ベトナムの魅力を独特な切り口で紹介している『べとまる』編集長のネルソン水嶋さん。
先日のインタビュー記事では、『べとまる』の運営ノウハウや現在CAMPFIREで挑戦中のリニューアルにかける想いについてご紹介しました。
後編となる今回は、ネルソンさんがベトナムで働く理由、ブログに惹かれた理由についてご紹介します。
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昔から人前で話すのは苦手だった
――いつからWEBやブログに興味を持たれたのですか?
かなり最近です。『べとまる』を立ち上げた時も「とりあえずやってみよう!」と始めたものの、特別、WEB制作についての知識がある訳ではありませんでした。
ただ、何かをつくることは昔からずっと好きでした。私には2つ違いの兄と妹がいるのですが、両親が共働きだったので留守番が多く、幼い頃から3人で一緒に色んなものをつくっていました。
近所の人から貰った中途半端なパーツのレゴでオリジナルの街をつくったり、毛布を並べて山をつくって人形遊びをしたり。その場所その時間は子どもの妄想が生み出す聖域だったと思います。全員、そのお陰なのか、体育はできなかったけど、図画工作の成績だけはずっと5(一番上)でしたね。
それから情報発信にもすごく興味がありました。高校生の時にある、CMプランナーにフォーカスを当てたテレビ番組に興味を持って、大学生の頃は広告クリエイターの道を目指していました。大学3年生の頃は、電通クリエーティブ塾にも入り、第一線のクリエイターの仕事に触れ、益々とこの世界に飛び込みたいと思うようになりました。
――それでは広告業界で働こうと思われていたのですか?
はい。ただ、就職活動は上手くいかず、大学の専攻が情報技術系だったこともあってIT企業に入社しました。
それから5年間はSE(システムエンジニア)として働きました。毎日スーツを来てパソコンと向き合い、仕事が終わったら同僚と飲みに行く、という典型的なサラリーマン生活です。給料や待遇に不満があったわけではありませんでしたが、常にどこか違和感を感じていました。
「自分は何のために働いていて、何のために生きているんだろう?」
モヤモヤは徐々に大きくなり、27歳に転職活動を行いました。知っている人は知っていると思いますが、鎌倉にとある面白いIT企業があり、そこなら面白いことが出来そうだと思って面接を受けたのですが、最終面接で落ちてしまいました…。
実は3年くらい想っていたものですから、入れなかったことが本当にショックで、意気消沈のまま次の仕事も決めずに仕事を辞めてしまいました。その時までただの一度も海外へ行ったことがなかったので、いろんな国を回ってみようかなと。
でも次の転職先も考えないといけない。それを人に相談したところ「海外で就職するのはどう?」といった反応がいくつかあり、さらにTwitter経由でホーチミンに住んでいる日本人エンジニアの方からメッセージをもらったのが、ベトナムへ行くキッカケになりました。
余談ですが、この相談先というのも、実はそのIT企業の1サービスだったりします。「元気玉」っていう、もう終了しちゃったんですけど。
人がいかないところにこそ、チャンスはある
――ベトナムで働こうと思った決め手は何でしょう?
うーん、難しいですね。偶然が重なり、「やっちゃおう!」というノリで決めたところもありますが、人とは違った選択肢(働き方)に惹かれたところもありました。
これは持論なのですが、誰も見ていないところにこそ、チャンスはあると思っています。だからベトナムへ行こうと思ったし、『べとまる』も皆がやっていなかったからこそ挑戦してみたかったんです。
――誰も書いたことのない記事。ネタ切れしませんか?
それはないですね。
観光地などの紹介は数に限りがありますが、誰も行ったことがないところに行って、その情報を発信するだけがブログではありません。
ブログのネタはむしろ日常の中にあります。何となく過ごしている景色の見方を少し変えるだけで、いくらでも見つかります。バスの乗り方や携帯電話(SIMカード)の買い方など、日本では当たり前のことが旅行者や在住者にとってもお役立ちの記事になるのです。
要するに「切り口」が大切なんです。切り口次第で、どこにいても面白い発見や挑戦ができるはずです!
――日本でも「切り口」を変えたら記事になりますか?
なります!
人、地域、時間、趣味、その星の数ほどの組み合わせでいくらでも。
今回CAMPFIREで挑戦している『べとまる』のリニューアル後は、日本の魅力をベトナムの人たちに発信して行きたいと思っています。私が自分の切り口でベトナムを紹介するように、ベトナム人の方の切り口で日本を紹介してもらっても面白いですよね。
———最後に、改めてリニューアルにかける想いを教えてください。
『べとまる』は、ある意味で私そのものです。
不器用ながら、独特の「切り口」で毎日を面白くしていくこと。そして何より、好きなものや好きなことを一つのカタチにしていく過程は、これまでの私が歩んできた道とよく似ています。
だからこそ、今回のCAMPFIREでの挑戦を必ず成功させ、『べとまる』をより良いサイトにみがきあげたいと思っています。
日本にベトナムを、ベトナムに日本を伝えたい!
自分自身が望むままに生きていく、その勇気を与えたい!
そんな私の思いに少しでも共感頂ける方のご支援を、心よりお待ちしております!
(インタビューおわり)
インタビューを終えて
今回、日本に一時帰国中のネルソンさんにお話を伺うことができましたが、特に印象的だったのは『べとまる』のリニューアルについて語る際の笑顔でした。好きなことや得意なこと(ブログ)を通じて、自分の好きな社会(日本とベトナムを繋ぐ)を実現しようとする生き方は、これから海外で働こうとする人にとってのロールモデルになるはずです。
そんなネルソンさんの生き方に共感を覚えた方、もしくはベトナムのことが好きな皆さん、CAMPFIREで『べとまる』リニューアルをぜひ応援しましょう!
ブログの力で日本とベトナムを繋ぎたいーーベトナム紹介サイト『べとまる』編集長・ネルソン水嶋さんインタビュー(前編)
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