みなさん、こんにちは!
e-Education Projectマニラ担当の磯部香里です。フィリピンの首都マニラで暮らす貧しい高校生たちに「最高の授業」を届ける活動をしています。
前回の記事では、プロジェクトが進まず焦りと不安を感じながらも、生徒たちへの想いを胸に日々プロジェクトに取り組んだ話をしました。
今回は、ミンダナオプロジェクト担当の建明さんとセブへ視察に行った際のことをお伝えしたいと思います。
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プロジェクトがなかなか進まない中…
先日お伝えした通り、年度末の3月になりなかなか校長先生や学校の先生と連絡が取れません。
「しばらくプロジェクトは動かないかも・・・」
そう考えていた矢先、「べっち!セブ視察にいく予定なんだけど、一緒に行かない?!」と、建明さんから連絡が入りました。
これから実施校をどんどん拡大を目指しているマニラプロジェクト。
実施校を増やすとなればボランティアの数をもっと増やさなければならないですし、そのためのチーム作りもしっかりと行わなければ行けません。
また建明さん率いるミンダナオプロジェクトでも、現地の教育局や地元の先生との連携強化や人材育成を目指しているところでした。
そこで、多くの日系企業や国際協力団体・社会起業団体が活動をしているセブに行き、直接お話を伺い、フィリピンプロジェクトのチーム体制強化の参考にしようとセブ行きが確定しました。
1週間滞在での出会いと学び
セブ滞在中は、日本人を対象とした語学学校を運営されている方、オンライン英会話事業を運営されている方にお話を伺ったり、音楽・スポーツ活動を通して子ども達のライフスキル育成に取り組むNPO「セブンスピリット」さんの活動を視察させていただいたり、セブを中心に活動をされている学生国際協力NGO FESTの皆さんにお会いしたりと、多くの方にお話を伺うことができました。
その中でも、今後のマニラプロジェクトに活かしていきたいと思った2つをお伝えしたいと思います。
学生国際協力NGO「FEST」のみなさんと
関東地方の大学生中心の国際協力NGOとして東南アジアを中心とした「学生目線」の国際協力活動をしている学生団体FESTさんがセブで活動をしており、ちょうど現地にて活動をしていた日本人の学生さんと、FESTさんが行っているコミュニティ支援の一つでボランティアをしている現地の大学生・高校生のメンバーとミーティングを行うことができました。
FESTさんは、毎週日曜日に、小学生を対象に勉強を教える教育支援プロジェクトを実施しており、現地の大学生や高校生がチューターとして小学生を教えています。
現地メンバーの「自主性」と「やる気」
現地のメンバーと話をしていて驚いたのが、現地メンバーの「自主性」と「やる気」でした。
自分たちで授業に必要なモジュールを作成し、毎週のミーティングで授業のフィードバックを行い授業の改善を目指していました。また、コミュニティごとの支援を目指し親との連携をはかるなど、子どもだけではなく親の教育に対する意識の改善も行っています。
日本側の学生が現場に行けるのは年に2回のみ。それだけにも関わらず現地メンバーが自ら動き、考えながらプロジェクトを進めて行く姿勢にとても驚きました。
現地メンバーのそのモチベーションはどこから来ているのか。それは本当にこの活動が「好き」という気持ちと、「誇り」に思っているからだということに気がつきました。
「自分たちがやっていることを誇りに思っているし、何より楽しいんだ」
こうやって語る現地メンバーの顔はとてもキラキラしていました。
一番に考えるのは「生徒」である
また、セブでオンライン英会話を運営している日本人の方にお話を伺った際、「はっ」と思うアドバイスをいただきました。
- 「フィリピン人だから、日本人だから…」ではなく「お客さん」のことを常に考えるようにすること
- チーム作りにおいて、目標の共有や必要とされていると感じる環境を作ることが大切だということ
1つ目の「〜人だから」と最初からと妥協するのではなく、常にお客さんのこと考えることに関して私自身納得いくものがありました。
e-Educationの場合、最終的に届ける相手は「生徒」です。生徒のことを第一に考えなければ、このプロジェクトの意味はありません。
「誰かに頼ること」が大事
私はよく、現地のボランティアメンバーに「私はこれができないから、あなたの力が必要なんだ。」と伝えるようにしています。
私は数学や理科を教えることも、問題を作ることもできないので本当にその通りなのですが、こうやって素直に伝えることで相手に自分がこのチームに必要とされていることを認識してもらい、やる気を上げています。
また、自分ができないことをやろうとすれば時間もかかりますし、クオリティも落ちます。
以前イベントの運営をしていたときは、「誰かに頼ること」があまりできませんでした。その結果、自分がやらないといけない作業が多くなり、結果精度やメンバーが中途半端になってしまったという後悔があります。
「誰かに頼ること」これは最終的にチームにとって良い結果をもたすことを、再認識できました。
自分にとってもプロジェクトにとっても大きな転機に
プロジェクトがなかなか動かず、もやもやとしていたこと、そして年明けにマニラに戻ってから休むことなく活動をしていた私にとって、セブでの滞在はとてもリラックスすることができました。
そして何より、プロジェクト地から離れたことにより、プロジェクトを初めて客観的に見ることができ、今までの活動を振り返ることができました。
これから重要になってくるチームビルディング。
生徒のことを第一に考え、そして何より現地のボランティアの学生が、この活動を「楽しんでもらう」「誇りに思ってもらえる」ようなチーム作りをしていきたいと決め、マニラに戻ったのでした。
本日もお読み頂き、ありがとうございました!
もう後悔しないために。もっと多くの笑顔を作るために。私はマニラへ向かいます(立命館大学3年・磯部香里)
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