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みなさん、こんにちは、e-Educationフィリピンプロジェクトインターンの金井貴佳子です。
2019年4月にフィリピンのミンダナオ島・カガヤンデオロに来て7ヶ月が経ちました。今回の記事では、1年間休学を決意して、実際に飛び込み、7ヶ月経って思ったことや感じたこと、やりがいについてお伝えしたいと思います。

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海外に飛び出した理由

私がそもそもe-Educationのインターンに応募し、1年間休学をしてインターンをしようと思ったのは、「中途半端な自分から抜け出したい」ということでした。はじめはネパール担当として採用され、当時の記事に詳しく書いてあるのですが、大学生になり上京し大学生活を過ごしているうちに、劣等感にかられるようになりました。

周りがキラキラして見えて、それに比べて自分は何も誇れるものがなく、自分に自信が持てなくなったり、やりきったと思えるものも何もなく全部中途半端な自分から抜け出したいという想いが募っていきました。

小学校の時からいつか海外で暮らしてみたいと夢見ていたこともあって、その“いつか”はきっと今だ!と思い、大学2年の6月にインターンを応募し今に至ります。渡航前に掲げたフィリピンでの1年間の私の目標は2つ。「やりきること」と「たくさん挑戦してたくさん失敗すること」。この2つの目標を達成するべく、覚悟を持って日本を飛び出したのが、今から7ヶ月前のことです。

現地に来て最初の仕事、「フィリピンフィールドスタディー’19」

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現地の学校の先生にフィールドスタディーの詳細を伝えている様子

私が、4月に来て、最初に任された仕事は「フィリピンフィールドスタディー’19」の現地側の準備でした。最初はそこまでやる気もなく、周りから「大丈夫?進んでる?」と心配されるほどでした。

自分がやりたくて生まれたプロジェクトではなかったし、5泊6日の大まかな日程こそ決まっていたけれど、割と人ごとで取り掛かっていました。とりあえず、TO DOをこなしていく。そんな始めの2ヶ月でした。しかし、ただTO DOをこなすだけで、ことが進むわけではありません。時に壁にぶつかり、職員の方に相談したり指示を仰ぐことはなんどもありました。

そこで職員の健さんから、「たかちゃんは、どう思うの?現状と問題点だけではなくて、それに対しての解決策もいくつか提案してくれる?」と言われたのです。今となっては当たり前ですが、解決策まで、それも1つだけでなく複数、インターンの私が考えるものだと思っていなかったので、最初は本当に困り果てていました。

しかし、解決策まで考えていると、不思議なこと、自分の意思とか「こうしたい!」、「こうやったらもっと面白くなるのでは!」などなど自分なりの考えが生まれてきました。そして、現地で一緒に考えてくれるe-Educationのパートナーのクリスと話しながら動いているうちに、いつの間にかどんどんフィールドスタディー(以下、FS)に対して愛着が湧いてきました。

FS期間中に訪問したいところの先生にアポを入れ、その先生方と打ち合わせをしていると、イメージの解像度がどんどん上がっていき、その想いはさらに加速していきました。

そして、7月20日、参加者の皆様と、6日間での現地の滞在がより充実したものとなるように、事前にフィリピンやカガヤンデオロについて学ぶ、「事前研修」を行いました。参加者の顔と人となりが分かって、フィリピンやe-Educationに対する想いに触れたことで、参加者の皆様が来るまで、もっといいものにしていこうと主体的に思えるようになりました。

何事も、順調だったわけでもありません。開催の2週間前くらい、訪問する学校の先生と詳細な打ち合わせをしに行って、伝えなきゃいけないことを一通り伝え、帰宅している最中のことです。

その先生から、「さっき話していた日は、祝日だったことに今気づいたわ。祝日だから生徒も誰もいないわ。他の日程に変えてもらえる?」と言われたのです。

祝日ならもっと早く教えてよ!と内心で思いつつ、何故私もフィリピンの祝日カレンダーを確認していなかったんだろうと反省もしました。理想の日程が崩れていき、もう一度考えなおさなければいけない状況になったわけです。

1つスケジュールがずれたり変更しなければいけなくなると、他の日程や他のスケジュールも調整しなければいけません。複数の学校や組織と連携して組んでいるFSだからこその難しさと、でもそれを乗り越えた時のやりがいは一層強く感じられました。

「やりきった」と思えるようになるまで

そして、FSが始まると、これまで現地で準備してきたことが実際に現実になっていきました。

何よりも、参加者の皆様が、現地の子どもたちと楽しそうにいろんな話をしたり質問している姿を見たり、現地の歓迎に応えようとお礼に「ソーラン節」を踊ろう!と提案して全力で踊ってより良い場を一緒につくってくださったり、私が事前に作成したしおりに参加者がたくさんメモをとって書き込んでくださっていたり、そういった一つひとつの光景は、これまでの全てが報われたような気がして、大変なこともあったけれど、ここまで全力でやってきてよかったなと思えた瞬間でした。

FS最終日には、参加者を2つのチームに分け、ここまでの5日間で気づいたことや感じたこと、考えたことをもとに「カガヤンデオロ市の社会的な課題」をテーマにカガヤンデオロ市役所にあるユースチームに向けて、プレゼンテーションを行う場がありました。

2つのチームとも、渾身のプレゼンを準備してくださり、英語に不慣れな参加者もいらっしゃいましたが、そんな方も一生懸命英語のスクリプトを準備して挑んでくださっている姿を見たりして、夜の振り返りミーティングの時間では、本気で6日間を過ごしてくださったことに感謝と感動で涙が溢れてきました。「やりきった!」心から自信を持ってそう言うことができました。

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最終プレゼンの様子

目の前のことをやり続けることで、いつか未来は切り開ける

私のフィリピンインターン生活も残り5ヶ月を切りました。4月に比べれば、できることが随分と増えたように感じます。

7ヶ月間過ごす中で、「なんだかちっともうまくいかないな」そう思わずにはいられない時は何度もありましたし、帰り道、歩いていれば自然と涙が出てくる時もあり、こんな頑張っているはずなのに、なんで認めてくれないんだろう、理解してもらえないんだろう、と不満がひっきり無しに出てくる時もありました。

それでも、フィリピンフィールドスタディーをはじめとした様々なプロジェクトに全力でやっていくうちに、「目の前のことを一生懸命やっていれば、いつか突破できる時が絶対に来る。」そう思えるようになりました。

今でも想定外の問題やトラブルは起こりますが、そういった出来事に対しても、ひとつひとつ逃げずに立ち向かって、乗り越えていく。それを重ねていくうちに、渡航当初、やってみたいなと思いつつ、どう始めていいかわからなかったことも、今では目の前のステップが見えるようになってきました。

その一つが今、様々な理由で週に一度しか学校に通えない人が高校課程の勉強をできるオープンシニアハイスクールプログラム(OSHSP)というクラスの支援に取り組んでいることです。

このクラスでは、「自分の夢やキャリアに対してもっと関心を持ってもらう生徒を一人でも増やしたい」そう思い、ロールモデルのビデオを届けてみたり、奨学金の情報を届けてみたりしています。

1週間に1度しか学校に来るチャンスのない彼らは、平日に通っている通常クラスの生徒に比べて得られる情報が少ないと言うのが現状です。まだまだ、ひよこサイズのプロジェクトではありますが、「夢に終わらず自己実現のために努力する人が増える社会」の一助になれるように、残りの滞在期間を全力で過ごしていきたいと思います。

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海外インターンプロジェクトについて、少しでも興味がある方は、ぜひ、説明会に足を運んでみてください!迷っていても、一歩行動してみることで、やってみたいことやなりたい自分の解像度がぐっと上がって見えてくるはずです。説明会にて、お待ちしております!

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