バーガーキングならぬハンガーキングがハンガリーでオープン。お金持ちには2700ドルのハンバーガーを販売し、ホームレスには最低賃金と同額のお金を手渡すこの取り組みが、いま世界中から注目を集めています。
入り口に「Rich」と「Poor」2つの列が
フィンランド人の芸術家、Jani Leinoneoさん(以下レイノネオさん)がハンガリーのアートギャラリーでオープンさせてハンガーキングの見た目はまさにバーガーキングそのもの。ただし、ハンガーキングの入り口には「Rich」と「Poor」2つの列が用意されています。
ハンガリーはヨーロッパの中でもホームレスに対して特に厳しい法律を持つ国。昨年の秋には路上で生活することを禁止する法律が、議会で可決されたばかり。
このような「ホームレスをどこか別の場所に追いやろうとする」政策に対して問題提起を行うため、レイノネオさんはハンガーキングをハンガリーでオープンさせました。
「Poor」の列に並ぶ人は15ドルを受け取る
ハンガーキングでお金持ちは作り物のハンバーガーを約2700ドル(27万円)で購入することが可能。一方で貧しい人はハンガリーの1日の最低賃金である15ドル(1500円)を、ハンガーキングのバーガーボックスに入った形で受け取ることができます。
今までのところ、作り物のハンバーガーを購入した人はいないということですが、「Poor」のラインに並ぶ人の列は始めのころ20人ほどだったものが、テレビで大きく取り上げられて以来、50人ほどまで増えているそうです。
レイノネオさんはこの取り組みに関してこのように語っています。
この活動は(普段は注目されない)人々に発言する機会を与えることにあります。ハンガーキングのオープン時には2、30のメディアが取材にやってきて、列に並んでいる人たちに取材をしていました。この活動の意義はおそらくそこにあるのです。
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