認していなかったんだろうと反省もしました。理想の日程が崩れていき、もう一度考えなおさなければいけない状況になったわけです。

1つスケジュールがずれたり変更しなければいけなくなると、他の日程や他のスケジュールも調整しなければいけません。複数の学校や組織と連携して組んでいるFSだからこその難しさと、でもそれを乗り越えた時のやりがいは一層強く感じられました。

「やりきった」と思えるようになるまで

そして、FSが始まると、これまで現地で準備してきたことが実際に現実になっていきました。

何よりも、参加者の皆様が、現地の子どもたちと楽しそうにいろんな話をしたり質問している姿を見たり、現地の歓迎に応えようとお礼に「ソーラン節」を踊ろう!と提案して全力で踊ってより良い場を一緒につくってくださったり、私が事前に作成したしおりに参加者がたくさんメモをとって書き込んでくださっていたり、そういった一つひとつの光景は、これまでの全てが報われたような気がして、大変なこともあったけれど、ここまで全力でやってきてよかったなと思えた瞬間でした。

FS最終日には、参加者を2つのチームに分け、ここまでの5日間で気づいたことや感じたこと、考えたことをもとに「カガヤンデオロ市の社会的な課題」をテーマにカガヤンデオロ市役所にあるユースチームに向けて、プレゼンテーションを行う場がありました。

2つのチームとも、渾身のプレゼンを準備してくださり、英語に不慣れな参加者もいらっしゃいましたが、そんな方も一生懸命英語のスクリプトを準備して挑んでくださっている姿を見たりして、夜の振り返りミーティングの時間では、本気で6日間を過ごしてくださったことに感謝と感動で涙が溢れてきました。「やりきった!」心から自信を持ってそう言うことができました。

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最終プレゼンの様子

目の前のことをやり続けることで、いつか未来は切り開ける

私のフィリピンインターン生活も残り5ヶ月を切りました。4月に比べれば、できることが随分と増えたように感じます。

7ヶ月間過ごす中で、「なんだかちっともうまくいかないな」そう思わずにはいられない時は何度もありましたし、帰り道、歩いていれば自然と涙が出てくる時もあり、こんな頑張っているはずなのに、なんで認めてくれないんだろう、理解してもらえないんだろう、と不満がひっきり無しに出てくる時もありました。

それでも、フィリピンフィールドスタディーをはじめとした様々なプロジェクトに全力でやっていくうちに、「目の前のことを一生懸命やっていれば、いつか突破できる時が絶対に来る。」そう思えるようになりました。

今でも想定外の問題やトラブルは起こりますが、そういった出来事に対しても、ひとつひとつ逃げずに立ち向かって、乗り越えていく。それを重ねていくうちに、渡航当初、やってみたいなと思いつつ、どう始めていいかわからなかったことも、今では目の前のステップが見えるようになってきました。

その一つが今、様々な理由で週に一度しか学校に通えない人が高校課程の勉強をできるオープンシニアハイスクールプログラム(OSHSP)というクラスの支援に取り組んでいることです。

このクラスでは、「自分の夢やキャリアに対してもっと関心を持ってもらう生徒を一人でも増やしたい」そう思い、ロールモデルのビデオを届けてみたり、奨学金の情報を届けてみたりしています。

1週間に1度しか学校に来るチャンスのない彼らは、平日に通っている通常クラスの生徒に比べて得られる情報が少ないと言うのが現状です。まだまだ、ひよこサイズのプロジェクトではありますが、「夢に終わらず自己実現のために努力する人が増える社会」の一助になれるように、残りの滞在期間を全力で過ごしていきたいと思います。

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海外インターンプロジェクトについて、少しでも興味がある方は、ぜひ、説明会に足を運んでみてください!迷っていても、一歩行動してみることで、やってみたいことやなりたい自分の解像度がぐっと上がって見えてくるはずです。説明会にて、お待ちしております!

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【振り返り!】フィールドスタディ事後研修 https://eedu.jp/blog/2019/09/18/philippines_fieldstudy_after_2019/ https://eedu.jp/blog/2019/09/18/philippines_fieldstudy_after_2019/#respond Tue, 17 Sep 2019 23:19:45 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49342 現地スタッフもオンラインで こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。 8月31(土)に「フィリピンフィールドスタディ’19 事後研修」が行われました。 約一週間のフィールドスタディを終えて、参加者 […]

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現地スタッフもオンラインで

現地スタッフもオンラインで

こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
8月31(土)に「フィリピンフィールドスタディ’19 事後研修」が行われました。
約一週間のフィールドスタディを終えて、参加者が今何を感じているのか、学びや気付きをシェアしました。
この記事では、当日の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。

事後研修の流れ

  1. 現地スタッフ・クリスからの動画を視聴
  2. 感動したこと、印象に残ったことを共有
  3. will・can・must、3つの価値観を再確認
  4. これから日本でできるアクションを考える

クリスからの動画&カガヤンデオロのその後

まずは、フィールドスタディ最終日にフィリピン・カガヤンデオロ現地スタッフのクリスからプレゼントしてもらった、動画の完成版を全員で視聴しました。
(クリスはフィールドスタディ期間中の忙しい合間を縫って、素材となる動画を撮影し、編集まで行なってくれていました!)
カガヤンデオロで過ごした濃密な記憶が、全員に想起されることとなりました。

動画はまるで一本の映画のようでした

スタッフの坂井から、フィールドスタディ最終日にオロユース(18〜30才のカガヤンデオロの若者によって構成される市直轄の議会)に提案したプレゼンテーションの進捗報告もありました。
Aグループの提案が、引き続き条例改正の検討に繋がっているのは前回の記事でも紹介させていただいた通りです。

一方、Bグループの「カガヤンデオロの子どもたちのモデルケースとなるような大人を取り上げた映像授業」という提案も、オープンハイスクール(さまざまな事情から平日の学校に通えない生徒のための週末教室)の校長先生や、これから導入が検討されている学校の校長先生など100人規模で集まるカンファレンスでシェアされることが決まったとのことでした!

これから実現に向けて、取材対象となる人の選定や、オロユース側とe-Education側の役割分担など、より具体的なことが話し合われるそうです。

まだフィールドスタディから1ヶ月も経たないうちに、各所に良い効果が現れていて、嬉しい限りです。

感動したことや、印象に残ったことを共有し、効果を実感

続いて参加者とスタッフ含め、今回のフィールドスタディを通じて「感動したこと」「印象に残ったこと」「学んだこと」「e-Educationやフィリピン教育局へ伝えたいこと」のシェアを行いました。
参加者からいただいた、

「フィールドスタディが来年、再来年とずっと続くイベントになってほしい」
「今は高校生だけど、大学生になったら海外インターンに応募したい」
「最終日のプレゼンテーションに向け、全員が一丸となった瞬間は感動した」

という言葉が、とても嬉しく、今も心に残っています。

紙芝居を用意して発表してくださった方も

紙芝居を用意して発表してくださった方も

参加者だけでなくスタッフからも

「他の生徒のロールモデルになろうと頑張っている生徒を見て、気持ちを新たにした」
「参加者が国際協力に関わる原体験づくりに貢献できたのが嬉しい」
「普段の業務からは気付けなかった学びがあり、視野が大きく広がった」

という感想が上がってきて、フィールドスタディの恩恵を受けたのは参加者だけでなく、スタッフ、ひいてはe-Educationのフィリピン事業が一歩前に進んだ印象がありました。

will・can・must、3つの価値観で自己内省

日本に帰国した私たちに、今どんな変化が起きているのかを内省するため「will・can・mustの3つの円」を使って、価値観の洗い出しを行いました。

  • will…情熱を持って取り組める、好きなこと
  • can…世界一になれる、得意なこと
  • must…経済的原動力なる、人のためになること

スタッフの事例紹介

スタッフの事例紹介

「マイノリティにある人を知ることや、新しい世界を知ることが好き」
「物事を追及したり、自分の中で気付きを得たりするのが好き」

というように、短い時間の中で、それぞれ今の価値観をアウトプットして、発表しました。
参加者の中には、「以前は途上国の子どもたちのことを可哀想とばかり思っていたけど、今回のフィールドスタディを通じて、ポジティブな見方もできるようになってきた」と仰ってくださる方もいました。

私たちが日本でできるアクション

フィールドスタディ後の取り組みと、3つの円で再確認した価値観を掛け合わせて発表しました。
たとえば、

  • 学校に戻ったら、現地で見たこと聞いたことを発信して、募金を集めたい
  • 世界中の子どもの遊びを勉強して、日本の子どもたちに伝えていきたい
  • 半年以内に、特技を生かしたチャリティイベントを主催したい
  • SNSでe-Educationの投稿を見かけたら、必ずシェアしたい

といった具体的なアクションが次々に挙げられました。

フィールドスタディはこれで全行程が終了となりますが、大事なのはむしろこれから、むしろスタートです。
参加者とスタッフ、その場にいた全員がそれぞれの場所で、それぞれができるアクションをしていけると確信した事後研修でした。

最後になりますが、e-Educationでは、毎月寄付(マンスリーサポーター)だけでなくこれらの具体的なアクションへ、主体的に参加してくださるボランティアさんを「アンバサダー」と呼んでいます。
アンバサダーミーティングは毎月定期的に行われていて、チャリティバーベキューやバースデードネーション(誕生日に友人から寄付を募ること)など、これまでに30回近いプロジェクトが、アンバサダーの方達によって企画・実行されています。

この記事を読んで下さっているあなたも、もしご興味があれば、e-Education事務局までご連絡ください!
e-EducationのFacebookやTwitterアカウントでは、アンバサダー情報以外にも、現地の活動の様子・現地の子どもたちの声など、様々な情報を随時更新しています。
こちらも、是非フォローをお願いします!
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【オロユースに最終プレゼン!】フィールドスタディ5日目&6日目 https://eedu.jp/blog/2019/09/12/philippines_fieldstudy_last/ https://eedu.jp/blog/2019/09/12/philippines_fieldstudy_last/#respond Thu, 12 Sep 2019 08:12:05 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49325 無事に全行程を終了できました こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。 先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。 今回のフィールドスタディの目的は「参加 […]

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無事に全行程を終了できました

無事に全行程を終了できました

こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。
今回のフィールドスタディの目的は「参加者がフィリピンの社会課題を解決するための一歩を考えること」です。
この記事では、5日目と最終日の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。

5日目の流れ

  1. ラフティング
  2. 最終プレゼンテーションに向けて打ち合わせ
  3. フェアウェルディナー

最終日の流れ

  1. オロユースに最終プレゼンテーション

カガヤンデオロ川でラフティング!

5日目の午前中は、初日にカガヤンデオロ市長にプレゼントしていただいたラフティング(川下り)をしました。
私自身、今回が生まれて初めてのラフティングでした。

とっても楽しそう!

とっても楽しそう!

ボートでかなり流れの速いところを下ったり、思い切り川に飛び込んだり、オールで水をかけあったり。

全身で大自然を感じることができました

全身で大自然を感じることができました

カガヤンデオロ川の上流から約3時間ほどのラフティングだったのですが、楽しくて時間が過ぎるのもあっという間でした。
旅の疲れをここで一気にリフレッシュできたように思います。

最終プレゼンテーションに向けて打ち合わせ

明日の最終日には、オロユース(18〜30才のカガヤンデオロの若者によって構成される市直轄の議会)に、フィールドスタディを通じて得た気付きや学びから、カガヤンデオロをより良くしていくための提案の時間があります。
最終日に向けて、これまでの各日程の最後に振り返りの時間も設けていました。

議論にも熱が入ります

議論にも熱が入ります

AチームとBチームの2つに分かれて、メンバー間で議論を重ねました。
「オープンハイスクール(何らかの事情で平日の中学校に通えない人が土日に通えるクラス)の生徒がより夢に近付くためにはどうすればいいのか」
「情熱に溢れる先生方が働きやすい職場を整えるためにはどんなことが必要なのか」
各々が納得のいくまで意見を出し合いました。

最後の夜!フェアウェルディナー

5日目のラストは、カガヤンデオロの教育局の方、e-Educationのもう一つの活動地であるカミギン島の教育局の方と一緒にディナーを楽しみました。

わざわざカミギン島からいらしてくださいました!

わざわざカミギン島からいらしてくださいました!

参加者全員から今回のフィールドスタディを通じた感想もシェアしました。
その場にいた全員の胸に込み上げてくる感情があり、スタッフ含め思わず皆涙してしまうような豊かな時間となりました。

英語で感想をシェア

英語で感想をシェア

いざ、オロユースに最終プレゼンテーション

最終日はいよいよオロユースにプレゼンテーションです。
プレゼンテーションのテーマは「カガヤンデオロの社会課題」と、大きなテーマ。

まずBチームのプレゼンでは「カガヤンデオロの生徒たちの夢のロールモデルとなるような大人を紹介する映像教材」を提案しました。

これまでの学校訪問を通じて、たくさんの生徒から直接ヒアリングを行いました。
驚くことに、カガヤンデオロの子どもたちは将来の夢を聞くと、必ず何かしらの職業を答えてくれます。
そんな子どもたちも、自分の夢のロールモデルとなるような大人が近くにあまりいないので、なかなか夢への第一歩を踏み出すことができないかもしれない、と考えました。

Bチームの発表が始まりました

Bチームの発表が始まりました

「e-Educationらしい映像授業で、生徒たちにサクセスストーリーを知ってほしい」
「カガヤンデオロの子ども達は宝だから、それぞれの夢のスタートラインに立ってほしい」
そんな純粋な想いから、オロユースに提案をしました。

続いてAチームの発表です。
Aチームが発表したカガヤンデオロの課題は、以下4点に集約されます。

  1. オープンハイスクールの存在が、子どもの親やワーキングスチューデントの雇用主などに認識されていないケースがある
  2. 家から学校までの距離が遠すぎたり、家事を手伝ったり、子育てなどで学習に対する時間が足りないケースがある
  3. 雇用主や両親にオープンハイスクールに通うことが許されていないケースがある
  4. 生活費だけでなく通学費用がかかり経済的に学校に通えないケースがある

Aチームの発表開始!

Aチームの発表開始!

また、課題解決提案に対しては、以下5点が挙げられました。

  1. 働いている若者には教育の機会を妨げることができないようにする条例を作る
  2. 雇用主や生徒に対して、市より小さい単位でセミナーを開催する
  3. 学習支援費用だけでなく、通学費の補助をする
  4. 学内に託児所や託児施設を作る、または、そのような制度をつくる
  5. 貧困層の家庭に経済的支援を広げる

課題からの説明だけでなく、提案の目的や具体的なプロセス、日本の事例などについても触れながら提案を行いました。

闊達な意見交換

闊達な意見交換

オロユースとの対話では両チームについて細かくフィードバックをいただき
「課題と提案をセットでプレゼンされたことで、現実的に必要であり実行に移したい」
と仰ってくださいました。

データを基に具体的にどのような裏付け調査をしていく必要があるか、プロジェクトに落とし込む時に何を気を付けるべきかなど、非常に前向きに対話をすることができました。
最終的には、どちらのチームの提案とも市長へ共有する、と話してくださいました。

そして、特にAチームの提案内容は、カガヤンデオロ市の条例として実際に施行されるよう、現在話し合いが進んでいます!

これは参加者の皆さんが、6日間通してカガヤンデオロ市の子どもたちのためを考え、本気で解決策として提案したからこその結果ではないでしょうか。

カガヤンデオロでのプログラムはこれで終了ですが、日本に戻って、現地での学びを振り返る事後研修も行いました。
こちらの様子も後日トジョウエンジンでご報告させていただきます。

私たちe-Educationは「最高の授業を世界の果てまで届ける」を使命に、フィリピンのオープンハイスクールの支援をはじめ、開発途上国で教育支援の活動をしています。
ぜひ私たちと一緒に、世界の子どもたちを寄付で応援しませんか?
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【平日はずっと仕事、日曜だけは学校に通える】フィールドスタディ4日目 https://eedu.jp/blog/2019/09/11/philippines_fieldstudy_day4/ https://eedu.jp/blog/2019/09/11/philippines_fieldstudy_day4/#respond Wed, 11 Sep 2019 10:06:57 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49307 マカバランの生徒と! こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。 少しずつ秋めいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。 先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開 […]

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マカバランの生徒と!

マカバランの生徒と!

こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
少しずつ秋めいてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。
今回のフィールドスタディの目的は「参加者がフィリピンの社会課題を解決するための一歩を考えること」です。
この記事では、11日(日)・4日目の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。

4日目の流れ

  1. マカバラン中学校オープンハイスクール訪問
  2. ゴミ山訪問

日曜も開校!マカバラン中学校オープンハイスクール

4日目はマカバラン中学校から、プログラムスタートです。
マカバラン中学は日曜日に開校している、とても貴重な学校です。

マカバラン中学に到着するや否や、生徒たちによる太鼓や楽器の演奏で、私たちを歓迎してくれました。
中には感激して、涙を流す参加者もいたほど、場が温かいムードに包まれました。

音楽で歓迎してくれました

音楽で歓迎してくれました

フィリピン人にとって、日曜日はファミリーデー、教会に行ったり、家族と一緒に過ごしたりする日です。
そんなファミリーデーにわざわざ学校を開けて、オープンハイスクールを開くとなると、先生たちは自分たちの貴重な日曜日を犠牲にして教壇に立つこととなります。
中には自分の子どもを他の家に面倒を見てもらい、学校に来ている先生も。

先生からヒアリング

先生からヒアリング

マカバランの生徒たちに「将来の夢は?」と聞くと、「先生になりたい」と答えてくれる生徒が多く、献身的な先生たちが生徒のロールモデルになっていることを感じました。
「自分は将来こんな人になりたい」と思える人が近くにいることは、子どもたちの心の支えになるのだと思います。

生徒との対話ではこんな話を聞かせてもらいました。
19歳のオノラト君です。

「平日はマッサージセラピストをやっています。僕は家計が厳しいから平日は働いているし、平日の学校には通えないんだ。

どの授業の先生も、日曜には自分の家庭の時間を犠牲にしてでも、本当に僕たちのために授業をしてくれていることを心から感じるし大好きです。

でも、僕は月曜から土曜まで仕事をしてて、今日も日曜日だけど、今日の授業が終わったらまた仕事なんだ。

家計が苦しいのはもちろんだけど、僕の家は遠いし、雨の日はいつも通学で通る川をボートで渡れなくなるのが困ってるし、授業を欠席した時はFacebookのグループチャットで先生に連絡をしたいんだ。

でも、僕はスマートフォンを持ってないから友達にスマートフォンを借りたり、月に3000円くらいしか収入が無いけど勉強のためにインターネットカフェでFacebookに入ったりしてるんだ。

それからお客さんがいない時は、もちろん教科書で勉強してるよ」

市場内にあるインターネットカフェ

市場内にあるインターネットカフェ

私はオノラトくんの話を聞いて、自分より年下の子どもが覚悟を持って仕事や勉強をしていることを知り、自分との違いに圧倒されてしまいました。
もしe-Educationが、少しでもこの子の力になれているのなら、意味のある活動ではないだろうかと感じました。

生徒へヒアリング

生徒へヒアリング

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集めてきたゴミに適切な処置もできず、放置されるゴミ山

午後からはカガヤンデオロ中のゴミが集められてくる、ゴミ山を訪問しました。
フィリピンは所得水準が低いので、食料品や日用品もバラ売りでないと売れません。
そのため、必然的に個包装が多くなり、ゴミの量も非常に多くなります。

ビニールのゴミが多い印象

ビニールのゴミが多い印象

ゴミ山の下に地下水を貯める池がありましたが、ちゃんとした廃棄処理が施されているようには見えません。
そもそもフィリピンには「ゴミを分別する」という概念がまだ市民に浸透しておらず、一旦ゴミをゴミ山に集めてきて放置し、ある程度の山になったら土で埋め固めるという一連の流れを繰り返しています。
ひと昔前には、大きなゴミ山が雪崩のように崩れてきて、たくさんの死者が出たこともあったそう。

ゴミ山で暮らす人も

ゴミ山で暮らす人も

ゴミ処理に限ったことではありませんが、フィリピンは十分なインフラが整っていません。
日本であれば曜日ごとに可燃ゴミや不燃ゴミ、ビン・カンなど、ゴミ収集車が時間通りにゴミを回収してくれますが、それは当たり前のことではないと気付かされます。

逆に、だからこそ、フィリピンの伸びしろも感じさせられました。
公共投資でカバーできるであろう部分も大きい、まさに開発途上国で、これから改善していける余白なのだと思います。

私たちe-Educationは、「最高の授業を世界の果てまで届ける」を使命に、フィリピンのオープンハイスクールの支援をはじめ、こうした開発途上国における教育支援の活動をしています。
ぜひ私たちと一緒に、世界の子どもたちを寄付で応援しませんか?

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【あの子が学校に通えない理由】フィールドスタディ3日目 https://eedu.jp/blog/2019/09/08/philippines_fieldstudy_day3/ https://eedu.jp/blog/2019/09/08/philippines_fieldstudy_day3/#respond Sun, 08 Sep 2019 07:08:30 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49299 ブルア中学・オープンハイスクール こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。 残暑が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開 […]

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ブルア中学・オープンハイスクール

ブルア中学・オープンハイスクール

こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
残暑が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

先月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。
今回のフィールドスタディの目的は「参加者がフィリピンの社会課題を解決するための一歩を考えること」です。
この記事では、10日(土)・3日目の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。

3日目の流れ

  1. ブルア中学校オープンハイスクール訪問
  2. ルンビア中学校オープンハイスクール訪問
  3. 台風センドン被災者のための仮設住宅地エコビレ訪問

「I have no choice」ブルア中学校オープンハイスクール

この日は、2日目と同じ公立のブルア中学からプログラムがスタートしました。
2日目は平日のレギュラークラス(一般的な生徒が通う教室)を見学させて頂き、3日目は同じ学校のオープンハイスクール(様々な事情から平日の学校に通えない生徒のための、週末教室)とオープンシニアハイスクール(高校)を見学させて頂いたので、レギュラークラスとの違いを比較できたのがとても良かったです。

私たち日本人がオープンハイスクールの概要を聞いただけでは、「いわゆるドロップアウトした子どもたちなのかな」と想像するところだと思います。
確かにそういった側面がない訳ではないのですが、生徒一人一人に悲壮感は感じられず、むしろ楽しんで授業に参加していたり、一生懸命机に向かっている姿が印象的でした。

そうした雰囲気自体が、生徒たちにとってオープンハイスクールを利用しやすくしていると思いますし、周りの目も特段気にせずに制度を活用できている生徒も多いのではないだろうか、と感じました。
「不登校」と「一般的な登校」の中間、土日だけなら学校に通える、という受け皿があること自体、素晴らしいことだと思います。

みんな真剣な表情ですね

みんな真剣な表情ですね

先生や生徒にヒアリングを重ねていくうちに、浮き彫りになった問題点をまとめると、以下5点に集約されます。

  • 家庭の問題(親の理解不足、早期妊娠・出産など)
  • 個人の問題(病気や障害、高年齢、学習意欲や学力により授業についていけないなど)
  • 学校の問題(交友関係、先生との相性、エアコンがない、1クラスの生徒数が多いなど)
  • 地理的問題(家が遠すぎる、紛争や台風の被害が甚大など)
  • 経済的問題(自営業をせざるを得ない、家計を支えるため家政婦をせざるを得ないなど)

そんな中、とても印象的な女子生徒から話を聞くことができました。
彼女は元々教師を目指して、一般的な生徒と同様にレギュラークラスに通っていましたが、16歳で妊娠が発覚してしまいました。

生徒から直接ヒアリング

生徒から直接ヒアリング

結果、レギュラークラスに通うことができなくなり、オープンハイスクールに移ることに。
その時の気持ちを振り返る中「I have no choice……!」と言った後、目の前でワッと泣き出してしまいました。

それを聞いて、私は心が締め付けられるような想いでした。
もし彼女に適切な性知識があれば、未然に防げたのではないかと思わずにはいられませんでした。
子どもに「I have no choice.」と言わせてしまうこの世界の不条理を変えたい、そんな気持ちで一杯になりました。

彼女も今は子どもを育てながらオープンハイスクールに通い、大学進学&教師になるべく頑張っているとのこと。
母として、生徒として、夢に向かって頑張る彼女を心から応援したいです。
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将来の夢は兵士…、ルンビア中学校オープンハイスクール

午後から訪問したのが、ルンビア中学のオープンハイスクールです。
ここでも先生と生徒から現状の共有をしてもらいました。

先生から頂いたコメントで、

  • 教えれば教えるほど、オープンハイの生徒は感謝してくれる
  • オープンハイの生徒は特に、勉強だけでなく感情面のサポートも重要
  • レギュラーとオープンハイでは、意識的に教え方を変えている

と仰ってくださったのが印象的でした。

そんな生徒想いな先生方ですが、基本的には全員無償で週末の教壇に立たれています。
休日手当などももちろん出ず、モジュールと呼ばれる生徒たちに配布するプリントも自腹で印刷しているとのことでした。

自らの体験を赤裸々に話してくれ生徒たち

自らの体験を赤裸々に話してくれ生徒たち

私がインタビューした生徒の中に、「将来の夢は?」と聞くと「兵士になること」と言ってくれた男の子がいました。
最初にそれを聞いたときは、愛国心からそう言ったのかと思ったのですが、本当の理由は「たくさん人を殺せば、たくさんお金が稼げる。そうすれば家族も安心させられるし、オープンハイの先生にもお礼の報告ができる」とのことでした。

これは決して彼が悪い訳ではありませんし、将来の夢を聞いた時に「兵士」と答えてくれたのも彼一人ではなく、私が話を聞けた男子生徒の多くはそう答えていました。

私は彼らの夢を諸手を挙げて応援することはできませんが、現地の人にとって何が正義なのかを考えさせられました。

台風センドン被災者のための仮設住宅地エコビレ訪問

ルンビア中学からの帰り道、この日の最後に訪問したのが、エコビレです。
エコビレとは、2011年にフィリピンを襲った大型台風センドンの被災者が暮らす、集合仮設住宅です。

あるお母さんは、台風センドンによって近くの川が氾濫し、11台ものバスが流れてきて、数km先の海まで自分の家が流されてしまったそうです。

仮設住宅地エコビレ

仮設住宅地エコビレ

オープンハイスクールで出会った男の子は、センドンで被災し、経済的に苦しくなり、23歳になっても学校を卒業していないことを周りに馬鹿にされたことを悲しんでいました。
「僕は、同じような境遇にいるみんなのロールモデルになりたいんだ」
だから7年経っても学校に戻ってきたことを、目に涙を浮かべながら話してくれました。

私を含め今回の参加者全員が、学校・学年・クラス・年齢など、生徒一人一人によって事情も異なる、複雑な課題を抱えていることを実感する1日となりました。

e-Educationは、「最高の授業を世界の果てまで届ける」を使命に、フィリピンのオープンハイスクールの支援をはじめ、途上国で教育支援の活動をしています。
ぜひ私たちと一緒に、世界の子どもたちを寄付で応援しませんか?
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【民族差別を受けるバッジャオのための学校を訪問】フィールドスタディ2日目 https://eedu.jp/blog/2019/09/07/philippines_fieldstudy_day2/ https://eedu.jp/blog/2019/09/07/philippines_fieldstudy_day2/#respond Sat, 07 Sep 2019 07:03:40 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49286 オロユースと集合写真 こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。 皆さまいかがお過ごしでしょうか。 今月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。 今回のフィー […]

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オロユースと集合写真

オロユースと集合写真

こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。
今回のフィールドスタディの目的は「参加者がフィリピンの社会課題を解決するための一歩を考えること」です。
この記事では、9日(金)・2日目の様子を参加者でもある私がご報告させて頂きます。

2日目の流れ

  1. ブルア中学校訪問
  2. セイント・ジョン小学校訪問
  3. セービア中学校訪問
  4. オロユースとディスカッション

ブルア中学校の平日の教室を訪問しました

今日は公立校・ブルア中学の訪問からスタートです。
平日はレギュラークラス(月曜から金曜までの一般的な教室)の授業が行われています。
フィリピンの中学はGrade7(日本の中学1年生)からGrade10(日本の高校1年生)までの4学年で、ブルア中学では約50人が一緒に授業を受けます。

到着するとすぐに、ブルア中学校のミンダ校長先生が私たちを出迎えてくださいました。
訪問当日はちょうど、Grade10の数学の学期末テストの真っ只中とのことでした。

ブルアの生徒たち

ブルアの生徒たち

レギュラークラスは朝6時半からスタートします。
日本の学校と比べると、随分朝が早いですね。

事実、朝が早すぎて通えない生徒も多く、必要な授業を受けられずに進級できない生徒もいるそうです。
そこで進級率を上げるために、始業時間が6時スタートだったのを30分遅らせて、今に至るとのことでした。

校舎の様子

校舎の様子

今回はレギュラークラスの見学だけでなく、知的障害を持っている子どもの教室を見学したり、実際に生徒へ質問させて頂いて交流する時間もありました。

生徒からは
「数学が好きで将来は計算を通して問題解決をしたいから、銀行マンになりたい」
「法律家になって貧しい人を減らしたい、フィリピンにはもっと正義が必要で、お金がない人も助けたい」
こんな声が返ってきました。

想像していた回答以上に、世の中のために、ということを考えている生徒が多く驚きました。

少数民族バッジャオとセイント・ジョン小学校

次に訪問したのが、セイント・ジョン小学校です。
セイント・ジョン小学校には、バッジャオという民族に生まれただけで、就職で受け入れてもらえなかったり、通常の学校に通えなかったりと、差別を受けている子どもたちが通っています。

学校へ私たちが来たことが分かると、大歓迎ムードで子どもたちの大歓声が上がり、子どもたちが私たちの手を握って誘導してくれました。

歌で歓迎してくれています!

歌で歓迎してくれています!

プログラムは最初の挨拶の後、幼稚園生から小学6年生までお母さんたち含めてダンスを、それからバッジャオの子たちはバッジャオの伝統舞踊をお披露目してくれました。
子どもたちとの触れ合いや笑顔、時には真剣な顔に参加者の中には目に涙を浮かべる方も。
日本人からはささやかなお返しとして、ソーラン節を披露させていただきました

日本のソーラン節を披露しました!

日本のソーラン節を披露しました!

学校訪問の後には近くに住まわれているバッジャオの家庭を訪問しインタビューをさせていただきました。
バッジャオのあるご家庭の話を紹介します。

お父さんは幼稚園しか出ていない方、お母さんは幼稚園すら行ったことがない方で30歳という年齢ながらも7人の子どもを養っている家庭です。

「私たちとは同じ想いをさせたくないから子どもには学校へ行かせてやりたい」

私たち日本人からすると一見、貧しそう、不自由かも、と思ってしまっても、「困ってることはないけど子どもたちを学校にちゃんと通わせてあげたい」という声だけはしっかり芯が通っていました。

バッジャオ家庭訪問

バッジャオ家庭訪問

バッジャオが移住をせざるを得なかったこと、貧困層のための支援はあるものの充分ではないと感じていることなどについても話をしてくれました。

私がご家族からお話を伺った時は「こんな不条理がまかり通っていいのだろうか・・」と一度は気持ちが落ち込んでしまったのですが、
「いや、私はこうした問題をもっと日本の皆さんに知ってもらうこと、そして社会を変えていくきっかけとなるためにe-Educationに支援しているんだ」と気持ちを新たにしました。

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将来の夢は「医者」や「弁護士」、セービア中学校

続いて訪問したのが、私立トップのセービア中学校です。
全校生徒はなんと約1,700人!カガヤンデオロ市でセービアの名前を知らない人はいないと言っても過言ではない、いわゆるマンモス校です。

とても綺麗な校舎ですね

とても綺麗な校舎ですね

セービア中学の敷地に入ると、綺麗な体育館、陸上トラックにプール、図書館にPCルームに進路相談室まで、ありとあらゆる設備が整っていました。
先程まで訪問していたセイント・ジョン小学校との差を感じずにはいられず、いたたまれない気持ちになったのが、正直な感想です。

セービアの一番の特徴は、卓越した学習方法です。
バディを組んで数学のレポートを作成したり、プログラミングの勉強をしたり、科目横断型の英語スピーチの練習をしたりと、アクティブラーニングの要素が至る所に垣間見ることができました。

完備されたPCルーム

完備されたPCルーム

生徒たちに将来の夢を聞くと、お医者さん、弁護士やエンジニアと、いかにも高収入のイメージの強い職業が並びます。
「親の経済格差が、子の教育格差に繋がるのは、フィリピンでも同じなんだ」と感じずにはいられませんでした。

カガヤンデオロの若者・オロユースとディスカッション

この日の最後は、カガヤンデオロ市役所で、オロユース(Oro Youth)とのディスカッションでした。
オロユースは、カガヤンデオロ市直轄の議会で、18〜30才の若者によって構成されます。

オロユースからカガヤンデオロに関する説明

オロユースからカガヤンデオロに関する説明

カガヤンデオロの様々な社会課題についてディスカッションを行なったのですが、その一部を紹介すると・・

  • メンタルヘルス
  • 望まない早期妊娠
  • 自営業を始めるための支援
  • 学歴偏重の社会と就職
  • 宗教差別
  • 性的マイノリティ(LGBT)

などなど、これらの社会課題とオロユースの取り組みについて、セットでプレゼンテーションをして頂きました。
参加者一同、「フィリピンの社会課題を解決するための一歩を考える」という今回のミッションを一層深化することとなりました。

e-Educationは「最高の授業を世界の果てまで届ける」を使命に、フィリピンのオープンハイスクールの支援をはじめ、発展途上国で教育支援の活動をしています。
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【ついに!】フィリピンフィールドスタディ初日 https://eedu.jp/blog/2019/08/22/philippines_fieldstudy_day1/ https://eedu.jp/blog/2019/08/22/philippines_fieldstudy_day1/#respond Thu, 22 Aug 2019 08:47:08 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49234 カガヤンデオロ市長と集合写真 こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。 猛暑日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。 8月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19 […]

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カガヤンデオロ市長と集合写真

カガヤンデオロ市長と集合写真

こんにちは、特例認定NPO法人e-Educationの鈴木です。
猛暑日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

8月8日(木)〜13(火)に「フィリピンフィールドスタディ’19」が開催されました。
今回のフィールドスタディの目的は、参加者がフィリピンの社会課題を改善するための一歩を考えることです。
高校生から社会人まで、幅広い層の参加者の皆さんにフィリピン・カガヤンデオロまでお越しいただきました。

今回は、全6日間の初日の様子を報告させていただきます。

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初日の流れ

  1. フィリピン料理でランチ
  2. 現地教育局訪問
  3. 市長表敬訪問
  4. 資料館見学
  5. ウェルカムディナー&文化交流

 

全員集合!フィリピン料理でランチ

午前10時半頃に、参加者の方々を乗せた飛行機がカガヤンデオロのラギンディガン空港に着陸しました。
その前にマニラで7時間ほどトランジット待ちがあったことを感じさせないほど、これから始まるフィールドスタディに皆ワクワクしています。

その足でカガヤンデオロ市内までバンで向かい、美味しいランチをいただきました。
私も初めてフィリピン料理を頂いたのですが、日本のレストランで食べるような料理の味が少し濃くなったくらいで、とても食べやすかったように思います。

旅のしおりを見ながら流れの説明

旅のしおりを見ながら流れの説明

カガヤンデオロの現地インターンとして活動している金井から、今回のフィールドスタディを通じたチーム分けの発表もありました。
旅中は基本的にこのチームで移動することになります。

 

アクロさん抜きにフィリピン事業は語れない、現地教育局を訪問

ランチの後は、カガヤンデオロの教育局を訪問しました。
教育局の中にe-Educationのオフィスも入っています。

ここではアクロさんという教育局に勤務されている方が私たちを出迎えてくれました。
アクロさんは2012年からe-Educationと協働してくださっている方で、元々は社会の先生です。
普段はインターン生の”お父さん”的存在です。

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写真右がアクロさん

アクロさんがe-Educationに出会った時は、まだNPO法人にもなっていない任意団体の時で、それから様々な奮闘があり今日を迎えることができています。

日本から来た大学生が単身で、現地局を訪問したとしても、
「なんでこんなに若い人が来るんだ!」
という連絡がアクロさんにいったりすることも。
それでもアクロさんが現地の方と折衝を重ねてくださるおかげで、インターン生も成長することができます。

e-Educationのインターン生の成長にも、アクロさんは本当に尽力してくださっていて、時には厳しいことや難しいこともあるけれど、1年後に帰国する時には逞しく成長しています。

英語で自己紹介

英語で自己紹介!

フィリピン事業の立ち上げ当初に話を遡ると、e-Educationの映像授業をオープンハイスクール(様々な事情により平日の授業に通えない生徒のための週末教室のこと)で導入しようとした時のことです。

当時は、お金もなく、手持ちのカメラでなんとか映像を作っていました。
オープンハイスクールという仕組みをカガヤンデオロに取り入れようとしたのもアクロさんで、最初は28人しかいなかった生徒も、今では約3,000人もの生徒に学習の機会が届けられています。

オープンハイスクールを始めた当初は、
「なんで週末にやるんだ!」
という批判もあり、なかなか取り組みを広げることができませんでした。

しかし日本のe-Educationと協働することで徐々に現地の人の見方も変わり、協力的になってくれたそうです。
今では、日本の企業とカガヤンデオロがいろんな事業を一緒に作るようになりました。

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VIP待遇!カガヤンデオロ市長に表敬訪問

続いてカガヤンデオロの市役所を訪問し、市長に表敬訪問させていただきました。
これまでのe-Educationの歴史を振り返っても、こんなにVIP対応してくださるのは初めてとのことです。

お返しにTシャツをプレゼント

お返しにTシャツをプレゼント

お手製の首飾りをプレゼントしてくださったり、一緒に記念撮影もしてくださったりと本当に歓迎してくださっているのが伝わってきました。
そこで終わりかと思いきや、なんと市長直々に”カガヤンデオロ川のラフティング”をプレゼントしてくださいました。
ラフティングの様子も後日、別の記事でご報告させて頂きます!

 

カガヤンデオロの歴史を学べる、資料館を見学

続いてカガヤンデオロの歴史を伝える資料館を見学しました。
この資料館は、現地のキャピタル大学の中にあります。

案内&展示物の説明をしてくださったのも、キャピタル大学の大学生だった上、e-Educationのチュータープログラムでオープンハイスクールの生徒に教えてくれている大学生でした!
フィリピン人のホスピタリティを節々に感じます。

わざわざ制服に着替え直して、説明してくれたメラニーちゃん

わざわざ制服に着替え直して、説明してくれたメラニーちゃん

フィリピンに文明が起こる前の農耕民族だった時の土器や神物、植民地時代の写真など、カガヤンデオロの歴史を感じることができました。

 

初日ラスト!ウェルカムディナー&文化交流

初日の最後は、現地の大学構内でウェルカムディナーを開いてくださいました。
フィリピンの伝統舞踊を間近で見ることができたのは、とても貴重な機会でした。

みんな本気のバンブーダンス

みんな本気のバンブーダンス

日本勢も負けじと日本文化の紹介をしました。
けん玉や弓道、動物の鳴き声の違いやクイズ大会など、参加者の想い想いの方法で日本文化を披露しました。
最後はみんなで”世界に一つだけの花”を歌ったり、一緒にフィリピンの踊りを踊ったりして、交流を深めることができました。

e-Educationは、「最高の授業を世界の果てまで届ける」を使命に、フィリピンのオープンハイスクールの支援をはじめ、途上国で教育支援の活動をしています。
ぜひ私たちと一緒に、世界の子どもたちを寄付で応援しませんか?

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【いよいよ渡航間近!】~フィリピンフィールドスタディ’19 渡航前研修~ https://eedu.jp/blog/2019/08/04/philippines_fieldstudy_pre_2019/ https://eedu.jp/blog/2019/08/04/philippines_fieldstudy_pre_2019/#respond Sat, 03 Aug 2019 15:04:06 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=49113   こんにちは! トジョウエンジンを運営している特例認定NPO法人e-EducationPRインターンの原です。 いよいよ夏本番。連日暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。 7月20日(土)、「フィリピ […]

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フィールドスタディ・全体
 
こんにちは!
トジョウエンジンを運営している特例認定NPO法人e-EducationPRインターンの原です。

いよいよ夏本番。連日暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

7月20日(土)、「フィリピンフィールドスタディ’19 渡航前研修」が開催されました。
当日は、オンライン参加含め全8名の方にご参加いただきました。
来月8月に、e-Education初の試みであるフィールドスタディがフィリピンのカガヤンデオロにて行われます。

今回はその渡航前研修として、カガヤンデオロで実施されているe-Educationのプロジェクトの紹介や、参加者同士の交流を行いました。
研修中はフィリピン現地ともビデオチャットで繋ぎ、海外インターン生としてフィリピンで活動している金井と共に進行していく形となりました。

今回は、そんな渡航前研修当日の様子をたっぷりとご紹介します!

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渡航前研修の流れ

  1. 第一部:アイスブレイク、参加者自己紹介
  2. 第二部:フィリピンフィールドスタディ’19のねらい
  3. 第三部:プロジェクト紹介、カガヤンデオロの事実情報
  4. 第四部:モチベーショングラフの作成

【第一部】アイスブレイク、参加者自己紹介

まずは、アイスブレイクを兼ねた自己紹介を行いました。
今夏のフィリピンフィールドスタディの参加者は、高校生から社会人までおり、年齢もバックグラウンドも多様です。

アイスブレイクでは、「途上国に対してどのようなイメージを持っているか?」と「このフィールドスタディに参加しようと思った背景」についてシェアしました。
途上国に対して抱くイメージについては

「都市部と地方の貧富の差が大きい」
「目がキラキラしている」
「自分たちの”幸せ”を考えさせられる場」

などの意見がありました。

ポジティブなイメージもネガティブなイメージも、途上国へのイメージは一人一様でした。

また、当フィールドスタディに参加しようと思ったきっかけについて

「現地に赴き、そこで過ごしてみないと分からないことがあると思った」
「e-Educationの活動を自分の言葉できちんと説明できるようにしたい」

というお声をいただきました。

途上国への渡航経験がある方も、今回が初めてという方もいらっしゃいました。
当フィールドスタディを通して、渡航前後で途上国に対するイメージが変わったり、また変わらなかったり。

社会課題に対して新たな一歩を踏み出すきっかけになることを、スタッフ一同願っています!

【第二部】フィールドスタディ’19のねらい

続いて、今夏のフィールドスタディのねらいや渡航前研修の位置づけについて、e-Educationフィリピン担当の坂井より説明をしました。

坂井・プレゼン

フィリピンフィールドスタディ’19のコンセプトは「カガヤンデオロの様々な社会問題から教育を考え行動する」。

「知る」に留まらず、自分たちで考え行動するところを最終ゴールとしています。

フィールドスタディ・コンセプト

ただ目の前で用意されていることに取り組むだけでなく、毎日設定されている“Daily Mission”をどう達成するかを考え、毎日参加者同士で振り返る時間を設けます。

プログラム内容は、現地の若者とのディスカッションをするなど、参加者が主体的に取り組むことができるものになっています。
最終日には「カガヤンデオロの教育をより良くするために私たちにできることとは?」をテーマに、現地政府向けのプレゼンテーションを予定しています。

また現地渡航で終わりにせず、現地で得たことを振り返り今後自分は世の中の社会課題に対してどうしていきたいのかを考えるために、渡航後研修も実施予定です。

【第三部】プロジェクト紹介、カガヤンデオロの事実情報

坂井・プロジェクト紹介
続いては、今回のフィールドスタディで実際に訪れるフィリピンのカガヤンデオロの現状説明を坂井より、またフィリピンに関する客観情報の共有を海外インターンとしてフィリピンのカガヤンデオロにいる金井より行いました。

  • フィリピンプロジェクトの創業期

カガヤンデオロでは、もとより台風の被害や紛争の傷跡により貧困が生まれていました。
早期出産・早期結婚などにより、学校に行けずドロップアウトしてしまう子どもたちが増えていました。そんな子どもたちが週末を利用して学校卒業を目指すことが出来るOHSP(オープン・ハイスクール・プログラム)という制度が実施されています。

しかし、十分な教材も先生も確保できておらず、子どもたちは学ぶ機会を取り戻せていない状況でした。

OHSPでは「モジュール」という参考書を使っています。
参考書というより問題集に近く、解説や答えは書かれていません。にもかかわらず、モジュールを教える先生が不足していました。

そこで、地元の学校や自治体と協力し、このモジュールの内容を教えるための映像授業を一緒に作ることを決めました

  • フィリピンプロジェクトの挑戦期

パイロット校にて映像授業を開始したものの、

「生徒の集中力が続かない」
学力の差があったり苦手分野が異なったりする生徒が一緒に授業を受けていても効果的・効率的でない」

などの課題が出てきました。
プロジェクト紹介・挑戦期

  • フィリピンプロジェクトの拡大期

上記の課題を踏まえ、2017年頃より従来の映像授業型に加え、現地の大学生がOHSPで生徒にオフラインで授業の補助を行う「チュータープログラム」を開始しました。
映像授業だけでなく、身近な地元の大学生が勉強をサポートしてくれることで生徒の勉強のモチベーションになり、生徒がより勉強に前向きな環境を作れるようになりました。
チュータープログラムの実施前後で進級率は20%向上。卒業テストの平均点も10点向上しています。

  • フィリピンプロジェクトの現在

現在フィリピンの生徒たちの多くが苦手としている科目は、数学です。
そこで、日本の教科書のノウハウを紹介したところ、現地で非常に好評でした。
以降、英語と現地語の両方を使い、分かりやすさを重視した教科書作成に取り組んでいます。

今後も現地の教育局や大学とのパートナーシップを大切にしていきます。

  • カガヤンデオロの事実情報

フィリピン・ヘルス
(出典元:Oro Youth Development Council-Barangay Youth Profiling Data)

フィリピンの基本情報をはじめ、渡航前にインプットしておきたい内容を共有しました。

カガヤンデオロでは、健康関連の機会に対する意識が欠如している人が約8割おり、また妊娠している女性の約半数が10代となっています。
上記のような要因により早期出産・早期結婚をしてしまった若者が、通常の学校に通うことが出来ず、ドロップアウトしてしまいます。

他にもいくつかの事実情報をお伝えし、教育問題の背景にはどのような事が関連しているのかを考える時間としていただきました。

客観情報の共有2

【第四部】モチベーショングラフの作成

最後に、参加者各自のモチベーショングラフを作成しました。
モチベーショングラフとは、これまでの人生を振り返り、自分のモチベーションがいつ・どのように・なぜ 上がったのか/下がったのかを記入していくものです。
モチベーショングラフ・説明

モチベーショングラフ・作成

e-Education広報担当の水溜よりモチベーショングラフの作成方法を説明した後、実際に参加者各自にグラフを作成してもらい、その後各自3分程度で全体に共有してもらいました。

以下、その一部を掲載します。

「外資系の企業で働いていた時、そこでヒイヒイ言いながら働くことに疑問を持つようになった。その後『人のために働きたい』と思うようになり、e-Educationのプログラムに参加することを決めた」
「周りの友人と同じように、学生生活を満喫したいという想いはある。しかし、『自分が遊びに使うお金を国際協力に回すことができるのに』というジレンマを日々感じている」
「海外に行った際、人の性格や価値観はその人が育ってきた環境に影響を受けていると感じた。この出来事から、教育に興味を持つようになった」

また、「フィールドスタディを終えた後、どのような自分になっていたいか」という問いに対する答えも共有しました。

以下、一部を掲載します。

「先進国・日本にいながら、国際協力へのモチベ―ションをどう保つか、見出せるようになっていたい」
「現場を見ることで、現在自分が持っている途上国へのイメージとのギャップを埋められていたら、と思う」
「自ら物事を企画するなど、積極的に行動できるようになりたい」
「現地で五感で感じたことを、周りの人に伝えていきたい」

終わりに

e-Education初の試みとなるフィリピンフィールドスタディ’19。
渡航を間近に控えての研修となりましたが、参加者の皆さんやe-Educationスタッフの多様なバックグラウンドや国際協力・教育に対する想いをシェアすることができ、心に残る1日となりました。

e-Educationはこれからも、1人でも多くの途上国の子どもたちに教育を届けるために、挑戦を続けていきます。

e-EducationのFacebookやTwitterアカウントでは、現地の活動の様子・現地の子どもたちの声・イベントについてなど、様々な情報を随時更新しています。
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e-Education海外インターン物語-ある女子大生の途上国の教育支援への挑戦 https://eedu.jp/blog/2019/05/20/challenge-globalintern/ https://eedu.jp/blog/2019/05/20/challenge-globalintern/#respond Mon, 20 May 2019 05:00:58 +0000 https://eedu.jp/blog/?p=48834 カミギン島の大自然の中に溶け込みながら、強く生きています 皆さんこんにちは。 現在、2019年3月末より1年間、e-Educationのカントリースタッフとして、 フィリピンに滞在し、現地の教育支援に携わらせていただいて […]

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カミギン島の大自然の中に溶け込みながら、強く生きています

皆さんこんにちは。

現在、2019年3月末より1年間、e-Educationのカントリースタッフとして、

フィリピンに滞在し、現地の教育支援に携わらせていただいている海外インターンの堀田さくらです。

 

今回の記事では、そんな私が大学を一年休学し、

e-Educationの海外インターンとして

東南アジアの途上国であるフィリピンで教育支援に挑戦をする決断に至った経緯と

現在の想いをお伝えできれば思います。

フィリピンの中でも、現在私が住んでいるのは、

山、滝、泉、海の自然の恵みに溢れ、

夜は満点の星が空に瞬いているカミギン島。

 

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カミギン島はミンダナオ島から北に位置する火山島で人口8万人、島の周囲は64km程の規模

 

現地にきて、まだ2か月弱しか経っていませんが、

何よりも、現地の壮大な自然と人々の温かさや人懐っこさに魅せられ、すっかりこの島に惚れ込んでしまっています。

 

その一方で、 増え続ける人口、終わらない貧困のサイクル、

様々な障害によって教育を受けられなくなる子どもたち、質と量の足りない教育、

一点集中する権力などの課題が点在し、都市部とはまた違った問題を抱えています。

 

人生観が180度変わったバングラデシュでの強烈な経験

 

私が人生初めて、所謂途上国と呼ばれる国、訪ねたのは高校2年生の時でした。当時アジア最貧国と言われていたバングラデシュ。

クラクションが常に鳴り響く首都ダッカで見た、ものすごい人の数と勢いで成長していくバングラデシュの都会。

 

0がいくつ付くのか検討がつかないような煌びやかなドレスがショーウィンドウに飾られている華やかなお店から

歩いて5分のところにあるスラム街。

 

そこには、国の発展の裏側を象徴するような

人々の生活廃棄物、汚物、排気ガス、全てが混ざりあった鼻が曲がるような臭いがたちこめていました。

 

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スラム街に立ち並ぶ家々の周りで遊ぶ子どもたち

 

自分が日本で生きてきた世界とは、まったく違う場所・環境で強く生きている人々がそこで生活していました。

 

自分の非日常で、この人たちは毎日を生きている。

膝から先がない足を見せて一生懸命に物乞いをしてくる6歳くらいの男の子。

お腹がぽっこり出ていて道端で下痢をしている2歳くらいの赤ちゃん。

両脚がなく台車の上に乗ってひたすらに追いかけてくる男性。

 

自分の尊厳というものを奪われて搾取され、明日の命もわからない人々がこの世界には沢山いる。

その時、人間はみんな平等だという言葉がバカらしく聞こえたのでした。

 

足りないだらけの教育課題に直面

 

バングラデシュの農村部、自然豊かで美しいボダに位置する私立小中学校行ったときに感じたのは、

教育に対する課題そのものでした。

 

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金銭的状況によって制服が買える子ども、買えない子どもがいる

 

200人以上いる子どもたちに対して校長先生合わせて7人、教室は3つという現状。

靴が買えない子は毒アリがいる中を裸足で駆け回っている。

プラスαの支払いをすることで受けられる補講授業があってそれが受けられないとどんどん落ちこぼれていくシステム。

教師自身に対するトレーニングも施されておらず自信を持って生徒たちを教える方ができない、また給料もとことん安い。

全ての要因が絡まり合い、解決を遠ざけている。

 

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笑顔で子どもたちと接することが精一杯

私は、この時ただ自分の無力さを感じていました。

当時英語さえも満足に話せず、ちっぽけで本当に何の役にも立てない自分に腹が立ったし絶望した。

日本に帰ってしまえば、何も見てこなかったかのように日本で生活できてしまうという自分の立場がずるいと思った。

 

それでも、習ったことを私に嬉しそうに話しにくれる生徒たちや 擦り切れた制服を着て

「高校を出て働いていい仕事について家族を助けたい」 とキラキラした目をした子をみて、

 

教育が人生の可能性を広げるための鍵になる

ということを、ただただ感じたのでした。

そして、このような境遇にある子どもたちが 世界にはたくさんいるということを知ったのでした。

 

e-Educationとの出会い

 

私とe-Educationとの出会いも、実はこの高校2年生の時でした。

あろうことか、バングラデシュプロジェクトの現地パートナー、マヒンさんに

ダッカ大学でe-Educationの事業についてのプレゼンをしていただく機会を頂いたのです。

 

  “Best education to every corner of the world”(最高の授業を世界の果てまで届ける)
”若者・バカモノ・よそ者たちが世界を変えていく”

 

このフレーズが自分の中に、その後も残り続けていたことは言うまでもありません。

この時は、まさか自分がe-Educationで海外インターンをするなんて思いもしませんでしたが。笑

 

教育が誰かの世界を広げるチャンスをくれる

 

バングラデシュでの強烈な経験をしてからというもの、

教育を通じて人の可能性が広がったり、新しい世界が見えて、

その人の人生がそれまでよりも生き甲斐のあるものになったりする

ことに興味を持ち始めました。

 

心のどこかでは、

「知ってしまった以上は何とかしなきゃ」

とという使命感のような感情もあったかもしれません。

 

大学に入ってからも、国際開発学や英語科教職員免許取得のための授業をとったり、

実際に、奨学金や交流会を通じてベトナム、ホーチミンで教育支援を行うボランティア学生団体の中で活動したりと

自分が取り組もうとすることには、教育というワードが付くことが自然と多くなりました。

 

ボランティア学生団体として、イベントを企画、運営をする中では、

現地の人々が何を求めていて、どうすれば持続的な関係性を続けていくことができるのか、考える機会がたくさんありました。

 

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現地パートナー団体と協同で行っていた異文化交流会

 

学びも多かったその一方で、3週間の現地の活動の中で、

この短期間で私たちが現地の課題を本質的に理解して、

そこにいる人々に寄り添って共に成長するということの明らかな限界と自分の傲慢さを知ったのも事実でした。

 

デンマークへの交換留学中に決意した休学、1年間の途上国での挑戦

 

その後、2017-2018の1年間はトビタテ!留学JAPANプログラムを通して、

「先進国と途上国の懸け橋になる」

というテーマを掲げ、デンマーク、コペンハーゲン大学に交換留学をしました。

 

デンマークでは、大学での勉強に加え、フェアトレード商品を取り扱う社会的カフェ・ホステルでをする日々を過ごしました。

この1年間を経て、国際協力という1つのテーマにしても、

本当に様々なアプローチがあるということを改めて感じたのでした。

 

そんなデンマーク、コペンハーゲンでの留学も終盤に近づいてきた頃、

私の中で膨れ上がってきた想い。

 

「このまま、社会人になって後悔しないか?」

 

帰国して、日本で就活をするなら自由な大学生活はほぼ3年間のようなもの。

 

そんな時、自分の中で

まだやりきれていない思いが残っていたことに気が付いたのです。

 

「大学生の間に、もっと長期的に途上国の教育課題に貢献して、誰かの見える世界を広げる手伝いをしたい。」

「将来、多くの人生に ポジティブな影響を与えられるような人間になりたい。そのためにも、社会人になるまでに自分自身が苦手に真っ向から向き合って成長したい。」

 

その2つの想いが胸の中でうずうずしていた時に、

1年前のe-Educationの海外インターン募集を見つけ

応募することを決意し、選考に臨んだのでした。

 

e-Educationは、

「開発途上国における学習機会に恵まれない人々が夢や想いを実現し、自分に誇りを持って生きていけるようになる世界」

というビジョンを掲げています。

 

 ” 夢や想いを実現し、自分に誇りを持って生きていけるようになる世界 “

 

カミギン島で情熱に溢れる現地の人々と出会い、 その人たちと一緒にこの世界を実現したい。

その強い気持ちで、1年間走り続ける。

 

とは言えども、現地に日本人1人で挑むe-Education海外インターンシップは、

綺麗ごとばかりではないし、

やりたいことが思い通りにいかず

日本にいる時以上に、悲しくなることも、悔しい思いも、寂しい思いをすることも、あるのが現実。

 

それでも、自分以外、絶対誰もできないような貴重な経験を

この年齢、タイミングで、自分の意志で挑戦することに意味があると私は思います。

 

”国際協力の現場を自分の目で見てみたい”

”NPOとしての教育支援に関わってみたい” 

”心のどこかで、やりたいと思っていたことをやり切ることが出来なかった自分を変えたい”

”自分がどこまで本気になれるのか挑戦したい”

 

1年前の私と同じように、

一歩踏み出すことを迷っている人に 勇気を出して、

是非応募してほしいと思います。

 

個人的な相談などがあれば Sakura Hottaで 検索してFacebookからメッセージをください。

e-Education海外インターンの募集はこちらから

 

募集概要ページへ »

 

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こんにちは!e-Educationの海外インターンとして、昨年8月よりフィリピンのカガヤン・デ・オロ市で活動しています。早稲田大学法学部3年の山崎真由と申します。

今回は新フィリピンインターンの募集にあたり、現役インターン生の立場から見た、e-Educationで働く3つの魅力を紹介させていただきます!

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もともと日焼けしていたのもあり、現地での溶け込み具合には定評があります

 

魅力1:プロジェクトの圧倒的多様さ

e-Educationインターンが現地でどんな事をしているのかを説明するのは、実は結構難しいんです。というのも、一般にイメージされるような「学校現場で生徒に勉強を教える」「現地機関の一員として働く」ようなことはしていないから。

一言で言うなら、「日本とフィリピンの複数セクターをまたぎ、様々な教育プロジェクトを運営する現地駐在スタッフ」といったところでしょうか。ここでは、その中身を2つの観点に分けて説明させてください。

 

①自由度高い草の根プロジェクト

e-Educationが主として支援しているのは、“Open High School Program(OHSP)”というフィリピンの公教育制度です。

平日に学校に通うことが難しい生徒のために始まったこの制度。有志の先生によって週末に授業が行われ、生徒は週に一度の通学と自習を通じて課程を修了します。

家庭の経済的事情で学校に通えない生徒や、10代にして平日は働いている生徒、早期出産によって子育てに追われる生徒まで、みんな様々な事情を抱えています。彼らはこの制度によって、中学・高校卒業を諦めずに済むのです。

しかしそんな素晴らしい制度にも、一筋縄ではいかない多くの課題が潜みます。その中の一つが先生不足。「平日の授業に加えて週末も働こう」と名乗り出る先生は多くなく、生徒の数に対して教える人が全く足りていません。

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教室に入り切らなかった生徒が廊下から授業を受ける様子

e-Educationはこれまで、映像授業や基礎計算習得のための教材作成等、様々なアプローチを通じてOHSPを支援してきました。最近では、現地の教育学部の学生を派遣し、少人数制で指導を行うプログラムによって授業の質向上を目指しています。

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先生不足の現場で生徒に数学を教える大学生チューター
インターン生は彼らのマネジメントを行います

先入観のない目で移り変わるニーズを見つめながら、プロジェクトを改善・革新し続け、生徒にとってより良いOHSPの実現を目指す。知識や経験の多寡を問わず、インターン生一人ひとりがリーダーとなるのです。

 

②JICAや日本企業と連携した大型プロジェクト

さらに特筆すべきなのは、JICAや日本企業等、他セクターと協働したプロジェクトも数多く動いているということ。1つのNPO、1人のインターンではとても実現できない大きな可能性を秘めたプロジェクトを通じ、現地の教育改革に挑んでいます。

インターン生は主に、パイロット調査やカンファレンスの現地コーディネート等を行います。現地に駐在する唯一の存在だからこそ分かる実情や温度感を日本に伝える役目も担っており、その責任を感じながら活動することになります。

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約200人の教師が参加したカンファレンスの中の一コマ

大学生という立場でこれほど大規模な事業の一員として働くという、とても貴重な機会を得ることができるのがe-Educationのインターン。私自身、経験豊富な大人の方々から多くを学び、広い視野を与えていただいています。

 

魅力2:確立されたパートナーとの関係性

これこそがe-Educationフィリピンプロジェクトの最大の魅力であり、強みだと感じています。

どんなに国際協力に興味があっても、日本人が急に現地に飛び込んでできることは限られています。プロジェクトを行う上で、現地との繫がりは必要不可欠です。

e-Educationフィリピンプロジェクトは2012年に活動を開始し、これまで約10名のインターン生がそのタスキを繋いできました。その間、多様な活動を通じて現地カウンターパートとの絆を深め続け、特に現地教育局とは強固な信頼関係が築かれています。

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左から代表の三輪、現地教育局長、副局長、創業期からの最大の協力者アクロさん、山崎

私たちの支援するOHSPは公教育制度であるため、よそ者が介入することは困難なフィールドです。しかし教育局とのパートナーシップにより、学校現場内での活動が実現。e-Educationの運営するプログラムを導入してもらうことができるのです。

変革を続けるフィリピンの学校制度に横たわる課題に、NPOという立場から取り組めるのは、こうした強固な関係性があってこそ。パイロット校にて小さくとも確実な成功モデルを作り、それをフィリピン全体へと広げるべく、現地の熱意溢れる教育者の皆さんと協働を続けています。

 

魅力3:主体性を求められ、大きく成長できる環境

驚くことに、一地域で働くインターン生は原則として1人

上司も現地には常駐しておらず、その身一つで現地のパートナーやパイロット校を駆け巡ります。同時進行で動く複数プロジェクト全体を見通し、その時に必要な動きを自ら考え、プロジェクトを推進することが求められます。

たった一年で現地の人と関係を作らなければいけない。現地大学に通うわけではないので何もしなければ友達も仲間もできない。特定の案件以外に上司から指示が降ってくることもない。

まさに、自分からアクションしないと少しも前進しない環境なのです。

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初めての環境で知らない大学生の中に放り込まれて、そのアウェーさが辛かった時期
(どこにいるか分からない、とよく言われる写真です)

とはいってもプロジェクト自体は動き続けているので、日々はけっこう忙しない。それに飲まれているうちに、自分の意思のないところで時間が過ぎてしまうこともあります。

正直たった一人でこうした環境にいると、当初の勢いややる気はどんどんしぼんでいきます。

「私一人が頑張ったところで何が変わるんだろう」
「自分の大切な時間やお金を使うだけの価値があるのかな」

「なんでこんな思いをしなければならないの?」

そんな気持ちと隣合わせの日々で、子どもたちやパートナーの想いに応えるべく、自分が強くなるしかないと考えるようになりました。

また現地に自分しかいない分、様々な場面で周囲の人を頼ることが求められます。現地の慣習やスタンダードをより知っているのは、自分ではなく現地の人。そうした意味でも、いかに周りを巻き込めるかが鍵なのです。

私はもともと、正直「国際協力」には不向きなタイプでした。誰かの手を煩わせるくらいなら新しい事を起こすなんて嫌だし、人に頼るくらいなら全部自分で済ませたいし、交友関係も必要以上に広げたくない……

子どもたちと触れ合ったり誰かに喜んでもらうことは好きだし、海外で働くことへの憧れもありましたが、基本的には人間関係に消極的な性格だったんです。

しかしそれではやっていけない。殻を破ることが求められました。

多くの現地関係者ととこまめに連絡を取り、たくさん相談し、頼り、現場に足を運び、仕事外でのコミュニケーションも意識するようになりました。

国際協力は結局「人と人」なのだと思います。それに気づかせ、挑戦する場を与えてくれたこのインターン生活には本当に感謝しています。

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活動先の先生方 右から二番目はいつもお世話になっている上司

最近1つ嬉しかったのが、いつもプロジェクトを手伝ってくれている現地の若者にこんなことを言ってもらったことです。

真由はこの8ヶ月で本当に強くなったよね。
最初はあんなに怯えていたのに。

思い返すと渡航直後は、「期待に応えなきゃ……」「これまでの実績を私でダメにしてしまったらどうしよう」と不安だらけで、いつも現地の人からの目を気にしていました。

しかしその子にそう褒めてもらえたのは、ただ時間が経って慣れてきたことの他に、自分自身が少し変われたからかなあ、と自信を持つことができました。

圧倒的にアウェーで孤独な環境の中で、得意なことも、苦手なことも、好きなことも、嫌いなことも見えてきます。自分以外の誰かに尽くそうともがく中で、結果的に自分のことがよく分かってくるのだと思います。

機会に恵まれ、大きな裁量を与えられ、自分で日々を組み立てながらプロジェクトを動かす。そんな仕事ができるのは、e-Educationだからこそだと感じています。

 

最後に

国際協力業界に本気で興味のある学生、自分を大きく成長させたい学生に挑戦してもらいたい、e-Educationのインターン。

1年という時間をかけて本気で現地に入り込み、その地の仲間たちと本気で協働するからこそ、見えてくるフィリピンのリアルがあります。

ミクロな視点で現場を見つめながら、同時にマクロな視野でプロジェクトに携わることができます。

確かに1年間の休学には、代償も少なからずあります。日本にいる友人が羨ましくなることもあります。しかしだからこそ、現地でより多くを得て、そしてより多くを与えようと全力で奮闘できるのだと思います。

まず一度飛び込んでみてください。見えてくる世界の広さに驚きます。フィリピンの未来の為にあなたと一緒に働けることを、e-Education一堂楽しみにしています!

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