Photo: REUTERS
アルゼンチンの政府系研究機関INTAが、「牛のおなら」を集めてグリーンエネルギーを作り出す仕組みを発表しました。
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「牛のおなら」を冷蔵庫や車の燃料に
環境団体の発表によれば、メタンはアメリカで排出される温室効果ガス全体の9%を占めており、その多くが農業セクターから出ているそうです。
空気中に排出されてしまうと環境にダメージを与えるこのメタンですが、INTAの研究者は逆にこのメタンを集め、エネルギーとして活用してしまうというアイデアを考え出しました。
具体的にはカニューレと呼ばれる医療用の特殊な管を、牛の消化管まで通し、そこで生成されるガスを直接回収するという仕組み。回収されたガスは牛の背中に取り付けられたバッグに送られます。
それぞれのバックには1日平均して1200リットルのガスが回収され、そこから250から300リットルのメタンガスが取り出されるそうです。取り出されたメタンガスは、冷蔵庫や車の燃料として使用することが可能なんだとか。
温室効果ガスとグリーンエネルギーという問題を同時に解決
ただ、この方法が動物虐待につながるのではないかという心配があるのも事実。INTAによればカニューレを挿入する際には麻酔を使い、後ろに取り付けられたタンクも500グラム以下であるということです。
確かにこの方法によって、温室効果ガスをグリーンエネルギーに変えることができることを考えると、あながち悪い方法だとは言い切れません。
今後INTAがより牛への負担が少なく、効率的な方法を考え出すことができれば、もしかすると「牛のおなら」は将来のグリーンエネルギーとなりえるのかもしれません。
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