私たちe-Educationが活動するバングラデシュでは新型コロナウィルスの影響で何度も大学入試の延期がされてきました。入試に向けて勉強を続けてきた生徒たちも、一体いつになったら試験を受けられるのかとヤキモキすることもありました。
そんな中、今年の10月にようやく1年越しの大学受験が実施され、続々と生徒たちから嬉しい報告が届きました。
今年も残すところあと1日、2021年の締めくくりは、ゴールが見えない中で日々勉強に励み、見事合格を掴んだ生徒のエピソードを一つご紹介させていただきます。
※写真は、合格したNazimくんと、バングラデシュで活動するe-Educationスタッフ
Nazim(ナジム)くんは、経済的に厳しい家庭でe-Education以外に学ぶ場所がありませんでした。
また、Nazimくんの住む農村部では、自宅のネット環境も弱く、オンライン授業や学習コーチからのコーチングの時には、木に登り、少しでも安定するネット環境を確保して勉強に励んでいたそうです。
※写真は合格を決めた生徒たち
今回の結果について、バングラデシュで活動するe-Educationスタッフの延岡(のぶおか)は次のように語ってくれました。
鬼澤:生徒たちから合格報告を聞いたとき、e-Educationのバングラデシュ担当として、どの様な心境、思いが巡りましたか?
延岡:これほどまでに嬉しいことがあるのか、というのが率直な想いです。 今回の大学受験支援は試験延期が幾度も繰り返されていました。
その度に生徒たちや、学習コーチとして生徒のサポートをする大学生メンバー、現地パートナーのプロジェクトメンバーたちの不安や疲弊は積もるばかりでした。
初の完全オンライン化への挑戦ということも重なって、約1年間、あと何キロあるかわからないマラソンをひたすらに走り続けた感覚です。
そんな彼ら彼女らの人生にとって、この大学受験という機会が何かしらの意味を持つものになることを願い、試行錯誤をしながらコミュニケーションをとってきました。
合格発表の報告をもらう度に、現地パートナーのメンバーたちから「ユウキ、おめでとう!」と言われたのですが、素直に喜べない自分がいました。
”ぼくは何もしていない。本当にがんばったのは苦しい状況の中でも諦めなかった生徒たちであり、生徒を支える大学生メンバーであり、そして現地パートナーのメンバーたち。おめでとう、と伝えるのはぼくではなく、彼ら彼女らに、そして自分にもしっかり伝えてあげてほしい” と。
自分1人では決して届けることのできなかった規模、質のサポートを、みんなと一緒だからこそ最後まで走り切れたことが本当に嬉しいです。
※写真は延岡と、学習コーチとして生徒をサポートし続けてくれた大学生メンバー
鬼澤:また来年1月から、Nazimくんの後輩に当たる学年の生徒たちの大学受験支援がスタートします。意気込みを聞かせてください。
延岡:今回は、コロナ禍での様々な影響がある中での支援でした。オンラインでも受験に向けて学べる機会にアクセスできること、それ自体が生徒たちにとっての価値でもありました。
次は、今回生徒をサポートする学習コーチとして参画してくれた大学生メンバーの経験を、新たに参画する大学生メンバーにしっかり伝えていくことが、ひとつのチャレンジになると考えています。
また、今回、国公立大学合格を決めた生徒たちにも、次はサポートする側として、この1年間の経験を次の受験生に伝えてもらいたいと思っています。
「みんなと一緒なら絶対に大丈夫!」 そう、心から思えるメンバーたちと一緒に「最高の教育」を創りあげていきます!
今回インタビューで話を聞かせてくれた延岡は、次のNazimくんが誕生するよう、1月から受験勉強に挑む生徒たちのための準備を急ピッチで進めています。
しかし、より多くの子どもたちに最高の教育を届けるためには、より多くの方からのご支援が必要不可欠です。
月々1000円のご寄付で、Nazimくんの様に経済的に困難な子ども2人に、2000の授業を受けられるタブレット端末を渡すことができます。
もし私たちの活動に意義があると感じていただけましたら、ぜひこの機会にe-Educationの活動を応援いただけないでしょうか?
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