あなたの街にもきっといる、海外ルーツの子どもたち。
今"越境児童"に必要な支援とは?
「外国から引っ越してきた子どもが生活や勉強する上での困難を知りたい」
「越境児童に関わる支援現場の様子や、当事者の生の声を聞いてみたい」
そんな方にぜひ来ていただきたいイベントを7月12日に開催します!
昨年、私たちは日本に住む海外ルーツの子どもたち(越境児童)の支援プロジェクトをスタートしました。
本当に多くの方に応援いただき、母語や継承語(家庭内で用いられている言語:例 フィリピン南部出身者にとってのヴィサヤ語など)を使った算数などのオンライン授業の仕組みを作ることができました。オンライン授業は教科理解だけでなく、学校へ行くモチベーションにもつながっているようです。
一方で、活動を通じて越境児童が日本で安心して学び続けるために解決するべき課題も新たに浮かび上がってきました。
そこで今回は「今、どのような教育支援が求められているのか」をより多くの方に知っていただくために、特別対談イベントを企画しました。
対談には、e-Education代表の三輪に加え、10年以上にわたってこの分野の先駆者として取り組まれてきた「虹の架け橋 菊川小笠教室」の菅野(すがの)先生、そしてスタッフのAさんが登壇します。
実はAさんは、かつて虹の架け橋教室に通っていた越境児童のひとり。今はスタッフとして活躍するAさんを、小学生時代に支えていたのが、当時の先生である菅野さんでした。
当日は、お二人に現在の教室での具体的な支援内容や、子どもたちと向き合う中で大切にしている想いを伺います。
またAさんには、ご自身が小学生のときにフィリピンから来日した当時の体験についても語っていただく予定です。
Aさん
「虹の架け橋教室」スタッフ。静岡県在住、自分自身も虹の架け橋の卒業生。
菅野 真紀(すがの まき)先生
「虹の架け橋教室」教員。10年以上、海外ルーツの子どもたちに対して日本語初期支援を行う。
三輪 開人(みわ かいと)/認定NPO法人e-Education代表
1986年生まれ、静岡県掛川市出身。早稲田大学法学部を卒業し、JICAに入構。東南アジア・大洋州の高等教育案件を担当。2013年にJICAを退職し、e-Educationの代表に就任。地元に大手予備校がない中で、東進のDVD授業を受けたことで大学へ進学できた原体験があり、バングラデシュで出会った高校生の置かれる状況に共感しe-Educationを創業。
海外ルーツの子どもたちの支援における主な課題として、支援人材の不足、教科学習(特に算数・数学)の支援不足、そしてコロナ禍による学習の遅れが挙げられています。
さらに、活動の中で見えてきた新たな課題が「心の孤独」です。
言葉の壁や文化の違いからクラスメイトとうまく話せず、休み時間をひとりで過ごす子。
母語では算数を理解できても、日本語で発言する勇気が出ず、授業中は黙ってしまう子。
放課後も、親が共働きで夜遅くまで帰ってこない家庭もあり、気持ちを話せる機会があまりない子——
子どもたちは、自分の抱えている気持ちに共感してくれる人が多くはいない中で、孤独を感じやすい環境にあります。
こうした課題に対し、e-Educationは6月2日から【ひとりじゃないから、学びは育つ。】と題したキャンペーンを開始し、新たに「憧れの先輩と共に歩む」メンターモデルの構築に取り組みます。
このモデルでは、小〜中学校時代に来日した先輩越境児童が、後輩たちをオンラインで個別伴走支援(メンタリング)をし、全国どこからでもサポートできる仕組みを整えます。
オンラインなので、地域に1人しか越境児童がいないような外国人散在地域の生徒にも、継続的な個別伴走支援が可能になります。
私たちは、メンターモデルを育むことで 「自分もあんなふうになりたい」 と思える人に出会う環境を作ることができ、越境児童が自分らしく生きられる人生を切り開く力になると信じています。 そんな未来への展望を体感していただけるイベントとなっています。
「外国から引っ越してきた子どもが生活や勉強する上での困難を知りたい」
「越境児童に関わる支援現場の様子や、当事者の生の声を聞いてみたい」
「グローバル化や多様性が求められる今、他文化への理解を深めたい」
「昨年、越境児童を支援してから、その後の子どもたちの成長を知りたい」
■日時
2025年7月12日(土)19:00〜20:30(18:55~受付)
※10分程度の延長の可能性があります。
■実施方法:Zoomを用いたオンライン開催
※お申込みいただいた方に参加用URLをお送りいたします。
■参加費:無料
■定員:50名
※定員になりましたら締め切りますので、お早めにお申込みください。
※当日やむを得ずキャンセルされる場合は、イベント開始1時間前までにevent[at]eedu.jpにご連絡いただけますと幸いです。([at]は@に変換して下さい。)
皆さんのまわりに、海外にルーツを持つ方はいらっしゃいますか?
実は、越境児童と呼ばれる海外ルーツの子どもたちは、私たちのすぐ身近にもたくさんいます。身近でありながら、その背景や思いに触れる機会はなかなかないのではないでしょうか。
今回のイベントでは、そんな子どもたちの「リアルな声」を、当事者から直接聞くことができます。 きっと、新しい気づきが多くあるはずです。どうぞお気軽にご参加ください!